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第472話【チ◯コの危機】
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「よっ、ほっ、よっ、ほっ(棒読み)」
おバカホビットのアインシュタインが、三本のダガーを器用にお手玉していた。
なかなか器用じゃあねえか……。
だが、この状況は納得がいかんぞ……。
何故に俺は丸太に縛られて、股間をダーツボードで隠しているんだ。
しかもそれをアインシュタインにダガーで狙われている。
混乱と怯えが脳内を交差する中でスカル姉さんが言った。
「なあ、アスラン。何故だ、何故なんだ?」
何が言いたい、この糞女は!?
そして神々のスコップを手に取ったスカル姉さんが俺の側に歩み寄る。
他の乙女たちは、それを黙って見ているだけだった。
誰も助けに来てくれない。
スカル姉さんが冷めた怖い顔を俺に近付けるとガンを飛ばしてきた。
「こーーーーんな、いいものが有りながら、何故に黙っていた。何故に隠していた?」
言いながらスカル姉さんがスコップの先で俺の右乳首を引っ掻いた。
いーたーいーよーー!!
「最近な、凶介の様子が可笑しかったんだわ~」
やはり凶介が何かミスを犯したんだな!
「あのリーゼントエルフが最近になって、やたらと大判ぶる前で遊んでやがるんだ。ソドムタウンの娼館に入り浸ってな。エルフの村にも帰らないとか~」
あのバカ野郎!!
金塊が手に入ったからって遊びまくってたな!!
それじゃあ怪しまれるじゃんか!!
「それで取っ捕まえて絞ってみたら、あっさりゲロリやがってな~」
言いながらスカル姉さんが、今度は左の乳首をスコップの先で引っ掻いた。
いーたーいー、それはやめてーー!!
「こんな凄いマジックアイテムが有りながら、何故に黙ってたんだ。こっちは町作りの予算を苦労して遣り繰りしているのにさ~」
今度はスコップの先でダーツボードの中央をコンコンと叩き始める。
あー、あー、振動がダーツボードの裏側まで伝わってくるよ~!!
「まあ、大体の理由は凶介から訊いたから、お前の口から訊かなくっても分かってるんだがな~」
分かってるなら、何故に俺を縛り上げて苛めるのさ!!
酷いよ!!
この女は酷い女だよ!!
しかも話が訊きたいとか言ってるくせに、猿轡を外してもくれないじゃあないか!!
これじゃあ言い訳の一つも出来ないよ!!
むしろ言い訳なんてさせるつもりが無いんだろ!!
無いよね、絶対にさ!!
「まあ、このマジックアイテムが私たちの手に渡ったのは昨日のことだから、まだそんなに金塊は増やしていないんだけどね」
スカル姉さんのことだから、一目散にガッツリどっぷりモッチリと金塊を増幅しているかと思ったが、意外と控えめだな……。
言いながら踵を返したスカル姉さんは、神々のスコップをテーブルの上に戻した。
そして、俺の背後に向かって声を張る。
「おい、ビキニノームたち。持ってきな」
「「「「はーーい」」」」
スカル姉さんに言われてビキニノームたち四人が樽を運んで来る。
俺の横を樽が過ぎる刹那に上から中身が覗き見えた。
金塊である。
樽一杯の金塊が詰まっていた。
おそらく凶介が俺の指示で増やした金塊だろう。
ビキニノームたちは金塊が詰まった樽をテーブルの前に置くと、素早く逃げるように退場して行く。
スカル姉さんは樽の中の金塊を鷲掴むとジャラジャラと手の平から溢した。
「まあ、よくもこれだけ増やしたもんだよな。これだと何万Gあるんやら。いや、何億Gだろうか」
そして鷲掴んだ金塊を樽の中に叩きつけたスカル姉さんが俺を睨み付けながら訊いてきた。
「それで、この金塊をお前はどうするつもりだったんだ。どう使うつもりだったんだ。私たちに内緒にさ~」
スカル姉さんがスッと手を上げた。
するとアインシュタインがダガーを投擲ホームに構える。
完全に打ち合わせしてるよね、この二人は!?
「やれ──」
そして、スカル姉さんが手を振るうように下ろした。
するとアインシュタインがダガーを投擲して来る。
「とう(棒読み)」
投げられたダガーが俺の股間を隠すダーツボードの中央に突き刺さった。
それを見ていたスバルちゃんが「きゃ!」と悲鳴を上げる。
こえーーーーー!!
ダーツボードに刺さって良かったーー!!!
でもダガーの先がダーツボードを貫通していて、尖った先が少し俺のチ◯コにチクチクしてますわ!!
「それではそろそろ言い訳を訊いてやろうじゃあないか」
そう述べるとスカル姉さんが俺の口を塞ぐ猿轡を外してくれた。
「話します、話します、話しますってばよ!!!」
俺は堰を切ったかのように話し出した。
「いやー、ほらー、あれだよ、あれ!!」
何も考えてなかった!!
言い訳なんて何も考えてませんがな!!
こうなったら口から出任せでいいから何か適当な言い訳でも並べなくてはなるまい!!
「実は言うと、増やした金塊で町作りの超スピードアップを図ろうかと思っていてね!!」
スカル姉さんが怪しむ眼差しで言う。
「ならば、何故に私たちに黙っていた。隠す理由はなかろうて?」
「ほら、こんな凄いマジックアイテムが在ると世間にバレたら大変なことになるじゃんか。下手をしたら軍隊がスコップを強奪するために攻めてくるかもしれないじゃんか!!」
これは本当だ。
ウソじゃない。
予想できる最悪だ。
「も~~~~ちょっと落ち着いたらちゃんと話そうと思ってたんだよ。特にスカル姉さんには町作りの予算配分ですっごく苦労かけてるからさ~。あはっはっはっ~~」
お世辞も言うし、よいしょもする。
今はウソを並べてでも生きなくてはなるまい!!
その時であった。
俺も予想だにもしない出来事が起きたのだ。
一瞬にて時間が止まり、世界が灰色に染まり出す。
「こ、これは……」
ボーナスタイムの時と同じである。
時間が止まり、世界が灰色に染まった。
スカル姉さんも乙女たちも静止している。
アインシュタインなんか、ダガーをお手玉しながら止まっていた。
動いているのはガイア一人だけだ。
今回は俺の動きも止まっている。
瞬きの一つも出来ない。
止まっているが、思考だけは働いている。
すると空の一点が輝くと、光る扉が開いた。
そこから階段が伸び降りてくる。
『あ~、有った有ったわ~』
糞女神だ!!
光る白い階段を、糞女神がかけ降りてくる。
『いつの間に私ってば、神々のスコップを下界に落としちゃったんだろう~?』
そう言いながら階段からテーブルに駆け寄った糞女神が神々のスコップを手に取る。
『あれっ?』
「やあ、アテナちゃん」
ガイアが手を上げて糞女神に挨拶をしていた。
『あれれれれ~。お婆様ったら、こんなところで何をしているの?』
「今は、ここでまったりと暮らしてる」
ガイアがさらりと答えた。
『あら、そうなの……。私的にはどうでもいいんだけど、お爺様が心配していたわよ』
「いま私は、あいつと別居中だから」
『もう何万年間別居してるのよ。それとも、いま流行りの熟年離婚でもぶちかますつもりですか?』
「離婚までは考えてない。私たちが離婚したら、全世界が大騒ぎになるから」
『ですよね~。まあ、いいですわ。私には関係無い話ですからさ。兎に角、私は探し物が見付かったんで、さっさと帰りますわね~。これで安心して昼ドラが見れるわ~♡』
「バイバイ、アテナちゃん」
『お婆様もお元気で~』
そう言いながら手を振るう糞女神は神々のスコップを持ったまま光る扉の中に消えて行く。
すると周りの色が舞い戻り、時が動き出した。
スカル姉さんが言う。
「さあ、アスラン。煽てても今回ばかりは、その手に乗らないわよ!!」
そしてユキちゃんがテーブルの上から神々のスコップが瞬時に消えたことに気付いて叫んだ。
「スカル姉さん、神々のスコップが消えたぞ!!」
「なんですって!?」
皆が慌ててスコップを探した。
辺りを見回し、テーブルや椅子の下を見回す。
だが、当然ながら神々のスコップは見つからない。
ただボーっとガイアだけが立ち尽くしている。
「無い、ない、無い、ない!!」
「どこ行ったの~、神々のスコップ様~」
「おいおいおい、何処に行きやがった!!」
皆が慌てて探すなか、ガルガンチュワがガイアに問う。
「あのスコップって、そんなに大切な物なのか?」
「ガイアは、わかんない──」
乙女たちがテーブルの周りを探し回る中で、スカル姉さんが俺を睨みながら迫ってくる。
「アスラン、貴様! 隠したな!!」
「俺は丸太に縛られてるんだぞ。隠せるか!!」
「じゃあ何故に神々のスコップが消えたのだ!!」
俺は正直に暴露した。
「さっき糞女神が現れて、スコップを持って行ったんだよ!!」
「糞女神だと。そんなの信じられるか!!」
「ですよね~……」
「アインシュタイン! アスランの股間をダガーで串刺しにしてしまえ!!」
「ブラジャー(棒読み)」
訳の分からない返答の後にアインシュタインが本気でダガーを投擲してきた。
しかも連続でだ。
一本二本とダガーがダーツボードに刺さると、三本目のダガーでダーツボードが真っ二つに割れた。
だが、アインシュタインは最後のダガーをベルトから抜き取ると、大きく構えた。
「ラスト、行くぞー(棒読み)」
「構わん、やれ!」
スカル姉さんがダガーの投擲を許す。
「ぎぃぁあああ、マジやめて!!!」
「とう(棒読み)」
マジでダガーが投擲された。
俺は、飛んで来るダガーを眺めながら、走馬灯のように記憶を辿っていた。
異世界転生して来たこと──。
スカル姉さんやスバルちゃんとの出会い──。
数々の冒険──。
数々のオッパイたち──。
それらが走馬灯のように甦る。
そして──。
刺さった……。
ダガーが、チ◯コに……。
「ぎぃぃぃぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああがあがっっ!!!!!!!!!!!!」
【つづく】
追伸。
あとでスカル姉さんにグレーターヒールで治療してもらいました。
おバカホビットのアインシュタインが、三本のダガーを器用にお手玉していた。
なかなか器用じゃあねえか……。
だが、この状況は納得がいかんぞ……。
何故に俺は丸太に縛られて、股間をダーツボードで隠しているんだ。
しかもそれをアインシュタインにダガーで狙われている。
混乱と怯えが脳内を交差する中でスカル姉さんが言った。
「なあ、アスラン。何故だ、何故なんだ?」
何が言いたい、この糞女は!?
そして神々のスコップを手に取ったスカル姉さんが俺の側に歩み寄る。
他の乙女たちは、それを黙って見ているだけだった。
誰も助けに来てくれない。
スカル姉さんが冷めた怖い顔を俺に近付けるとガンを飛ばしてきた。
「こーーーーんな、いいものが有りながら、何故に黙っていた。何故に隠していた?」
言いながらスカル姉さんがスコップの先で俺の右乳首を引っ掻いた。
いーたーいーよーー!!
「最近な、凶介の様子が可笑しかったんだわ~」
やはり凶介が何かミスを犯したんだな!
「あのリーゼントエルフが最近になって、やたらと大判ぶる前で遊んでやがるんだ。ソドムタウンの娼館に入り浸ってな。エルフの村にも帰らないとか~」
あのバカ野郎!!
金塊が手に入ったからって遊びまくってたな!!
それじゃあ怪しまれるじゃんか!!
「それで取っ捕まえて絞ってみたら、あっさりゲロリやがってな~」
言いながらスカル姉さんが、今度は左の乳首をスコップの先で引っ掻いた。
いーたーいー、それはやめてーー!!
「こんな凄いマジックアイテムが有りながら、何故に黙ってたんだ。こっちは町作りの予算を苦労して遣り繰りしているのにさ~」
今度はスコップの先でダーツボードの中央をコンコンと叩き始める。
あー、あー、振動がダーツボードの裏側まで伝わってくるよ~!!
「まあ、大体の理由は凶介から訊いたから、お前の口から訊かなくっても分かってるんだがな~」
分かってるなら、何故に俺を縛り上げて苛めるのさ!!
酷いよ!!
この女は酷い女だよ!!
しかも話が訊きたいとか言ってるくせに、猿轡を外してもくれないじゃあないか!!
これじゃあ言い訳の一つも出来ないよ!!
むしろ言い訳なんてさせるつもりが無いんだろ!!
無いよね、絶対にさ!!
「まあ、このマジックアイテムが私たちの手に渡ったのは昨日のことだから、まだそんなに金塊は増やしていないんだけどね」
スカル姉さんのことだから、一目散にガッツリどっぷりモッチリと金塊を増幅しているかと思ったが、意外と控えめだな……。
言いながら踵を返したスカル姉さんは、神々のスコップをテーブルの上に戻した。
そして、俺の背後に向かって声を張る。
「おい、ビキニノームたち。持ってきな」
「「「「はーーい」」」」
スカル姉さんに言われてビキニノームたち四人が樽を運んで来る。
俺の横を樽が過ぎる刹那に上から中身が覗き見えた。
金塊である。
樽一杯の金塊が詰まっていた。
おそらく凶介が俺の指示で増やした金塊だろう。
ビキニノームたちは金塊が詰まった樽をテーブルの前に置くと、素早く逃げるように退場して行く。
スカル姉さんは樽の中の金塊を鷲掴むとジャラジャラと手の平から溢した。
「まあ、よくもこれだけ増やしたもんだよな。これだと何万Gあるんやら。いや、何億Gだろうか」
そして鷲掴んだ金塊を樽の中に叩きつけたスカル姉さんが俺を睨み付けながら訊いてきた。
「それで、この金塊をお前はどうするつもりだったんだ。どう使うつもりだったんだ。私たちに内緒にさ~」
スカル姉さんがスッと手を上げた。
するとアインシュタインがダガーを投擲ホームに構える。
完全に打ち合わせしてるよね、この二人は!?
「やれ──」
そして、スカル姉さんが手を振るうように下ろした。
するとアインシュタインがダガーを投擲して来る。
「とう(棒読み)」
投げられたダガーが俺の股間を隠すダーツボードの中央に突き刺さった。
それを見ていたスバルちゃんが「きゃ!」と悲鳴を上げる。
こえーーーーー!!
ダーツボードに刺さって良かったーー!!!
でもダガーの先がダーツボードを貫通していて、尖った先が少し俺のチ◯コにチクチクしてますわ!!
「それではそろそろ言い訳を訊いてやろうじゃあないか」
そう述べるとスカル姉さんが俺の口を塞ぐ猿轡を外してくれた。
「話します、話します、話しますってばよ!!!」
俺は堰を切ったかのように話し出した。
「いやー、ほらー、あれだよ、あれ!!」
何も考えてなかった!!
言い訳なんて何も考えてませんがな!!
こうなったら口から出任せでいいから何か適当な言い訳でも並べなくてはなるまい!!
「実は言うと、増やした金塊で町作りの超スピードアップを図ろうかと思っていてね!!」
スカル姉さんが怪しむ眼差しで言う。
「ならば、何故に私たちに黙っていた。隠す理由はなかろうて?」
「ほら、こんな凄いマジックアイテムが在ると世間にバレたら大変なことになるじゃんか。下手をしたら軍隊がスコップを強奪するために攻めてくるかもしれないじゃんか!!」
これは本当だ。
ウソじゃない。
予想できる最悪だ。
「も~~~~ちょっと落ち着いたらちゃんと話そうと思ってたんだよ。特にスカル姉さんには町作りの予算配分ですっごく苦労かけてるからさ~。あはっはっはっ~~」
お世辞も言うし、よいしょもする。
今はウソを並べてでも生きなくてはなるまい!!
その時であった。
俺も予想だにもしない出来事が起きたのだ。
一瞬にて時間が止まり、世界が灰色に染まり出す。
「こ、これは……」
ボーナスタイムの時と同じである。
時間が止まり、世界が灰色に染まった。
スカル姉さんも乙女たちも静止している。
アインシュタインなんか、ダガーをお手玉しながら止まっていた。
動いているのはガイア一人だけだ。
今回は俺の動きも止まっている。
瞬きの一つも出来ない。
止まっているが、思考だけは働いている。
すると空の一点が輝くと、光る扉が開いた。
そこから階段が伸び降りてくる。
『あ~、有った有ったわ~』
糞女神だ!!
