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1 捨てる神あれば拾う神あり
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中学三年生の春休みに交通事故で両目の視力を失った。
荒れたわ・・。
だってさ!
受験地獄から解放され、合格した高校に行けるはずだったんだよ。
半年間は自室にこもり、初めは暴れていたけど、そのうち何をするでもなく、廃人のように過ごしていたな。
だけど・・さ。
両親が泣いているの。
泣きたいのは私なのに、自分達がいなくなったらと。
視力がなくとも、一生懸命に生きる人はいる。
視力障害があっても、自立しなければ、両親が年老いていなくなったら・・。
それにね!
希望はある。
角膜移植って可能性もあるそうなんだ。
まずは、視力障害者の学校へ行って、最低限自分で生活出来るように学ばなければならないと、結論を出した。
そこまで思うのは、悲劇のヒロインにどっぷりハマっていたから・・大変だったよ。
祖母が私の手を握る。
「ばぁちゃんが死んだら、角膜はあげるからね。老眼だけど、視力だけはいいんだよ! 石橋を叩いて渡る! 頑張れ」
白い杖を持ち、母親の腕を掴む。
祖母のことわざの意味は違うけど、白い杖で、トントン叩いて進みますよ。
慎重にって事は、あっているかな。
「ばぁちゃん、ありがとう。行って来ます」
ゆっくりと母親と一緒に玄関を出た。
目が見えないって怖いよ。
見えていたからよけいにね。
人の行き交う気配と音。
車の排気ガスの匂い。
目が見えないだけで、音も匂いもわかるし、言葉だって話せる。
それに十五年間は見えたし。
オンラインゲームはできないけど、音楽も楽しめれば、味覚障害もないから、美味しい食べ物は美味しいと喜べる。
そう、見えないだけなんだよ。
見えていたから、無くなった自分を憐れんで荒れていた。
一つ・・
そう、一つだけ、神様からの祝福を奪われただけ。
その代わりに、残る聴覚、味覚、嗅覚などは、目が見えている時よりも、研ぎ澄まされた感じだと、自己評価しているし。
何事もプラス思考で考えなければ・・と。
そう、考えられるまでは苦しかった。
今も無理やりプラス思考を意識しているだけなのだろう。
もともと、明るく、あまり物事を悲観しない性格。
よく言えばだけど。
祖母、両親、年の離れた弟と、極々普通の家庭。
平凡そのままだったんだよね。
ちょい、祖母のことわざがうざく思う事もあるが、あれのお陰で、国語の点数を稼いだこともあった。
駅までは近い。
母親は切符の買い方など、点文字を触らしてくれながら教えてくれる。
一つ一つ覚えて行けば良いのだからと。
スロープを母親の腕につかまりながら登る。
びくびくする私の手に、母親はそっと触れてくれる。
母親が止まる。
杖が、止まる位置を示すラインにあたった。
電車が駅に近づく音と、駅の音声。
電車が来る~と上を向いた時だった。
どんっ!と、誰かに背を押されたように感じた・・・の。
ガタンガタン~と揺れる。
目を開けた私の視界には、ローカル電車の車両内。
そう、祖母が小さい頃に利用していただろう、そんな感じだ。
「お母さん・・」
見渡すが、母親の姿はない。
目が見える喜びが大きく、自分の手を見たり、窓に写る自分の姿を見たりし、興奮していた。
だから、全く気付かなかったんだ。
母親がいないと言うのに。
ずっと真っ暗なトンネルを電車が走り、自分以外の乗客がいないと言う事を。
電車は止まる。
終点のよう。
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー
扉が開いた瞬間に、耳に響く重なり合う女性の悲痛なる叫び声で、驚いて扉から出てしまった。
その時、小さな光と交わり、一瞬で、体温が奪われる。
真っ白な視界。
ぼやける視界に、女神様が見えたよ・・・。
===============
抱かれた胸は、安心感で満たされる。
なんていうの?
お母さんに守られている感じ。
口に液体が流れてくる。
別に私はいらないが、体がそれを欲しがり、思いっきり吸い付いた。
「あは~ん~」
聞こえる声に驚くと同時に、内臓がひっくり返るような、焼けるようなで、私は悲鳴をあげる。
もう、殺されると言うか、死んでしまいそう。
「ば~か。人の赤ん坊は母乳だろうが! どうせ死んでしまう。俺様によこせ」
「いやですよ~」
のたうち回る私をよそに、そんな声がする方を見ると、ぼやぼや~と見える、太い鎖につながれた白く大きな獣が、鋭い牙をむいているのだ。
ぎややややーーーーー!
