260 / 611
【第九章】アンデッドなメイドたち編
9-25【メイドたちの夢】
しおりを挟む
俺が地下金庫室があるリトルダンジョンから出て来ると、階段の上ではヒルダが畏まりながら待っていた。
もしかして、俺がダンジョンに入ってから、ずっとここで待っていたのかな?
まあ、野暮なことは訊かないでおこうか。
「ただいま、ヒルダさん」
『お帰りなさいませ、アスラン様。お疲れになりましたか?』
「ああ、だいぶ苦戦したからな……」
『もう日は落ちました。夕食の準備が出来ております。召し上がりますか、それともお風呂の準備をなさいましょうか?』
「あー、もう夜なのか」
思ったより長くダンジョンに潜っていたようだな。
確かに腹も減ったしお風呂にも入りたいな。
「じゃあ、せっかくだから食事を頂くよ。そのあとに風呂も入るぜ」
『畏まりました。では、こちらに。食堂にご案内します』
「サンキュー」
俺は黙って先を進むヒルダさんに続いた。
彼女は俺に訊かないのかな?
俺が冒険を終えたかどうか。
俺が金庫室からコア水晶を回収できたかどうかを。
そんなことを俺が考えていると食堂に到着した。
豪華な長テーブルの上には一人前の食器が並んでいる。
どれもこれもピカピカだ。
俺はヒルダさんが椅子を引いた席に腰かける。
すると、誰も何も言わないのにミイラのメイドたちが食事を運んで来た。
思ったより豪華な食事だった。
新鮮なサラダだけでなく、肉や魚の料理まであった。
気品溢れるフランス料理っぽかったな。
それにしてもだ。
何年も主が居なかったお化け屋敷に、こんな新鮮な食材があるわけがない。
俺は料理に手を付ける前にヒルダに訊いた。
「この料理の食材は、どうしたんだ?」
その質問にヒルダが明確に答えてくれた。
『我々メイドたちの貯金で市場から買って参りました。覆面を被って……』
そこまでして買い物をして来たのか。
なんだか健気だな。
まさに奉仕の鬼だわい。
これじゃあ料理を食べないわけにはいかないぞ。
俺はモクモクと食事をたいらげた。
旨いッ!
げっぷ……。
ちょっと食い過ぎたわ……。
食事中も俺の後ろで控えていたヒルダが述べる。
『では、直ぐにお風呂に入られますか。もう既に準備は済んでおります』
「至れり尽くせりだな……」
俺は寝室で全裸になるとルンルン気分のスキップ状態で浴場に向かった。
そして、脱衣所に到着してから気付く。
「あー、脱衣所で脱げばよかったのか。失敗失敗~」
俺は失敗から何も学ばないままお風呂に浸かった。
温かいな~。
極楽極楽だわ~。
俺はしばらくお風呂で寛ぐと、再び全裸で寝室に帰った。
俺は温まったからだを冷まさないように布団にもぐり込む。
さて、寝るかな。
こんな極楽は今日で終わりだ。
明日の朝になったら冒険者ギルドに帰って任務完了を報告しよう。
そうすると、この屋敷とも残念ならがらおさらばである。
ミイラのメイドさんたちには立ち退いてもらえるし、人形の幽霊を引き寄せていたガーディアンドールはやっつけたのだから。
でも、この環境は勿体無いよな~。
「なあ、ヒルダさん」
俺がベッドの中から独り言のように言うと、部屋の扉が開いてヒルダが入って来る。
部屋の前に待機しているのは霊体感知スキルで分かっていたのだ。
それに眠らないアンデッドならば、そのぐらいは苦ではないのだろうさ。
『お呼びでしょうか、アスラン様』
俺はベッドの中に入ったまま異次元宝物庫からコア水晶を取り出した。
「これがあれば、この屋敷から立ち退けるんだろ」
『それは、我々のコア水晶ですね』
「そのはずだ」
『それがあれば我々はこの屋敷から立ち退けますが、それにはコア水晶に新しい御主人様を登録しなければなりません』
「あー、そうなんだ~」
ちょっと面倒臭い話だな。
「要するに、新しい御主人様が必要なのね~」
『はい、そうなります』
「新しい御主人様に使えるとしてだ。給金とかは、どうなるの?」
『我々は奉仕の亡者ですので、快く奉仕できることが御給金の代わりと言えましょう』
「じゃあさ、俺に使えない?」
『喜んで』
「即決だな!?」
『ですが、アスラン様は御屋敷をお持ちでおられますか?』
俺、貧乏そうだから屋敷なんて持ってないと思われてるよね。
当然、持ってないけれどさ……。
「屋敷が無いと、駄目ですか?」
『我々は屋敷に使える亡者ですから』
「じゃあもう少し待ってくれないか、もう少ししたら屋敷どころか古城が手に入るからさ」
まあ、予定だがな……。
『こ、古城ですか!?』
あれ、ヒルダさんの反応が激しくなったぞ?
いつも冷めきって冷静なのにさ。
「城が気になるの?」
『メイドならば城に使えるのは、大きな夢ですから!』
へぇー、そーなんだー。
死んでてもメイドにはメイドの夢ってやつがあるんだな~。
ここでヒルダさんのテンションが普通に戻る。
『では、アスラン様が古城を手に入れるまで、我々はどこでどうしてたら良いのでしょうか?』
その辺も俺は考えていた。
俺は異次元宝物庫の穴を扉のサイズまで広げる。
「アンデッドならば、この中でも暮らせないかな」
暮らせるはずだ。
何せ中にはサトウさんって言う亡者が一人で働いているのだから。
ヒルダは異次元宝物庫の中を覗き見ながら俺に問う。
『これは?』
「異次元宝物庫って言うマジックアイテムだ。この中は無酸素で時間が止まっているが、中に一人だけ亡者が住んで居るんだよ。だからアンデッドならば問題無く暮らせるかなってね」
『少し入ってみて良いですか?』
「どうぞどうぞ、試してみてくれ」
するとヒルダが異次元宝物庫の中に入って行った。
俺はベッドの中でヒルダが異次元宝物庫から出て来るのを待った。
しかしなかなか出て来ないな……。
あれれ、まずったかな……。
何かトラブルでもあったかな?
そして、俺が心配しているとヒルダが帰って来る。
「良かった~。戻って来れなくなっているかと思ったよ。本気で心配したぞ、ヒルダさん!!」
俺はベッドから跳ね起きて言った。
するとヒルダは畏まって言葉を返す。
『異次元宝物庫の中の様子が分かりました』
「でえ、どうだった?」
『この中ではアンデッドならば自由に動けます』
「要するに、暮らせるってことか?」
『はい、暮らせます。そもそもアンデッドが暮らせるように作られております』
「マジで?」
『詳しいことは中におられましたサトウさんに訊いて来ました』
「へぇ~、あいつってしゃべれるんだ」
とりあえすサトウさんもコミュニケーションが取れるアンデッドなのね。
少し安心したぜ。
『この中ならば、我々二十一人のミイラメイドが過ごせますが……』
「過ごせるが?」
『我々はメイドなので、奉仕する対象が居ないと死んでしまいます』
いや、アンデッドなんだから死んでるだろうが。
それに、そんなに奉仕がしたいのかよ。
奉仕したくてウズウズしまくりだな。
「その辺は俺が城をゲットするまでしばらくは、俺の日々の面倒を見てもらうってので我慢してもらえないか?」
『畏まりました、アスラン様』
ヒルダは畏まってお辞儀をした。
本当に即決だな。
まだコア水晶に登録してないのに、ヒルダの気分は俺のメイドのようだった。
まさに奉仕をしたい一心なのだろう。
『では、異次元宝物庫への引っ越しは、明日の朝で宜しいでしょうか?』
「ああ、それで頼むわ。もうこの屋敷には戻らないからな」
『はい』
「あとさ、異次元宝物庫の中にさ、瓶詰めのマジックアイテムがあるんだわ」
『はい』
「それを身に付けていれば、アンデッドが人の姿に見えるらしいんだわ。それが全部で二十一玉あるから、皆で分けて装備してくれないか」
『はい、畏まりました。喜んで頂かせて貰います』
「じゃあ、俺は寝るね」
『良い夢を、アスラン様』
お辞儀をしたヒルダが部屋を出て行った。
ヒルダが人間の姿になったら、どんな感じなのだろう。
冷徹な澄まし顔の美人なのかな?
それはまた今度の楽しみだぜ。
それにしても、成り行きだったが、まさかメイドさん軍団をゲットできるなんて考えてもいなかったわ。
今回のミッションは、マジックアイテム以上の成果があったのかもしれないな。
ショートソード+3とかを諦めたかいがあったってもんだわ。
もしかして、俺がダンジョンに入ってから、ずっとここで待っていたのかな?
まあ、野暮なことは訊かないでおこうか。
「ただいま、ヒルダさん」
『お帰りなさいませ、アスラン様。お疲れになりましたか?』
「ああ、だいぶ苦戦したからな……」
『もう日は落ちました。夕食の準備が出来ております。召し上がりますか、それともお風呂の準備をなさいましょうか?』
「あー、もう夜なのか」
思ったより長くダンジョンに潜っていたようだな。
確かに腹も減ったしお風呂にも入りたいな。
「じゃあ、せっかくだから食事を頂くよ。そのあとに風呂も入るぜ」
『畏まりました。では、こちらに。食堂にご案内します』
「サンキュー」
俺は黙って先を進むヒルダさんに続いた。
彼女は俺に訊かないのかな?
俺が冒険を終えたかどうか。
俺が金庫室からコア水晶を回収できたかどうかを。
そんなことを俺が考えていると食堂に到着した。
豪華な長テーブルの上には一人前の食器が並んでいる。
どれもこれもピカピカだ。
俺はヒルダさんが椅子を引いた席に腰かける。
すると、誰も何も言わないのにミイラのメイドたちが食事を運んで来た。
思ったより豪華な食事だった。
新鮮なサラダだけでなく、肉や魚の料理まであった。
気品溢れるフランス料理っぽかったな。
それにしてもだ。
何年も主が居なかったお化け屋敷に、こんな新鮮な食材があるわけがない。
俺は料理に手を付ける前にヒルダに訊いた。
「この料理の食材は、どうしたんだ?」
その質問にヒルダが明確に答えてくれた。
『我々メイドたちの貯金で市場から買って参りました。覆面を被って……』
そこまでして買い物をして来たのか。
なんだか健気だな。
まさに奉仕の鬼だわい。
これじゃあ料理を食べないわけにはいかないぞ。
俺はモクモクと食事をたいらげた。
旨いッ!
げっぷ……。
ちょっと食い過ぎたわ……。
食事中も俺の後ろで控えていたヒルダが述べる。
『では、直ぐにお風呂に入られますか。もう既に準備は済んでおります』
「至れり尽くせりだな……」
俺は寝室で全裸になるとルンルン気分のスキップ状態で浴場に向かった。
そして、脱衣所に到着してから気付く。
「あー、脱衣所で脱げばよかったのか。失敗失敗~」
俺は失敗から何も学ばないままお風呂に浸かった。
温かいな~。
極楽極楽だわ~。
俺はしばらくお風呂で寛ぐと、再び全裸で寝室に帰った。
俺は温まったからだを冷まさないように布団にもぐり込む。
さて、寝るかな。
こんな極楽は今日で終わりだ。
明日の朝になったら冒険者ギルドに帰って任務完了を報告しよう。
そうすると、この屋敷とも残念ならがらおさらばである。
ミイラのメイドさんたちには立ち退いてもらえるし、人形の幽霊を引き寄せていたガーディアンドールはやっつけたのだから。
でも、この環境は勿体無いよな~。
「なあ、ヒルダさん」
俺がベッドの中から独り言のように言うと、部屋の扉が開いてヒルダが入って来る。
部屋の前に待機しているのは霊体感知スキルで分かっていたのだ。
それに眠らないアンデッドならば、そのぐらいは苦ではないのだろうさ。
『お呼びでしょうか、アスラン様』
俺はベッドの中に入ったまま異次元宝物庫からコア水晶を取り出した。
「これがあれば、この屋敷から立ち退けるんだろ」
『それは、我々のコア水晶ですね』
「そのはずだ」
『それがあれば我々はこの屋敷から立ち退けますが、それにはコア水晶に新しい御主人様を登録しなければなりません』
「あー、そうなんだ~」
ちょっと面倒臭い話だな。
「要するに、新しい御主人様が必要なのね~」
『はい、そうなります』
「新しい御主人様に使えるとしてだ。給金とかは、どうなるの?」
『我々は奉仕の亡者ですので、快く奉仕できることが御給金の代わりと言えましょう』
「じゃあさ、俺に使えない?」
『喜んで』
「即決だな!?」
『ですが、アスラン様は御屋敷をお持ちでおられますか?』
俺、貧乏そうだから屋敷なんて持ってないと思われてるよね。
当然、持ってないけれどさ……。
「屋敷が無いと、駄目ですか?」
『我々は屋敷に使える亡者ですから』
「じゃあもう少し待ってくれないか、もう少ししたら屋敷どころか古城が手に入るからさ」
まあ、予定だがな……。
『こ、古城ですか!?』
あれ、ヒルダさんの反応が激しくなったぞ?
いつも冷めきって冷静なのにさ。
「城が気になるの?」
『メイドならば城に使えるのは、大きな夢ですから!』
へぇー、そーなんだー。
死んでてもメイドにはメイドの夢ってやつがあるんだな~。
ここでヒルダさんのテンションが普通に戻る。
『では、アスラン様が古城を手に入れるまで、我々はどこでどうしてたら良いのでしょうか?』
その辺も俺は考えていた。
俺は異次元宝物庫の穴を扉のサイズまで広げる。
「アンデッドならば、この中でも暮らせないかな」
暮らせるはずだ。
何せ中にはサトウさんって言う亡者が一人で働いているのだから。
ヒルダは異次元宝物庫の中を覗き見ながら俺に問う。
『これは?』
「異次元宝物庫って言うマジックアイテムだ。この中は無酸素で時間が止まっているが、中に一人だけ亡者が住んで居るんだよ。だからアンデッドならば問題無く暮らせるかなってね」
『少し入ってみて良いですか?』
「どうぞどうぞ、試してみてくれ」
するとヒルダが異次元宝物庫の中に入って行った。
俺はベッドの中でヒルダが異次元宝物庫から出て来るのを待った。
しかしなかなか出て来ないな……。
あれれ、まずったかな……。
何かトラブルでもあったかな?
そして、俺が心配しているとヒルダが帰って来る。
「良かった~。戻って来れなくなっているかと思ったよ。本気で心配したぞ、ヒルダさん!!」
俺はベッドから跳ね起きて言った。
するとヒルダは畏まって言葉を返す。
『異次元宝物庫の中の様子が分かりました』
「でえ、どうだった?」
『この中ではアンデッドならば自由に動けます』
「要するに、暮らせるってことか?」
『はい、暮らせます。そもそもアンデッドが暮らせるように作られております』
「マジで?」
『詳しいことは中におられましたサトウさんに訊いて来ました』
「へぇ~、あいつってしゃべれるんだ」
とりあえすサトウさんもコミュニケーションが取れるアンデッドなのね。
少し安心したぜ。
『この中ならば、我々二十一人のミイラメイドが過ごせますが……』
「過ごせるが?」
『我々はメイドなので、奉仕する対象が居ないと死んでしまいます』
いや、アンデッドなんだから死んでるだろうが。
それに、そんなに奉仕がしたいのかよ。
奉仕したくてウズウズしまくりだな。
「その辺は俺が城をゲットするまでしばらくは、俺の日々の面倒を見てもらうってので我慢してもらえないか?」
『畏まりました、アスラン様』
ヒルダは畏まってお辞儀をした。
本当に即決だな。
まだコア水晶に登録してないのに、ヒルダの気分は俺のメイドのようだった。
まさに奉仕をしたい一心なのだろう。
『では、異次元宝物庫への引っ越しは、明日の朝で宜しいでしょうか?』
「ああ、それで頼むわ。もうこの屋敷には戻らないからな」
『はい』
「あとさ、異次元宝物庫の中にさ、瓶詰めのマジックアイテムがあるんだわ」
『はい』
「それを身に付けていれば、アンデッドが人の姿に見えるらしいんだわ。それが全部で二十一玉あるから、皆で分けて装備してくれないか」
『はい、畏まりました。喜んで頂かせて貰います』
「じゃあ、俺は寝るね」
『良い夢を、アスラン様』
お辞儀をしたヒルダが部屋を出て行った。
ヒルダが人間の姿になったら、どんな感じなのだろう。
冷徹な澄まし顔の美人なのかな?
それはまた今度の楽しみだぜ。
それにしても、成り行きだったが、まさかメイドさん軍団をゲットできるなんて考えてもいなかったわ。
今回のミッションは、マジックアイテム以上の成果があったのかもしれないな。
ショートソード+3とかを諦めたかいがあったってもんだわ。
10
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
無名のレベル1高校生、覚醒して最強無双
絢乃
ファンタジー
無類の強さを誇る高校二年生・ヤスヒコ。
彼の日課は、毎週水曜日にレベル1のダンジョンを攻略すること。
そこで手に入れた魔石を売ることで生活費を立てていた。
ある日、彼の学校にTVの企画でアイドルのレイナが来る。
そこでレイナに一目惚れしたヤスヒコは、なんと生放送中に告白。
だが、レイナは最強の男にしか興味がないと言って断る。
彼女の言う最強とは、誰よりもレベルが高いことを意味していた。
レイナと付き合いたいヤスヒコはレベル上げを開始。
多くの女子と仲良くなりながら、着実にレベルを上げていく。
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる