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亡者の大森林へ向かえ
LV148 一方その頃
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どうもフミヤです。
ついに辿り着きました。ピラミッドの頂点。
光り輝く財宝で溢れています。
でも、お腹空きました。
食材なんかとうの昔に尽きています。
財宝ではお腹が膨れません。
「……ヤ……」
「ミ……ヤ」
「起きて、フミヤ」
ヴィオラの呼びかけで目を覚ましたフミヤは辺りを見渡すとため息をついた。
「夢じゃなかったのね。あ~腹減った」
「確かにもう三日間は何も口にしていないが、どうやらここが終点みたいじゃぞ」
ラオ老の肩を借り、起き上がるフミヤ。
目の前には黄金に輝く台座と周囲にあふれるばかりの財宝がある。
「こういう事だったったのね」
イルイルは妙に納得していた。
「この数知れないトラップをくぐり抜け、延々と続いた迷路の先に辿り着いた最終地点だけど、こんな大量の財宝……持ち帰れない」
「そうね。イルイルの言う通り、この大量の財宝を持ち帰るには私達の体力も人手も足りない」
ヴィオラ達の推測通り。過去にここまでたどり着いた者はいるにはいたが、かなりの重量になる財宝を全て持ち帰る事は誰にもできず、せいぜい手に持てるほどしか持ち帰った者しかいなかった。
「フッフッフッ」
フミヤは笑い出した。
「ついにお腹空きすぎて頭がおかしくなったのね。可哀そうに」
「違うわ!」
*フミヤはイルイルにツッコんだ。
「メロ君、出番ですよ」
フミヤが笑みをこぼし、メロを呼ぶ。
「モキュ」
*メロはお口に収納のスキルを発動した。
メロは辺りにある財宝を片っ端から口へ吸いこんでいく。財宝を飲み込んだメロの体は1m程に膨れ上がった。
「あれ、なんだかメロちゃんの巨大化少なくない?」
ヴィオラは疑問に思う。
「本当だ。これだけ大量に収納しているのにあまり大きくならないなー」
ヴィオラとフミヤが不思議に思っていたが、それはメロの奥地に収納のスキルレベルが上がったからであった。
お口に収納のスキルはレベルが上がれば上がるほど体にかかる影響が変わる。メロはフミヤ達と一緒に旅を続けていく事でレベルアップし、お口に収納のスキルは今やLV5になったいたのだ。
「モキュキュ」
*メロは得意気に反り返っている。
「残るはあの台座じゃな」
ラオ老は中央にある台座へ歩み寄る。
フミヤは胸にぶら下げていた『ベンの方針』が強い光を放つと、
その光に導かれるように台座の前へ行く。
「これは……」
そして、フミヤは台座に置いてあるアイテムに手を伸ばす。
*フミヤはベンの道しるべを手に入れた。
*フミヤはベンの手紙を発見した。
フミヤが手に入れた物は見た事もない素材でつくられたベルのような物だった。
「これは手紙?」
イルイルはフミヤの横から手を伸ばし、ベンの手紙を手に取り開こうとする。
「これは誰の手紙? ん、開《ひら》かない」
イルイルが手にした手紙はどんなに力を込めても開かなかった。
「何をしておるんだイルイル、貸してみろ」
ラオ老がイルイルから手紙を受け取り、再度開こうとするが……
「開《ひら》かないぞい」
それは特殊な魔力を込められた手紙であった。
ヴィオラはフミヤに言った。
「もしかして……フミヤあけてみて」
フミヤは手紙を手に取り開いてみる。
フミヤは
「えっ、普通に開いたけど」
と言い、フミヤは手紙を読む。
~~~
親愛なる者へ
この手紙を開ける者よ、これはフミヤとドレンの魔力にしか反応しない
ように呪法を施してある。
ここに来るという事は、さしずめフミヤであろう。
「ご名答……」
フミヤはボソっと呟いた。
ドレンがここに来るには少々短気すぎるのでな。
時にフミヤ自分の境遇に疑問を思うか、否か。もし、何も思わず今が幸せであるならばこれ以上の詮索はやめた方がいい。
だが、もしこの世界の理《ことわり》を知ろうと思うのであれば、俺のアイテム全て揃える事だ。
神とは何か、自分とは何か?
