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動く椅子

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 ガイデル騎士団砦の冷たい石の階段を書類の束を持って登る、魔法で夕方になると明かりの灯る街灯が仄かに輝きはじめる。
 私、騎士団の文官ソフィア・ロビンソンの今日の仕事はあと一つ、苦手な団長にサインをもらい終わり。 
 ゴツゴツで硬い騎士団のブーツを脱いで、夜の歓楽街の店に行きます…今夜も頑張らないと!    

「失礼しますソフィアです。書類にサインをお願いします」勢いよくドアをノックしながら、部屋に入ると、ハアハアと荒い息の団長を椅子に押さえつけ、ロープで椅子に縛りつける副団長と目があってしまう。

「あー。お楽しみのところ失礼しました」ドアを閉める私。 

「待て待て、ソフィア!勘違いだ!」副団長は焦り私を引き止める。 

「いやー。どうみても副団長が美青年の団長を手込めにする寸前に見えますよ」にまにまからかうと、副団長のカルロスは私を拝むように両手を合わせた。 

「俺がマリア一筋なの知ってるだろう?変な噂たてないでくれー」マリアさんと副団長は新婚でラブラブなの、騎士団皆が知ってますから! 

 私はからかうのを止め、額に汗を滴らせ、色っぽくあえぐ団長を観察する…団長の琥珀色の瞳は熱に浮かされ焦点があっておらず、ズボンをテントのように持ち上げ、団長の一部が存在を主張してる。いつもの真面目腐った硬い表情は1ミクロンない。

「あ、あっ。ふっ。くう」 

 体をくねらせロープの食い込みにすら熱い息を洩らして、潤んだ瞳も吐息も悩ましい、口からよだれもたらし、発情期って顔してる。 

「あちゃー。媚薬盛られましたか?」 
「ああ、夏の夢華を盛られたようだ」 
「え?よりによって夏の夢華ですか?たちが悪いですね……誰ですか?犯人は?」  

 夏の夢華は近年出回るようになった高価な媚薬で、強力な催淫作用と無尽蔵の吐精作用を持つ。同性でも子供でも動物でも目につく者を襲いたくなる恐ろしい薬で魔力とあわさり、廃人化するので禁止になったはず。 

「ば、馬鹿王子じゃなくて第三王子だよ」 
 馬鹿って言っちゃってますよ、副団長。 

 でも、両刀使いの第三王子に狙われて、団長も災難ねー。後ろも前も使う気満々だったんだろうな、あの馬鹿第三王子は…… 

「解毒薬はないんですか?」
「あー。王の命令で馬鹿を取り調べてるんだが、自分が団長の相手をして静めるからと言わないんだ…」 

 本当に馬鹿で迷惑な人……確か去年リンマーク国の人妻外交官と恋に落ち大騒ぎになり、第2王子の婚約者の弟を口説いたり、教会の綺麗所の神官を侍らせたり問題ばかりで、父王からしこたま怒られたはずなのに…はーっ、馬鹿は懲りない、馬鹿ゆえに。 

「副団長、さくっと団長の婚約者とか彼女さんを呼んで抜き抜きしてもらってくださいよ。私は早くサインもらって帰りたいんです!」 

「抜き抜きってお前、言い方……団長は婚約者も彼女もいない」 

「意外です。見た目だけは絵本の王子様じゃないですか?面食い女子が群がりそうですが」   

「頭硬いだろ?団長。婚約者もいたんだがダメ出しばかりで、嫌われて庭師と駆け落ちされたんだ。追っかけ女子にはご両親を呼んで一人一人説教して止めさせてたから、今は一人もいないな。既成事実を作ろうとした、貴族令嬢にも説教かまして、恥をかかされたと騒がれてたな…」

「はあ、ダメ出しと説教ですか?嫌われますね」わかる気がする、団長は言ってることは理想論で正しいけど、正論だけじゃ窮屈、私も苦手。 

「それじゃ、馴染みの娼婦はいないんですか?」誰でもいい、団長やつを抜いてほしい。 
「はは、いるわけない。団長、犯罪増長させるから、娼館なんてなくすべきだって言ってるぐらいだ」 
「はー。団長頭硬すぎ……娼館なかったら性欲たまった男の性の捌け口なくて、性犯罪増えそうですけどね」 
「確かにな……」 
「女性たちも直引きしないとだから、リスクが高いんです。世の中、ヤり逃げするクズも快楽殺人鬼もいますからね」 
「…やけに詳しいなお前」 
「私も副団長と一緒で、前世持ちなんで」 
「おー!お前もか?俺は前世、ヨールクの武士だ」ぱっと副団長の顔が明るくなりました。  
「私は、火の国の女郎でした」 
「じょろう?」 
「まー。ガイデル国で言うところの娼婦ですね」
「そうか、だから詳しいのか…」 

