518 / 611
【第十八章】クラウド編。
18-15【ライカンスロープ】
しおりを挟む
「ライカンスロープって、なんだ……?」
俺は窓から通りを見ながら言った。
スカル姉さんの診療所前ではハイランダーズに取り囲まれていたミーちゃんが逆ギレして獣の姿に変身していた。
身長は2メートル半まで伸びて、頭は虎だ。手足は太くなっているが、長さのほうが際立って見えた。イメージとしては細い巨人と言ったサイズ感だ。
しかし、その巨漢はシマシマ柄のタイガーストライプで、ジャイアントゼブラと表現したら良さそうな成りである。
「完全に虎人間だな……」
俺を支えながらスバルちゃんが言う。
「アスラン君はライカンスロープを見たことないのですか?」
「無い。冒険で出合ったことすらないわ」
「ワータイガーはライカンスロープの中でも中の中級クラスの強さですよ」
「中の中級?」
相変わらずスバルちゃんは、分かりずらい表現ばかりだよな。ゾディアックさんもそうだが、魔法使いってこんな人ばかりだ。
「ライカンスロープにもランク付けがありまして、ワータイガーは中の中級ランクなんです」
「他にはどんなのが居るんだ?」
「最下位がワーキャットで、次がワードック。更に続いてワーコワラ、ワーウルフ、ワーカンガルーと続きます。ここまでが初級クラス」
「なんだかオーストラリア系が混ざってるぞ……」
やっばり分かりずらい……。
「中級からはワータイガー、ワーベアー、ワーキリン、ワーエレファントと体格が良い順に続きます」
「中級以上はサファリ系が混ざってくるのね……」
「でも、あのワータイガーは体が大きすぎますわ……。何か変です……」
「なるほどね……」
何かドーピングでもしてるのかな?
でも、魔力と言いますか妖気と言いますか、あのワータイガーから感じられる力量は、全回復している俺ならば、勝てないレベルじゃあないぞ。むしろ余裕だ。
エクレア、キャッサバ、プティング、スターチの四名だとキツイだろうが、ティラミスならば敵わない相手ではないだろう。
ここはティラミスに任せて置けば安泰だろうさ。
案の定だ。グレードソードを背負ったティラミスが、他のハイランダーズを下げさせた。
「皆は下がっていろ」
「はい、ティラミス様……」
頭を下げたハイランダーズ四名が数歩下がった。アーティファクトドラゴンを操縦しているパンナコッタも数歩後退する。
そして、グレートソードを片手で軽々と構えたティラミスが名乗った。
「我が名はハイランダーズの筆頭、剣豪のティラミスなり。まだ貴公に言葉が届くか分からぬが、それが貴公を斬る存在の名前だ。冥土まで持っていくが良い」
「ガァルルルルルルっ!!!!」
ワータイガーに変貌したミーちゃんが唸っていた。完全に虎の表情は獣の血相だ。理性の欠片も残っていない素振りである。
あれはもう言葉が通じてないだろう。だとするならば、ミーちゃんは捨て身を選んだってわけか。
逃げも隠れもしないで、獣のままに戦う。不意打ちも奇襲も何も無く、真っ直ぐ戦う気だ。最悪は、ここで死ぬつもりだろう。
ミーちゃんらしくない。何故にそこまでするのか。いや、何故にそこまでしなければならないのかが不思議だった。
「ガルルルルルルルル!!!」
ミーちゃんが長い足を緩やかに曲げて力を蓄える。丸めた背筋から跳躍して飛び掛かろうとしているのが悟れた。完全に獣の戦闘スタイルだ。策を労していないのが、手に取るように分かる。
向かい合うは剣豪ティラミス。自慢の大剣を両手で構えて山のように立っている。構えの背後にリーダーとしてのありありとした威厳が聳えていた。ミーちゃんが飛び込んできたら頭から真っ二つに両断する積もりだろう。
俺の見たてでは8:2の確率でティラミスが優勢だ。
否。8:2では上等過ぎるだろう。9:1だ。
このぐらいにしか計算できない。そのぐらい余裕のはず。
「ガァルルルルルル!!!」
吠えるミーちゃんがティラミスに飛び掛かった。何も考えていない。振り上げた片手の爪を立ててティラミスの頭を狙う。
