539 / 604
第538話【ゴリラの遺伝子】
しおりを挟む
ランニング、5キロ。
腕立て伏せ、100回10セット。
腹筋運動、100回10セット。
背筋運動、100回10セット。
スクワット、100回10セット。
「まあ、こんなものか……」
ゴリは夜の庭先で、運動で暖まった筋肉を平手でパチンと叩いた。
身体からは湯気があがっている。
ゴリはギデンの屋敷から帰って来るなり一人でトレーニングを始めたのだ。
明日は喧嘩祭り本番なのに、今ごろになって身体を鍛えてやがる。
俺はペンスさんとササビーさんたちと一緒に横倒しになっている丸太に腰掛けながら、トレーニングに励むゴリの様子を眺めていた。
ペンスさんとササビーさんはエールを煽りながら席を一緒にしている。
ただ、飲むのに夢中になってゴリのトレーニング様子を真面目には見ていなかった。
俺はゴリに言う。
「なあ、ゴリよ~。なんで今さら真面目にトレーニングなんて始めたんだ。魔王城街じゃあ、そんなことしてなかっただろ?」
ゴリは汗をタオルで拭きながら振り返ると俺の質問に答えてくれた。
「ああ、最近はぜんぜん鍛えて無かったが、冒険者を始めたころは、ちゃんと毎日トレーニングに励んでいたんだぜ」
「それが、何故今さら?」
「俺はアマデウスに捨てられてから、冒険にはまともに出ていないんだ。戦いだって、ソドムタウンでケルベロスが暴れた時に戦ったのが最後かな」
「だから?」
ゴリは綺麗な月夜を見上げながら言った。
「明日は優勝したい……」
「お前、ギデンのオッサンが言ってたことを真面目に受けてるのか?」
「…………」
ギデンはパーティーの席で皆にこう言ったのだ。
『今宵の見合いがどうあれ、私は喧嘩祭りの優勝者が娘のキシリアと結婚するのが正しいと思う。故に、今回の優勝者に娘キシリアを嫁がせたい』
俺は溜め息を吐いてからやる気無さそうにぼやいた。
「何が優勝者と娘を結婚させたいだ。優勝賞品が娘だって……。せめてとびっきりの美人を優勝賞品に出せってんだ……」
優勝賞品が、何故にあんなデラックスなブスなんだよ……。
一気にやる気が削がれたぜ。
あの宣言を訊いて燃え上がってるのはゴリぐらいだ。
ササビーさんとジオンググは既に嫁さんが居るから関係無いらしいが、その他の奴らもしらけてしまっている。
あの気合いバカのグフザクですら、ナヨってやがったしよ。
女のグゲルグは関係無いって態度だったな。
まあ、結婚に関係無い奴らは決勝トーナメントに燃えていたが、俺は降りようかと考えている。
あんなデブを嫁に貰いたくないからな。
だが、ゴリは様子が違った。
マジで、あのデラックスデブが美人に見えているようだ。
ゴリラ眼球は腐ってるな。
すると俺の隣で酒を煽っているササビーさんが酔っぱらいながら述べた。
「それにしても、キシリアお嬢様は三年前より、かなり美人になっておられたな~。私もリゴと結婚してなかったら、今回の優勝を本気で目指していたよ~」
マジか……。
このゴリラ一家のDNAは美的感覚が崩壊しているんだな……。
流石はゴリラの嫁さんと結婚するだけの男だぜ……。
ササビーさんが丸太から立ち上がるとゴリに言った。
「私はキミを応援しているから、ゴリ君と当たったらわざと負けてあげるからね」
言いながらササビーさんは赤い顔でウィンクした。
俺もげんなりしながら言った。
「俺もだ……。俺はスバルちゃんが居るからな。俺もゴリと当たったら負けてやるよ……」
「すまない、二人とも」
ゴリは拳を強く握り締めながら言った。
「でも、俺には気をつかわないでくれ。俺は自分の力で優勝して、キシリアお嬢様のハートを掴みたいんだ。だから俺と当たったらわざと負けずに本気で戦ってもらいたい!」
嘘~……。
何こいつ格好つけてるの!?
ゴリなのに格好つけるなよ!!
俺が本気出せば、お前なんて一発だよ!!
赤子の手を捻るよりも簡単にぶっ倒せるのにさ!!
なんか、すげ~ムカついて来たぞ。
ぬぬぬぬぬっ……。
こうなっだら、明日はゴリと当たったら本気でボコボコにしてやろうかな。
ギッタンギッタンのネチョネチョにしてやるぞ。
俺は丸太から立ち上がると家のほうに向かって歩き出す。
「分かったよ、明日は手を抜かないからな……。それじゃあ俺は寝るからさ」
そう言うと俺は客間に戻ってベッドに入った。
「明日は手加減なんてしてあげないんだからね!」
よし、寝よう。
庭先では、まだゴリがトレーニングに励んでいた。
「ゴリ君、じゃあ私も帰って寝るからね~」
「おやすみなさい、ササビー兄さん」
ササビーが闇夜に消えて行くと、ペンスさんがゴリに話しかける。
「ゴリ君って、言ったね」
「なんでしょうか、ペンスさん?」
「キミは勝てるのかい。喧嘩祭りの猛者たちに、特に一撃のジオンググにさ?」
ゴリは俯きながら小声で答える。
「たぶん、無理でしょうね。ジオンググは俺なんかより十倍は強いから……」
「じゃあ、勝機はあるのかい?」
「難しいですね……」
ペンスさんがポケットから何やら紙切れを出す。
「どうだい、これを買わないか?」
それは魔法の護符のように伺えた。
その護符をゴリはチラリと見てから言う。
「喧嘩祭りは魔法のアイテムが禁止ですよ」
「知ってますよ。これは魔法のアイテムじゃあないからね」
「じゃあ、なんですか?」
「私が作った、呪術の札ですよ」
「呪術?」
「呪術は魔力で動かない。だから正確には魔法とは呼べないんだ。だから魔法探知にも掛からない。エネルギー源が魔力じゃあなくって、呪いだからね」
「言っている意味が分からないな……?」
「呪いは何かを下げて、何かを上げる術です。例えば、力を上げて、速度を下げる。筋力を上げて、知力を下げる。富を得るために、カリスマを下げる。幸運を上げるために、寿命を下げる」
「その呪いの札は……?」
「戦闘力を上昇させます」
「その代償は……?」
「財力を失います」
「財力を……」
【つづく】
腕立て伏せ、100回10セット。
腹筋運動、100回10セット。
背筋運動、100回10セット。
スクワット、100回10セット。
「まあ、こんなものか……」
ゴリは夜の庭先で、運動で暖まった筋肉を平手でパチンと叩いた。
身体からは湯気があがっている。
ゴリはギデンの屋敷から帰って来るなり一人でトレーニングを始めたのだ。
明日は喧嘩祭り本番なのに、今ごろになって身体を鍛えてやがる。
俺はペンスさんとササビーさんたちと一緒に横倒しになっている丸太に腰掛けながら、トレーニングに励むゴリの様子を眺めていた。
ペンスさんとササビーさんはエールを煽りながら席を一緒にしている。
ただ、飲むのに夢中になってゴリのトレーニング様子を真面目には見ていなかった。
俺はゴリに言う。
「なあ、ゴリよ~。なんで今さら真面目にトレーニングなんて始めたんだ。魔王城街じゃあ、そんなことしてなかっただろ?」
ゴリは汗をタオルで拭きながら振り返ると俺の質問に答えてくれた。
「ああ、最近はぜんぜん鍛えて無かったが、冒険者を始めたころは、ちゃんと毎日トレーニングに励んでいたんだぜ」
「それが、何故今さら?」
「俺はアマデウスに捨てられてから、冒険にはまともに出ていないんだ。戦いだって、ソドムタウンでケルベロスが暴れた時に戦ったのが最後かな」
「だから?」
ゴリは綺麗な月夜を見上げながら言った。
「明日は優勝したい……」
「お前、ギデンのオッサンが言ってたことを真面目に受けてるのか?」
「…………」
ギデンはパーティーの席で皆にこう言ったのだ。
『今宵の見合いがどうあれ、私は喧嘩祭りの優勝者が娘のキシリアと結婚するのが正しいと思う。故に、今回の優勝者に娘キシリアを嫁がせたい』
俺は溜め息を吐いてからやる気無さそうにぼやいた。
「何が優勝者と娘を結婚させたいだ。優勝賞品が娘だって……。せめてとびっきりの美人を優勝賞品に出せってんだ……」
優勝賞品が、何故にあんなデラックスなブスなんだよ……。
一気にやる気が削がれたぜ。
あの宣言を訊いて燃え上がってるのはゴリぐらいだ。
ササビーさんとジオンググは既に嫁さんが居るから関係無いらしいが、その他の奴らもしらけてしまっている。
あの気合いバカのグフザクですら、ナヨってやがったしよ。
女のグゲルグは関係無いって態度だったな。
まあ、結婚に関係無い奴らは決勝トーナメントに燃えていたが、俺は降りようかと考えている。
あんなデブを嫁に貰いたくないからな。
だが、ゴリは様子が違った。
マジで、あのデラックスデブが美人に見えているようだ。
ゴリラ眼球は腐ってるな。
すると俺の隣で酒を煽っているササビーさんが酔っぱらいながら述べた。
「それにしても、キシリアお嬢様は三年前より、かなり美人になっておられたな~。私もリゴと結婚してなかったら、今回の優勝を本気で目指していたよ~」
マジか……。
このゴリラ一家のDNAは美的感覚が崩壊しているんだな……。
流石はゴリラの嫁さんと結婚するだけの男だぜ……。
ササビーさんが丸太から立ち上がるとゴリに言った。
「私はキミを応援しているから、ゴリ君と当たったらわざと負けてあげるからね」
言いながらササビーさんは赤い顔でウィンクした。
俺もげんなりしながら言った。
「俺もだ……。俺はスバルちゃんが居るからな。俺もゴリと当たったら負けてやるよ……」
「すまない、二人とも」
ゴリは拳を強く握り締めながら言った。
「でも、俺には気をつかわないでくれ。俺は自分の力で優勝して、キシリアお嬢様のハートを掴みたいんだ。だから俺と当たったらわざと負けずに本気で戦ってもらいたい!」
嘘~……。
何こいつ格好つけてるの!?
ゴリなのに格好つけるなよ!!
俺が本気出せば、お前なんて一発だよ!!
赤子の手を捻るよりも簡単にぶっ倒せるのにさ!!
なんか、すげ~ムカついて来たぞ。
ぬぬぬぬぬっ……。
こうなっだら、明日はゴリと当たったら本気でボコボコにしてやろうかな。
ギッタンギッタンのネチョネチョにしてやるぞ。
俺は丸太から立ち上がると家のほうに向かって歩き出す。
「分かったよ、明日は手を抜かないからな……。それじゃあ俺は寝るからさ」
そう言うと俺は客間に戻ってベッドに入った。
「明日は手加減なんてしてあげないんだからね!」
よし、寝よう。
庭先では、まだゴリがトレーニングに励んでいた。
「ゴリ君、じゃあ私も帰って寝るからね~」
「おやすみなさい、ササビー兄さん」
ササビーが闇夜に消えて行くと、ペンスさんがゴリに話しかける。
「ゴリ君って、言ったね」
「なんでしょうか、ペンスさん?」
「キミは勝てるのかい。喧嘩祭りの猛者たちに、特に一撃のジオンググにさ?」
ゴリは俯きながら小声で答える。
「たぶん、無理でしょうね。ジオンググは俺なんかより十倍は強いから……」
「じゃあ、勝機はあるのかい?」
「難しいですね……」
ペンスさんがポケットから何やら紙切れを出す。
「どうだい、これを買わないか?」
それは魔法の護符のように伺えた。
その護符をゴリはチラリと見てから言う。
「喧嘩祭りは魔法のアイテムが禁止ですよ」
「知ってますよ。これは魔法のアイテムじゃあないからね」
「じゃあ、なんですか?」
「私が作った、呪術の札ですよ」
「呪術?」
「呪術は魔力で動かない。だから正確には魔法とは呼べないんだ。だから魔法探知にも掛からない。エネルギー源が魔力じゃあなくって、呪いだからね」
「言っている意味が分からないな……?」
「呪いは何かを下げて、何かを上げる術です。例えば、力を上げて、速度を下げる。筋力を上げて、知力を下げる。富を得るために、カリスマを下げる。幸運を上げるために、寿命を下げる」
「その呪いの札は……?」
「戦闘力を上昇させます」
「その代償は……?」
「財力を失います」
「財力を……」
【つづく】
0
お気に入りに追加
383
あなたにおすすめの小説
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
『特別』を願った僕の転生先は放置された第7皇子!?
mio
ファンタジー
特別になることを望む『平凡』な大学生・弥登陽斗はある日突然亡くなる。
神様に『特別』になりたい願いを叶えてやると言われ、生まれ変わった先は異世界の第7皇子!? しかも母親はなんだかさびれた離宮に追いやられているし、騎士団に入っている兄はなかなか会うことができない。それでも穏やかな日々。
そんな生活も母の死を境に変わっていく。なぜか絡んでくる異母兄弟をあしらいつつ、兄の元で剣に魔法に、いろいろと学んでいくことに。兄と兄の部下との新たな日常に、以前とはまた違った幸せを感じていた。
日常を壊し、強制的に終わらせたとある不幸が起こるまでは。
神様、一つ言わせてください。僕が言っていた特別はこういうことではないと思うんですけど!?
他サイトでも投稿しております。
特殊スキル持ちの低ランク冒険者の少年は、勇者パーティーから追い出される際に散々罵しった癖に能力が惜しくなって戻れって…頭は大丈夫か?
アノマロカリス
ファンタジー
少年テイトは特殊スキルの持ち主だった。
どんなスキルかというと…?
本人でも把握出来ない程に多いスキルなのだが、パーティーでは大して役には立たなかった。
パーティーで役立つスキルといえば、【獲得経験値数○倍】という物だった。
だが、このスキルには欠点が有り…テイトに経験値がほとんど入らない代わりに、メンバーには大量に作用するという物だった。
テイトの村で育った子供達で冒険者になり、パーティーを組んで活躍し、更にはリーダーが国王陛下に認められて勇者の称号を得た。
勇者パーティーは、活躍の場を広げて有名になる一方…レベルやランクがいつまでも低いテイトを疎ましく思っていた。
そしてリーダーは、テイトをパーティーから追い出した。
ところが…勇者パーティーはのちに後悔する事になる。
テイトのスキルの【獲得経験値数○倍】の本当の効果を…
8月5日0:30…
HOTランキング3位に浮上しました。
8月5日5:00…
HOTランキング2位になりました!
8月5日13:00…
HOTランキング1位になりました(๑╹ω╹๑ )
皆様の応援のおかげです(つД`)ノ
裏でこっそり最強冒険者として活動していたモブ職員は助けた美少女にめっちゃ見られてます
木嶋隆太
ファンタジー
担当する冒険者たちを育てていく、ギルド職員。そんなギルド職員の俺だが冒険者の依頼にはイレギュラーや危険がつきものだ。日々様々な問題に直面する冒険者たちを、変装して裏でこっそりと助けるのが俺の日常。今日もまた、新人冒険者を襲うイレギュラーから無事彼女らを救ったが……その助けた美少女の一人にめっちゃ見られてるんですけど……?
俺のハクスラ異世界冒険記は、ドタバタなのにスローライフ過ぎてストーリーに脈略が乏しいです。
ヒィッツカラルド
ファンタジー
ハクスラ異世界×ソロ冒険×ハーレム禁止×変態パラダイス×脱線大暴走ストーリー=前代未聞の地味な中毒性。
⬛前書き⬛
この作品は、以前エブリスタのファンタジーカテゴリーで一年間ベスト10以内をうろちょろしていた完結作品を再投稿した作品です。
当時は一日一話以上を投稿するのが目標だったがために、ストーリーや設定に矛盾点が多かったので、それらを改変や改編して書き直した作品です。
完結した後に読者の方々から編集し直して新しく書き直してくれって声や、続編を希望される声が多かったので、もう一度新たに取り組もうと考えたわけです。
また、修整だけでは一度お読みになられた方々には詰まらないだろうからと思いまして、改変的な追加シナリオも入れています。
前作では完結するまで合計約166万文字で601話ありましたが、今回は切りが良いところで区切り直して、単行本サイズの約10万文字前後で第1章分と区切って編成しております。
そうなりますと、すべてを書き直しまして第17章分の改変改編となりますね。
まあ、それらの関係でだいぶ追筆が増えると考えられます。
おそらく改変改編が終わるころには166万文字を遥かに越える更に長い作品になることでしょう。
あと、前作の完結部も改編を考えておりますし、もしかしたら更にアスランの冒険を続行させるかも知れません。
前回だとアスランのレベルが50で物語が終わりましたが、当初の目標であるレベル100まで私も目指して見たいと思っております。
とりあえず何故急に完結したかと言いますと、ご存知の方々も居ると思いますが、私が目を病んでしまったのが原因だったのです。
とりあえずは両目の手術も終わって、一年ぐらいの治療の末にだいぶ落ち着いたので、今回の企画に取り掛かろうと思った次第です。
まあ、治療している間も、【ゴレてん】とか【箱庭の魔王様】などの作品をスローペースで書いては居たのですがねw
なので、まだハクスラ異世界を読まれていない読者から、既に一度お読みになられた読者にも楽しんで頂けるように書き直して行きたいと思っております。
ですので是非にほど、再びハクスラ異世界をよろしくお願いいたします。
by、ヒィッツカラルド。
拝啓神様。転生場所間違えたでしょ。転生したら木にめり込んで…てか半身が木になってるんですけど!?あでも意外とスペック高くて何とかなりそうです
熊ごろう
ファンタジー
俺はどうやら事故で死んで、神様の計らいで異世界へと転生したらしい。
そこまではわりと良くある?お話だと思う。
ただ俺が皆と違ったのは……森の中、木にめり込んだ状態で転生していたことだろうか。
しかも必死こいて引っこ抜いて見ればめり込んでいた部分が木の体となっていた。次、神様に出会うことがあったならば髪の毛むしってやろうと思う。
ずっとその場に居るわけにもいかず、森の中をあてもなく彷徨う俺であったが、やがて空腹と渇き、それにたまった疲労で意識を失ってしまい……と、そこでこの木の体が思わぬ力を発揮する。なんと地面から水分や養分を取れる上に生命力すら吸い取る事が出来たのだ。
生命力を吸った体は凄まじい力を発揮した。木を殴れば幹をえぐり取り、走れば凄まじい速度な上に疲れもほとんどない。
これはチートきたのでは!?と浮かれそうになる俺であったが……そこはぐっと押さえ気を引き締める。何せ比較対象が無いからね。
比較対象もそうだけど、とりあえず生活していくためには人里に出なければならないだろう。そう考えた俺はひとまず森を抜け出そうと再び歩を進めるが……。
P.S
最近、右半身にリンゴがなるようになりました。
やったね(´・ω・`)
火、木曜と土日更新でいきたいと思います。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる