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純金 4
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翌朝。
「ねぇ、お母さん」
「何?」
「こないだ大野さんがロミオに来たよ」
「そうなんだ」
「今何やってんの?って聞かれて。フリーター?って言われたわ」
「…。それ、お父さんには黙っといて」
父は大野さんをあまり快く思っていない。
「昨日バイトから帰ってきたら家の前で夫婦で揉めててさ。通れなくて邪魔だったわ」
「えっ?」
「強引に通ったけど。なんか奥さんを悪者にしてたよ」
「へぇ…」
大野夫妻が仲良かろうと悪かろうと、咲妃にはどうでも良い話だ。
今日は授業が一限からある日だ。
咲妃の家から大学まで、電車とバスを乗り継いで1時間半かかる。
支度を始めた咲妃の頭の中からは大野夫妻とのやり取りはとっくに消えていた。
「ねぇ、お母さん」
「何?」
「こないだ大野さんがロミオに来たよ」
「そうなんだ」
「今何やってんの?って聞かれて。フリーター?って言われたわ」
「…。それ、お父さんには黙っといて」
父は大野さんをあまり快く思っていない。
「昨日バイトから帰ってきたら家の前で夫婦で揉めててさ。通れなくて邪魔だったわ」
「えっ?」
「強引に通ったけど。なんか奥さんを悪者にしてたよ」
「へぇ…」
大野夫妻が仲良かろうと悪かろうと、咲妃にはどうでも良い話だ。
今日は授業が一限からある日だ。
咲妃の家から大学まで、電車とバスを乗り継いで1時間半かかる。
支度を始めた咲妃の頭の中からは大野夫妻とのやり取りはとっくに消えていた。
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