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若葉 4

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小川さんがいたテーブルを片付けていると、忘れ物の存在に気付く。

小川さん愛用のZippoライターだ。

まだ間に合うかも。

「店長、忘れ物届けてきます」

「はーい」

ロミオのドアを鈴を鳴らして駐車場に出る。

見渡すと、小川さんが運転席のドアを開けたところだった。

「小川さん」

聞こえてないようだ。

「小川さーん!」

小川さんが顔を上げる。

咲妃が駆け寄ると小川さんは驚いた顔をしていた。

「どうしたの?」

「…小川さん、忘れ物…」
Zippoライターを差し出す。

「ああ、忘れてたのか。ありがとう」
彼が手に取ったとき、互いの手が触れた。

目が合う。

「また、来るよ」

「…はい、お待ちしてます…」

彼が運転席に乗り込み、車が出るまで咲妃はそこに立っていた。

彼は咲妃に手を振って車を出した。
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