速度は速い。速いが攻撃に工夫が無さすぎる。真っ直ぐ過ぎて対応が容易く出きるだろう。
「ガァルルルルルル!!!」
「ふんっ!」
ティラミスはグレートソードを真っ直ぐに立ててミーちゃんの鉤爪を刀身で受け止めた。ミーちゃんの右手がグレートソードに突き刺さる。そして、中指と薬指の間を割られたミーちゃんの手から鮮血が飛び散った。
「ガルルルルルルルルっ!!!」
しかし、吠えるミーちゃんの攻撃は止まらない。反対の左手で拳を握るとティラミスの頭部を殴り飛ばしたのだ。
その打撃でティラミスの頭部が飛んで行く。
その首が、後ろで見ていたハイランダーズたちの足元まで転がった。
「首がもげた!!」
俺の横でスバルちゃんが絶叫していた。
そうか、知らないんだっけ。ハイランダーズの本体は剣事態で鎧は空っぽだってことをさ。だから今のパンチも効いていないはずだ。
そして、頭を飛ばされたティラミスが、今度は拳を握って踏み込んだ。そのまま虎人間の顔面をぶん殴ったのである。
スバルちゃんも仰天していたが、路地の陰から見ていた野次馬たちも目を剥いて驚いていた。何せ首無し人間が拳で反撃したのだから。
「ニャーーー!!」
そして、頬に鉄拳をめり込ませたワータイガーが飛んで行く。頬が凹んで、片目が飛び出していた。
それからゴロリと転がる。
「うん、圧勝だな。幾らライカンスロープにチェンジしても、俺と同等の強さを誇るティラミスには敵わないだろうさ」
ダウンしたワータイガーを見ながらティラミスがキャッサバに言う。
「キャッサバ、私の頭を取ってくれないか」
「はい、騎士団長」
応えたキャッサバがティラミスのヘルムを蹴っ飛ばして主の元に戻した。
「えっ、なに、態度悪いぞ。それが騎士団長に対しての態度か!?」
「いえ、まだ私はあなたを騎士団長として認めていませんから」
「えっ、なに、それ……。どう言うこと?」
「私がタピオカ姫と結婚したのですから、私が新しいハイランダーズのリーダーだと思うのですがね」
「「「「政略結婚かよ!?」」」」
ハイランダーズたちが声を揃えた。
本当に声が揃う連中だよな。
エクレアがキャッサバの脇腹を肘打ちしながら言った。
「じゃあ、あのワータイガーとあなたが戦いなさいよ。勝てるんならね」
キャッサバが言い返す。
「何をいってるんだ、エクレア。リーダーが一番強い必要は無いだろう」
あはは……。面白いことを言ってるよ。流石だな。あの糞姫と結婚するだけのことはあるよね……。
そんなこんなでティラミスがもげた頭を首に戻すと殴られたミーちゃんが立ち上がる。
「ガルルルルルルルル!!」
あれ、もう切られた手が治っているぞ。飛び出した眼球も元通りだしさ。ライカンスロープって、回復速度がスゲー速いんだな。
ティラミスが剣を構えてミーちゃんのほうを向き直す。それからズシリっと一歩前に強く踏み込んだ。
「まあ、早く決めてやるか」
「ガルルルルルルルル!!!」
再び獣のようにミーちゃんが飛び掛かった。両手を広げて獣のように飛び掛かる。
隙だらけだ──。あれだと本気を出したティラミスなら簡単に切れるぞ。たぶん一太刀で決まるな。
「斬っ!!」
やはりだよ……。
ティラミスが大きく背後までグレートソードを振りかぶる。大剣の先が背後の床に触れた刹那、ティラミスがグレートソードを前に振るった。
大胆な大振りの兜割りだった。
その一太刀がワータイガーの頭から股間までを真っ二つに切り裂いた。無惨にも二つに割れたミーちゃんの体がティラミスの左右を飛んで過ぎる。
「決まったな……」
俺は悲しそうに呟いた。
これは分かっていた結果だ。ただの獣がティラミスに勝てるわけが無いだろう。ミーちゃんは覚悟して変身したんだろうさ。南無阿弥陀仏──。
っと、俺が思った瞬間のことである。
二つに割れて飛んでいたミーちゃんの体がティラミスを挟み込むように合体した。
「ガァルルルルルル!!!」
俺は窓枠から身を乗り出した。
「まぁ~だ、生きてる。しかも再生するのかよ!!」
「うぬぬぬ………」
あれ、苦しんでる?
ミーちゃんの身体に鋏まれたティラミスがもがいてやがるぞ。
抜け出せないのか?
いや、違うぞ……。ティラミスが取り込まれているんだ……。合体しているぞ……。強制合体なのか?
するとワータイガーの肉片にティラミスの身体が飲み込まれて行った。抵抗していたティラミスの声が聞こえなくなると、そこにはティラミスの甲冑を纏ったワータイガーが立っていた。その肩にはグレードソードが背負われている。
「「「「取り込まれた!?」」」」
ハイランダーズが叫んだ通りだ。ティラミスがワータイガーに取り込まれちゃったよ……。
【つづく】
一方、崖の上から下を眺めていたアマデウスが呟いた。
「天秤……。己の呪いを解放して、死ぬ気か……」
俺は窓から通りを見ながら言った。
スカル姉さんの診療所前ではハイランダーズに取り囲まれていたミーちゃんが逆ギレして獣の姿に変身していた。
身長は2メートル半まで伸びて、頭は虎だ。手足は太くなっているが、長さのほうが際立って見えた。イメージとしては細い巨人と言ったサイズ感だ。
しかし、その巨漢はシマシマ柄のタイガーストライプで、ジャイアントゼブラと表現したら良さそうな成りである。
「完全に虎人間だな……」
俺を支えながらスバルちゃんが言う。
「アスラン君はライカンスロープを見たことないのですか?」
「無い。冒険で出合ったことすらないわ」
「ワータイガーはライカンスロープの中でも中の中級クラスの強さですよ」
「中の中級?」
相変わらずスバルちゃんは、分かりずらい表現ばかりだよな。ゾディアックさんもそうだが、魔法使いってこんな人ばかりだ。
「ライカンスロープにもランク付けがありまして、ワータイガーは中の中級ランクなんです」
「他にはどんなのが居るんだ?」
「最下位がワーキャットで、次がワードック。更に続いてワーコワラ、ワーウルフ、ワーカンガルーと続きます。ここまでが初級クラス」
「なんだかオーストラリア系が混ざってるぞ……」
やっばり分かりずらい……。
「中級からはワータイガー、ワーベアー、ワーキリン、ワーエレファントと体格が良い順に続きます」
「中級以上はサファリ系が混ざってくるのね……」
「でも、あのワータイガーは体が大きすぎますわ……。何か変です……」
「なるほどね……」
何かドーピングでもしてるのかな?
でも、魔力と言いますか妖気と言いますか、あのワータイガーから感じられる力量は、全回復している俺ならば、勝てないレベルじゃあないぞ。むしろ余裕だ。
エクレア、キャッサバ、プティング、スターチの四名だとキツイだろうが、ティラミスならば敵わない相手ではないだろう。
ここはティラミスに任せて置けば安泰だろうさ。
案の定だ。グレードソードを背負ったティラミスが、他のハイランダーズを下げさせた。
「皆は下がっていろ」
「はい、ティラミス様……」
頭を下げたハイランダーズ四名が数歩下がった。アーティファクトドラゴンを操縦しているパンナコッタも数歩後退する。
そして、グレートソードを片手で軽々と構えたティラミスが名乗った。
「我が名はハイランダーズの筆頭、剣豪のティラミスなり。まだ貴公に言葉が届くか分からぬが、それが貴公を斬る存在の名前だ。冥土まで持っていくが良い」
「ガァルルルルルルっ!!!!」
ワータイガーに変貌したミーちゃんが唸っていた。完全に虎の表情は獣の血相だ。理性の欠片も残っていない素振りである。
あれはもう言葉が通じてないだろう。だとするならば、ミーちゃんは捨て身を選んだってわけか。
逃げも隠れもしないで、獣のままに戦う。不意打ちも奇襲も何も無く、真っ直ぐ戦う気だ。最悪は、ここで死ぬつもりだろう。
ミーちゃんらしくない。何故にそこまでするのか。いや、何故にそこまでしなければならないのかが不思議だった。
「ガルルルルルルルル!!!」
ミーちゃんが長い足を緩やかに曲げて力を蓄える。丸めた背筋から跳躍して飛び掛かろうとしているのが悟れた。完全に獣の戦闘スタイルだ。策を労していないのが、手に取るように分かる。
向かい合うは剣豪ティラミス。自慢の大剣を両手で構えて山のように立っている。構えの背後にリーダーとしてのありありとした威厳が聳えていた。ミーちゃんが飛び込んできたら頭から真っ二つに両断する積もりだろう。
俺の見たてでは8:2の確率でティラミスが優勢だ。
否。8:2では上等過ぎるだろう。9:1だ。
このぐらいにしか計算できない。そのぐらい余裕のはず。
「ガァルルルルルル!!!」
吠えるミーちゃんがティラミスに飛び掛かった。何も考えていない。振り上げた片手の爪を立ててティラミスの頭を狙う。
速度は速い。速いが攻撃に工夫が無さすぎる。真っ直ぐ過ぎて対応が容易く出きるだろう。
「ガァルルルルルル!!!」
「ふんっ!」
ティラミスはグレートソードを真っ直ぐに立ててミーちゃんの鉤爪を刀身で受け止めた。ミーちゃんの右手がグレートソードに突き刺さる。そして、中指と薬指の間を割られたミーちゃんの手から鮮血が飛び散った。
「ガルルルルルルルルっ!!!」
しかし、吠えるミーちゃんの攻撃は止まらない。反対の左手で拳を握るとティラミスの頭部を殴り飛ばしたのだ。
その打撃でティラミスの頭部が飛んで行く。
その首が、後ろで見ていたハイランダーズたちの足元まで転がった。
「首がもげた!!」
俺の横でスバルちゃんが絶叫していた。
そうか、知らないんだっけ。ハイランダーズの本体は剣事態で鎧は空っぽだってことをさ。だから今のパンチも効いていないはずだ。
そして、頭を飛ばされたティラミスが、今度は拳を握って踏み込んだ。そのまま虎人間の顔面をぶん殴ったのである。
スバルちゃんも仰天していたが、路地の陰から見ていた野次馬たちも目を剥いて驚いていた。何せ首無し人間が拳で反撃したのだから。
「ニャーーー!!」
そして、頬に鉄拳をめり込ませたワータイガーが飛んで行く。頬が凹んで、片目が飛び出していた。
それからゴロリと転がる。
「うん、圧勝だな。幾らライカンスロープにチェンジしても、俺と同等の強さを誇るティラミスには敵わないだろうさ」
ダウンしたワータイガーを見ながらティラミスがキャッサバに言う。
「キャッサバ、私の頭を取ってくれないか」
「はい、騎士団長」
応えたキャッサバがティラミスのヘルムを蹴っ飛ばして主の元に戻した。
