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第1章 勇者の資格

お金が無いです ( 4 )

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「エミカ! こっちに酒頼む!」
「ずりーぞアキ! エミカちゃん、先俺の方に!」

 夕食中。
 ハバギルドの皆さんに、大人気な私。
 その理由は、私の給仕が上手いからだそうです。
 まあ、私は元侍女ですからね。

「みんな! エミカを困らせるんじゃないわよ!」

 ハバギルドのリーダーはナミ様だそうです。
 彼女のリーダーシップは素晴らしいと私も思います。

「ごめんね、エミカ。むさ苦しい男だらけで」
「いえ。楽しいギルドですね」

 私はふふっと笑います。
 温かい空気がこのギルドには満ちています。このような楽しいギルドに紛らせてもらって、嬉しいです。

「エミカ! よろしくー!」
「はーい!」
 
 私は呼んだ人に返事をしてから、ナミ様に会釈をし、そばにあるお酒の瓶をとる。
 私が彼らにお酒を注ぐと、暖かい笑顔が見られる。
 ――このギルドの方と出会えて、私は幸福ですね。
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