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第495話【不動産物件】
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俺がソドムタウンに帰って来たのは、ゴモラタウンを逃げ出してから二日目の朝だった。
まあ、アキレスでブッ飛ばせばこんなもんだろう。
俺がソドムタウンの正門を潜ると朝から露天や屋台が営業の準備に励んでいた。
まだ客足は少ないが、もうそろそろ賑わう時間帯になるのだろう。
俺はアキレスから降りるとトロフィーに戻して町の中を歩いて進んだ。
周囲を見回したが、ゴモラタウンからの追っては居ないようだ。
俺を追い越したどころか追い付いてもいない様子だな。
ちょっと拍子抜けである。
案外とテイアーが暴力幼女に変貌しても、ベルセルクたちは困っていないのかも知れない。
もしかして、俺が閉鎖ダンジョンに籠っている間に慣れちゃったとかなのかな?
可愛らしい幼女に暴力を振るってもらえるなんて、Mいパパさんたちにはご褒美なのかもしれないしね。
少なくともワイズマンは喜んでいることだろう。
まあ、いいや。
追手が居ないなら居ないで落ち着けるってもんだ。
「それじゃあ、まずはどうしたものか……」
スカル姉さんの診療所に行って、魔王城前に移動しようかな。
魔王城の町がどうなってるか心配だしさ。
そう考えた俺が朝のソドムタウンを歩いていると、前方から知った顔が近付いて来た。
はしゃぐような明るい声が飛んで来る。
「あ~~、アスラン君じゃあないですかぁ~♡」
このバカっぽい声は不動産屋のミーちゃんか!?
俺が視線を上げるとビキニ姿同然の露出度全快できゃぴきゃぴギャルがスキップしながら駆け寄って来た。
乳が溢れ落ちそうなぐらい揺れている。
目の毒だ……。
「ヤバイ!」
俺はフードを被り視線を隠した。
露出度がアゲアゲなミーちゃんの姿は糞女神の呪いに苦しむ俺には刺激が強すぎるのだ。
何せミーちゃんは、頭は悪いがスタイルだけなら俺好みのナイスボディーなのだから。
乳もなかなかのサイズで、腰は誘惑的に括れている。
ピップなんか安産型で煩悩を誘う大きさだ。
足はスラリと伸びた美脚を有している。
これで頭がイカれてなければ合格点の女子なのだ。
実に勿体無い逸材である。
「アスラン君、アスラン君。ミーちゃん、アスラン君を捜していたのよ~♡」
「俺を捜していた……?」
嫌な予感がプンプンと臭って来たぞ……。
こいつが浮かれている時は要注意だ。
「ねーねー、アスラン君~♡」
ミーちゃんは俺の前に駆け寄るや否や行きなり腕に絡み付いてきた。
ああ、肘が乳に挟まれている~。
天国だなぁあだあだだだだああだたあだただぁつだ!!!!
糞っ!!!!!
「ええい、離れろや!!」
俺は力任せに腕を振るうとミーちゃんを振り払う。
するとミーちゃんが躓きよろめいた。
カチッ。
「おおう……、何するんね、糞餓鬼が!!」
わお、豹変したよ!!
流石はスイッチガールだな。
こいつ絶対に二重人格者だよ、マジでさ。
「てめー、人が可愛く接しているのに調子こくと金玉をかっ切るぞ!!」
激怒したミーちゃんは背後からダガーを引き抜いて俺を脅すように切っ先を顎先に向けた。
俺の金玉は顎先になんか無いのにさ。
「こえーなー、このイカレ女。やるなら相手してやるぞ!!」
「上等だ、インポ小僧が!!」
「誰がインポだ!!」
「だって目の前にセクシーナイスボディーのイケイケなギャルちゃんが居るのに興奮どころか勃起すらしないじゃないか。マジで卑劣で卑怯だわ!!」
卑劣なのか!?
卑怯なのか!?
「うるせえよ! こっちにだっていろいろと事情があるんだ!!」
「事情って何よ! こんな誘惑的なビューティフォーレディーを前に欲情しない理由って何よ!!」
「いろいろだよ、イカレ女!!」
「私だってイカレ女じゃあ無いわよ!!」
「自覚無しかよ!!」
ミーちゃんの表情が突然柔らかくなり人格が変化する。
「そんなことよりぃ~。ミーちゃん、アスラン君にお願いがあるんだけれどさ~♡」
「なんだよ急に、人格変化すんなよな。怖いを通り越してキモイぞ!!」
「でも、ミーちゃんのオッパイに興味津々なんでしょう~♡」
誘惑的に言いながらミーちゃんが胸を両腕で寄せながら近付けて来た。
谷間が凄い!!!