「えっ、なに、態度悪いぞ。それが騎士団長に対しての態度か!?」
「いえ、まだ私はあなたを騎士団長として認めていませんから」
「えっ、なに、それ……。どう言うこと?」
「私がタピオカ姫と結婚したのですから、私が新しいハイランダーズのリーダーだと思うのですがね」
「「「「政略結婚かよ!?」」」」
ハイランダーズたちが声を揃えた。
本当に声が揃う連中だよな。
エクレアがキャッサバの脇腹を肘打ちしながら言った。
「じゃあ、あのワータイガーとあなたが戦いなさいよ。勝てるんならね」
キャッサバが言い返す。
「何をいってるんだ、エクレア。リーダーが一番強い必要は無いだろう」
あはは……。面白いことを言ってるよ。流石だな。あの糞姫と結婚するだけのことはあるよね……。
そんなこんなでティラミスがもげた頭を首に戻すと殴られたミーちゃんが立ち上がる。
「ガルルルルルルルル!!」
あれ、もう切られた手が治っているぞ。飛び出した眼球も元通りだしさ。ライカンスロープって、回復速度がスゲー速いんだな。
ティラミスが剣を構えてミーちゃんのほうを向き直す。それからズシリっと一歩前に強く踏み込んだ。
「まあ、早く決めてやるか」
「ガルルルルルルルル!!!」
再び獣のようにミーちゃんが飛び掛かった。両手を広げて獣のように飛び掛かる。
隙だらけだ──。あれだと本気を出したティラミスなら簡単に切れるぞ。たぶん一太刀で決まるな。
「斬っ!!」
やはりだよ……。
ティラミスが大きく背後までグレートソードを振りかぶる。大剣の先が背後の床に触れた刹那、ティラミスがグレートソードを前に振るった。
大胆な大振りの兜割りだった。
その一太刀がワータイガーの頭から股間までを真っ二つに切り裂いた。無惨にも二つに割れたミーちゃんの体がティラミスの左右を飛んで過ぎる。
「決まったな……」
俺は悲しそうに呟いた。
これは分かっていた結果だ。ただの獣がティラミスに勝てるわけが無いだろう。ミーちゃんは覚悟して変身したんだろうさ。南無阿弥陀仏──。
っと、俺が思った瞬間のことである。
二つに割れて飛んでいたミーちゃんの体がティラミスを挟み込むように合体した。
「ガァルルルルルル!!!」
俺は窓枠から身を乗り出した。
「まぁ~だ、生きてる。しかも再生するのかよ!!」
「うぬぬぬ………」
あれ、苦しんでる?
ミーちゃんの身体に鋏まれたティラミスがもがいてやがるぞ。
抜け出せないのか?
いや、違うぞ……。ティラミスが取り込まれているんだ……。合体しているぞ……。強制合体なのか?
するとワータイガーの肉片にティラミスの身体が飲み込まれて行った。抵抗していたティラミスの声が聞こえなくなると、そこにはティラミスの甲冑を纏ったワータイガーが立っていた。その肩にはグレードソードが背負われている。
「「「「取り込まれた!?」」」」
ハイランダーズが叫んだ通りだ。ティラミスがワータイガーに取り込まれちゃったよ……。
【つづく】
一方、崖の上から下を眺めていたアマデウスが呟いた。
「天秤……。己の呪いを解放して、死ぬ気か……」
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語
ヒィッツカラルド
ファンタジー
ハクスラ異世界✕ソロ冒険✕ハーレム禁止✕変態パラダイス✕脱線大暴走ストーリー=166万文字完結÷微妙に癖になる。
変態が、変態のために、変態が送る、変態的な少年のハチャメチャ変態冒険記。
ハクスラとはハックアンドスラッシュの略語である。敵と戦い、どんどんレベルアップを果たし、更に強い敵と戦いながら、より良いマジックアイテムを発掘するゲームのことを指す。
タイトルのままの世界で奮闘しながらも冒険を楽しむ少年のストーリーです。(タイトルに一部偽りアリ)
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる