結界の中は銃社会

ど~はん

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『果てなき無限の戦闘』第五回編

33.救世主はタイミングが重要

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「これじゃあ、いつまでたっても平行線だ。」

ブラックサンの隊長vs成山と俺、
強さは今のところ互角。

銃弾を余裕でかわすブラックサンの隊長。

木陰でじわじわ攻撃する俺たち。

この状況がどのくらい続いているだろうか。

「困りましたね。これじゃあ平行線です。」

「だから俺が呼ばれたってわけか。」

ブラックサンの隊長の奥の木陰から1人出て来た。
どうやらブラックサンのディフェンダーらしい。

「おい…成山。あれは…。」

「あぁ、気づいたか春宮。」

そいつの持っていた銃は

【AA-12】

なんと2人目。

フルオート散弾銃×2 vs M1911 と M16A1

「うかつに飛び出せねぇ。1人いるだけでも厄介なのに2丁とは…。」

成山がだんだん絶望を感じ始める。

「そんなことはないさ。行ってくる。」

俺は薄々気づいていた。

「おい!春宮。無謀だ!やめろ。」

飛び出して近くの木陰に隠れる。

「やっぱりな。わかったか?成山。」

「そういうことか。」

つまり、フルオート散弾銃が2人だからといって、飛び出して2丁同時に狙われることはまずない。
片方は飛び出して来た方を、もう片方は違う方が飛び出してくるのを警戒して待機する。

「実質、1丁だな。だけどこれは攻められないときだ。このままだとは考えにくい。」

「たしかにそうだな。春宮…なんとかならないのか?」

「ん~。フルオート散弾銃とはやったことないから、どう避けていけばいいかまだわからん。わかれば行けるがな。」

そんな話をしているとブラックサンのディフェンダーがグレネードを取り出す。

「春宮!あれはスタンじゃない。」

「炙り出されるってことか。」

「以外とまずいかもしれない。」

グレネードがこちらに向けて投げられる。

「さぁ、どうでてくるでしょう?うかつに出てくるとフルオート散弾銃で蜂の巣ですよ。」

グレネードは弧を描いて飛ぶ。

すると、銃声が。

「お、そうきましたか。面白いですね。」

「くそっ、炙り出せると思ったが。」

「まぁ、仕方ないでしょう。これは予測できません。」

グレネードが空中で破裂する。

「なんであそこで爆発が!?」

「成山。まだ負けてないぞ。この戦い。」

それは、

いままでも、この戦いを味方有利に変えてきたとにかく守る存在。

「遅くなりました!大丈夫ですか?ふたりとも。」

仲槙を助けたりなんなりと、この戦いで一番活躍してるであろう。

「おっ!ナイスタイミングだ、咲希。」

強力な救世主だった―。

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