5 / 314
トーレムグレイグ
第4話 LV4 魔人
しおりを挟む
勇者ヴィオラを襲撃しようとする魔族対策のため、トーレムグレイグ郊外にフミヤとヴィオラは住んでいる。
そんなある日の夜……
「ようやく見つけたぞ。雷帝ヴィオラ」
悍ましいおぞましい声がフミヤ家の外で聞こえる。
「魔人!」
邪悪な気配に気付き目を覚ましたヴィオラは、剣を持ち寝衣のまま外へ駆け出し空を見上げる。上空には羽を広げ、上空からヴィオラを見下ろす一匹の魔人がいた。
*フミヤは安らかに眠っている。
「まさか家にまで押しかけるなんて、よほど自信家なのね」
「魔王様より恩恵を授かった我われの前では勇者などただの赤子よ」
*魔人は魔法を詠唱している。
それを見たヴィオラは「ふう」と、ため息をつく。
「初動が遅すぎです」
ヴィオラは魔人目掛け高々と跳躍する。
「剣技、エアースレイブ」
「な、なに……」
一刀両断! ヴィオラの放った真空波が魔人の胴を真っ二つに切り裂いた。
「速すぎるだろ……」
上半身と下半身を分断された魔人は、地面に落下し蠢《うごめ》いている。
「そんな……こ、これほどまでに強いとは」
魔人はなんとか上半身を起こし「ただでは死なんぞ」と言うと、フミヤのいる家の方へ勢いよく飛んでいく。
「せめて家の中にいる奴だけでも道ずれにしてくれるわー!」
「フミヤさーーーん」
「届け! ライトニーーング‼」
大きな音たて、空が一瞬光ると一本の稲妻が魔人へ落ちる。
飛び散る瓦礫の傍らに黒焦げになった魔人が倒れている。
「くぅっ、畜生」
ボロボロと崩れて灰になっていく魔人の姿を見て、ヴィオラは安堵する。
*ヴィオラはレベルが上がった。
「フミヤさん、大丈夫ですか?」
ライトニングの衝撃により屋根は崩れ落ち、部屋の中が露わになっている。
「‼‼」
寝ていたフミヤに大量の瓦礫が重くのしかかっている。
「フミヤーーーー」
急いで瓦礫からフミヤを救出するヴィオラ。
*フミヤは虫の息である。
「おのれ、魔人め。よくもフミヤを……」
(いや、あなたのせいです)
*ヴィオラはメガヒールを唱えた。
*フミヤの体力とキズが回復した。
*フミヤは混乱している。
「魔人に雷で撃たれて……家が崩れてきて」
「そうか、ヴィオラが倒してくれたんだね。ありがとう!」
「……」
旦那に初めての秘密ができたヴィオラであった。
*フミヤは瀕死体験によりレベルが大幅に上がった。
*即死耐性が2から3に上がった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ヴィオラのスキル
エアースレイブ スキルLV8 渾身の力で剣を振るう事で生じる真空波を相手にぶつける技
ライトニング スキルLV10(マスター)稲妻魔法 雷系初級魔法
そんなある日の夜……
「ようやく見つけたぞ。雷帝ヴィオラ」
悍ましいおぞましい声がフミヤ家の外で聞こえる。
「魔人!」
邪悪な気配に気付き目を覚ましたヴィオラは、剣を持ち寝衣のまま外へ駆け出し空を見上げる。上空には羽を広げ、上空からヴィオラを見下ろす一匹の魔人がいた。
*フミヤは安らかに眠っている。
「まさか家にまで押しかけるなんて、よほど自信家なのね」
「魔王様より恩恵を授かった我われの前では勇者などただの赤子よ」
*魔人は魔法を詠唱している。
それを見たヴィオラは「ふう」と、ため息をつく。
「初動が遅すぎです」
ヴィオラは魔人目掛け高々と跳躍する。
「剣技、エアースレイブ」
「な、なに……」
一刀両断! ヴィオラの放った真空波が魔人の胴を真っ二つに切り裂いた。
「速すぎるだろ……」
上半身と下半身を分断された魔人は、地面に落下し蠢《うごめ》いている。
「そんな……こ、これほどまでに強いとは」
魔人はなんとか上半身を起こし「ただでは死なんぞ」と言うと、フミヤのいる家の方へ勢いよく飛んでいく。
「せめて家の中にいる奴だけでも道ずれにしてくれるわー!」
「フミヤさーーーん」
「届け! ライトニーーング‼」
大きな音たて、空が一瞬光ると一本の稲妻が魔人へ落ちる。
飛び散る瓦礫の傍らに黒焦げになった魔人が倒れている。
「くぅっ、畜生」
ボロボロと崩れて灰になっていく魔人の姿を見て、ヴィオラは安堵する。
*ヴィオラはレベルが上がった。
「フミヤさん、大丈夫ですか?」
ライトニングの衝撃により屋根は崩れ落ち、部屋の中が露わになっている。
「‼‼」
寝ていたフミヤに大量の瓦礫が重くのしかかっている。
「フミヤーーーー」
急いで瓦礫からフミヤを救出するヴィオラ。
*フミヤは虫の息である。
「おのれ、魔人め。よくもフミヤを……」
(いや、あなたのせいです)
*ヴィオラはメガヒールを唱えた。
*フミヤの体力とキズが回復した。
*フミヤは混乱している。
「魔人に雷で撃たれて……家が崩れてきて」
「そうか、ヴィオラが倒してくれたんだね。ありがとう!」
「……」
旦那に初めての秘密ができたヴィオラであった。
*フミヤは瀕死体験によりレベルが大幅に上がった。
*即死耐性が2から3に上がった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ヴィオラのスキル
エアースレイブ スキルLV8 渾身の力で剣を振るう事で生じる真空波を相手にぶつける技
ライトニング スキルLV10(マスター)稲妻魔法 雷系初級魔法
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる