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第一章 まさかの幽霊
もっとお金を稼ぎたい(3)
しおりを挟む「何故ドアを閉めたんだ?」
ホムラに尋ねられた。私は小声で言った。
「……多分ガエルがいる」
「ミッションクリアできるじゃないか。良かったな」
「……5匹くらい固まっている」
「全部で銀貨2枚か。なかなかいいな」
ホムラはプラスにしか捉えていない。
そ、そうだよね。いいことしかない。そう。見た目がちょっと普通のカエルよりもキモかったのは、我慢すれば良いよね。
え、どんな感じにキモいって? そんなことを聞くの!?
紫色のカエルだよ! 色がまず受け付けないよ! しかも足で立ってるんだよ! 足細いしキモイんだよ!
ホムラに見つめられて、私は息をついた。
「……一瞬で終わらせてくる。ここで待ってて」
「了解」
中の風景を思い浮かべて、転移をする。転移にもちょっとコツを掴んだ。
転移が完了。私は直ぐに魔力を固めて、風のネットを作る。ネットと言っても切れるやつ!
それを思いっきりカエルどもの上に投げる!
カエル達は気がついて、両手を上にあげて襲ってこようとする。だからキモイ!!
風ネットをグッとしたに勢いよく下ろす。風の操作で、上から強風を起こしたんだ。
風ネットは、私が思っていた以上の効果を発した。
……カエルが全てバラバラになった。これはトラウマ級。転生直後に死んだことの次にショックがでかいかも。
うん。この技は封印! キモガエルを見ないように瞬殺しようと思ったのが裏目に出た。
『経験値が一定値に達しました。天村麗花がLv5からLv6になりました』
幸運なのは、レベルが上がったことと、倒した後は魔石になること。カエルは全部魔石になった。
魔石を魔袋に入れる。そして、ドアを開けてホムラを呼ぶ。
「倒したよー」
「早いな」
ホムラが驚きながら部屋に入ってくる。見ないように一瞬で倒したから。
これでだいぶ稼げたね。イェイ。キモいのは我慢したらお金になる。
キモカエル騒動から少ししてから階段に到着した。下に続いている。先は暗くて見えないな……。
恐ろしい。先が見えないところに行くとか自殺行為かよ。
こういう時にライトボール風な魔法使えたらなー。光属性持ってるか分からないし、そういう魔法があるかも分からない。
よし。聞こう。
「ホムラー。みんなは暗い時ってどうやって明るくしてるの?」
「照らす用の魔導具が主だが、魔導具がなかったら魔法でもいいと思う」
「魔法って? 光魔法?」
「いや、火魔法で」
ホムラが右手の掌を出す。すると、ホムラの手から火がボワん! 左手を出す。すると、左手には木の棒が出現!
木の棒に火をつけると、松明の完成です!
「これが手っ取り早い」
「松明かー。思いつかなかった」
ホムラが先に階段を降りてくれるので、私はついて行く。
20段程降りると、光が見えてきた。少しテンション上がりつつそこまで行くと、今までとは全く違う風景が広がっていた!
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