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亡者の大森林へ向かえ
LV119 野宿は大変
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食域《しょくいき》都市イナックを出発し、順調に馬車は進む。
半日以上の時が経ち、辺りが次第に暗くなっていく頃、
フミヤ達は野宿に適した場所を探していた。
「あまりに見通しが良すぎるとモンスターの標的になるので
少し岩陰に隠れられる場所を探して テントを張りましょう。」
「何人かは火が起こせるように木々を集めましょう。」
「あと 食事の係も要りますね。それぞれ分かれて
お願いします。」
キャンプリーダー(自称)のファリスのしきりで各々《おのおの》に
役割を与えていく。
「のぅ、ファリスとやら 何故そんなことしないといけないのだ?」
*ベレッタは首を傾《かし》げている。
「何故って?いつもの事ですよ。外敵から身を守るための場所探しは
もちろん、食事には火を使いますし・・・。」
「身を守れればいいんだな。」
「そうですけど・・・。」
*ベレッタは 【隔《かく》】を唱えた。
ベレッタの周囲300m四方に 結界が広がる。
「これで 外からの攻撃は大抵防げるぞ。」
「えっ。」
「む、狭いのか?もっと広げる方が良いか?」
「いえ、そうではなくて・・・。」
ファリス達は驚いている。
「今日はここで一晩過ごすんですよ。
こんなに大きな結界だったら 状態を維持するのに
大量の魔力を消費し続けますよ。」
結界魔法を使えるファリスは それを維持する事の
大変さを知っている。
補助魔法で世界屈指の実力を持つファリスでも
睡眠を取りながら一晩中結界を維持するのは不可能である。
「ん、おかしなことを言うのぅ。
この地上には生命の根源《こんげん》が宿っておるではないか。
それをちょいと拝借すれば、こんなもの大した魔力は
使わないであろう。」
「???」×7
全員が一斉に首を傾《かし》げる。
「なんだ、人間はそんなこともできないのか?不便だのぅ。」
「お前が、異常なんだよ。」
*フミヤはベレッタをツッコんだ。
「じゃあ俺達は 火を熾《おこ》すのに木を集めてこようか。」
立ち上がり木を拾いに行こうとするが、
ダンを ベレッタが引き留めた。
「おい、ちょっと待て。お主達は本当に無駄が多いのぅ。」
*ベレッタは足元に【隔】を唱えた
続けて 指先に魔力を集め、その指を足元の結界に向ける。
*ベレッタは魔界の炎を召喚した。
小さな結界の中で 炎がメラメラと燃えてる。
「ほれ、解除しない限りこの炎は消えぬぞ。」
「!!!」×7
*ベレッタ以外は驚き戸惑っている。
フミヤは結界の上にフライパンを置いた。
「おお、なかなかの火力だな。でも ベレッタこの前、
魔界から召喚した炎(LV106 話参照)は 黒くなかった?」
「あれは 魔界の【狭間《はざま》の塔】にある【魔力炉《まりょくろ》】の炎での、
これは 【不沈火《ふちんか》の樹海】の【消えない炎】なのだ。」
「なんか全然わからないけど、凄そうな場所だな。」
フミヤは料理の下準備をしながら ベレッタに適当な返事を返す。
完全にする事がなくなった勇者パーティーは
フミヤが料理を作るまでの間、談笑をしていた。
「ねえ、ヴィオラ。私いなくても 魔王倒せそうじゃないですか?」
ベレッタにお株を奪われ、すっかり自信をなくし
落ち込むファリスを ヴィオラは励まそうとしている。
「全然そんな・・・。ファリスは 絶対必要だよ。」
「どこが必要なんですか?」
「回復得意でしょ。いつも体を治してもらって助かってるよ。」
「ヴィオラさんも回復魔法できますし、メロちゃんさんも回復できますよね?」
「え、えっと、そうそう 結界魔法!いざという時に
みんなを守ってくれる・・・。」
「それより強い結界魔法を 今見せつけられたんですけど。」
「あ、ああ、ファリスと言えば 空間転移魔法。
これが、あれば離れたところでも・・・。」
「転移魔法も 一度行った所しか行けませんし、
一か所しか マーキングできないし。」
「え、あ、うん。そうだ!
いつもファリスが、毎日欠かさず神様にお祈りをしてくれてるから
私達がなんとか無事でいるんだよ。」
「うう、すぐそこに 神様の恩恵をないがしろにしている人が
いるんですけど・・・。」
*ファリスは泣き出した。
「わー、やっぱり私は 役立たずだー。」
「いや、そんな。だから・・・、あわわわ。」
*ヴィオラは混乱している。
「代わろう、ヴィオラ。」
この後、口下手なヴィオラに変わり
ダンが、なんとかファリスを慰めるのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【隔】強力な結界魔法。大きさは自由に変えられる。
ベレッタの場合、1km先まで結界が作れる。
魔界の炎 七色の炎が存在する。
黒 消滅を促す炎
赤 永続を表す炎
半日以上の時が経ち、辺りが次第に暗くなっていく頃、
フミヤ達は野宿に適した場所を探していた。
「あまりに見通しが良すぎるとモンスターの標的になるので
少し岩陰に隠れられる場所を探して テントを張りましょう。」
「何人かは火が起こせるように木々を集めましょう。」
「あと 食事の係も要りますね。それぞれ分かれて
お願いします。」
キャンプリーダー(自称)のファリスのしきりで各々《おのおの》に
役割を与えていく。
「のぅ、ファリスとやら 何故そんなことしないといけないのだ?」
*ベレッタは首を傾《かし》げている。
「何故って?いつもの事ですよ。外敵から身を守るための場所探しは
もちろん、食事には火を使いますし・・・。」
「身を守れればいいんだな。」
「そうですけど・・・。」
*ベレッタは 【隔《かく》】を唱えた。
ベレッタの周囲300m四方に 結界が広がる。
「これで 外からの攻撃は大抵防げるぞ。」
「えっ。」
「む、狭いのか?もっと広げる方が良いか?」
「いえ、そうではなくて・・・。」
ファリス達は驚いている。
「今日はここで一晩過ごすんですよ。
こんなに大きな結界だったら 状態を維持するのに
大量の魔力を消費し続けますよ。」
結界魔法を使えるファリスは それを維持する事の
大変さを知っている。
補助魔法で世界屈指の実力を持つファリスでも
睡眠を取りながら一晩中結界を維持するのは不可能である。
「ん、おかしなことを言うのぅ。
この地上には生命の根源《こんげん》が宿っておるではないか。
それをちょいと拝借すれば、こんなもの大した魔力は
使わないであろう。」
「???」×7
全員が一斉に首を傾《かし》げる。
「なんだ、人間はそんなこともできないのか?不便だのぅ。」
「お前が、異常なんだよ。」
*フミヤはベレッタをツッコんだ。
「じゃあ俺達は 火を熾《おこ》すのに木を集めてこようか。」
立ち上がり木を拾いに行こうとするが、
ダンを ベレッタが引き留めた。
「おい、ちょっと待て。お主達は本当に無駄が多いのぅ。」
*ベレッタは足元に【隔】を唱えた
続けて 指先に魔力を集め、その指を足元の結界に向ける。
*ベレッタは魔界の炎を召喚した。
小さな結界の中で 炎がメラメラと燃えてる。
「ほれ、解除しない限りこの炎は消えぬぞ。」
「!!!」×7
*ベレッタ以外は驚き戸惑っている。
フミヤは結界の上にフライパンを置いた。
「おお、なかなかの火力だな。でも ベレッタこの前、
魔界から召喚した炎(LV106 話参照)は 黒くなかった?」
「あれは 魔界の【狭間《はざま》の塔】にある【魔力炉《まりょくろ》】の炎での、
これは 【不沈火《ふちんか》の樹海】の【消えない炎】なのだ。」
「なんか全然わからないけど、凄そうな場所だな。」
フミヤは料理の下準備をしながら ベレッタに適当な返事を返す。
完全にする事がなくなった勇者パーティーは
フミヤが料理を作るまでの間、談笑をしていた。
「ねえ、ヴィオラ。私いなくても 魔王倒せそうじゃないですか?」
ベレッタにお株を奪われ、すっかり自信をなくし
落ち込むファリスを ヴィオラは励まそうとしている。
「全然そんな・・・。ファリスは 絶対必要だよ。」
「どこが必要なんですか?」
「回復得意でしょ。いつも体を治してもらって助かってるよ。」
「ヴィオラさんも回復魔法できますし、メロちゃんさんも回復できますよね?」
「え、えっと、そうそう 結界魔法!いざという時に
みんなを守ってくれる・・・。」
「それより強い結界魔法を 今見せつけられたんですけど。」
「あ、ああ、ファリスと言えば 空間転移魔法。
これが、あれば離れたところでも・・・。」
「転移魔法も 一度行った所しか行けませんし、
一か所しか マーキングできないし。」
「え、あ、うん。そうだ!
いつもファリスが、毎日欠かさず神様にお祈りをしてくれてるから
私達がなんとか無事でいるんだよ。」
「うう、すぐそこに 神様の恩恵をないがしろにしている人が
いるんですけど・・・。」
*ファリスは泣き出した。
「わー、やっぱり私は 役立たずだー。」
「いや、そんな。だから・・・、あわわわ。」
*ヴィオラは混乱している。
「代わろう、ヴィオラ。」
この後、口下手なヴィオラに変わり
ダンが、なんとかファリスを慰めるのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【隔】強力な結界魔法。大きさは自由に変えられる。
ベレッタの場合、1km先まで結界が作れる。
魔界の炎 七色の炎が存在する。
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