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不思議な学園

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 入学式が終わり俺たちはそれぞれのクラスに向かう


 この学園は都内にあると言っているが、実際は膨大な山の敷地にどこの国だよと言いたくなるくらい大きな敷地に学園がある




 しかもこの学園は共学なのに共学では無いという、聞いただけじゃよくわからない仕組みになっている


 入学する際は共学校として入学するが校門から右側に行けば、男子校舎で左に行けば女子校舎があり男女それぞれ校舎が別れている




 中央にも校舎があり、そこには図書室、選択教室、等の移動教室に使う教室があり職員室には用務員が居て基本的に教師は男子校舎の教室、女子校舎の教師と別れ各校舎の職員室にいる


 さらにこの学園は全寮制で寮は校門近くではなく校舎より少し奥に行ったところにある




 しかも図書室や体育館等、移動教室に使う教室なども各校舎にあり基本中央には行くことは無い


 その為女子も男子もそれぞれ見かけることはあっても関わることがない、男女一斉に集うのは入学式と卒業式、全校集会の時だけでそれ以外では基本的に合わないみたい


 各校舎に教室を作った理由は移動の際別校舎に行けば時間がかかりすぎて授業を受ける時間が全くないから、らしい




 ん?結局何が言いたいのかって?それは、この学園デカすぎだろ!なんで校舎に移動だけでバス使うんだよ!おかしいだろ!どんだけ広いんだよ!




 ゴホン、まぁ話を戻して、学園では男子女子と別れ異性との関わりが無いことにより同姓愛が主流らしい


え?なんで知ってるかって?それは────




 「千景ーお菓子食べる~?」


「いやいまは「まぁお菓子って言ってもプリン味の飴だけど」いる」


 「はい」


「ありがとう」




 今のが色々教えてくれた志美津しみず 冬萌寿ともひさ入学式で席が隣でバスでもすぐ近くだったので色々教えてくれた

 いまは教室で先生が来るのを待ってる最中で、みんなワイワイ騒いでいる




 「お前ら席に着け」


「「「「「「きゃーー!!」」」」」」




このホストみたいなのがこのクラスの教師で鳳厳ほうげん鳳厳ほうげん 詠仁えいじこっちの叫んでいる子は子猫ちゃん達と呼ばれる親衛隊達で、同姓愛が主流のこの学園ではカッコイイ人達に親衛隊が出来るそう






 今日はHRが終われば解散で寮に行くことになってるんだが





 「千景、この後職員室に来い」




「はい」



 うぅなんかクラスが一気にざわつくしなんでかこの先生俺のことを下の名前で呼ぶんだよね、他のみんなは苗字なのに



 冬萌寿の話では親衛隊持ちの人に近付きすぎると制裁と言うなのいじめがあるって言ってたからあまり近づきたくないのに






──────────────










個室









 「単刀直入に聞くぞ千景」



「なんですか」



 「お前、生徒会長と知り合いなのか」



「生徒会長?誰ですか?」



 「知らないのか?」



「知りませんけど」




 「そうか、もう行っていいぞ」




「はぁ、」



 なんだったんだ?神妙な顔をしてたと思ったら急にニヤケ出して、てか生徒会長って誰だよ



 結局なにしに呼び出したのか意味わかんねぇ




《詠仁sideさいど》






 今年から外部入学してきた篠崎千景、最初は外部生は珍しいと思い自分の担当になった時は面倒臭いとしか思わなかった



 だがアイツを見た瞬間おれは一目で恋に落ちた、所詮一目惚れだ



 この歳になって高校生に一目惚れするなんてと人生何があるかわからないとはよく言うものだと思った



 本来は別の生徒に寮や教室案内を頼むがもう少し一緒にいたくておれが案内した



 千景を一言で言えば綺麗系美人だ、白に水色が入った髪で毛先に行けば行くほど濃くなる不思議な髪色、少し釣り気味の目は水色と緑が混ざった色をしている、ずっと見ていられるし見ていたら吸い込まれそうなほど綺麗だ




 千景が来たのは入学式とり半月早かった聞いた理由では寮生活や同室のやつに慣れる為だという、他のやつがこんなに早く来ていればふざけるなとイラついたが、千景だと思うと可愛く見えてしょうがない



 各教室も寮部屋にも案内し終わり別れる際笑顔で「ありがとうございます」と礼を言われ部屋に戻ってからは悶えるしかなかった






────────────









入学式の朝生徒会長がおれのところに二人で話たいとやってきた個室で顔を付き合わせる、相変わらずニコリとも笑わない無表情だ




「で、何の用だ」




 「先生に1つ忠告して起きたくて」




「は?な⋯に⋯」





 意味が分からなくて聞き返そうと顔を見た、何時もは無表情で何を考えてるかわからないこいつが笑ってた、ゾッとする様な闇に引きずり込まれるような恐怖を感じる笑顔で笑っているのに目が氷点下より低く冷たい笑顔





「彼は俺のものだから」




 「⋯⋯彼?」




「篠崎千景」




 なぜ千景を、知っているのかまだ会ったことの無いはずのアイツをなぜ






「彼はね生まれたその瞬間から俺のモノって決まってるの、だから手出さないでね



それだけだから、バイバイ」



 言うだけゆってアイツは出ていった、冷たく思うほどの空気がアイツがいなくなってようやく戻り、さらに呼吸が苦しくなるほどの威圧感、暗に手を出したらただじゃ置かないと言われたことぐらいおれにもすぐに理解出来る





 普通ならここで引き下がるだろう実際今までのおれなら面倒事は嫌で手を引いていたはずだ、だがおれは引き下がるつもりは無い



 千景はあいつの物じゃないやつがなんと言おうと最後に決めるのは千景だ、だったらおれは選んで貰えるようにするだけだ




 たとえ脅されようが何されようが諦めるつもりはさらさらねぇ



 指くわえて見てるだけなんて死んでもしてやんねぇよ


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