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魔法石を産む青年✕高身長痩せ青年の初夜。(ポジティブマゾ受け。攻めが疑似産卵)

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この世の中にはあなたの知らない世界が広がっている。そして知らない方がいい世界もある。なんて本に書いてたのを思い出す。

リビングで今、オレの目の前には両膝をついて熱い眼差しで見上げてくる年上の男がいる。
名前はイザーク。背が高いけど折れそうな見た目だ。髪と目は黒を混ぜたような紫色。出歩かないから肌が白い。闇魔法が得意そうな外見だが彼は魔法が使えない。なのに魔力が作れてしまう体質だ。

逆にオレは周囲の魔力を吸収してしまう体質だ。その魔力を結晶化し排出する。そんなオレの名前はゲスターバフ。イザークほどじゃないけどオレも背は高め。平均的な体型。髪は茶色で瞳は灰色。

話は戻り、なぜイザークが跪いているかというと分からない。籍を入れて二人で住む家のリビングに入った途端にこうなった。

「ゲスターバフ様! どうか私の御主人様になってください!」

御主人様?旦那様じゃね?あ、結婚したからお互いが旦那か。あ、余所の奥さん達が「うちの主人が~」って言うしそういう意味か。じゃあ男同士だしお互いが主人だろ。

「もう結婚したんですよ。不束者だけどできるだけ頑張るのでよろしくお願いします」

そう言うとイザークはパァッと明るい顔になった。

「ありがとうございます! これで私の長年の夢が叶いました!」

長年?この結婚話が出たのが二年前で、籍を今日入れたから長いと言えば長いな。その間、ごちゃごちゃと周りがうるさかったし、早く静かな生活をしたいってオレも思っていた。
とりあえずオレも膝を折って傅く。すると目の高さがほぼ同じになる。

「イザーク様」

「ゲスターバフ様、どうかイザークとお呼びください。敬語も不要です」

「じゃあオレも呼び捨てでゲスターと呼んでよ」

「それだけはご勘弁ください。ゲスターバフ様」

傅いてるし敬語だし丁寧だし、向こうが年上なのにどうなってるんだ?

「俺達、結婚したんですよ。家の上下や爵位とかあるけどお互いが伴侶で……」

「この命尽きるまでゲスターバフ様にお仕えいたします」

「そんな重く考えなくていいよ!しかもオレの家っていうか、両親がそっちに援助して貰う立場の政略結婚。だから実質オレはイザーク様の下だよ」

イザークはハッとした顔でオレを見る。

「申し訳ございません。説明が足りませんでしたね。家の力で結婚成立しましたが、この卑しきイザークは御主人様にずっと前から惚れていました。家という弱みで縛り付けた私を強強おちんぽで泣かして支配し、貴方様のおちんぽホルダーとして消費してください」

惚れた?オレに?なんか、なんか普通に生きてたら聞かないすげー変なこと言われてる……

「今夜は初夜です」

「んえぇ」

「準備はできています」

「なんのっ!?」

イザークはスッと立ち上がり、ズボンを下着ごと下ろして脱ぎ捨てたかと思えばこっちに背を向けた。そして膝を曲げ伸ばしして尻を見せてきた。
まだ膝をついたままのオレの顔の高さでイザークのお尻が止まった。がに股状態で自らお尻を開くとそこにはお尻の穴。ヒクヒクと動き、なぜかテカっていた。そしてイザークはこっちを向いて興奮した顔で言う。

「御主人様がおちんぽを入れるための穴の準備万端です」

「あ、いや、トイレするための穴だろ。出す穴。なにも入らないよ」

「そんな!おちんぽをこの穴に」


「入れないから」

イザークの尻の穴はキュッと窄まった。

「どうかおちんぽでずぽずぽと私の穴の奥まで探検してください!」

「そんな未知の探検したくない」

しかしイザークは諦めてくれない。

「探検が嫌なら掘ってください!私の尻肉をおちんぽで掘り尽くして!」

「掘らないし、掘削機でもないから」

「じゃあ、さきっぽ!さきっぽだけ!さきっぽだけだから!」

「それ挿れる側が必死になって言うセリフ!」

「さきっぽだけで我慢しますから!」

「さきっぽで我慢なんて言って全部挿れるつもりじゃん!」

「剣は鞘に納めるべきものです!」

なんでそこだけキリッとした顔になるんだ。
なんかイラッときてイザークのお尻をペチンと叩いてしまった。イザークはビクンと尻を跳ねさせて悦んだ。

「はいっ!鞘になりましたっ!どうぞおちんぽを入れてください!」

「あーもー、これどうすればいいんだよ」

尻を叩いてなぜ鞘になるんだ。年上の考えることは分からない。
イザークが動いてこっちに向き合って座った。下半身裸で寒くならないのか。

「……ゲスターバフ様。こんなことを言いたくありませんが、そちらの家に支援をしているの私の一族。土地は私の持ち物を結納代わりにお譲りしました。返礼は不要で」

「うっ、それは……そんな条件を受けてくれたのはすごく感謝しているけど」

オレの家は歴史が長い伯爵だけど土地なし貴族だ。イザークの家は商売で大きくなりお金持ちだ。
だけど足りない物がある。向こうの家は伯爵のコネが欲しい。こっちの家はお金と土地が欲しい。この政略結婚でお互いに家柄と体質に不足したものを補いあうことになった。
離婚したらその話が壊れるから、のこのこ実家に帰ったら殺されるだけで済むか分からない。

「ですから、今夜から私がこの家の実権を握っているも同然」

優位に立っているイザークは困ったような顔をした。いや、困ってんのはオレの方だから!

「でも御主人様本人の魅力には敵いません……私はあの家の箔付けや成功など興味ありませんが、どうしても貴方様を手に入れたいという想いに負け、結婚という手段を使いました」

イザークは目を潤ませてオレを見る。

「どうか私めを一晩だけ好きにいたぶってください!そして男色に目覚めイザークという沼へと落ちましょう」

いや、それは一晩じゃ済まないって言ってるだろ。なんで婚約中は普通だった人が、結婚してからおかしくなってるの?試されてる?調子に乗った途端に殺されるアレ?

「ゲスターバフ様、今宵の私は肉欲に飢えた獣。どうか調教してください」

イザークはとうとう頭を床に付けて土下座した。

「うぁぁ……」

これ多分何言ってもダメだ。マゾな自分に酔ってる。しかもなんかオレに執着してる。これが一変して離婚だーって言われないようにするためには言う通りにしたらいいのか?言う通りにお尻掘り尽くせばいいのか?

「ゲスターバフ様……」

顔を上げたイザークの瞳が蕩けている。口元もだらしなく開いてよだれが垂れていた。ほったらかしに興奮してるのか息遣いも荒い。
男同士だしお互いに干渉せず普通に生きようと思って結婚したのに、こうなれば覚悟するしかない。
問題はオレが勃つかどうかだ。いや、勃つとか勃たないとかじゃないな。勃たないと離婚されて死ぬくらいの覚悟で挑まないと……

「イザーク」

「はい」

名前を呼ぶと背筋を伸ばすイザーク。
イザークはオレに何をされるかと期待して股間を膨らませている。期待するなっての!でもここで頑張らないと……実家送りにされたら死しかない。そんな未来しか見えない!

「ちょっと待って」

とりあえず……相手に合わせるためズボンを脱いだ。それからパンツも脱いだ。

「大きい、おいしそう」といううっとりとした声が聞こえてきた。左脇にズボンなどを抱えて、右手で服の裾を引っ張りながら前を隠して間抜けな格好で数歩進んで振り返った。

「ベッドに行こう。さっき見えただろうけどオレの大きいから入るとは思えないけど……」

「ついに御主人様のおちんぽホルダーになれる」

そのナニホルダーってなんだよ。お尻は出す場所だってば。不毛な言い合いになるのが分かっているでの言わない。

「ほら、行こう」

「はい!」

オレがベッドに座ると、イザークはオレの前で跪く。そして股間に顔を近づけた。少し勃ってるオレのアレをすんすんと嗅いでいる。

「ああ……オスの匂い……たまらない……」

口が半開きではぁはぁと息が荒い。もうオレには分からない次元に彼はいる。
とりあえず挿れるために擦ろうとしたらイザークの手が止めてきた。

「御主人様、こんな時こそ私をお使いください。手でも口でも腋でもへそでも好きな場所を使ってください。御主人様のおちんぽ奉仕するのは私の役目です」

「いや、手で擦って勃たすからいいよ」

「いいえ!私の手を使ってください!」

イザークが目をキラキラさせてオレのモノに触りたがる。なんだこれ……羨ましがられることはあるけど欲しがられることはないぞ。

「じゃあ……お願いします」

「はい!喜んで!」

もう一回諦めたオレ。
イザークはオレのモノをむんずと摑んだ。そして舌でペロペロと舐め始める。手を使ってご奉仕したいんじゃなかったのか。

「ふふっ、御主人様のおいし……」

イザークはうっとりした顔でオレのを口に含んだ。熱い粘膜の感触に亀頭が包まれる。舌の先で舐めたり軽く吸ったりとオレを責め立てる。口には全部入りきらないけどその分器用で亀頭をしゃぶって吸う力もちょうどいい。

「ふぅっ、んっ」

イザークの声が漏れた。鼻の下を伸ばしてこっちを見上げる顔がえっろい顔だな……オレのをしゃぶって興奮してる顔ってすごくエロい。なんかあり。オレまで昂ってきた。

「御主人様、私のお尻に……」

イザークが顔を上げた。我慢できないという顔だ。オレもイザークのお尻に入れたらどうなるか気になりだした。

「服、脱いで」

「はいっ」

いそいそとイザークはシャツを脱いだ。そしてベッドに乗ればいいのに床で四つん這いになって尻を上げる。オレを誘うように腰を振って見せられ思わず唾を飲む。

「ベッド上がろう。床は硬くて痛いから」

「私は御主人様から与えられるものなら何でも愛おしいです」

なんでそんなにオレに惚れてるのか不思議すぎる。

「でも痛いのはよくない。床でしたらオレも膝を付けてしないといけないし……ますはベッドの上で少し話そう」

ベッドに乗ったオレの足の間にイザークが収まる。オレと向かい合って座り、期待に顔を火照らせている。

「あの、イザーク」

「はいっ!」

「オレは、その……こんな経験初めてだから」

「はい!大丈夫です!私も初めてなので……」

大丈夫とは何がだろう。お互い初めて。オレのチンはでかい。向こうも初めて。絶対事故起きるって。

「でも御主人様のことを考えながらこの数年、ひとり慰めて開発はしていました!御主人様の為の私のケツマンコです!」

「開発って……いや、でもそれは……あー、分かった。任す。僕のお尻には入れないで。気持ちよくして」

もう既に変なことだらけだ。考えるのをやめよう。

「は、はいっ!よろしくお願いいたします!」

イザークはオレに抱きついてきた。オレの頰にキスをしたり首筋にキスしたりと忙しない。そして体を触り始める。背中を撫でたり腕を触ったり胸やお腹を触ったりとオレの感触を確かめているみたいだ。

「御主人様……すごく硬い……」

チンにすぐ興味を持つと思ったのにイザークは僕の乳首に興味を持った。
言葉に出さないで欲しい。触られて乳首が立ってもそこまで硬いとは思わない。
イザークの口が乳首を含んだ。ちゅぱっと吸って舌先でちろちろと舐められる。くすぐったいような気持ちいいような。

「イザーク、乳首は……」

「気持ちよくありませんか?」

「うーん……なんか変な感じ……」

「では」

イザークがさらに強く吸ったり舐めたりするけどあまり変わらなかった。あ、なんかジンジンしてきたかも? あ、ちょっと気持ちいいかも……って思っていたら反対の乳首を咥えられた。
あいた方の乳首は唾液でヌルヌルの状態で指でくりくりと捏ねられた。

「くっ……うぅ、んんっ」

両方同時は気持ちいい。なんかクセになりそうだ。
胸を舐め回され、そのまま腹やへそもぺろぺろと犬のように舐め回していく。

話をしたり、乳首を舐められたことで力が抜けたチンが、再びフェラをされて勃ったからオレは頑張ろうと腹を括った。

「じゃあ、オレにお尻向けて」

「はいっ!よろしくお願いいたします!」

イザークが後ろ向きに四つん這いになった。尻を上げてぷっくりとしてシワの少ないアナルに指を入れて穴を広げて待っている。

「おおおう」

なんの感動か自分でわからないけど声を上げてしまった。広げられてる穴に人差し指を入れてみる。にゅるんと簡単に根元まで入っていった。

「あっ……」

イザークの声は低いのに乙女みたいな響きがした。
彼の中はすごく柔らかくてふかふか。熱くて濡れていた。

「挿れるよ」

指を抜いてチンの先を彼の粘膜の表面に押し付ける。
それだけでイザークの背中はビクンと跳ねる。

「はい……おちんぽ、挿れてください。ローションをたっぷり入れて準備できてますから」

腰を掴んで押し込む力を加える。するとイザークの穴が広がってオレのものが少しずつ彼の中に入っていった。

「あ、ああ……入ってくる」

前を向いた彼の表情は分からないけどうっとりとした声だ。痛くないってことはないだろうけ尻の肉がぴくぴくと震えているからど悦んでるみたいだ。
中は柔らかくて包み込まれて温かい。さっき口でしてもらった時よりさらにすごい感じだ……これは、やばい。

「イザーク……」

「はい、御主人様」

振り向いた彼のその顔は今までで一番だらしないものだった。すごく幸せそうにニコニコとしてる。

「奥まで入ったよ」

「ああ……このちんぽホルダーに……おちんぽがずっぽり根元まで入っています……」

ちょっと動くねと言って軽く腰を揺する。オレの先が柔らかい肉の壁に当たる。奥をぐりっと刺激するとイザークは悶えて括約筋でキュッと締めた。

「あああああっ、んひっ!御主人様がっ!御主人様が私の中にぃっ!」

シーツを掴んで背中を反らせて悶えるイザーク。オレから精液を搾り取ろうと腰がぐねぐねと動いた。

「あ、イク」

その刺激が気持ちよくてオレも彼の中に思い切り射精してしまった。

「ふっあああああああ!!!出てますっ!!!おちんぽミルク出していただいてますぅ!!あんっあんっ!!」

オレの早だし精液がイザークの中を満たしていく。反対にイザークの魔力がちんぽを通して流れ込んでくる。

「あぁ……すごいです……御主人様のちんぽ汁でお腹がいっぱいでえっ!おっ!おほおっ!」

気がつくとオレは抜かずに全力で腰を振っていた。

「おっ!おおっ!」

イザークの喘ぎ声が高くなる。腰をぶつける音が響き、オレの短い呼吸音とイザークの喘ぎ声が混ざった。

「んおっ!!おぉおおっ!!」

雄叫びをあげてイザークが崩れるようにベッドに倒れた。

「はぁ……はぁ……」

オレも力尽きてその場に寝転んだ。そのまま寝てしまいたい心地良さだった。

「御主人様……御主人様好きです」

もうオレは返事をする体力もなかった。でも彼はオレの腹を撫でてくれてて、それが寝る前の最後の記憶だった。

☆☆☆

オレは風呂場のシャワーをするところでしゃがんで腹の中にできた魔力が結晶化した小さな玉を出そうと必死になっていた。

「んっ、んんんっ」

オレは魔力を吸うと結晶化し魔法石になる。
質は良くないしサイズもビー玉より小さい。勝手に吸収するくせにこんなのは不要といわんばかりに排泄物のように下の穴から出る。
だけど綺麗に洗って、出た場所を言わなければ魔法石のクズ石として売れる。
数が集まれば一日二日の食費くらいになるから緊急用に隠し持っては売っていた。

今日もできた感触がしたから出そうとしているのだが便秘のように出てこない。

「まいったな。トイレで出てきてうっかり流したらトイレが壊れるからなあ。なんか出やすくする方法……あ、ローション」

イザークが入れやすいように使ったローションが余っているならもらおう。入れて出すって行為に使うから出すだけにも使えるはず。
オレは風呂場を出てパンツとズボンを履き直した。

リビングに行くと彼はソファに座って本を読んでた。

「イザーク。ローションまだある?少しもらっていい?」

オレの言葉に彼は目を見開いて驚き本を落とした。

「ありますけど、オナニーするなら遠慮せずどうぞ私を使って」

「違う違う違う。違う目的で」

「違うちんぽホルダーに使うのですか!?」

「違う!オレに使うから!」

離婚されるとヤバいから浮気じゃないと伝えようとしたら、また変な方向に行ってしまった。

「イザーク……あの……」

「わかりました!今日からディルドにもなります!御主人様がお望みならいつでも肉棒を捧げます!ケツマンコだってお好きな時にお使いください!」

もう諦めた方がいいかな。諦めが肝心だって昔の偉い人たちも言ってた。たぶん。

「オレの体の中で結晶になった魔力を出すのに使うんだ。オレの体質は知ってるだろ」

イザークは知ってるはずなのによく分からないって顔をした。
結婚前の釣書でも魔力を吸収してしまう体質だと説明してるが、魔力が結晶に変わり、質の悪い魔力石になることは伝えてない。
それに気がついて『しまった』と思った。
質が悪くてクズ石扱いとはいえ魔力石だから数を集めりゃ悪さもできる。家族には僅かな量しかできないって言って誤魔化し続けた。イザークにも同じように誤魔化そう。そう決めたらギュルギュルとお腹が鳴った。

「イザーク、とにかくローションちょうだい。お腹痛くなってきた……」

「あっ、急いで用意します!」

「風呂場にいるから」

そう言い残してオレは移動し、脱衣所でズボンとパンツをまた脱いで風呂場に入った。
一人でうんうんと力んでいると穴が広がる感触がした。

(いつもよりでかい)

そう思うのと同時に風呂のドアが開いて眉尻を下げたイザークが入ってきた。

「御主人様、ローションを持ってきました」

ゴトン

オレの尻から排泄物と間違いそうな大きさの魔法石が排出された。

「ひぃっ」

イザークが驚きの声を上げた。

「あ、ごめん。驚かせて……その……もういらなくなったから戻っていいよ」

恥ずかしさから背を向けつつシャワーを手に握る。穴があったら入りたいってこういうことを言うんだろうなと思いながらシャワーでお尻と魔法石を流し、石鹸を使って洗った。

「御主人様!手伝います!」

「手伝い必要ないから。すぐ終わるから大丈夫」

「いえ、私がしたいのです!させてください!」

オレの前に跪くとイザークは自分の服が濡れるのも構わず丁寧にオレを洗ってくれた。それがあんまりにも丁寧な手付きでオレのこと好きって嘘じゃなかったんだって思った。

風呂場から出るとタオルで拭いてくれようとしてくれたのでそのまま任せた。それから服を着て魔法石をタオルに包んで持ちリビングに戻った。ソファに二人並んで座る。

「……あのさ。オレ、見た通り魔法石がお尻から出てくるんだ」

「はい」

イザークは婚姻届を届けるときみたいに真剣な顔で返事をした。

「魔力を吸い取る体質で、吸い取った魔力は結晶化して魔法石になるんだ」

彼は俯いて何も言わなかったけどちゃんと聞いてくれるようだ。

「……それでさ、その魔力が結晶になったのがこれなんだ」

タオルを解いて見せると彼は驚きつつも興味深そうに見ていた。そしてそっと手を伸ばして触れようとするので止めた。

「尻から出た奴だから洗ってるけど触らないほうが良いよ」

「汚くないです。これは私の魔力でできたものですよね?御主人様と私の愛の結晶で産卵プレイできるなんて」

さすがに引かれると思ったのにイザークはうっとりしてる。なんかまた変な方向にズレた。

「あの、御主人様。今度出す時は産卵シーンをじっくり見せてください」

「は?」

思わず低い声が出た。これはだいぶ違う話になってくる。でもイザークは自分の世界に入ったまま告白を続ける。

「好きな人の体の中に魔力を注いだら、魔石が育って産卵プレイができるなんて最高じゃないですか」

「出すとこ見られるのは……」

「どうしてですか?私達は結婚したんですよ。隠し事はなしです。恥ずかしいなら私もローター産卵をみせます。だから一緒に産卵ごっこしましょう」

圧がすごい。圧がすごい。

「あ、いや……わかった」

オレは折れた。もう一度見られたんだから二度も三度も同じはず。
オレの返事を聞いたイザークは形の良い唇の両端を上げて微笑んだ。他人だったら綺麗な笑顔に見えただろうけど今のオレからするとそれは悪魔の微笑に見えた。

「御主人様、好きです」

そう言ったイザークは優しくオレにキスをした。

(ああ、もうなんか……うん、諦めた)

これは仕方ないんだと自分に言い聞かせてオレはキスに応えた。

(おわり)
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