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第十七話

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て、テイム出来ちゃった!?
出来てしまうのか…!!!
僕自身も驚いているけど皆も驚いている、無論街の人も。
と言うかどうしようね、これ。
操られていた? とはいえ僕を馬鹿にしていた冒険者達はどこかバツが悪そうだ。

「とりあえず良かった…ところで種族名は何だろう?」

「た、助かった。 礼を言う。 魔族には種族ってのは無いが、黒狼の部族だ」

黒狼…衣装で余り見えなかったけど確かにそうだね。
うんうん、よく見たらもふもふじゃないか!
二足歩行なのが残念だけど。

「おい、残念な顔やめろ。 地獄…いや、天国のあのおっさんも、お前の母親も悲しむぞ」

「え? 僕のもふもふ好きは公認ですよ?」

「公認なのかよ…」

「もふもふってなんだよ…」

二人共あきれ顔である。 酷い!
僕は何もおかしなこと言っていないのに!
だが二人共どことなく胸を張っているのは何故だろう。 自分の事でもないのに。

「ところで殿下ってどうなったんですか?」

「それ、聞きたいか?」

「え? はい…」

「お前の従魔と同等の魔物を倒してたぞ? それで、お前のデュラハンは先に戻ってたんだ。 今頃街の人々になんかしてんじゃねぇか?」

「あぁ、どうりで…」

「おい! 久しぶりに王子らしい事したらめちゃくちゃ腹減ったぞ!」

王子らしい事って言うのとはかけ離れているのだけど…。
僕の従魔と同レベルの殲滅力って王族のレベルではない気が…。

「なぁ、人族ってこんなにバケモノばっかりなのか? バケモノ扱いされる俺達魔族よりよっぽど…」

「「いや、そんな事無いからな!」」

「別に魔族はバケモノじゃないよ?」

「「「そこじゃない!!!」」」

そ、そんな怒らなくても…。

そうして居ると続々と街の人達に感謝を述べられ始める。
嬉しいけどこっぱずかしいね。
だけど長居する訳にもいかないので一旦帰るほうが良いと思うのだけど…。

「思う事は同じか…」

「多分ここのギルド長とかもじきに目ぇ覚ますだろ。 己の無力さに少しは…反省して欲しいもんだ」

確かに管理不行き届き…だっけ? あまり言いたくはないけどそれは思ってしまったからね。
一部のスキルに関して強化されそうな気配があるんだね。
これは魔族をテイムしたからなのだろうか…。
謎は深まるばかりだけどちょっと楽しくなってきた。

『主様、何故だか鎧がピカピカに!!!』

え? なにそれ怖い。
一体なにが起きったっていうのだろう…。
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