異世界勘違い奴隷生活

さつき

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異世界転生しました

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 仕事からの帰り道だった。
 ああああああああ、今日も疲れたああああああああああああああああああああ。
 こういう日は、シジミ汁でも飲みたい。
 そう思いながら歩いているときのことだった。

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 マンホールの蓋が開いていたのか、変な穴に落ちた。
 そして、どこまでも落ち続ける。
 どうして止まらないんだ!!!このままだと地球の裏側に行ってしまうかもしれない。
 そう思いかけた時、ようやく、どこかの地面に落下した。

 ここは、どこだ?
 先ほどまでいた東京とは、少し違いそうだ。辺りは、長い背丈の木々で覆われている。外灯はなく、月明かりと星しかない。
「いててててっ」
 尻をさすりながら、立ち上がる。

 携帯は圏外だ。どうしよう。
 適当に歩き始めると、馬車らしきものを見つけた。

「おーーーーーーーーーーーーい。誰か助けてくれえええええええ!!!」

 馬車の前には二人の男がいる。
「hしぽあdrp‘LBsmじゃ」
「sんぼえいあうhろjp‘kdm;あl」
 二人は自分に向かって何かを話しかけたが、何て言っているかわからない。

「ヘルプミー。アイムフロムジャパン」
「んsん0あおいrjgbkfls;gんjl;‘;」
「なmpsd、ぁ;f‘dばk’gk;lsdfVFD」

 そして、いきなり手錠をかけられた。
「へ?どういうことだ?」
 そのまま連行されて、馬車の荷台に押し込まれた。荷台には、俺の他にも少年少女が手錠をかけられていた。
 もしかして、俺は人攫いにでもあったのか!?さっきは、鴨がネギを背負いながらやってきているような状況に見えたのだろう。
 しかし、ここがどこかもわからないし、どうしようもない。
 大人しく座ってどこかに到着するのを待ち続けた。

        *                     *

 そのまま会場らしきところに連れられると、大勢の偉そうな人達がコンサートでも見るかのように椅子に座っていた。
「sghfじおd‘あk;あdmsbg;djl’あk」
「hじあおdfbsgんしょいあjpkv‘;」
「んbsどぁvfk;sんbgjfjd‘;l」
 訳の分からない言葉ばかり聞こえた後、辺りはシーンと静まり返った。
 その後、一人の男が手を挙げて「らいにじお」と発言した。
「らいにじお!!!gはうふぃjdkl」
「らいにじお!!!!!!gはじょkpf」
 周囲がざわめきだしたが、どういう意味かわからない。もしかしたら、男があまりにも高額な値段を言ったから、びっくりしてしまっているのかもしれない。
 手錠の鍵を外され、人攫いの男に、先ほど発言した男の前まで連れられた。男は、よく見るとイケメンだった。長髪の黒髪に鷹のように鋭い目つきをしていて、背が高く足が驚くほど長い。どこかの海外の俳優だろうか。
「shfdじあおsdlk;fdbsんjgdgぱ」
 何を言っているかわからないため、適当にヘラヘラ笑っておく。
「じゃおkm;brjんjれあk‘l;f」
 そして、そのまま僕はイケメンに連行されていった。

 先ほど自分がいたのは、どこかのオークション会場だったのだろうか。どうやら、僕は、このご主人様に購入された奴隷なのだろう。
 そのまま教会らしきところに連れていかれた。
 そして、何故か赤い衣装のようなものに着替えさせられ、神父らしき黒い服を着た丸顔の男が現れた。
 ここで奴隷の儀式がさせられるか。逃げたりしたら、心臓が止まる呪いでもかけられるのだろうか。
 神父の前で男は「ghsjどあkp‘l;」と言った後に、僕の喉をガブリと嚙んできた!!!!

 ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。僕は、食人種にでも買われたのか!!!

 しかし、痛みは一瞬だけで、歯形はついたが、血が滲んだりするレベルではない。
 男は、歯形をつけて満足したのか、また僕を馬車の方へ引っ張っていった。
 馬車では、男は「マグラ」と呟いた。「マグラ、マグラ」としきりに言ってくる。
 どうやら男の名前みたいだ。僕も、「マグラ」と呟くと男の頬がほんのり染まった。名乗られたからには、名乗り返さないと……。
 僕は、自分を指さしながら「ケイタ」と呟いた。
「ケイタ。ケイタ……。マグラ」
 男は、楽しそうに僕の名前を呼ぶ。
「マグラ」
 僕も男の名前を言い返した。

 たどり着いたのは、大きな城みたいな家だった。10人近くいるメイドが出迎える。きっと、マグラはお金持ちに違いない。
 メイドたちは、赤い服を着た僕を見て驚いた顔をした。執事らしき男は、怒ったように男を怒鳴りつけた。多分、「また奴隷を買ったのですか!!いい加減にしてください」とでも怒っているのだろう。執事からは、豚でも見るように軽蔑に満ちた目で見られた。
 これから、奴隷としてどんな仕事をさせられるのだろうか。
 そう心配していたが、ここは、初日の人間には激務はさせないみたいだ。美味しいステーキとスープ、パンを食べさせてもらえた。そして、豪華な風呂に入らせてもらえて、奴隷にしては広い豪華なベッドに連れていかれる。
 
 今日はもう寝ていいということかもしれない。ベッドに飛び乗りゴロゴロしていると、コンコンとドアがノックされた。
 そして、返事も待たずにドアが開けられてマグラが入ってきた。
 ……。
 ここまで、来ると鈍いとか、天然とか言われた僕も気がつき始める。

 もしかして、僕は、性奴隷として買われたんじゃないか!?
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