うぉぉおおおおお!!!
畜生っ!!!
見たいが見れない!!!
ガン見したいが心臓が爆発しそうだわあ!!
こんなイカレ女の乳だけどオッパイには罪は無いのだからぁぁあああがが!!
「ほぉ~らぁ~。触ってもいいのよ~。少しなら揉んでもいいのよ~♡」
うぉぉおおおお………。
触りたい、揉みたい、突っつきたい!!
でぇ~もぉ~、心臓が破裂しそうだぁぁあああ!!!
冷静にならなければ!!
どうせ、このイカレ女は乳を触らせてもくれないのだから。
そうだ、落ち着け、俺!!
頭を冷やせ!!
深呼吸だ……。
すー、はー、すー、はー……。
よし、落ち着いたぞ……。
「ところでミーちゃん、何のようだ?」
「ああ~、そうね~。そろそろ本題に入りましょうか♡」
カチッ。
あっ、またミーちゃんの瞳が鋭くなったぞ……。
「ねえ、アスラン君。あなた、ドクトル・スカルの診療所と魔王城を転送魔法で繋いで、町を作ってるんですって?」
「なんだ、もうお前の耳にまで届いたか」
「もうソドムタウンで噂になってるわよ。移住を希望している住人も居るとか居ないとか」
「へぇ~、そうなんだ」
移住希望者が早くも出てるのか。
それは良い話だな。
町を作るんだ。
そうなれば住人は大切だろう。
「そこでさ~。私の不動産屋で魔王城前の不動産物件を取り扱いたいんだけれどね」
「なるほど、それが目的か……」
流石は不動産屋だな。
そう来たか。
てか、そう来るよな。
魔王城前の町に建物が出来て入居者が増えれば、登録やら住民票の移動やらいろいろ手続きが必要になるだろう。
そうなると、それらまでスカル姉さんに任せるわけにもいかないか。
その辺はゴースト大臣ズに任せようとも考えていたが、あいつら夜勤専門だし、昼間に動ける奴も必要だな。
ここは一つミーちゃんに任せて見るか──。
「分かったよ。住人のなんやかんやはミーちゃんに任せるぜ」
カチッ。
「本当に~。やり~。流石はアスラン君だね~。変態だけど話が分かる~♡」
「変態は余計だ……」
んん、囲まれているな?
俺が周囲を見れば、屋台や露天の陰から男たちが姿を表す。
ごっつい顔付きの男たちだ。
十人……。
いや、十五人は居るぞ。
全員武装している。
その成からして冒険者だろう。
知った顔も何人か居る。
ソドムタウンの冒険者ギルドメンバーだ。
しかもアマデウス派の連中だぞ。
皆して怖い顔で近付いて来る。
その気配に殺気も混ざっていた。
「ミーちゃん……」
「なあに~♡?」
ミーちゃんは男たちに気付いていないようだ。
「移住者の件はスカル姉さんに話して大臣ズと揉んでもらえないか」
ミーちゃんは首を可愛らしく傾げて言う。
「もう大臣なんているんだ~」
俺は周囲に強い気を飛ばしながら睨みを効かせた。
それを察し取った男たちは武器の柄に手を掛けると前に出て来る。
俺たちを囲む輪を小さく縮めて来た。
これは一悶着が確実だぜ。
「なあ、ミーちゃん。俺から離れてろ」
「えっ、なんで?」
「今度は、男同士で話し合いが始まりそうだからさ」
「えっ?」
鈍い女だな……。
まだ周囲の異常に気付いていないよ。
「周りを見てみろや」
「あら……」
やっとミーちゃんも気付いたようだ。
周囲から殺気立った冒険者たちが迫って来るのに──。
「そ、それじゃあ、なんだかアスラン君は忙しくなりそうだから、私はこの辺でお暇するわね~……」
「ああ、またな」
俺が真剣な声色で返すとミーちゃんは冒険者たちの間をすり抜けて、その場を離れていった。
やっぱり狙いは俺一人のようだな。
「さて、朝から少し暴れるか」
俺は異次元宝物庫からスターメリケンサックを取り出すと両拳に嵌めた。
町中だから剣は不味いだろう。
だからメリケンサックだぜ。
でも、相手は平気で剣などの武器を使って来そうだけれどな~。
【つづく】
まあ、アキレスでブッ飛ばせばこんなもんだろう。
俺がソドムタウンの正門を潜ると朝から露天や屋台が営業の準備に励んでいた。
まだ客足は少ないが、もうそろそろ賑わう時間帯になるのだろう。
俺はアキレスから降りるとトロフィーに戻して町の中を歩いて進んだ。
周囲を見回したが、ゴモラタウンからの追っては居ないようだ。
俺を追い越したどころか追い付いてもいない様子だな。
ちょっと拍子抜けである。
案外とテイアーが暴力幼女に変貌しても、ベルセルクたちは困っていないのかも知れない。
もしかして、俺が閉鎖ダンジョンに籠っている間に慣れちゃったとかなのかな?