 前世の記憶を詳細に持って生まれた人を前世持ちと言い、ここ森の国ガイデルには数多くいます。中には国を揺るがす発明品を作る前世持ちもいますが、それは稀。ほとんどの人は凡人。 

「あっ、ふう、うくく、はあ、き、貴様らし、縛ったなら、は、早く出ていけ!は、くう」 

「流石、団長!まだ理性が残っていたのですね!この書類にサインをお願いします」 
 私が苦しむ団長に書類を差しだすと、副団長が慌てて奪い、怒鳴られた。

「ソフィア!お前は鬼だ!こんな時に書類はないだろう!」 
「えー。この書類、団長のサインじゃないと受理されません。私、このあと副業なんです。遅刻しちゃう」
「はあ、はあ、ふ、副業なんて、はあ、くう、お、俺は、認めていない」 
「騎士規律では認められてますし、副業許可書類ちゃんと提出してますよ!」  
「うっ、あっ、歓楽街で副業なんて、だ、駄目だ。俺が、ふ、許さない」 
「許さないなんて、お父さんみたいですよ?話になりません。私は帰りたいので、もう副団長でも良いので抜いてあげてください!」 
「気色悪いこと言うな!俺に男色の趣味はない!」 
「そこは団長を助けると思って我慢です!団長、廃人化しちゃいますよ?」 
「ソフィア頼む!抜いてやってくれ、何発か出したら少しは理性が戻って、書類にサイン出来るからさー」 
「嫌ですよ、団長怒りませんか?」 
「股間の非常事態なんだ…あれだ、そうだ、治療だ、治療になるから大丈夫なはずだ」 
「えー、治療代頂きますよ。」 
「わかった。団長の給金から払うから、頼む!」 
「く、くう、貴様ら勝手な、はあ、ことばかり言うな!はあ、ふ、これぐらいの媚薬、はあ、耐えられる、は、」  
「廃人にならないよう、抜いてもらってくださいよ、団長!」 
「嫌だー!」ガタガタと縛られたまま、椅子ごと動く団長。ブリキのおもちゃみたい。 

 ああ、面倒くさい、私だって嫌だわ。  

「副団長…馬鹿王子に2、3回お尻掘ってもらったら、媚薬抜けるんじゃないですか?」私は冷めた目で訴える。 
「ひい、嫌だ!」団長は涙目で、ちょっと笑えた。 
「それ、馬鹿第三王子にとってご褒美だから…それに初めてがお尻じゃ団長可哀想だろう?」副団長はなにかを思い出したのか、遠い目をした。うん、聞かないよ私。 
「おい!童貞言うな!」  
「団長、童貞は恥ずかしいことじゃありませんよ!」 
「ソ、ソフィア」感極まった団長の声。 
「面倒くさいだけです!」 
「おい!」 

 面倒くさいけど、さくって出してもらい、ちゃっとサインして貰わないと。「ちょっと触りますから我慢して下さいね」

 私が団長のズボンに手をかけようすると、ガタガタ椅子ごと逃げようとしてる。 

「団長諦めて下さいよー」   
「汚い!俺に触るな!」  

 出したくて苦しいはずなのに、激しい拒絶……あっ?汚いってなに?前世女郎だからって? 

 こいつ、好きで女郎になったと思ってんの、そりゃーエッチは嫌いじゃなかったけど、貧困で親に捨てられ、生活のためでしょう… 

 イラっとした私はおもむろに団長のズボンの膨らみを手のひらで包みこむと、天を仰ぐちんぽを力強く掴りしめた。 

 ぎゅむぎゅーと握り潰す勢いで―― 

「ひい、強すぎだ。あ、あ、こんな、ひい、ううっくくう――――あっ、ああ!!」 
 カタカタと椅子が動き、びくびくと団長の体が縛られたまま魚のように跳ねた。 
 ズボンに恥ずかしい染みが見るまに太もも近くまでお漏らしのように、黒々と広がる。
 我慢の限界を振り切っていた団長は、私ににぎられただけで、呆気なく吐精した。 

「あらら、団長お漏らしですか?汚い私に掴まれただけで、出しちゃうなんて、団長っていやらしんですね…」椅子に後ろ手を拘束され、身動き出来ない団長を冷たく見下ろす。

「あ、は、お、俺は…こんな」 

 荒い息を吐き出し、余韻にひくつく団長の体、額から汗を吹き出し、白い肌は薔薇色に染まり、息を飲むほどに色っぽい。吐精した後悔と解放感と快楽とにごちゃ混ぜとなった、なんとも言えない表情…… 