大声で叫ぶ。
だがその声は赤ちゃんの大泣き。
「さぁ、飲みなさい。死んでしまいますよ」
私を抱く白い髪に綺麗な赤い目をした美女は、神々しくも微笑む。
そして、まっ平らな胸に、私の口を押し付けるのだ。
「ちょっと待ってくださいね」
自分の白い胸を、鋭い爪で、傷つける。
流れ出る血液が口に入ると、体はまたまた吸い始めた。
しかし次は、苦しみも痛みもない。
ただ美女の悩ましい声が、するだけだ。
「こやつ、竜の血を糧にしてやがる。くくくっーーっ。太らせてから俺様によこせよ」
「いやですよ~。私達で育てるのです」
「けっ! 暇人め。俺様は嫌だからな」
「それはお互い様です~。こんな所で、産み落とされたばかりの人の赤ん坊と出会えるなんてね。そうそう! 女が、死んでいましたよ」
「そいつの母親だろう」
「そうですかね~?出産した感じではありませんでしたが。」
体は母乳ではなく、竜の血を欲しがり、離れない。
って!?
美女は竜ーーーーっ!
再び叫ぶが、大きな獣は、耳を押さえ、凄く迷惑そうに顔をゆがめている。
さっきまでぼやぼや~としていたのに、ハッキリと見え始めた。
赤ん坊・・
私は産まれたばかりの赤ちゃんだった。
なのに、視力がはっきりとして・・。
どうして?
小さな紅葉の手とは、こんな手を言う。
だが、前世の私より、日焼けしたような・・
ココナッツ色の肌。
にぎにぎする。
再びの絶叫。
母親?
死んだって?
何がどうなっているんだよーーーぉ!?
お母さんと叫ぶが、ただの泣き声にしかならなかった。
「にぎやかだな。今日も毛を貰うぜ」
「おう、綺麗にしてくれ」
大きな狼は、ふさふさの尾っぽを優雅にふる。
「ロイ爺さん、可愛いでしょう」
大きなブラシを持ち出した子供くらいのお爺さんは、ブラシを落とすと同時に、すっころんでいた。
「ひひひ人の赤ん坊じゃねーかよ! どうして人がこの地にいやがるんじゃ!?」
私を化け物のように指さすロイ爺さんだよ。
「こんな物が・・。女の人族が腕にはめていました。彼女は死んでいましたが、この子も死んでいると思ったのですが、不思議と生きているんですよ~」
「生きているんですよ~じゃねーよ! ほけほけ竜。情がうつらないうちに捨ててこい」
悪態をつくロイ爺さんを見て、美女の竜は、ほわほわした笑顔を向ける。
ロイ爺さんは、美女の竜から腕輪を受け取っていた。
私って拾われた動物のよう。
なんだかとても眠い。
胃袋がいっぱいになったからだろう。
「この腕輪は魔力を増大させる魔道具じゃ。女が、この魔道具を使い、赤ん坊を連れて移転魔法を使ったんだろう。それしか、こんな所には来れねーよ。魔道具の暴走ってやつさ。道具が暴走して自ら死んだってか。」
「人族など知るか!」
うつらうつらする中で聞こえてくる、ロイ爺さんと大きな狼の声。
わかることは、私はきっと死んでしまったのだろう。
あの電車は、魂を運ぶ電車だったのかな?
わからないけどね。
竜やら、大きな狼やら、魔法と言う単語まで。
きっと私がいた世界ではなく、別の世界に魂が運ばれちゃったみたい。
そこで新たな肉体に入っちゃった。
だから記憶があるのかな?
祖母の言葉で、プラス思考で言えば、『捨てる神あれば拾う神あり』とはよく言ったものだね。
意味は見限って相手にしてくれない人もあれば、親切に手をかして助けてくれる人もあるもんだ~と。
向こうの世界では短い人生だったけど、今いるこの世界では生きてみせます!
だって目が見えるんだよ。
せっかく救って貰った命だからね。
って!
この状況はそれしかないでしょう!?
荒れたわ・・。
だってさ!
受験地獄から解放され、合格した高校に行けるはずだったんだよ。
半年間は自室にこもり、初めは暴れていたけど、そのうち何をするでもなく、廃人のように過ごしていたな。
だけど・・さ。
両親が泣いているの。
泣きたいのは私なのに、自分達がいなくなったらと。
視力がなくとも、一生懸命に生きる人はいる。
視力障害があっても、自立しなければ、両親が年老いていなくなったら・・。
それにね!
希望はある。
角膜移植って可能性もあるそうなんだ。
まずは、視力障害者の学校へ行って、最低限自分で生活出来るように学ばなければならないと、結論を出した。
そこまで思うのは、悲劇のヒロインにどっぷりハマっていたから・・大変だったよ。
祖母が私の手を握る。
「ばぁちゃんが死んだら、角膜はあげるからね。老眼だけど、視力だけはいいんだよ! 石橋を叩いて渡る! 頑張れ」
白い杖を持ち、母親の腕を掴む。
祖母のことわざの意味は違うけど、白い杖で、トントン叩いて進みますよ。
慎重にって事は、あっているかな。
「ばぁちゃん、ありがとう。行って来ます」
ゆっくりと母親と一緒に玄関を出た。
目が見えないって怖いよ。
見えていたからよけいにね。
人の行き交う気配と音。
車の排気ガスの匂い。
目が見えないだけで、音も匂いもわかるし、言葉だって話せる。
それに十五年間は見えたし。
オンラインゲームはできないけど、音楽も楽しめれば、味覚障害もないから、美味しい食べ物は美味しいと喜べる。
そう、見えないだけなんだよ。
見えていたから、無くなった自分を憐れんで荒れていた。
一つ・・
そう、一つだけ、神様からの祝福を奪われただけ。
その代わりに、残る聴覚、味覚、嗅覚などは、目が見えている時よりも、研ぎ澄まされた感じだと、自己評価しているし。
何事もプラス思考で考えなければ・・と。
そう、考えられるまでは苦しかった。
今も無理やりプラス思考を意識しているだけなのだろう。
もともと、明るく、あまり物事を悲観しない性格。
よく言えばだけど。
祖母、両親、年の離れた弟と、極々普通の家庭。
平凡そのままだったんだよね。
ちょい、祖母のことわざがうざく思う事もあるが、あれのお陰で、国語の点数を稼いだこともあった。
駅までは近い。
母親は切符の買い方など、点文字を触らしてくれながら教えてくれる。
一つ一つ覚えて行けば良いのだからと。
スロープを母親の腕につかまりながら登る。
びくびくする私の手に、母親はそっと触れてくれる。
母親が止まる。
杖が、止まる位置を示すラインにあたった。
電車が駅に近づく音と、駅の音声。
電車が来る~と上を向いた時だった。
どんっ!と、誰かに背を押されたように感じた・・・の。
ガタンガタン~と揺れる。
目を開けた私の視界には、ローカル電車の車両内。
そう、祖母が小さい頃に利用していただろう、そんな感じだ。
「お母さん・・」
見渡すが、母親の姿はない。
目が見える喜びが大きく、自分の手を見たり、窓に写る自分の姿を見たりし、興奮していた。
だから、全く気付かなかったんだ。
母親がいないと言うのに。
ずっと真っ暗なトンネルを電車が走り、自分以外の乗客がいないと言う事を。
電車は止まる。
終点のよう。
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー
扉が開いた瞬間に、耳に響く重なり合う女性の悲痛なる叫び声で、驚いて扉から出てしまった。
その時、小さな光と交わり、一瞬で、体温が奪われる。
真っ白な視界。
ぼやける視界に、女神様が見えたよ・・・。
===============
抱かれた胸は、安心感で満たされる。
なんていうの?
お母さんに守られている感じ。
口に液体が流れてくる。
別に私はいらないが、体がそれを欲しがり、思いっきり吸い付いた。
「あは~ん~」
聞こえる声に驚くと同時に、内臓がひっくり返るような、焼けるようなで、私は悲鳴をあげる。
もう、殺されると言うか、死んでしまいそう。
「ば~か。人の赤ん坊は母乳だろうが! どうせ死んでしまう。俺様によこせ」
「いやですよ~」
のたうち回る私をよそに、そんな声がする方を見ると、ぼやぼや~と見える、太い鎖につながれた白く大きな獣が、鋭い牙をむいているのだ。
ぎややややーーーーー!
大声で叫ぶ。
だがその声は赤ちゃんの大泣き。
「さぁ、飲みなさい。死んでしまいますよ」
私を抱く白い髪に綺麗な赤い目をした美女は、神々しくも微笑む。
そして、まっ平らな胸に、私の口を押し付けるのだ。
「ちょっと待ってくださいね」
自分の白い胸を、鋭い爪で、傷つける。
流れ出る血液が口に入ると、体はまたまた吸い始めた。
しかし次は、苦しみも痛みもない。
ただ美女の悩ましい声が、するだけだ。
「こやつ、竜の血を糧にしてやがる。くくくっーーっ。太らせてから俺様によこせよ」
「いやですよ~。私達で育てるのです」
「けっ! 暇人め。俺様は嫌だからな」
「それはお互い様です~。こんな所で、産み落とされたばかりの人の赤ん坊と出会えるなんてね。そうそう! 女が、死んでいましたよ」
「そいつの母親だろう」
「そうですかね~?出産した感じではありませんでしたが。」
体は母乳ではなく、竜の血を欲しがり、離れない。
って!?
美女は竜ーーーーっ!
再び叫ぶが、大きな獣は、耳を押さえ、凄く迷惑そうに顔をゆがめている。
さっきまでぼやぼや~としていたのに、ハッキリと見え始めた。
赤ん坊・・
私は産まれたばかりの赤ちゃんだった。
なのに、視力がはっきりとして・・。
どうして?
小さな紅葉の手とは、こんな手を言う。
だが、前世の私より、日焼けしたような・・
ココナッツ色の肌。
にぎにぎする。
再びの絶叫。
母親?
死んだって?
何がどうなっているんだよーーーぉ!?
お母さんと叫ぶが、ただの泣き声にしかならなかった。
「にぎやかだな。今日も毛を貰うぜ」
「おう、綺麗にしてくれ」
大きな狼は、ふさふさの尾っぽを優雅にふる。
「ロイ爺さん、可愛いでしょう」
大きなブラシを持ち出した子供くらいのお爺さんは、ブラシを落とすと同時に、すっころんでいた。
「ひひひ人の赤ん坊じゃねーかよ! どうして人がこの地にいやがるんじゃ!?」
私を化け物のように指さすロイ爺さんだよ。
「こんな物が・・。女の人族が腕にはめていました。彼女は死んでいましたが、この子も死んでいると思ったのですが、不思議と生きているんですよ~」
「生きているんですよ~じゃねーよ! ほけほけ竜。情がうつらないうちに捨ててこい」
悪態をつくロイ爺さんを見て、美女の竜は、ほわほわした笑顔を向ける。
ロイ爺さんは、美女の竜から腕輪を受け取っていた。
私って拾われた動物のよう。
なんだかとても眠い。
胃袋がいっぱいになったからだろう。
「この腕輪は魔力を増大させる魔道具じゃ。女が、この魔道具を使い、赤ん坊を連れて移転魔法を使ったんだろう。それしか、こんな所には来れねーよ。魔道具の暴走ってやつさ。道具が暴走して自ら死んだってか。」
「人族など知るか!」
うつらうつらする中で聞こえてくる、ロイ爺さんと大きな狼の声。
わかることは、私はきっと死んでしまったのだろう。
あの電車は、魂を運ぶ電車だったのかな?
わからないけどね。
竜やら、大きな狼やら、魔法と言う単語まで。
きっと私がいた世界ではなく、別の世界に魂が運ばれちゃったみたい。
そこで新たな肉体に入っちゃった。
だから記憶があるのかな?
祖母の言葉で、プラス思考で言えば、『捨てる神あれば拾う神あり』とはよく言ったものだね。
意味は見限って相手にしてくれない人もあれば、親切に手をかして助けてくれる人もあるもんだ~と。
向こうの世界では短い人生だったけど、今いるこの世界では生きてみせます!
だって目が見えるんだよ。
せっかく救って貰った命だからね。
って!
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しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
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