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68.光の道筋
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『くっ………。』
何度も──、何度も──、
ルシファーの攻撃は続くのだが、全て防がれてしまう。
だからといってブリュンヒルデがルシファーを倒せるという訳ではないのだ。
攻撃がすべて防げたとしてもルシファーに通じる攻撃手段を見せていない。
策があるのか、それともないのか、
状況は一向に進まない。
それからもルシファーの攻撃は続く。
だが、ここに来て状況が一転する。
「行くぞ、ブリュンヒルデ。準備はいいか?」
『はい、問題ありません。』
ブリュンヒルデはそう言うと、片手からもう一つ鉄球を出現させて同じく宙に浮かべる。
「ほう、そんなに鉄球を出現させてなにが変わると?まさか、鉄球同士をぶつけ合って衝撃波を出してなんてありきたりな使い道ではないだろうな?」
「まさか、そんな単純な使い方などしない。仮にそうでもそれでルシファーは倒せるわけがないだろう?それとも……それが弱点だったりするのか?」
「いや、言ってみただけさ。」
浮かぶ2つの鉄の球体。
今度はブリュンヒルデの契約者があることをし始める。
「それは…………。」
ルシファーの契約者もブリュンヒルデとその契約者が何をしようとしているのか皆目検討もつかない。
「銃だな。まぁ実弾じゃなく光学銃の部位に入るがな。」
懐から取り出したのは光学銃。
見た目からするとモデルはベレッタ社の自動拳銃であるベレッタM92fに近いだろう。
「何をするつもりか知らんが、それでルシファーを倒せると?」
「あぁ、そうさ。」
「ふざけたことを……。」
ルシファーは今までと違い、ブリュンヒルデではなく契約者の後ろにできた影から攻撃を仕掛ける。
槍ではなく、伸びてきたのは鋭い爪の真っ黒な腕だった。
「そうだろうと思ったぜ……。」
ブリュンヒルデの契約者は予想していたかのようにそう呟き、手にした光学銃のトリガーを引く。
ルシファーに直接ではない。
振り向いて撃っていたのでは間に合わず、殺されてしまう一瞬を争う。
そこで弾道上にあるのはブリュンヒルデの鉄球。
放たれた光は鉄球で反射、もう一つの鉄球がもうすでに場所移動しておりそこでも反射して鋭く伸びてきたルシファーの腕を貫いた。
『ぐっっ!!』
一瞬の出来事、弾速からしても反射して攻撃されることがわかっても避けられない。
光あらば影あり、
ならば影あらば光ありである。
実弾ではないのはルシファー対策。
最初から出したのでは警戒されてしまうので隙をついた一手であった。
何度も──、何度も──、
ルシファーの攻撃は続くのだが、全て防がれてしまう。
だからといってブリュンヒルデがルシファーを倒せるという訳ではないのだ。
攻撃がすべて防げたとしてもルシファーに通じる攻撃手段を見せていない。
策があるのか、それともないのか、
状況は一向に進まない。
それからもルシファーの攻撃は続く。
だが、ここに来て状況が一転する。
「行くぞ、ブリュンヒルデ。準備はいいか?」
『はい、問題ありません。』
ブリュンヒルデはそう言うと、片手からもう一つ鉄球を出現させて同じく宙に浮かべる。
「ほう、そんなに鉄球を出現させてなにが変わると?まさか、鉄球同士をぶつけ合って衝撃波を出してなんてありきたりな使い道ではないだろうな?」
「まさか、そんな単純な使い方などしない。仮にそうでもそれでルシファーは倒せるわけがないだろう?それとも……それが弱点だったりするのか?」
「いや、言ってみただけさ。」
浮かぶ2つの鉄の球体。
今度はブリュンヒルデの契約者があることをし始める。
「それは…………。」
ルシファーの契約者もブリュンヒルデとその契約者が何をしようとしているのか皆目検討もつかない。
「銃だな。まぁ実弾じゃなく光学銃の部位に入るがな。」
懐から取り出したのは光学銃。
見た目からするとモデルはベレッタ社の自動拳銃であるベレッタM92fに近いだろう。
「何をするつもりか知らんが、それでルシファーを倒せると?」
「あぁ、そうさ。」
「ふざけたことを……。」
ルシファーは今までと違い、ブリュンヒルデではなく契約者の後ろにできた影から攻撃を仕掛ける。
槍ではなく、伸びてきたのは鋭い爪の真っ黒な腕だった。
「そうだろうと思ったぜ……。」
ブリュンヒルデの契約者は予想していたかのようにそう呟き、手にした光学銃のトリガーを引く。
ルシファーに直接ではない。
振り向いて撃っていたのでは間に合わず、殺されてしまう一瞬を争う。
そこで弾道上にあるのはブリュンヒルデの鉄球。
放たれた光は鉄球で反射、もう一つの鉄球がもうすでに場所移動しておりそこでも反射して鋭く伸びてきたルシファーの腕を貫いた。
『ぐっっ!!』
一瞬の出来事、弾速からしても反射して攻撃されることがわかっても避けられない。
光あらば影あり、
ならば影あらば光ありである。
実弾ではないのはルシファー対策。
最初から出したのでは警戒されてしまうので隙をついた一手であった。
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