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彼女の秘密3

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「それで?エミリア嬢が悪役令嬢で、アメリア嬢がヒロインで、それが今回のことにどう繋がってるんだ?」

「僕が察するに、図書室にあったあの本を書いたのもお婆様だ。」

他の者は動揺しているが、リアだけは検討がついていたのだろう。やはり、といった様子だった。

「お婆様がエミリア嬢を貶めたと言うのか?」

「可能性はゼロじゃないね。お婆様の日記には、自分が書いた物語を実現させるために、自分が転生者であることを隠すと決めたと書いてある。この物語が世に出れば、シナリオ通りにならないようにする者が出ると考えたようだ。逆に、世に広まらなければシナリオ通りになると考えているようだった。」

「ただのおとぎ話なのに?」

「ただのおとぎ話かもしれないが、実現していることはたくさんある。僕達の名前や、ヒロインが仲良くするというあの白い鳥。」

「アメリア嬢も転生者ということか?」

「その可能性は僕も考えた。でもどうやら違うようだ。」

「それは、本当ですか?」

期待に満ちた目で僕を見つめるリア。
こんなところじゃなかったら、抱きしめてキスをしたのに。残念だな。

「彼女を危険人物として監視している。」

右手の上に小さな映像を流した。現在のアメリア嬢の様子だ。白い小鳥と戯れている。

「彼女がよっぽどの演技派ではない限り、転生者ではないとみていいだろう。」

・・・あれ、これに関してはお手柄だと思うのだけどみんなの目が冷たい。

「ルカ様、まさかとは思いますが、エミィのことも監視されてたりしないですよね?」

「もちろんだ。」

したいのは山々だが、そんなことしたら嫌われてしまうかもしれないだろ?リアが嫌がることはしない主義なんだ。

「そんなドヤった顔で言われても・・・当たり前だからね?」

やれやれといった顔のライトとリアン。

できない人は当たり前かもしれないが、できるならしたいと考えることくらいあるだろ。

「えっと・・・おとぎ話の中のルカ様はエミリアを追いかけてたんですよね?・・・てことは・・・」

「おとぎ話のルカはしてたんだろうな・・・」

「エミリア嬢はそれを知っててルカと婚約者になったということだね・・・」

「物好きですよね・・・」

「ラーヤ黙れ。」

「なんで私だけ!」

後で縛り上げようかと思ったが、リアが少し笑ってくれたので許してやろう。

「ルカ様、そういうことは本当に・・・」

「しないってば!」

本当に失礼な奴らだな。

「ルカ様、私は浮気しませんので大丈夫ですよ。」

「なら、一生することはないな。」

「何この会話・・・」

「僕の妹だけど、好みを疑うよ。」

「バカップルめ。」

周りに散々なことを言われても、リアがずっと僕のそばにいてくれるならなんでもいい。

「そろそろ、話を戻してはいかがでしょうか?」

ラナの言葉に皆が本題を思い出した。

「そうだったね。それで、なぜ白い鳥が犯人だと考えたんだ?」
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