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トーレムグレイグの日常

LV226 ヤマダとサイトウ②

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ヤマダ(ゴブリン)LV52 
 HP 655
 腕力 352
 守備力 268
 素早さ 707
 運の悪さ 3620

 スキル 人語・水平切り・連続切り・毒耐性LV2・即死耐性LV2
 装備  トゲトゲハンマー・民族衣装・適当に詰め込んだリュック
 称号  可愛そうなモンスター(強い敵に気付かれない確率UP)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 休憩を終え、再びサイテハの洞窟を進む。途中、襲ってくる魔物をメロとサイトウは幾度となく倒していく。休憩を終えてから約二時間、さすがのメロとサイトウにも疲れが見え始めていた。

 サイテハの洞窟はとにかく魔物が多い。さらに言えば単独行動する魔物もいるが、数匹・数十匹単位で行動する魔物も少なくない。
 強さで言うと現段階の層において、メロとサイトウに敵う者はいないがメロとサイトウには範囲攻撃スキルがない。そのため、サイトウは危険察知LV3を使い魔物が集中しそうな場所を回避しながら進んでいた。
 
 そんな中、サイトウ達は目的地へ行くためにどうしても通らないといけない大空洞に出る。大空洞は天井も高く、奥まで広がっている。

「ここは……」
 サイトウには見覚えのある光景だ。

 *魔物が現れた。
 *魔物はいきなり襲い掛かってきた。

 ヤマダの背後から、岩陰に隠れていた魔物が襲う。

「痛いっスーー!」

 鋭い爪がヤマダの尻を切り裂く。身を捻り、わずかに攻撃を躱したヤマダは痛みの余り飛び跳ねる。

 突如として現れた狼の群れが、サイトウ達を包囲する。

 マーダーウルフの群れである。
 マーダーウルフの性格は獰猛にして狡猾。つかず離れず三人を尾行しては仲間を集め、集団攻撃のできる機会を伺っていたのである。

 大空洞辺りは魔物が大量に生息する。危険反応が点在しすぎたため、サイトウの危険察知能力がうまく機能せず、不意打ちをくらったのである。

 *メロは伸縮自在(5m)を使用した。

 サイトウとヤマダは構えをとる。

 *マーダーウルフは遠吠えしている。

 一斉に襲い掛かるマーダーウルフを、サイトウとメロはバッタバタと倒していく。しかし、マーダーウルフの群れは遠吠えにより、どこからかわからないが次々と集まってはサイトウ達に襲い掛かっていった。

「モキュッ」

 *メロはマーダーウルフを倒した。

「テイ」

 *サイトウはマーダーウルフを倒した。

「ウララララっス」

 *ヤマダの攻撃。
 *マーダーウルフはヒラリと身を躱した。
 *マーダーウルフの攻撃。
 *マーダーウルフはヤマダの尻に噛みついた。

「痛いっスーー!」
 思わず四つん這いになるヤマダ。
 
 ヤマダはお尻に噛みついたマーダーウルフを引き離そうと懸命にトゲトゲハンマーを振るうが、うまく当たらない。

「モキュ!」
 そのマーダーウルフをメロが頭上から攻撃。

 *メロはマーダーウルフを倒した。

 *ヤマダはお尻を庇っている。

 お尻を擦りながらようやく立ち上がったヤマダをさらにマーダーウルフが襲う。

 *マーダーウルフはヤマダのお尻に噛みついた。

「だから、痛いっスってばーー!」
 今度はなりふり構わず振り回したトゲトゲハンマーが偶然当たり、ヤマダはマーダーウルフを倒した。
 何故かお尻ばかり狙われるヤマダ。ヤマダのお尻は美味しそうなのだろうか?

 *ヤマダは今にも泣き出しそうだ。

「うう、お尻ばっかり……」

 マーダーウルフは倒せど倒せど現る。マーダーウルフはざっと数えても30匹を超えている。次々襲い掛かってくる敵に、サイトウとメロは苦戦を強いられていた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
マーダーウルフ(殺人狼) 体長60㎝程の獰猛な狼。群れで行動する事が多く。遠吠えにより仲間を集める。獲物を仕留めきるまで諦めない性質がある。
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