十年目に咲く花

栗木 妙

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 しかし退屈だな。――などと独り言を呟きつつ、着ている服を脱ぐ。
 とにかく、当面の間の隠れ家として与えられたシャルハ殿下の部屋の控えの間から、一歩たりとも出てはいけないとの厳命が下されて数日。
 まあ、何の娯楽もない神殿に籠もって十年のキャリアを持つ私であれば、閉じ籠められた空間での時間潰しについては、本さえあれば全く苦にはならないのだが……とはいえ、やはり少々フテていた。
 カシム副官が何くれと行き届いた気遣いをしてくださるから、むしろ神殿に居た時よりも何不自由は無いのだけれど。
 でも、だからこそ気が引けてしまうのだ。それだったら、全部自分でやるから部屋から出してくれ、と言いたくもなる。
「こんな腫れ物みたいな扱いされるくらいだったら、どこまでも気は進まないけど、あの俺様殿下の小姓でも何でもやってやるのに……」
 タダで置いていただいているのだし、そんなことでもしなきゃ申し訳ないなあ、などと、相変わらず一人でぶちぶち呟きながら、着替えの夜着へと手を伸ばす。


「――なんだ、綺麗な肌じゃないか」


 ふいに背後から聞こえてきた声に、ビクッとして大きく肩を震わせてしまった。
 反射的に振り返ると、案の定そこには件の俺様――もとい、シャルハ殿下が、戸口に凭れかかるようにして立っていた。
 いつの間に入ってきてたんだろう、全く気付かなかった。
「…つか、ノックくらいして欲しいんですが」
 思わず白い目を向けてしまったが、そんな私の反論など黙殺して、何食わぬ顔で私へと近付いてくる。
「あの、私、着替え中……」
「見ればわかる」
 ――言外に『出てけ』と言ってんだよ、わかれよ、っつの……!
 もうこの御方には話が通じない、と覚り、こうなったら急いで着こんでしまうしかない、と、寝台の上に置いている夜着へと慌てて手を伸ばす。
 それを、シャルハ殿下の手が掴んで止めた。
「ちょっと、殿下……!」
 苛々っと声を上げた私のことなど、まるで見えていないかのように、掴んだその手を持ち上げると、貧相な私の身体を前から後ろからしげしげと眺め回す。
「だから何なんですか一体……!」
「…やっぱり、何も無いな」
「は……?」
「いや、アリーシア嬢は、背中だか腹だかに生まれつき大きな痣があると、だから着替えの時は誰にも触らせないと、聞いていたものだから……」
「そんなの方便に決まってんじゃないですか! その痣を見られたくないから、とでも言っておけば、一人で着替える言い訳になるでしょう!」
「まあ、大方そんなとこだろうとは思っていたが、念のため確かめてみようかと」
「『念のため』で予告なく人の着替えの場に乱入しないでください! ホント悪趣味! てか、失礼すぎるんじゃないですか私に対して!」
 もしもそういう痣が本当にあったら失礼では済まない暴挙じゃないかと、言いながら勢いよく掴まれた手を振り払い、シャルハ殿下の視線から逃れるようにして、急いで夜着を身に付けた。
「そもそも、こんな夜更けに何の用ですか? 私はもう休みますので、とっとと出ていってください」
「うん、私も休むよ」
「そうですか、では、おやすみなさいませ殿下」
「ああ、おやすみ」
「――って、なんで私の寝台に入るんですか!」
 さも当然のように掛布をまくって、その隙間に入り込もうとしていた殿下の服を、慌てて掴んで、それを止める。
「殿下の寝室は、ちゃんと別にあるでしょう!」
「無粋なこと言うなよ、アリー。せっかく添い寝してあげようと……」
「いや、頼んでないですし!」
「まあまあ、遠慮するな」
「や、ちょっと、あのっ、えっ……!?」
 ふいに強く腕を引かれた――と思ったと同時に身体が傾き、いつの間にやら寝台の上に横たわっていて、なおかつ、何故かシャルハ殿下の腕の中に包まれていた。
 そんな私の身体の上に、すかさずふわっと掛布を掛けられる。
「はい、じゃあ、おやすみアリー」
「――ここで『ハイおやすみなさい』って素直に寝られるとでも思ってんですか、このクソ殿下?」
「ひどい言い様だなあ、添い寝も小姓の仕事だよアリー?」
「なんですと……?」
「自分で言っていたじゃないか、『小姓でも何でもやってやる』って」
「………聞いてやがりましたんですか」
「聞いたからには、ゼヒやってもらおうかと」
「では、小姓としてのお仕事をさせていただいてもよろしいかと、まずカシム副官におうかがいを立ててきますので、放してくださいませんか?」
「それはできないな」
 言うや否や、掛けられた掛布を持ち上げるようにして、シャルハ殿下の大柄な身体が、私の真上へと覆い被さってくる。
 と同時に、両腕が捕まえられて、敷布団の上に押し付けられた。
 こんなのって……完全に逃げることまで封じられた体勢、なのではないだろうか。
「そんなことしようとしたら……このまま寝台から出られないようにイタズラしちゃうけど? それでもいい?」
 口許ではにっこり微笑んでいるクセに、近い距離から見下ろしてくる視線が、全く笑ってなくて、どことなく真剣で、マジ怖い。逆らったら、その『イタズラ』とやらで何をされるのかがわからない分、余計に怖い。
 だから慌てて私は首を横に振っていた。
「…なんだ、つまらないな」
 とは言いながら、全くもって面白がっている風にしか見えない表情で、クスリと殿下が軽く笑う。
「もっと抵抗してくれたら、せっかく気持ちいいこと出来るかと期待したのに」
「――何をする気だったんですか?」
「この体勢ですることといったら、一つしかないだろう?」
「私、男ですけど……」
「それは知ってる」
「男同士で、こんな体勢から、一体なにをすると……?」
「さあ……何をしようかな」
 ふいに殿下の口許が意地悪そうにニヤリと歪んだと同時、唐突に首筋を、耳の後ろにかけて、べろっと舐め上げられた。
「ひゃっ……!!?」
「男同士だろうが何だろうが、こんな体勢にもなれば、色々とやりようはある」
 反射的に首を竦めてしまった私の耳元すぐ近くに、そんなからかい口調の言葉が囁かれる。
「神殿なんていう、男しか居ない場所で生活していたくせに……男同士でこういうこともできるって、知らなかった……?」
 ――知ってる……知ってはいた、けど……!
 でも、具体的に何をするかなんて、隔離されていた私が知ってるハズなんて無いじゃないかーーーっっ!!
 あくまで神殿では、女犯も妻帯も禁じられている神官同士が念約を交わすこともあるらしいという話を、どこからか洩れ聞いたことがあるというだけだ。しかも、私はずっと、それはあくまで精神的な結び付きでしかないもので、肉体的には清らかな関係なのだと思ってきた。
「だって、男同士だと子供もできないのに、こんなことしても意味は無い……!」
「何も子供を作るためだけに、人は交合するワケじゃないだろう」
 ――て、言っちゃったよこの人! 今はっきり『交合』とか言っちゃったよ、このエロ殿下!
「…まさか、する気なんですか、そんなこと?」
「それをするために、そもそも君はこんなところまで連れてこられたのではなかったのかな?」
「それが嫌だからこそ、私は逃げ出したハズなんですが……」
「違うだろう? 君が逃げ出したのは、あくまで男であることを隠していたからだ。もうそれがバレている私に対して、逃げる理由も無いはずだな」
 ――もう……ああ言えばこう言う……。
 我知らず深々としたタメ息が洩れていた。強張っていた身体からも力が抜ける。
 それに気付いたのだろう、殿下も、“おや?”とばかりに訝しげな表情を浮かべて、また真上から私を見下ろした。
「大人しくなったな。とうとう観念したか?」
「そうですね。観念します」
「え……?」
 また意外なことを聞いたとでも言わんばかりに目を瞠った、そんな殿下を見上げて、諦めたように私は告げる。
「なりゆき上のこととはいえ、結果的には、逃げ出した私をシャルハ殿下は助けてくださったわけですから。その恩を身体で返せと仰られるのであれば、従わないわけにはいきません。こんな貧相な身体で申し訳ありませんが、どうぞお好きになさってください」
 しばしシャルハ殿下は、その瞠った瞳で私を見下ろしたまま、何も言わなかった。
 やがて、ふいっと視線を逸らしたかと思うと、私の上に覆い被さっていた身体をどける。
 そのまま、どさりと私の隣りに身体を投げ出した。
「殿下……?」
「――すまなかった」
「え……?」
「我ながら、少し苛々していたようだな。からかいすぎた」
 思わず目を瞠って、身体を起こすや、失礼なくらい殿下をしげしげと見つめてしまった。
 ――このひとが、フリでなくちゃんと謝るだなんて……何か悪いものでも食べたんだろうか?
 それとも天変地異の前触れだったらヤだなあ…なんて考えかけてしまった私の眼差しを受け止めて、殿下はフンと軽く鼻白むと、おもむろに両手を頭の下に組んで仰向けに寝転がった。
「本当に君は、アレクの言う通りだ」
「は……?」
「君を引き合わせて以来、アリーシアには手を出すなと、事あるごとに、がっしがし釘を刺されてきたんだよ。君は、昔から自分自身を軽く見積もっているから、たとえ意に副わぬことでも早々に諦めてしまう、だから、軽い気持ちで手を出されているとわかっていても何の抵抗もせず受け入れてしまうだろう、ってね。売った恩を笠に着るような真似はするなと、口を酸っぱくして言われまくったよ。――嫌になるくらい、その通りだったな」
「アレクセイ様が、そんなことを……」
「…だから、どうして君は、そこでそう嬉しそうな顔を見せるかな」
 本当に癪に障る、と軽く眉をしかめた表情で呟きながら、視線だけを見下ろす私へと投げた。
 ――だって、嬉しいもん……。
 まさか表情に出ていたとは思わなかったけど……アレクセイ様が、私のことなんかを、そうやって気にかけてくださったということが、とても嬉しい。
 …とは、このどことなく不機嫌そうに見える殿下には、言わないでおいた方がいいだろうか。
 ここで何を返すべきか迷い、少しだけ困ってもしまった、そんな私に先んじて、殿下の方から再び言葉が紡がれる。
「今日、ティアトリード侯爵の処分が下されたよ。つい先刻、私も同席のうえ、国王陛下みずからで本人へと内々にだが通達された」
 また唐突にまで切り替わった話題に、咄嗟に頭が付いていけず、ただ「え…?」と返すだけしか出来なかった。
 そんな私に頓着することもなく、シャルハ殿下は更に言葉を進めてゆく。流れるように、澱みもなく。
「自分の娘の意向さえ顧みず取った貴様のあまりにも自分勝手きわまりない行動が、ここまでの混乱と醜聞を王宮に招いたのだ、と、ものすごく静かに…なのに、これでもかというくらい底冷えするような迫力でもって、陛下がお怒りになってね。しかも、『私の可愛い妹分を、そこまで苦しめて追い詰めたのだから、それなりの覚悟あってのことだろうな?』なんてことまで言われて、更には私にまで『ずいぶん人の顔に泥を塗ってくれたものだ』などと追い討ちまでかけられてしまえば、もう侯爵に反論できる余地なんざ無かっただろうさ。それはそれはアッサリなまでに、諾々と処分を飲んでくれたよ」
「ずいぶんな演技派でいらっしゃるんですね、お二人とも……」
「それくらいはするさ。あのティアトリード侯爵に罪を被せて円満に事を収めるためにはね」
 こっちが下手に出たら最後、あの狸にどこまでものらりくらりと言い逃れさせるだけだからな、なんて言う殿下のボヤきには、然もありなんと全力で同意する。
 確かに父は、そういう人間だ。ああまで強引な真似をして、一旦は神殿に捨てた私までをも利用して手駒にせんと企んだくらいなのだから。
 つまり、己の利のためには、やることに手段を選ばない。そういう部類の人間。
 なまじ歳を重ねて狡猾になっている分、『狸』と呼ばれてしまうのも納得がいく。――加えて、丸々と肥え太って見た目も何となく似ていることだし。
「もともと私にしろアレクにしろ、ティアトリード侯爵には手を焼いていたところだったんだ。あんなのを名門家の当主に据えておくこと自体が、そもそもの問題だな。あの男がデカい顔して周囲を無駄に扇動する所為で、いつも厄介なことになる。今回の私の側妃の件にしたって、そうだ。あの狸が煽らなければ、ああも多くの貴族どもが便乗してくることも無かったはずだし、私もあんな馬鹿らしい条件まで出すことも無かっただろう。――当然、君にとばっちりが行くことだって無かった」
 ああ、そうか、と……そこで唐突に理解した。
 殿下が私を駒にすべく望んでいたのは、あのクソ親父を遠ざけることだったのか、と。
「今回ヤツに下された処分は、当面の間の王宮・王都への出入り禁止、自領内での謹慎、あと一部所領の没収、この程度でしかなかったけれど……まあ、それでも当面の間は、あの狸を王宮から遠ざけることは出来たのだから上々というべきだろう」
 君はもう充分に役に立った、と……そして殿下は呟いた。
「だから、私に恩など感じる必要は無い。――あとは、私が君への約束を果たすだけだ」
 ――『わたくしを王宮から無事に逃がしてくださるということであれば……』
 そうだった……私は王宮から逃がしてもらうことを条件に、殿下の役に立つべく、ここに留まっていたのだから―――。
「アレクは君を自分の預りにすると定めたよ。君が髪を切り捨ててまでの覚悟で逃げることを望んだのであれば、こちらからはもう捜さない、しかし、今後もし君が見つかった場合は、速やかに自分のもとへと連行しなければならない、王のものに何人たりとも手を出すことなどは許されない、たとえ実父であるティアトリード侯爵であろうと同様、もしもアリーシアを個人的に捜し出して、不当に害したり拘束したり再び手駒にせんと企んだ場合は、今度こそ爵位剥奪も免れないと覚悟せよ、と。それを宣言した。――だから、もう君は自由の身だアリーシア」
 そこでシャルハ殿下が、おもむろに片手を伸ばしてくると、私の頬に触れた。
「アレクから言われた。ティアトリード侯爵が王都から去ったら、君を王宮から出してやれ、と」
「出られるんですか、私、ここから……」
「約束は約束だからな。それと、もし君に行くあてが無ければ、と相談もされた。――ユリサナで君を保護してやることは出来ないだろうか、と」
「ユリサナに……?」
「やはり、まだティアトリード侯爵の目が生きているうちは、この国に居るのは危険かもしれないからな」
 うん……それはそうかもしれない。粛々と処分を受け入れたとはいえ、そう簡単に、あのクソ親父が引き下がるとは思えない。こんな事態となった元凶である私を、捜さないはずもないだろう。
 あの男にとって、もはや私は娘なんかではないのだ。
 ただ、自分を陥れた災いの種、でしかない―――。
「少なくともユリサナ本国に居れば、あの狸の力も及びはしない。もし君にその気持ちがあれば、私が責任をもってユリサナ行きを手配しよう。責任を持って、君の身柄も保護する」
「殿下、私は……」
「――あくまでも、君がそれを望むのであれば、だけど」
 頬に触れていた指が、おもむろに私の唇を撫でて、言いかけた言葉を奪った。
「少し考えてみるといいよ。――少しだけど……まだ時間はあるから」
 そして頬に触れていた手を離すと、おもむろにぐいっと強く私の肩を引き寄せた。
 私の額が、その広い胸板にぶつかる。
 そうやって私を抱き寄せたまま、「とにかく今は眠れ、アリー」と、呟くように命じた。
「ごちゃごちゃ考えるのは、明日になってからでもいいだろう」
「でも殿下……」
「まだごたごた言う気なら、本当に抱くぞ」
「このままじゃ眠れません」
「これくらい譲歩しろよ。もう何もしないから」
 またからかうような口調で言われて、抱き寄せられる腕に力が籠る。
 こればかりは何を言っても放してはもらえなさそうだと、軽くタメ息を洩らすと、これくらいはまあいいか仕方ない、と早々に諦めた。
 だが、これだけは言わずにはいられない。
「シャルハ殿下……」
「なんだ?」
「暑いんですけど」
 もちろん、都合よく聞こえないフリをされた。


 ――それから数日後。
 ようやく父が自領に向かうべく王都を去ったという報せを受けて、それを告げたシャルハ殿下に、思いのほかキッパリと私は応えていた。
 ユリサナへ行きます、と―――。




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