その答えは決してお前を幸せにするとは限らない。良く考え、この先を求むがいい。
永遠の冒険家 ベン
~~~
「どういう意味なんだ?」
フミヤは考え込む。
「何か、意味深ね」
と、ヴィオラはフミヤに話しかける。
「そうだねヴィオラ。この先か……」
ベンの手紙の内容に考え込むフミヤであった。
「ワイ、全然話参加できてへんけど」
*モグ男は寂しそうにこちらを見ている。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
メロ(ゴールドゲキレアスライム)10歳
LV82
HP 3010
腕力 30
守備力 3211
魔力 1888
素早さ 1153
スキル
お口に収納 LV5
甘えるLV3 (時折、甘えられた者はたまに魅了状態になる)
お口で回復 LV4
急速消化LV3
称号 食べるのも経験
ついに辿り着きました。ピラミッドの頂点。
光り輝く財宝で溢れています。
でも、お腹空きました。
食材なんかとうの昔に尽きています。
財宝ではお腹が膨れません。
「……ヤ……」
「ミ……ヤ」
「起きて、フミヤ」
ヴィオラの呼びかけで目を覚ましたフミヤは辺りを見渡すとため息をついた。
「夢じゃなかったのね。あ~腹減った」
「確かにもう三日間は何も口にしていないが、どうやらここが終点みたいじゃぞ」
ラオ老の肩を借り、起き上がるフミヤ。
目の前には黄金に輝く台座と周囲にあふれるばかりの財宝がある。
「こういう事だったったのね」
イルイルは妙に納得していた。
「この数知れないトラップをくぐり抜け、延々と続いた迷路の先に辿り着いた最終地点だけど、こんな大量の財宝……持ち帰れない」
「そうね。イルイルの言う通り、この大量の財宝を持ち帰るには私達の体力も人手も足りない」
ヴィオラ達の推測通り。過去にここまでたどり着いた者はいるにはいたが、かなりの重量になる財宝を全て持ち帰る事は誰にもできず、せいぜい手に持てるほどしか持ち帰った者しかいなかった。
「フッフッフッ」
フミヤは笑い出した。
「ついにお腹空きすぎて頭がおかしくなったのね。可哀そうに」
「違うわ!」
*フミヤはイルイルにツッコんだ。
「メロ君、出番ですよ」
フミヤが笑みをこぼし、メロを呼ぶ。
「モキュ」
*メロはお口に収納のスキルを発動した。
メロは辺りにある財宝を片っ端から口へ吸いこんでいく。財宝を飲み込んだメロの体は1m程に膨れ上がった。
「あれ、なんだかメロちゃんの巨大化少なくない?」
ヴィオラは疑問に思う。
「本当だ。これだけ大量に収納しているのにあまり大きくならないなー」
ヴィオラとフミヤが不思議に思っていたが、それはメロの奥地に収納のスキルレベルが上がったからであった。
お口に収納のスキルはレベルが上がれば上がるほど体にかかる影響が変わる。メロはフミヤ達と一緒に旅を続けていく事でレベルアップし、お口に収納のスキルは今やLV5になったいたのだ。
「モキュキュ」
*メロは得意気に反り返っている。
「残るはあの台座じゃな」
ラオ老は中央にある台座へ歩み寄る。
フミヤは胸にぶら下げていた『ベンの方針』が強い光を放つと、
その光に導かれるように台座の前へ行く。
「これは……」
そして、フミヤは台座に置いてあるアイテムに手を伸ばす。
*フミヤはベンの道しるべを手に入れた。
*フミヤはベンの手紙を発見した。
フミヤが手に入れた物は見た事もない素材でつくられたベルのような物だった。
「これは手紙?」
イルイルはフミヤの横から手を伸ばし、ベンの手紙を手に取り開こうとする。
「これは誰の手紙? ん、開《ひら》かない」
イルイルが手にした手紙はどんなに力を込めても開かなかった。
「何をしておるんだイルイル、貸してみろ」
ラオ老がイルイルから手紙を受け取り、再度開こうとするが……
「開《ひら》かないぞい」
それは特殊な魔力を込められた手紙であった。
ヴィオラはフミヤに言った。
「もしかして……フミヤあけてみて」
フミヤは手紙を手に取り開いてみる。
フミヤは
「えっ、普通に開いたけど」
と言い、フミヤは手紙を読む。
~~~
親愛なる者へ
この手紙を開ける者よ、これはフミヤとドレンの魔力にしか反応しない
ように呪法を施してある。
ここに来るという事は、さしずめフミヤであろう。
「ご名答……」
フミヤはボソっと呟いた。
ドレンがここに来るには少々短気すぎるのでな。
時にフミヤ自分の境遇に疑問を思うか、否か。もし、何も思わず今が幸せであるならばこれ以上の詮索はやめた方がいい。
だが、もしこの世界の理《ことわり》を知ろうと思うのであれば、俺のアイテム全て揃える事だ。
神とは何か、自分とは何か?
その答えは決してお前を幸せにするとは限らない。良く考え、この先を求むがいい。
永遠の冒険家 ベン
~~~
「どういう意味なんだ?」
フミヤは考え込む。
「何か、意味深ね」
と、ヴィオラはフミヤに話しかける。
「そうだねヴィオラ。この先か……」
ベンの手紙の内容に考え込むフミヤであった。
「ワイ、全然話参加できてへんけど」
*モグ男は寂しそうにこちらを見ている。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
メロ(ゴールドゲキレアスライム)10歳
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HP 3010
腕力 30
守備力 3211
魔力 1888
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お口に収納 LV5
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