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勇者探索任務~サイテハの洞窟
LV57 逃げた先に
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「跡地はまだか! ここ広すぎなんだよーー」
「跡地に着いたとしても、あの魔物も追って来るんじゃないっスか?」
「わからん、とにかく行くしかない!」
すでに女神守護の光が最初の4分の1程の光しか放たなくなってきている。
フミヤは時折女神守護の光を伸ばすが、ドーテッツウルフに届かない。距離感を掴んだのか? ドーテッツウルフは光が届かない絶妙な距離でフミヤ達を追う。
「ヤマダ! 『狼さん、調子に乗ってすいません。もう許して』って伝えられない?」
「駄目っス。会話通じないっス」
「くそぅ」
その最中、サイトウが前方を指差した。
「フミヤさん、あれ出口じゃないですか?」
「おお!」
フミヤ達は大空洞の壁に開く小さな道を発見した。皆は即座にその入り口を目指す。
さらに、フミヤは奇策を思いついた。
「メロにサイトウ、お願いがある」
フミヤが作戦を伝えるとサイトウは「了解です」と、答えた。
小さい道の入り口はひと一人が背を屈《かが》めてようやく入れるくらい小さな穴。突入したする寸前、サイトウは地面に石棍棒を強く叩きつけた。
「行きまーす」
「ドゴーン」と、大きな音がなり石の欠片と砂ぼこりが舞う。それにより、距離をおいて走っていたドーテッツウルフは、一瞬フミヤ達を見失った。
「ヤマダ、サイトウ、早く穴へ!――あれ……? 力が……」
直後、フミヤは意識を失くした。どうやらスキル発動で、体が限界に達したようだ。
「フミヤさん‼」
サイトウは倒れたフミヤを引きずりながら穴へと入っていく。
ドーテッツウルフは少したじろいだが、砂ぼこりへと突っ込み小穴に入っていくフミヤを確認する。ドーテッツウルフは走る速度を上げ小穴に向かってくる。
「よし」
サイトウはなんとかフミヤを小穴の中へ引きずり込んだ。
そこから数秒してドーテッツウルフがフミヤ達を追い小穴へ突入する。
「メロさん! 出番です」
サイトウは叫ぶ。
「モギュ」
メロは小穴いっぱいに大口を開ける。小穴の中へ突っ込んできたドーテッツウルフは、勢い止まらずそのままメロの口の中へ。
「ごくん‼」
*メロはドーテッツウルフを飲み込んだ。
メロは飛び込んできたドーテッツウルフを丸飲みしたのだ。
「やったー」
「成功っス」
「メロさん、すごいですよ」
「モキュキュン」
*メロはドゥーテッツウルフを倒した。
*メロはレベルがLV17からLV20に上がった。
*メロは新たなスキルを覚えた。
*サイトウはレベルが上がった。
*ヤマダはレベルが上がった。
小穴はさほど長くはなく、抜けた先は地図通り休憩所跡地であった。
「なんとか、休憩所跡地に着いたっスね」
「モキュッ」
皆はほっと胸を撫で下ろす。
「でも、フミヤさんが、ピクピクしてますよ……どうしましょう?」
*フミヤは死にかけている。
「……」
瀕死の主を困った顔で見つめる三匹のモンスター……戻ってこいフミヤ。
「跡地に着いたとしても、あの魔物も追って来るんじゃないっスか?」
「わからん、とにかく行くしかない!」
すでに女神守護の光が最初の4分の1程の光しか放たなくなってきている。
フミヤは時折女神守護の光を伸ばすが、ドーテッツウルフに届かない。距離感を掴んだのか? ドーテッツウルフは光が届かない絶妙な距離でフミヤ達を追う。
「ヤマダ! 『狼さん、調子に乗ってすいません。もう許して』って伝えられない?」
「駄目っス。会話通じないっス」
「くそぅ」
その最中、サイトウが前方を指差した。
「フミヤさん、あれ出口じゃないですか?」
「おお!」
フミヤ達は大空洞の壁に開く小さな道を発見した。皆は即座にその入り口を目指す。
さらに、フミヤは奇策を思いついた。
「メロにサイトウ、お願いがある」
フミヤが作戦を伝えるとサイトウは「了解です」と、答えた。
小さい道の入り口はひと一人が背を屈《かが》めてようやく入れるくらい小さな穴。突入したする寸前、サイトウは地面に石棍棒を強く叩きつけた。
「行きまーす」
「ドゴーン」と、大きな音がなり石の欠片と砂ぼこりが舞う。それにより、距離をおいて走っていたドーテッツウルフは、一瞬フミヤ達を見失った。
「ヤマダ、サイトウ、早く穴へ!――あれ……? 力が……」
直後、フミヤは意識を失くした。どうやらスキル発動で、体が限界に達したようだ。
「フミヤさん‼」
サイトウは倒れたフミヤを引きずりながら穴へと入っていく。
ドーテッツウルフは少したじろいだが、砂ぼこりへと突っ込み小穴に入っていくフミヤを確認する。ドーテッツウルフは走る速度を上げ小穴に向かってくる。
「よし」
サイトウはなんとかフミヤを小穴の中へ引きずり込んだ。
そこから数秒してドーテッツウルフがフミヤ達を追い小穴へ突入する。
「メロさん! 出番です」
サイトウは叫ぶ。
「モギュ」
メロは小穴いっぱいに大口を開ける。小穴の中へ突っ込んできたドーテッツウルフは、勢い止まらずそのままメロの口の中へ。
「ごくん‼」
*メロはドーテッツウルフを飲み込んだ。
メロは飛び込んできたドーテッツウルフを丸飲みしたのだ。
「やったー」
「成功っス」
「メロさん、すごいですよ」
「モキュキュン」
*メロはドゥーテッツウルフを倒した。
*メロはレベルがLV17からLV20に上がった。
*メロは新たなスキルを覚えた。
*サイトウはレベルが上がった。
*ヤマダはレベルが上がった。
小穴はさほど長くはなく、抜けた先は地図通り休憩所跡地であった。
「なんとか、休憩所跡地に着いたっスね」
「モキュッ」
皆はほっと胸を撫で下ろす。
「でも、フミヤさんが、ピクピクしてますよ……どうしましょう?」
*フミヤは死にかけている。
「……」
瀕死の主を困った顔で見つめる三匹のモンスター……戻ってこいフミヤ。
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