 馬鹿王子じゃないけどクるものがある。 

 うふ、虐めたい、泣かせたい――私の隠していない、加虐心がくすぐられる。 

「うふふ、団長。気持ち良かったですか?いっぱい精子出して…拭いてあげますからね」 

 団長の肩に手をかけて、耳に唇を寄せ囁くとビクッと肩が震えた、耳を見ると首筋まで真っ赤になって、私と視線を合わせようとしない。 

 あら、可愛いかも、団長はウサギのように、羞恥にぷるぷる震えていた。 

「おい、ソフィアあんまり団長をいじめるなよ?」    
「嫌だ~!いじめてませんよ、治療でしょう?それより副団長タオルと団長に着替え持ってきて下さいね」  

 副団長からタオルと団長の着替えを受け取り、部屋から追い出す。なぜか、団長を変な性癖にするなよと騒いでいたけど放っておく。 

 大丈夫!童貞は守るからね………多分。  

 ドアを閉め、くるりと反対を向き、屈辱と期待2つがせめぎあう瞳に濡れた団長に微笑みかけた。

 さあ、どうしてくれようか?
  
 団長の股間は一度出したのに媚薬のせいで、再び勢いを取り戻しそそり立ち、濡れたズボンを強調させている。  
「はあ、あ、くうっ、はあ」 
「まったく、こんなにたくさん精子を出して汚なくして困りますよ。私に拭かれるの嫌かもしれませんが、我慢して下さいね~」 
 
 私がわざとため息をつき、ズボンに手をかけてると、観念したのか、大人しく私に触らせる団長。椅子に足首、太もも、腰、胸と縛られているため、ズボンのボタンをはずし、前をくつろがせることしか出来ない。 
 それでも、下着の隙間から待ってましたとばかりにズルンと団長のちんぽが全貌を現す。  

 自らの精子にぬめり、大きく赤黒く、別の生き物のように血管を走らせた、期待にひくつく肉の棒。

 不思議――こんなに綺麗な顔の団長にこんなにグロい一部がついているなんて…   

 立派なちんぽに思わず私の下腹部がひゅっとする。こんな棒で中をかき混ぜられたら気が狂うほど気持ち良いに決まってる。 

 悔しいが、団長は見た目もちんぽも素晴らしい……その無駄にクソ真面目な頭の硬さがなかったら、美女たちとヤりまくれただろうに……なんと、もったいない! 

「団長拭きますよ~」 
 私は団長の足の間に陣取り、先走り溢れる先っぽをタオルでつついた。 
 竿の根本から亀頭に向けて筋を布地の荒い、タオルで丁寧に何度も撫でると団長の体が跳ねる。 
 
「うぐ、はあっ、また、ぐぐぐっ!」 
 小刻みに椅子が揺れた。団長は歯を食い縛り声を噛み殺し、2回目と思えない量の精子を噴水のように巻き散らかした。 
 
 足の間にいた私に全てかかり、私の制服の胸元を濃厚な白濁で汚した。顔も汚し鼻先や、頬っぺに飛びはね、むッとした精の臭いに酔いそう。 
 
「はあ、ふう、…こ、こんな、俺は、はあっ、うう」 
 太ももをわななかせ、顔を歪めて再びの射精に戸惑う団長の声。汗も眉間の皺さえも美しい、欲情をそそる光景に――イラっとする私。白濁にまみれても綺麗だなんて、狡い、なんかげせない、もっと汚れればいいのに。

「団長酷い、ただタオルできれいに拭いてあげただけたのに…精子をかけるなんて!」  
「な、な、」 
 イラっとした私は、団長の目の前に、ぐちゃぐちゃになった制服の双丘の膨らみに池のように貯まった精子を見せつける。 
 
「ほら、こんなにたくさん。団長溜まってたのね。2回目なのに凄い量~。熱い精子で火傷しそう」 
 言いながら双丘に団長の精子を両手で塗りたくっていく、白いシャツの制服に粘液が染み込み、私の下着に包まれた形の良い胸の膨らみが透けて見えた。 
 
「くっ、はあっ、ソフィア何をしてる、は、破廉恥な」 
 真っ赤な顔で、責める団長はそれでも、私の胸から視線をそらすことが出来ない。自らの精液にベタベタの肉棒が硬さを取り戻す。  
 
「我慢できない団長がドビュドビュと精子飛ばすから、胸も顔もドロドロなのに、私の責にするんですか?破廉恥なのは団長でしょう?またちんぽ勃てて!」
     
「はあっ、ふ、はあ、お、俺は破廉恥なんじゃない!はっくっ、び、媚薬のせいだ」 
 
「そう…全部媚薬のせい。だから団長素直に感じて、いっぱい精子出して下さいね」   
 
 全部媚薬のせいにして早く落ちてきて。ぐちゃぐちゃに汚れてしまえばいい――
 
 天使のように微笑み、縛られたままの団長の頭を抱き締めた。
 
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