光る白い階段を、糞女神がかけ降りてくる。
『いつの間に私ってば、神々のスコップを下界に落としちゃったんだろう~?』
そう言いながら階段からテーブルに駆け寄った糞女神が神々のスコップを手に取る。
『あれっ?』
「やあ、アテナちゃん」
ガイアが手を上げて糞女神に挨拶をしていた。
『あれれれれ~。お婆様ったら、こんなところで何をしているの?』
「今は、ここでまったりと暮らしてる」
ガイアがさらりと答えた。
『あら、そうなの……。私的にはどうでもいいんだけど、お爺様が心配していたわよ』
「いま私は、あいつと別居中だから」
『もう何万年間別居してるのよ。それとも、いま流行りの熟年離婚でもぶちかますつもりですか?』
「離婚までは考えてない。私たちが離婚したら、全世界が大騒ぎになるから」
『ですよね~。まあ、いいですわ。私には関係無い話ですからさ。兎に角、私は探し物が見付かったんで、さっさと帰りますわね~。これで安心して昼ドラが見れるわ~♡』
「バイバイ、アテナちゃん」
『お婆様もお元気で~』
そう言いながら手を振るう糞女神は神々のスコップを持ったまま光る扉の中に消えて行く。
すると周りの色が舞い戻り、時が動き出した。
スカル姉さんが言う。
「さあ、アスラン。煽てても今回ばかりは、その手に乗らないわよ!!」
そしてユキちゃんがテーブルの上から神々のスコップが瞬時に消えたことに気付いて叫んだ。
「スカル姉さん、神々のスコップが消えたぞ!!」
「なんですって!?」
皆が慌ててスコップを探した。
辺りを見回し、テーブルや椅子の下を見回す。
だが、当然ながら神々のスコップは見つからない。
ただボーっとガイアだけが立ち尽くしている。
「無い、ない、無い、ない!!」
「どこ行ったの~、神々のスコップ様~」
「おいおいおい、何処に行きやがった!!」
皆が慌てて探すなか、ガルガンチュワがガイアに問う。
「あのスコップって、そんなに大切な物なのか?」
「ガイアは、わかんない──」
乙女たちがテーブルの周りを探し回る中で、スカル姉さんが俺を睨みながら迫ってくる。
「アスラン、貴様! 隠したな!!」
「俺は丸太に縛られてるんだぞ。隠せるか!!」
「じゃあ何故に神々のスコップが消えたのだ!!」
俺は正直に暴露した。
「さっき糞女神が現れて、スコップを持って行ったんだよ!!」
「糞女神だと。そんなの信じられるか!!」
「ですよね~……」
「アインシュタイン! アスランの股間をダガーで串刺しにしてしまえ!!」
「ブラジャー(棒読み)」
訳の分からない返答の後にアインシュタインが本気でダガーを投擲してきた。
しかも連続でだ。
一本二本とダガーがダーツボードに刺さると、三本目のダガーでダーツボードが真っ二つに割れた。
だが、アインシュタインは最後のダガーをベルトから抜き取ると、大きく構えた。
「ラスト、行くぞー(棒読み)」
「構わん、やれ!」
スカル姉さんがダガーの投擲を許す。
「ぎぃぁあああ、マジやめて!!!」
「とう(棒読み)」
マジでダガーが投擲された。
俺は、飛んで来るダガーを眺めながら、走馬灯のように記憶を辿っていた。
異世界転生して来たこと──。
スカル姉さんやスバルちゃんとの出会い──。
数々の冒険──。
数々のオッパイたち──。
それらが走馬灯のように甦る。
そして──。
刺さった……。
ダガーが、チ◯コに……。
「ぎぃぃぃぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああがあがっっ!!!!!!!!!!!!」
【つづく】
追伸。
あとでスカル姉さんにグレーターヒールで治療してもらいました。
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