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厄災

LV302 激闘×雷獣2

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腕力のゴウリキ LV106
HP 14905
魔力 0
腕力 5021
守備 4439
素早さ 2518

武器  大盾
防具  シルバーメイル
 シルバーガントレット
 シルバーグリーヴ
 シルバーサバトン
 シルバーネックレス

スキル パワータックル・パワーガード
―――――――――――――――――――――――――――――――    
 動けなくなった雷獣へ三者が一斉攻撃。雷獣は首と尻尾を振り必死に抵抗している。ガロの爪技《そうぎ》とイレイザの剣技が、雷獣の体へ幾つもの傷跡をつけていく。だが、どれも決定的なダメージにはならない。雷獣の表皮があまりにも固すぎるのだ。

「前前前前前前前前前」

 大前仏陀は正面から雷獣の顔面をがむしゃらに殴っている。雷獣にはこちらの攻撃の方が効いているようで、雷獣は時折苦しそうな表情を浮かべる。

 次第に雷獣の体がぼんやりと光っていく。

「放電が来るぞ、みんな離れろ」

「体が駄目ならココだーー!」

 ガロの制止を聞かずイレイザが雷獣へと飛びついた。

「グオオオオオォオオ」

 イレイザの一突きが、雷獣の左目に突き刺さる――とほぼ同時に、雷獣は体を放電させ周囲に電撃を放つ。その際、雷獣を足止めしていた氷は電撃の威力で粉々に砕け散った。

「ぐああぁ」

「グギャン」

 雷獣は首を振るい暴れている。また、電撃の直撃を受けたイレイザも体中が黒焦げになり地面に倒れた。
「あの馬鹿!」

 即座にガロが暴れる雷獣の懐に潜り込み、倒れているイレイザを救出した。ガロはそのままマカジルの所まで、走るとイレイザを地面に寝かせる。

「マカジル、回復頼む」

「私の回復はあまり期待できないよ」

「わかってる!」

 ガロはすぐさま前線へと戻る。

「わかってるって失礼じゃない? ねーシキート……あれ? シキート」

 大前仏陀とゴウリキが、片目となった雷獣と奮闘している。すぐさまガロもそこへ戻り参戦する。雷獣は片目を潰され混乱しているのか、持ち前の機動力を使わずその場で応戦していた。

 シキートは、前衛とマカジルの中間位置に立ち魔法を詠唱している。

「仏仏仏仏仏仏仏仏仏」

 大前仏陀がひたすら雷獣の顔を殴っている。

「グルォォォ」

 雷獣のするどい爪が、胸元に直撃した大前仏陀が後ろへ二・三歩仰け反る。

「無ぅ……」

 抉《えぐ》れた胸元から魔力が漏れ出る。

「無ぅ、まずいまずい」

 大前仏陀に追撃を加えようと右前足を振りかぶった雷獣へ、ゴウリキが側面から大盾を使いタックルをする。

「パワータックル!」

 雷獣の体が一瞬浮く。雷獣は苦しそうな声を上げた後、前足でゴウリキを弾き飛ばした。ゴウリキは大盾でガードしていたためダメージを受けていない。

「ブラストナックル」

 ガロの強烈な打撃が雷獣の眉間を直撃する。

「オォォォォー」

 雷獣は飛び跳ねながら、ガロ達と距離を取った。そして、前足を縮め低姿勢で身構える。

「気を付けろガロ、また体が光だしたぞ」

「また電撃かよ」

 雷獣は放電し電気を体に帯びると、ガロ達の方へ再度突っ込んで来る。

「早い!」

 雷獣はゴウリキに体当たりし、その勢いのままガロ・大前仏陀と立て続けに突撃していく。

「ぐああぁ」

 ゴウリキは雷獣の突撃を正面から受け止めるも、放電する電撃に当てられ倒れ込む。ガロもまた、雷獣の攻撃を寸前の所で躱したが電撃に当てられ倒れてしまった。

「無……これまでか……」

 同様にして電撃を食らった大前仏陀は、黒い霧となり消滅していった。

 前衛陣が全滅していく中で、シキートは詠唱に時間がかかっている。雷獣はシキートの方を見た。

「もう、私が行くしかないじゃない!」

 イレイザの治療を終えたマカジルは、慌ててシキートの方へ走り出した。

 *イレイザは目を覚まさない。
―――――――――――――――――――――――――――
パワータックル 闘気を込めたタックル
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