可愛らしい幼女に暴力を振るってもらえるなんて、Mいパパさんたちにはご褒美なのかもしれないしね。
少なくともワイズマンは喜んでいることだろう。
まあ、いいや。
追手が居ないなら居ないで落ち着けるってもんだ。
「それじゃあ、まずはどうしたものか……」
スカル姉さんの診療所に行って、魔王城前に移動しようかな。
魔王城の町がどうなってるか心配だしさ。
そう考えた俺が朝のソドムタウンを歩いていると、前方から知った顔が近付いて来た。
はしゃぐような明るい声が飛んで来る。
「あ~~、アスラン君じゃあないですかぁ~♡」
このバカっぽい声は不動産屋のミーちゃんか!?
俺が視線を上げるとビキニ姿同然の露出度全快できゃぴきゃぴギャルがスキップしながら駆け寄って来た。
乳が溢れ落ちそうなぐらい揺れている。
目の毒だ……。
「ヤバイ!」
俺はフードを被り視線を隠した。
露出度がアゲアゲなミーちゃんの姿は糞女神の呪いに苦しむ俺には刺激が強すぎるのだ。
何せミーちゃんは、頭は悪いがスタイルだけなら俺好みのナイスボディーなのだから。
乳もなかなかのサイズで、腰は誘惑的に括れている。
ピップなんか安産型で煩悩を誘う大きさだ。
足はスラリと伸びた美脚を有している。
これで頭がイカれてなければ合格点の女子なのだ。
実に勿体無い逸材である。
「アスラン君、アスラン君。ミーちゃん、アスラン君を捜していたのよ~♡」
「俺を捜していた……?」
嫌な予感がプンプンと臭って来たぞ……。
こいつが浮かれている時は要注意だ。
「ねーねー、アスラン君~♡」
ミーちゃんは俺の前に駆け寄るや否や行きなり腕に絡み付いてきた。
ああ、肘が乳に挟まれている~。
天国だなぁあだあだだだだああだたあだただぁつだ!!!!
糞っ!!!!!
「ええい、離れろや!!」
俺は力任せに腕を振るうとミーちゃんを振り払う。
するとミーちゃんが躓きよろめいた。
カチッ。
「おおう……、何するんね、糞餓鬼が!!」
わお、豹変したよ!!
流石はスイッチガールだな。
こいつ絶対に二重人格者だよ、マジでさ。
「てめー、人が可愛く接しているのに調子こくと金玉をかっ切るぞ!!」
激怒したミーちゃんは背後からダガーを引き抜いて俺を脅すように切っ先を顎先に向けた。
俺の金玉は顎先になんか無いのにさ。
「こえーなー、このイカレ女。やるなら相手してやるぞ!!」
「上等だ、インポ小僧が!!」
「誰がインポだ!!」
「だって目の前にセクシーナイスボディーのイケイケなギャルちゃんが居るのに興奮どころか勃起すらしないじゃないか。マジで卑劣で卑怯だわ!!」
卑劣なのか!?
卑怯なのか!?
「うるせえよ! こっちにだっていろいろと事情があるんだ!!」
「事情って何よ! こんな誘惑的なビューティフォーレディーを前に欲情しない理由って何よ!!」
「いろいろだよ、イカレ女!!」
「私だってイカレ女じゃあ無いわよ!!」
「自覚無しかよ!!」
ミーちゃんの表情が突然柔らかくなり人格が変化する。
「そんなことよりぃ~。ミーちゃん、アスラン君にお願いがあるんだけれどさ~♡」
「なんだよ急に、人格変化すんなよな。怖いを通り越してキモイぞ!!」
「でも、ミーちゃんのオッパイに興味津々なんでしょう~♡」
誘惑的に言いながらミーちゃんが胸を両腕で寄せながら近付けて来た。
谷間が凄い!!!
うぉぉおおおおお!!!
畜生っ!!!
見たいが見れない!!!
ガン見したいが心臓が爆発しそうだわあ!!
こんなイカレ女の乳だけどオッパイには罪は無いのだからぁぁあああがが!!
「ほぉ~らぁ~。触ってもいいのよ~。少しなら揉んでもいいのよ~♡」
うぉぉおおおお………。
触りたい、揉みたい、突っつきたい!!
でぇ~もぉ~、心臓が破裂しそうだぁぁあああ!!!
冷静にならなければ!!
どうせ、このイカレ女は乳を触らせてもくれないのだから。
そうだ、落ち着け、俺!!
頭を冷やせ!!
深呼吸だ……。
すー、はー、すー、はー……。
よし、落ち着いたぞ……。
「ところでミーちゃん、何のようだ?」
「ああ~、そうね~。そろそろ本題に入りましょうか♡」
カチッ。
あっ、またミーちゃんの瞳が鋭くなったぞ……。
「ねえ、アスラン君。あなた、ドクトル・スカルの診療所と魔王城を転送魔法で繋いで、町を作ってるんですって?」
「なんだ、もうお前の耳にまで届いたか」
「もうソドムタウンで噂になってるわよ。移住を希望している住人も居るとか居ないとか」
「へぇ~、そうなんだ」
移住希望者が早くも出てるのか。
それは良い話だな。
町を作るんだ。
そうなれば住人は大切だろう。
「そこでさ~。私の不動産屋で魔王城前の不動産物件を取り扱いたいんだけれどね」
「なるほど、それが目的か……」
流石は不動産屋だな。
そう来たか。
てか、そう来るよな。
魔王城前の町に建物が出来て入居者が増えれば、登録やら住民票の移動やらいろいろ手続きが必要になるだろう。
そうなると、それらまでスカル姉さんに任せるわけにもいかないか。
その辺はゴースト大臣ズに任せようとも考えていたが、あいつら夜勤専門だし、昼間に動ける奴も必要だな。
ここは一つミーちゃんに任せて見るか──。
「分かったよ。住人のなんやかんやはミーちゃんに任せるぜ」
カチッ。
「本当に~。やり~。流石はアスラン君だね~。変態だけど話が分かる~♡」
「変態は余計だ……」
んん、囲まれているな?
俺が周囲を見れば、屋台や露天の陰から男たちが姿を表す。
ごっつい顔付きの男たちだ。
十人……。
いや、十五人は居るぞ。
全員武装している。
その成からして冒険者だろう。
知った顔も何人か居る。
ソドムタウンの冒険者ギルドメンバーだ。
しかもアマデウス派の連中だぞ。
皆して怖い顔で近付いて来る。
その気配に殺気も混ざっていた。
「ミーちゃん……」
「なあに~♡?」
ミーちゃんは男たちに気付いていないようだ。
「移住者の件はスカル姉さんに話して大臣ズと揉んでもらえないか」
ミーちゃんは首を可愛らしく傾げて言う。
「もう大臣なんているんだ~」
俺は周囲に強い気を飛ばしながら睨みを効かせた。
それを察し取った男たちは武器の柄に手を掛けると前に出て来る。
俺たちを囲む輪を小さく縮めて来た。
これは一悶着が確実だぜ。
「なあ、ミーちゃん。俺から離れてろ」
「えっ、なんで?」
「今度は、男同士で話し合いが始まりそうだからさ」
「えっ?」
鈍い女だな……。
まだ周囲の異常に気付いていないよ。
「周りを見てみろや」
「あら……」
やっとミーちゃんも気付いたようだ。
周囲から殺気立った冒険者たちが迫って来るのに──。
「そ、それじゃあ、なんだかアスラン君は忙しくなりそうだから、私はこの辺でお暇するわね~……」
「ああ、またな」
俺が真剣な声色で返すとミーちゃんは冒険者たちの間をすり抜けて、その場を離れていった。
やっぱり狙いは俺一人のようだな。
「さて、朝から少し暴れるか」
俺は異次元宝物庫からスターメリケンサックを取り出すと両拳に嵌めた。
町中だから剣は不味いだろう。
だからメリケンサックだぜ。
でも、相手は平気で剣などの武器を使って来そうだけれどな~。
【つづく】
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