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暗黒大陸
LV236 ついに料理スキル取得?
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「おい、俺を無視するなよ」
*フミヤはヘスティアをツッコんだ。
「あら、ごめんなさい。すっかり当初の目的を忘れていたわ。さあ、もう一・二歩私に近付いて」
ヘスティアは目の前に立ったフミヤの胸に手を当てる。
*フミヤの胸元は光出す。
フミヤの胸元の光は少しの間、強い光を放っていたが数秒後には徐々に弱まりをみせ、そして消えた。
「うーん、何も変わった気がしない……どんなスキルがついたんだ?」
「それは、発動してからのお楽しみかな」
ヘスティアは残っていた料理を食べきった後に席を立つ。
「とても美味しかったわ。また気が向いたら食べに来るわね」
そう言うと、ヘスティアは満足そうな顔で店を出て行った。
「おい!」
フミヤが店を出て呼び止めようとしたが、もうすでにヘスティアの姿はない。
「せめて何が起こるかだけ教えて欲しかった」
フミヤはすごすごと店に戻り片づけを再開した。
片付けも終わり、ジンがホールに皆を集める。
「なんとか初日が終わった。皆、お疲れさん」
「お疲れ様でしたーー」
皆が一斉に答える。
「よし! 『新モンペロ』初日が大繁盛で終わった事だし、みんなで美味い物でも食って体力つけようじゃねーか」
「え、マジっすか!」
「やったー!」
ヤマダとサイトウは飛び跳ねて喜ぶ。
「おい、フミヤ! 残った材料で皆に美味しい飯を作ってやってくれ」
「へーい。メロ、他の食材も出してくれる」
「モキュ」
フミヤは、メロが口から出した食材と厨房にある食材を利用し、全員が腹一杯になるように大量の料理を15分足らずで作り上げた。
「さすがフミヤさん。早いねーー」
モコは出来上がった食事を他のホールスタッフ達と一緒にテーブルへ運んで行く。
テーブルを3つくっ付け、椅子を並べるとジンを含める14名がその大きなテーブルを囲むように着席した。
「それでは……頂きます」と、ジンが号令をかけると皆が一斉に「いっただきまーーす」と、発声する。
「美味しいねーー」
「美味いっス!」
「美味しいです」
「フミヤさん、さすがです」
「本当においしい」
フミヤの作った数々の料理を皆が堪能する。
「本当に腕を上げやがったな」
フミヤを弟子のように思うジンも満足気であった。
楽しい時間はしばらく続いたが、ジンは頃合いを見てお開きの時間を告げた。
「皆、疲れてるだろ? そろそろ皿だけ片して帰るぞ」
「へーい」
フミヤは返事をし、席を立つ。
すると、隣に座るヤマダが体をわなわなと震わせながらこう言う。
「オーナー、おかしいっス。疲れてるハズが……力が漲るっス」
「どうした、ヤマダ」
フミヤは心配そうにヤマダを見た。
「ウオオオオオオオっス!」
ヤマダが手を置いているテーブルの辺りがメリメリと音をたて壊れていく。
「何してるんだヤマダ!」
驚くジン。
バキバキバキ、ドッスーン
「サイトウまで何してるんだ」
「すいません。座っている椅子が壊れてしまいました」
サイトウの体が何故かひと回り大きくなったように見える。
「そう言えば、俺も力が……」
注意している側のジンの体からも闘気があふれ出し、自身にかけているパワーセーブが解けようとしている。
「まずい!」
フミヤは他のスタッフ達をはなれた場所へ避難させる。
「おおおおおおおおおおおお」
*ジンは闘気を解放した。
ジンの周りにあるテーブルや椅子などが凄まじい勢いで吹き飛ぶ。
「あーれー」
「うーわー」
*ヤマダとサイトウも吹き飛んだ。
「なんでやねーーん」
*モグ男は壁に突き刺さっている。
散乱する店内。
「なぜだ、なぜこうなったんだ」
*フミヤは混乱してる。
新モンペロは開店一日目にして店内修繕のため一週間臨時休業する事となった。
ヘスティアが与えたフミヤの新スキル=『付与する料理』
自動発動系スキルで、このスキルを持つ者が作った料理には様々なステータス付与効果がある。付与された料理を食した者は、攻撃力・守備力の上昇や、体力・魔力の回復など様々な特殊効果を得られる。付与される能力は料理により異なり、食べてみないとわからない。但し、スキル鑑識を持つ者は付与する効果を判定できる。
フミヤは後日、ステータス画面でこれを確認し、大層驚いたそうだ。
*フミヤはヘスティアをツッコんだ。
「あら、ごめんなさい。すっかり当初の目的を忘れていたわ。さあ、もう一・二歩私に近付いて」
ヘスティアは目の前に立ったフミヤの胸に手を当てる。
*フミヤの胸元は光出す。
フミヤの胸元の光は少しの間、強い光を放っていたが数秒後には徐々に弱まりをみせ、そして消えた。
「うーん、何も変わった気がしない……どんなスキルがついたんだ?」
「それは、発動してからのお楽しみかな」
ヘスティアは残っていた料理を食べきった後に席を立つ。
「とても美味しかったわ。また気が向いたら食べに来るわね」
そう言うと、ヘスティアは満足そうな顔で店を出て行った。
「おい!」
フミヤが店を出て呼び止めようとしたが、もうすでにヘスティアの姿はない。
「せめて何が起こるかだけ教えて欲しかった」
フミヤはすごすごと店に戻り片づけを再開した。
片付けも終わり、ジンがホールに皆を集める。
「なんとか初日が終わった。皆、お疲れさん」
「お疲れ様でしたーー」
皆が一斉に答える。
「よし! 『新モンペロ』初日が大繁盛で終わった事だし、みんなで美味い物でも食って体力つけようじゃねーか」
「え、マジっすか!」
「やったー!」
ヤマダとサイトウは飛び跳ねて喜ぶ。
「おい、フミヤ! 残った材料で皆に美味しい飯を作ってやってくれ」
「へーい。メロ、他の食材も出してくれる」
「モキュ」
フミヤは、メロが口から出した食材と厨房にある食材を利用し、全員が腹一杯になるように大量の料理を15分足らずで作り上げた。
「さすがフミヤさん。早いねーー」
モコは出来上がった食事を他のホールスタッフ達と一緒にテーブルへ運んで行く。
テーブルを3つくっ付け、椅子を並べるとジンを含める14名がその大きなテーブルを囲むように着席した。
「それでは……頂きます」と、ジンが号令をかけると皆が一斉に「いっただきまーーす」と、発声する。
「美味しいねーー」
「美味いっス!」
「美味しいです」
「フミヤさん、さすがです」
「本当においしい」
フミヤの作った数々の料理を皆が堪能する。
「本当に腕を上げやがったな」
フミヤを弟子のように思うジンも満足気であった。
楽しい時間はしばらく続いたが、ジンは頃合いを見てお開きの時間を告げた。
「皆、疲れてるだろ? そろそろ皿だけ片して帰るぞ」
「へーい」
フミヤは返事をし、席を立つ。
すると、隣に座るヤマダが体をわなわなと震わせながらこう言う。
「オーナー、おかしいっス。疲れてるハズが……力が漲るっス」
「どうした、ヤマダ」
フミヤは心配そうにヤマダを見た。
「ウオオオオオオオっス!」
ヤマダが手を置いているテーブルの辺りがメリメリと音をたて壊れていく。
「何してるんだヤマダ!」
驚くジン。
バキバキバキ、ドッスーン
「サイトウまで何してるんだ」
「すいません。座っている椅子が壊れてしまいました」
サイトウの体が何故かひと回り大きくなったように見える。
「そう言えば、俺も力が……」
注意している側のジンの体からも闘気があふれ出し、自身にかけているパワーセーブが解けようとしている。
「まずい!」
フミヤは他のスタッフ達をはなれた場所へ避難させる。
「おおおおおおおおおおおお」
*ジンは闘気を解放した。
ジンの周りにあるテーブルや椅子などが凄まじい勢いで吹き飛ぶ。
「あーれー」
「うーわー」
*ヤマダとサイトウも吹き飛んだ。
「なんでやねーーん」
*モグ男は壁に突き刺さっている。
散乱する店内。
「なぜだ、なぜこうなったんだ」
*フミヤは混乱してる。
新モンペロは開店一日目にして店内修繕のため一週間臨時休業する事となった。
ヘスティアが与えたフミヤの新スキル=『付与する料理』
自動発動系スキルで、このスキルを持つ者が作った料理には様々なステータス付与効果がある。付与された料理を食した者は、攻撃力・守備力の上昇や、体力・魔力の回復など様々な特殊効果を得られる。付与される能力は料理により異なり、食べてみないとわからない。但し、スキル鑑識を持つ者は付与する効果を判定できる。
フミヤは後日、ステータス画面でこれを確認し、大層驚いたそうだ。
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