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【第十二章】大地母神ガイア編
12-9【一旦帰宅】
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俺がイルミナルの町から転送絨毯でソドムタウンに帰って来たのは夜のことだった。
俺がログハウスの自室から出るとリビングで皆が飯を食べていた。
スカル姉さん、ガイア、ゴリ、バイマン、オアイドス。
それにテイマーのカンパネルラ爺さんまで居やがる。
皆で大テーブルを囲んで食事中だった。
「よう、皆、晩飯中だったか~」
「お帰りアスラン、お前の分の晩飯は無いからな」
スカル姉さんが素っ気なく言った。
「ええ~、なんでさ。いつも余分に作って置いてくれるじゃんか」
「ほれ、こいつを見てみろ」
スカル姉さんがフォークでカンパネルラ爺さんを指していた。
俺がよくよく見てみると、カンパネルラ爺さんが俺専用の食器を使って飯を食べていやがる。
「糞爺! テメーが俺の分を食べていやがったな!!」
「まあ、そう怒るな。余ったらあげるから~」
「余り物なんて要らねえよ!」
「まあ、そんなに臍を曲げるな」
「カンパネルラ爺さん、飯を食うなら、今度から自分用の食器ぐらい持ってこいよな。人のを使うなよ」
「まあ、堅いことを言うな。次からはちゃんと自分用の食器ぐらい持ってくるわい」
「それと食費はちゃんと入れろよな」
「えーー……」
「えーー、じゃあねえよ」
「ケチ……」
「ケチじゃあねえよ」
そんな感じで会話をしながら俺も空き席に腰かけた。
そして、異次元宝物庫内から小樽を出してテーブルの上にドシンと置いた。
食事中の食器が僅かに跳ねる。
するとスカル姉さんがスプーンで小樽を指しながら言った。
「何さ、この樽わ?」
「リンゴジュースだよ」
全員が首を傾げる。
「いま、イルミナルって町に居るんだが、そこで安かったから買ってきたんだ。おみやげだよ」
「わーーい!」
ガイアが手を上げて喜ぶなか、ゴリが皆のカップにリンゴジュースを注いで回った。
ジューシーな甘い香りが室内に広がる。
そして、全員にリンゴジュースが行き渡ると乾杯の言葉と同時に皆で飲んだ。
一口飲んで───。
「「「ぶぅーーー!!!」」」
俺とガイア、それにバイマンが飲んだ物を吹き出す。
ゴリがカップの中身を覗き込みながら言った。
「これはリンゴ味の酒だな。ワインに近い味だぜ?」
スカル姉さんはリンゴ酒を一気に飲み干すと言った。
「悪くない味ね」
「ワシも嫌いな味じゃあないわい」
「畜生、間違えて酒を買って来てしまったぜ……」
「アスランはドジだな。ぷんぷん!」
ガイアに怒られた。
でも、スカル姉さんがリンゴ酒を飲みながら言った。
「まあ、いいんじゃない。これはこれで、飲める人間で飲みましょうや」
ゴリが思い付いたように言う。
「そう言えば、このメンバーで今まで酒を飲んだことがなかったよな?」
スカル姉さんも頷く。
「確かにないわね」
オアイドスが言う。
「今まで空き地で貧乏ぐらしでしたからね。お酒を回すどころじゃあなかったですから」
「まあ、今でも貧乏なのは変わらんがな」
「たまにはいいんじゃない」
スカル姉さん、ゴリ、オアイドス、カンパネルラ爺さんの四人は、今まで食べていた晩飯を摘まみにリンゴ酒を煽り始める。
酒が飲めないのは俺とガイア、それにバイマンの三名だけであった。
俺はカンパネルラ爺さんからスープの器を奪い取ると言ってやった。
「酒があるならスープは要らんだろ。俺に返しやがれ」
「スープぐらいくれてやるわい。だからもっと酒を注いでくれや」
「酒ぐらい自分で注げ!」
「もう、このいけず~」
「誰がいけずだ!」
俺は空手チョップをカンパネルラ爺さんの脳天に落としてやった。
カンパネルラ爺さんは、ふごっと酒を吹く。
「ところでスカル姉さん」
「なに、アスラン?」
「記憶を消した犯人は見つかったのか?」
「たぶん犯人はまだ見つかってないんじゃない。何せ、その事件はギルガメッシュに任せてるからね。詳しくは彼に訊いてみな」
「ああ、分かった。ところでカンパネルラ爺さん」
「んん、なんだい?」
「息子のハンパネルラの容体ってどうなってるんだ?」
「元気に豚牧場で働いてるぞ」
「記憶は戻ったのか?」
「いや、ここ一年ぐらいの記憶がスッポリ抜け落ちているみたいだわ」
「なるほど、記憶喪失ってやつだな」
「ワシが貸した100000Gのことまで忘れてやがったわい。完全に踏み倒す気だぞ、あいつ!」
「ぜってー、ウソだろ……。絶対に話を盛ってるだろ。この糞爺が……」
「ウソじゃないわい! 盛ってもいないわい!!」
まあ、どうでもいいか~。
そんなに深く考えることでもなかろう。
スカル姉さんじゃあないが、あとはギルガメッシュにお任せだな。
まずはイルミナルのダンジョン探索に集中するか──。
次にレイラとルークがダンジョン探索に行くのは四日後だ。
あの二人の体力と魔力回復を考えてのインターバルだそうな。
それに日頃のスケジュール調整で、四日後に再探索することを予定したらしい。
何せルークは鍛冶屋の仕事もあるからな。
そして、四日後にルークがレイラに俺との事情を説明して、俺をダンジョン探索に連れて行ってくれることになったのだ。
ただ、レイラが俺の同行を了承してくれるかは分からないがね……。
だって少し揉めたもんな。
まあ、どうでもなるだろうさ。
行き当たりばったりで行くのみよ。
それよりもだ───。
「アースーラーン~、あんた飲んでる~~?」
スゲー絡まれてます……。
スカル姉さんに絡まれてますわ……。
「あんた、私の酒が飲めないのか~!」
「それは俺が買って来た酒だ……」
「黙れ、餓鬼が!!」
ウザイわ……。
超ウザイわ……。
このリンゴ酒は、そんなに度数が高いのかな?
俺がログハウスの自室から出るとリビングで皆が飯を食べていた。
スカル姉さん、ガイア、ゴリ、バイマン、オアイドス。
それにテイマーのカンパネルラ爺さんまで居やがる。
皆で大テーブルを囲んで食事中だった。
「よう、皆、晩飯中だったか~」
「お帰りアスラン、お前の分の晩飯は無いからな」
スカル姉さんが素っ気なく言った。
「ええ~、なんでさ。いつも余分に作って置いてくれるじゃんか」
「ほれ、こいつを見てみろ」
スカル姉さんがフォークでカンパネルラ爺さんを指していた。
俺がよくよく見てみると、カンパネルラ爺さんが俺専用の食器を使って飯を食べていやがる。
「糞爺! テメーが俺の分を食べていやがったな!!」
「まあ、そう怒るな。余ったらあげるから~」
「余り物なんて要らねえよ!」
「まあ、そんなに臍を曲げるな」
「カンパネルラ爺さん、飯を食うなら、今度から自分用の食器ぐらい持ってこいよな。人のを使うなよ」
「まあ、堅いことを言うな。次からはちゃんと自分用の食器ぐらい持ってくるわい」
「それと食費はちゃんと入れろよな」
「えーー……」
「えーー、じゃあねえよ」
「ケチ……」
「ケチじゃあねえよ」
そんな感じで会話をしながら俺も空き席に腰かけた。
そして、異次元宝物庫内から小樽を出してテーブルの上にドシンと置いた。
食事中の食器が僅かに跳ねる。
するとスカル姉さんがスプーンで小樽を指しながら言った。
「何さ、この樽わ?」
「リンゴジュースだよ」
全員が首を傾げる。
「いま、イルミナルって町に居るんだが、そこで安かったから買ってきたんだ。おみやげだよ」
「わーーい!」
ガイアが手を上げて喜ぶなか、ゴリが皆のカップにリンゴジュースを注いで回った。
ジューシーな甘い香りが室内に広がる。
そして、全員にリンゴジュースが行き渡ると乾杯の言葉と同時に皆で飲んだ。
一口飲んで───。
「「「ぶぅーーー!!!」」」
俺とガイア、それにバイマンが飲んだ物を吹き出す。
ゴリがカップの中身を覗き込みながら言った。
「これはリンゴ味の酒だな。ワインに近い味だぜ?」
スカル姉さんはリンゴ酒を一気に飲み干すと言った。
「悪くない味ね」
「ワシも嫌いな味じゃあないわい」
「畜生、間違えて酒を買って来てしまったぜ……」
「アスランはドジだな。ぷんぷん!」
ガイアに怒られた。
でも、スカル姉さんがリンゴ酒を飲みながら言った。
「まあ、いいんじゃない。これはこれで、飲める人間で飲みましょうや」
ゴリが思い付いたように言う。
「そう言えば、このメンバーで今まで酒を飲んだことがなかったよな?」
スカル姉さんも頷く。
「確かにないわね」
オアイドスが言う。
「今まで空き地で貧乏ぐらしでしたからね。お酒を回すどころじゃあなかったですから」
「まあ、今でも貧乏なのは変わらんがな」
「たまにはいいんじゃない」
スカル姉さん、ゴリ、オアイドス、カンパネルラ爺さんの四人は、今まで食べていた晩飯を摘まみにリンゴ酒を煽り始める。
酒が飲めないのは俺とガイア、それにバイマンの三名だけであった。
俺はカンパネルラ爺さんからスープの器を奪い取ると言ってやった。
「酒があるならスープは要らんだろ。俺に返しやがれ」
「スープぐらいくれてやるわい。だからもっと酒を注いでくれや」
「酒ぐらい自分で注げ!」
「もう、このいけず~」
「誰がいけずだ!」
俺は空手チョップをカンパネルラ爺さんの脳天に落としてやった。
カンパネルラ爺さんは、ふごっと酒を吹く。
「ところでスカル姉さん」
「なに、アスラン?」
「記憶を消した犯人は見つかったのか?」
「たぶん犯人はまだ見つかってないんじゃない。何せ、その事件はギルガメッシュに任せてるからね。詳しくは彼に訊いてみな」
「ああ、分かった。ところでカンパネルラ爺さん」
「んん、なんだい?」
「息子のハンパネルラの容体ってどうなってるんだ?」
「元気に豚牧場で働いてるぞ」
「記憶は戻ったのか?」
「いや、ここ一年ぐらいの記憶がスッポリ抜け落ちているみたいだわ」
「なるほど、記憶喪失ってやつだな」
「ワシが貸した100000Gのことまで忘れてやがったわい。完全に踏み倒す気だぞ、あいつ!」
「ぜってー、ウソだろ……。絶対に話を盛ってるだろ。この糞爺が……」
「ウソじゃないわい! 盛ってもいないわい!!」
まあ、どうでもいいか~。
そんなに深く考えることでもなかろう。
スカル姉さんじゃあないが、あとはギルガメッシュにお任せだな。
まずはイルミナルのダンジョン探索に集中するか──。
次にレイラとルークがダンジョン探索に行くのは四日後だ。
あの二人の体力と魔力回復を考えてのインターバルだそうな。
それに日頃のスケジュール調整で、四日後に再探索することを予定したらしい。
何せルークは鍛冶屋の仕事もあるからな。
そして、四日後にルークがレイラに俺との事情を説明して、俺をダンジョン探索に連れて行ってくれることになったのだ。
ただ、レイラが俺の同行を了承してくれるかは分からないがね……。
だって少し揉めたもんな。
まあ、どうでもなるだろうさ。
行き当たりばったりで行くのみよ。
それよりもだ───。
「アースーラーン~、あんた飲んでる~~?」
スゲー絡まれてます……。
スカル姉さんに絡まれてますわ……。
「あんた、私の酒が飲めないのか~!」
「それは俺が買って来た酒だ……」
「黙れ、餓鬼が!!」
ウザイわ……。
超ウザイわ……。
このリンゴ酒は、そんなに度数が高いのかな?
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