13 / 23
12.変化球をぶつけられる
しおりを挟む
**お預け二日目**
朝起きるとリムルはベッドにいなかった。トイレにでも行ったのか?とりあえず俺は着替えて朝飯を作るとするか
「おはよう」
「ああ、起きたか」
トイレにでもいると思ったリムルはリビングの室内用折りたたみ洗濯物干しに洗濯物を干していた。家事は嫌いなはずなのに珍しいこともあるものだ。
「今日は天気が良いらしいから洗濯してやったぞ。感謝しろ」
「ありがとな」
よく見るとシャツのシワが伸ばしてないし、タオルの端がよれている。これはシワを伸ばして干すのをやり直しだなと思いつつお礼を言った。
「ふふん♪」
機嫌が良いみたいだし、水を差して怒らしても面倒だからな。嵐が起きないようにするのも大変だ。
***
リムルが学校から帰るといつものように着替えていたが、いつもの服と違った。
いつもは漫画『ヒーロー様の最愛奴隷』っていう「性奴隷をたくさん持ってるけど、事情があってネコなヒーロー様。だけど唯一タチになれたのが新人性奴隷の主人公が相手の時だけ。だけどハイスペックイケメンなヒーロー様」にリムルは憧れて「ボクはかっこいいヒーロー様のようになるんだ。受け受けしい服なんて着ない」と言う。だから服装はネクタイまではしないが紳士的な格好ばかりだ。
なのに今はピッタリと体に密着したへそ出しのタンクトップを着ていた。しかも短いショートパンツを履いているから、すらっと伸びた生足が惜しげもなく晒されている。
「どうだ?似合うか?」
リムルはその場でクルッと一回転した。
「どうって、良いんじゃないか?」
お預け二日目でコレは刺激的だ。俺は理性を総動員させながら平常心を装って答えたがリムルは不満そうに頬を膨らませた。
「何だそのつまんない反応は。せっかく可愛いカッコしたのに」
「つ、つまんないとはなんだよ。それより宿題しとけよ。その間に飯も炊けるからな」
「うわぁ、出た。クラウスママのお小言」
いつもなら「クラウスのバカ」程度なのに今日の悪口はひねりがあった。
「誰がママだ!」
どこでそんな悪い言葉を覚えたんだ。悪い子にはお仕置きだって襲ってしまいたいがお預け中に手なんて出したら小悪党リムルの思うツボだから我慢だ。
「はいはい。わかりましたー。ママは怖いですねぇ」
口を尖らせ、リビングのテーブルについたリムル。イラッとしながら俺もキッチンに向かった。
***
夜になってもリムルはショートパンツ、へそ出しタンクトップのままだ。しかも俺の膝に乗っかり、こっちを明らかに誘惑してくる。だけどここで負けてはいけない。俺がその誘いに乗ったらお仕置きだと宣言される。こんなことで俺が負けてたまるか。
俺が耐えているのを察したのかリムルは俺の首筋を舐めてきた。
「おい、止めろ」
「んー?どうして?」
どうして?はこっちのセリフだ。いつものふんぞり返った態度はどこ行った?服が可愛いから性格も可愛くなったのか?
「どうしてもこうしてもあるか。おあずけ中だ」
「えぇ……それはクラウスだけだろ。ボクはお触りして良いんだ。ご主人様だからな。クラウスはボクが求めたら応えるって約束しただろ。ボクがお触りしても我慢しろ」
リムルは一瞬だけ可愛い子のふりしてただけで可愛くなかった。服越しに俺の乳輪周りを指先で円を書くように触ってくる。くすぐったいからやめてくれと言うかわりにその手首を掴んだ。
「なあ、さっきの首筋を舐めたのはなんだったんだ?」
「あれはクラウスが美味しそうだったからだ」
するんと俺の手から腕を抜き取り、抱きついてくるリムル。
「……やっぱり悪魔か」
お預け中にあんなことやこんなことされたら解禁だって思うだろ。なのに手をだせないんだぜ。
「違う。ボクはサキュバスだ」
魔王の次はサキュバスか。リムルの考えるシュチュエーションは設定が豊富だな。だがこのサキュバス(ってリムルの脳内設定)は魅了魔法を使えないから逃げる方法がある。
「トイレに行くから降りろ」
そう。離れることだ。さっきは逃げる方法と言ってしまったがこれは逃げじゃない。戦略的離脱って奴だ。
「むぅ……」
リムルは不満な顔をして俺の膝から降りた。
***
「……寝れない」
俺は布団の中で寝返りを打った。
なんとかリムルに手をださないことには成功した。だが一つのベッドで一緒に寝るし、お預け二日目であんなことやこんなことをされて悶々としている。
お預け三日目はキスくらい許してくれるだろうか……。
朝起きるとリムルはベッドにいなかった。トイレにでも行ったのか?とりあえず俺は着替えて朝飯を作るとするか
「おはよう」
「ああ、起きたか」
トイレにでもいると思ったリムルはリビングの室内用折りたたみ洗濯物干しに洗濯物を干していた。家事は嫌いなはずなのに珍しいこともあるものだ。
「今日は天気が良いらしいから洗濯してやったぞ。感謝しろ」
「ありがとな」
よく見るとシャツのシワが伸ばしてないし、タオルの端がよれている。これはシワを伸ばして干すのをやり直しだなと思いつつお礼を言った。
「ふふん♪」
機嫌が良いみたいだし、水を差して怒らしても面倒だからな。嵐が起きないようにするのも大変だ。
***
リムルが学校から帰るといつものように着替えていたが、いつもの服と違った。
いつもは漫画『ヒーロー様の最愛奴隷』っていう「性奴隷をたくさん持ってるけど、事情があってネコなヒーロー様。だけど唯一タチになれたのが新人性奴隷の主人公が相手の時だけ。だけどハイスペックイケメンなヒーロー様」にリムルは憧れて「ボクはかっこいいヒーロー様のようになるんだ。受け受けしい服なんて着ない」と言う。だから服装はネクタイまではしないが紳士的な格好ばかりだ。
なのに今はピッタリと体に密着したへそ出しのタンクトップを着ていた。しかも短いショートパンツを履いているから、すらっと伸びた生足が惜しげもなく晒されている。
「どうだ?似合うか?」
リムルはその場でクルッと一回転した。
「どうって、良いんじゃないか?」
お預け二日目でコレは刺激的だ。俺は理性を総動員させながら平常心を装って答えたがリムルは不満そうに頬を膨らませた。
「何だそのつまんない反応は。せっかく可愛いカッコしたのに」
「つ、つまんないとはなんだよ。それより宿題しとけよ。その間に飯も炊けるからな」
「うわぁ、出た。クラウスママのお小言」
いつもなら「クラウスのバカ」程度なのに今日の悪口はひねりがあった。
「誰がママだ!」
どこでそんな悪い言葉を覚えたんだ。悪い子にはお仕置きだって襲ってしまいたいがお預け中に手なんて出したら小悪党リムルの思うツボだから我慢だ。
「はいはい。わかりましたー。ママは怖いですねぇ」
口を尖らせ、リビングのテーブルについたリムル。イラッとしながら俺もキッチンに向かった。
***
夜になってもリムルはショートパンツ、へそ出しタンクトップのままだ。しかも俺の膝に乗っかり、こっちを明らかに誘惑してくる。だけどここで負けてはいけない。俺がその誘いに乗ったらお仕置きだと宣言される。こんなことで俺が負けてたまるか。
俺が耐えているのを察したのかリムルは俺の首筋を舐めてきた。
「おい、止めろ」
「んー?どうして?」
どうして?はこっちのセリフだ。いつものふんぞり返った態度はどこ行った?服が可愛いから性格も可愛くなったのか?
「どうしてもこうしてもあるか。おあずけ中だ」
「えぇ……それはクラウスだけだろ。ボクはお触りして良いんだ。ご主人様だからな。クラウスはボクが求めたら応えるって約束しただろ。ボクがお触りしても我慢しろ」
リムルは一瞬だけ可愛い子のふりしてただけで可愛くなかった。服越しに俺の乳輪周りを指先で円を書くように触ってくる。くすぐったいからやめてくれと言うかわりにその手首を掴んだ。
「なあ、さっきの首筋を舐めたのはなんだったんだ?」
「あれはクラウスが美味しそうだったからだ」
するんと俺の手から腕を抜き取り、抱きついてくるリムル。
「……やっぱり悪魔か」
お預け中にあんなことやこんなことされたら解禁だって思うだろ。なのに手をだせないんだぜ。
「違う。ボクはサキュバスだ」
魔王の次はサキュバスか。リムルの考えるシュチュエーションは設定が豊富だな。だがこのサキュバス(ってリムルの脳内設定)は魅了魔法を使えないから逃げる方法がある。
「トイレに行くから降りろ」
そう。離れることだ。さっきは逃げる方法と言ってしまったがこれは逃げじゃない。戦略的離脱って奴だ。
「むぅ……」
リムルは不満な顔をして俺の膝から降りた。
***
「……寝れない」
俺は布団の中で寝返りを打った。
なんとかリムルに手をださないことには成功した。だが一つのベッドで一緒に寝るし、お預け二日目であんなことやこんなことをされて悶々としている。
お預け三日目はキスくらい許してくれるだろうか……。
0
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
【完結】海の家のリゾートバイトで口説かれレイプされる話
にのまえ
BL
※未成年飲酒、ビールを使ったプレイがあります
親友の紹介で海の家で短期アルバイトを始めたリョウ。
イケメン店長のもとで働き始めたものの、初日から常連客による異常なセクハラを受けた上、それを咎めるどころか店長にもドスケベな従業員教育を受け……。
ストレスを感じすぎた社畜くんが、急におもらししちゃう話
こじらせた処女
BL
社会人になってから一年が経った健斗(けんと)は、住んでいた部屋が火事で焼けてしまい、大家に突然退去命令を出されてしまう。家具やら引越し費用やらを捻出できず、大学の同期であった祐樹(ゆうき)の家に転がり込むこととなった。
家賃は折半。しかし毎日終電ギリギリまで仕事がある健斗は洗濯も炊事も祐樹に任せっきりになりがちだった。罪悪感に駆られるも、疲弊しきってボロボロの体では家事をすることができない日々。社会人として自立できていない焦燥感、日々の疲れ。体にも心にも余裕がなくなった健斗はある日おねしょをしてしまう。手伝おうとした祐樹に当たり散らしてしまい、喧嘩になってしまい、それが張り詰めていた糸を切るきっかけになったのか、その日の夜、帰宅した健斗は玄関から動けなくなってしまい…?
ゆるふわメスお兄さんを寝ている間に俺のチンポに完全屈服させる話
さくた
BL
攻め:浩介(こうすけ)
奏音とは大学の先輩後輩関係
受け:奏音(かなと)
同性と付き合うのは浩介が初めて
いつも以上に孕むだのなんだの言いまくってるし攻めのセリフにも♡がつく
生贄として捧げられたら人外にぐちゃぐちゃにされた
キルキ
BL
生贄になった主人公が、正体不明の何かにめちゃくちゃにされ挙げ句、いっぱい愛してもらう話。こんなタイトルですがハピエンです。
人外✕人間
♡喘ぎな分、いつもより過激です。
以下注意
♡喘ぎ/淫語/直腸責め/快楽墜ち/輪姦/異種姦/複数プレイ/フェラ/二輪挿し/無理矢理要素あり
2024/01/31追記
本作品はキルキのオリジナル小説です。
『僕は肉便器です』
眠りん
BL
「僕は肉便器です。どうぞ僕を使って精液や聖水をおかけください」その言葉で肉便器へと変貌する青年、河中悠璃。
彼は週に一度の乱交パーティーを楽しんでいた。
そんな時、肉便器となる悦びを悠璃に与えた原因の男が現れて肉便器をやめるよう脅してきた。
便器でなければ射精が出来ない身体となってしまっている悠璃は、彼の要求を拒むが……。
※小スカあり
2020.5.26
表紙イラストを描いていただきました。
イラスト:右京 梓様
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる