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第43話 「私はあの子を探さないことにしたの」
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それは言えない。
彼は思う。
いや、幸せの意味も知らなかった。
いつでも、代償を払え、と誰もが迫ってくる様な気がしていた。だから精一杯やっていた。
なのに、その精一杯を、それ以上に、と周囲は求めた。少なくとも、彼にはそう感じられた。
そんな気持ちでやっていては、いくら大好きなベースボールでも、次第に色あせてくる。
そんな、自分の気持ちで、彼はその時、手一杯だった。だから。
だから当時、この目の前の男が、ひどく露骨に好意をぶつけて来た時には、訳が分からなかったのだ。
ストンウェルという名の男を、「泡立て器」と呼んだのは、彼自身だったのだ。訳も分からないままに、気分を動揺させるこの幾つか年下の男を。
「あんたが、逃げ出したのは、俺のせい?」
ストンウェルは苦笑まじりに問いかける。いや、とマーチ・ラビットは首を横に振る。原因の一つではあったかもしれない。だがそれだけではない。
マスコミがあおり立てる自分の姿や、期待される姿や、幾ら支払っても支払っても取り立てを迫ってくる様な周囲や……
結局は、今その時点にある自分自身から、逃げ出したかったのだ。
そのためなら、どうなってもいい、と思っていた。
死ななければ、どうにでもなる。それ以外どうでもよかった。
ただもうひたすら、自分のことなど誰も知らない、自分自身も、自分のことを忘れられるようなよ、そんな場所に、逃げたかったのだ。
幸か不幸か、彼が送られたライという冬の惑星は、そういう所だったのだ。
しかも送られた原因は、―――彼の相棒だったのだ。
顔は、知っていた。
コモドドラゴンズが招待された歓迎パーティの席で、居心地悪そうにしていた、スポンサーの一つであるクロシャール社の跡取り息子。
向こうは向こうで、知っていたのだろう。ベースボール好きの少年。
パーティではただ「見た」だけだったが、あんな場所で出会ったら、それどころではない。手を掴む、あの必死な目。
俺は、覚えていたんだな。
口に出さずに彼はつぶやく。
「ご苦労様」
思考が堂々巡りを始めた、と思ったところへ、ヒノデ夫人が紺の缶の「サンライズ」ビールを手に現れた。
じゃあまたな、とストンウェルは壁から背を離して、サンライズのメンバーに取り巻かれているヒュ・ホイの方へと向かった。
「俺に、話があるということでしたね、ヒノデ夫人」
「ええ」
「それは、あなたの息子さんのことですか?」
「それは半分。だから先にもう半分のことを言っておきましょうかしらね」
「半分?」
「新しくリーグ戦に加わる新生『サンライズ』に、戦力の一人として加わってほしいの。マーティ・ラビイさん」
「マーティ・ラビイに、ですか?」
「無論よ」
彼女は一言で片付ける。
「私は、あなたの過去には別に興味は無いの。あなたはあの試合でいいピッチングをした。それだけよ。私は旧コモドドラゴンズのメンバーに、今回の人選をさせた。それが何処の誰であっても良かったわ。たまたまそれが元D・Dという名の何処かのチームの花形投手であったとしても、そんなことはどうだって良かったわ。だから腕試しを兼ねて試合をしたのでしょうに」
「明快ですね」
「私はあいにく、商売人なのよ」
くすくす、と彼女は笑い、自社のビールを口に含む。
「でもそれは、昔の私には無かったことだわ」
「昔の」
「息子が死んだと思ってから、ね」
それは、と彼は言葉を接ごうとする。だが彼女はそれをビールを持たない方の手で制す。
「あの子は死んだのよ。もう名前も籍も、残っていない。あのひとがそうしたのだけど、私の中でも、そうしない訳には、いかなかったわ」
「それは、社のためですか?」
相棒の記憶は、つなぎ合わせた時に、「捨てられた子供」の図を表していた。
「社のために、奴の存在を消したのですか?」
「声を荒げないで、ラビイさん。私達の様な、そういう階級に生まれた者には、それなりに、立場とか、覚悟というものが必要なのはご存じかしら?」
「立場――― 覚悟?」
前者だけだったら、そんなもの判らない、と言ってしまうのはたやすい。だが覚悟、ときた。
「経済的に何不自由ない生活、人より裕福で贅沢なことができる様な階級に生まれるってことは、その地位や周囲の生活を支えてくれる人々に対し、責任と覚悟を持つってことなのよ。私とその家族の肩には、クロシャール社が、その社員の暮らしが掛かっているの。その跡取りが、テロ行為などしてはいけないのよ」
「それは……」
「あなたの言いたいことも、判るわ。だって私は母親だったのよ?」
彼女はやや好戦的に、彼に詰め寄る。
「だから、夫とは別れたのよ。あのひとが、あの子を見殺しにしたのだから。ええ、私ができないからやってくれたのは判る。だけど、許せなかった。その代わり、私が今度は社を背負うことにしたのよ」
「それは、重いでしょうね」
「ええ重いわ」
きっぱりと言う。
「だけど、それは、私の義務よ。そして大切なものだわ。それに」
「それに?」
「あの子は、見つけられたくなかったのでしょう?」
うって変わって、今までの好戦的な表情が泣きそうに歪む。マーチ・ラビットはうなづく。それは確かに事実だった。
「あの子は、そういうことに合わなかった。向いていなかった。なのに、私たちは、それが当然だと、育ててきた。そういう子じゃなかったのにね。だから、ええ、私はあの子を、探さないことにしたの」
相棒は、「尋ね人の時間」に決して依頼を出そうとしなかった。
「では、この先も、ずっと?」
「向こうが、会いたいと思わない限り」
彼は苦笑する。だがそれはそれで、いいのかもしれない、とも思える。それはもう、自分の口を出すべき問題ではないのだ。
「で、最初の話に戻るけれど、マーティ・ラビイさん。私たちのサンライズに、入ってくれないかしら?」
彼はちら、と向こう側で和んでいるメンバーを見る。まだサンライズのメンバーは、こちらを伺っている様だった。
そんな視線は願い下げ、と言ってしまうのはたやすい。断って、また気楽に生活に舞い戻ってしまうのもいい。ふらっと、そんな気持ちが彼の中をかすめる。
だけど。
こちらの視線に気付いたヒュ・ホイがにっこりと笑った。
ああ、と彼もまた笑い返す。あのゲームは、楽しかった。自分は、ベースボールが好きなのだ。思い知らされたのだ。
「結局、誰が入るんですか?」
「元々がスカウトの様なものだから、ラゴーンとスクェアとペトローネ以外は皆、そうね」
「ラゴーンも、ですか?」
「彼は、ね」
くす、と彼女は笑った。そしてこれは内緒よ、と付け足す。
「彼は、ちょっとばかり、別の畑から借りてきたのよ」
え、と彼は目をむく。
「絶対に、全星系統合スポーツ連盟は、何か悪さをして、こっちを試すと思っていたわ。だから、いざという時の人員だったの。そのスジから、ちょっと貸してもらったのよ」
つまりは、対テロ要員だったって訳か、と彼は納得する。
「旧コモドドラゴンズの中でも、あの二人はもう、別の職についていて、それをずっと続けたい、って言ってるわ。ストンウェルは―――」
彼女は言葉を切る。
「ストンウェルは、あなた次第だ、と言っていたけど」
呆れた、とマーチ・ラビットは肩をすくめた。
彼は思う。
いや、幸せの意味も知らなかった。
いつでも、代償を払え、と誰もが迫ってくる様な気がしていた。だから精一杯やっていた。
なのに、その精一杯を、それ以上に、と周囲は求めた。少なくとも、彼にはそう感じられた。
そんな気持ちでやっていては、いくら大好きなベースボールでも、次第に色あせてくる。
そんな、自分の気持ちで、彼はその時、手一杯だった。だから。
だから当時、この目の前の男が、ひどく露骨に好意をぶつけて来た時には、訳が分からなかったのだ。
ストンウェルという名の男を、「泡立て器」と呼んだのは、彼自身だったのだ。訳も分からないままに、気分を動揺させるこの幾つか年下の男を。
「あんたが、逃げ出したのは、俺のせい?」
ストンウェルは苦笑まじりに問いかける。いや、とマーチ・ラビットは首を横に振る。原因の一つではあったかもしれない。だがそれだけではない。
マスコミがあおり立てる自分の姿や、期待される姿や、幾ら支払っても支払っても取り立てを迫ってくる様な周囲や……
結局は、今その時点にある自分自身から、逃げ出したかったのだ。
そのためなら、どうなってもいい、と思っていた。
死ななければ、どうにでもなる。それ以外どうでもよかった。
ただもうひたすら、自分のことなど誰も知らない、自分自身も、自分のことを忘れられるようなよ、そんな場所に、逃げたかったのだ。
幸か不幸か、彼が送られたライという冬の惑星は、そういう所だったのだ。
しかも送られた原因は、―――彼の相棒だったのだ。
顔は、知っていた。
コモドドラゴンズが招待された歓迎パーティの席で、居心地悪そうにしていた、スポンサーの一つであるクロシャール社の跡取り息子。
向こうは向こうで、知っていたのだろう。ベースボール好きの少年。
パーティではただ「見た」だけだったが、あんな場所で出会ったら、それどころではない。手を掴む、あの必死な目。
俺は、覚えていたんだな。
口に出さずに彼はつぶやく。
「ご苦労様」
思考が堂々巡りを始めた、と思ったところへ、ヒノデ夫人が紺の缶の「サンライズ」ビールを手に現れた。
じゃあまたな、とストンウェルは壁から背を離して、サンライズのメンバーに取り巻かれているヒュ・ホイの方へと向かった。
「俺に、話があるということでしたね、ヒノデ夫人」
「ええ」
「それは、あなたの息子さんのことですか?」
「それは半分。だから先にもう半分のことを言っておきましょうかしらね」
「半分?」
「新しくリーグ戦に加わる新生『サンライズ』に、戦力の一人として加わってほしいの。マーティ・ラビイさん」
「マーティ・ラビイに、ですか?」
「無論よ」
彼女は一言で片付ける。
「私は、あなたの過去には別に興味は無いの。あなたはあの試合でいいピッチングをした。それだけよ。私は旧コモドドラゴンズのメンバーに、今回の人選をさせた。それが何処の誰であっても良かったわ。たまたまそれが元D・Dという名の何処かのチームの花形投手であったとしても、そんなことはどうだって良かったわ。だから腕試しを兼ねて試合をしたのでしょうに」
「明快ですね」
「私はあいにく、商売人なのよ」
くすくす、と彼女は笑い、自社のビールを口に含む。
「でもそれは、昔の私には無かったことだわ」
「昔の」
「息子が死んだと思ってから、ね」
それは、と彼は言葉を接ごうとする。だが彼女はそれをビールを持たない方の手で制す。
「あの子は死んだのよ。もう名前も籍も、残っていない。あのひとがそうしたのだけど、私の中でも、そうしない訳には、いかなかったわ」
「それは、社のためですか?」
相棒の記憶は、つなぎ合わせた時に、「捨てられた子供」の図を表していた。
「社のために、奴の存在を消したのですか?」
「声を荒げないで、ラビイさん。私達の様な、そういう階級に生まれた者には、それなりに、立場とか、覚悟というものが必要なのはご存じかしら?」
「立場――― 覚悟?」
前者だけだったら、そんなもの判らない、と言ってしまうのはたやすい。だが覚悟、ときた。
「経済的に何不自由ない生活、人より裕福で贅沢なことができる様な階級に生まれるってことは、その地位や周囲の生活を支えてくれる人々に対し、責任と覚悟を持つってことなのよ。私とその家族の肩には、クロシャール社が、その社員の暮らしが掛かっているの。その跡取りが、テロ行為などしてはいけないのよ」
「それは……」
「あなたの言いたいことも、判るわ。だって私は母親だったのよ?」
彼女はやや好戦的に、彼に詰め寄る。
「だから、夫とは別れたのよ。あのひとが、あの子を見殺しにしたのだから。ええ、私ができないからやってくれたのは判る。だけど、許せなかった。その代わり、私が今度は社を背負うことにしたのよ」
「それは、重いでしょうね」
「ええ重いわ」
きっぱりと言う。
「だけど、それは、私の義務よ。そして大切なものだわ。それに」
「それに?」
「あの子は、見つけられたくなかったのでしょう?」
うって変わって、今までの好戦的な表情が泣きそうに歪む。マーチ・ラビットはうなづく。それは確かに事実だった。
「あの子は、そういうことに合わなかった。向いていなかった。なのに、私たちは、それが当然だと、育ててきた。そういう子じゃなかったのにね。だから、ええ、私はあの子を、探さないことにしたの」
相棒は、「尋ね人の時間」に決して依頼を出そうとしなかった。
「では、この先も、ずっと?」
「向こうが、会いたいと思わない限り」
彼は苦笑する。だがそれはそれで、いいのかもしれない、とも思える。それはもう、自分の口を出すべき問題ではないのだ。
「で、最初の話に戻るけれど、マーティ・ラビイさん。私たちのサンライズに、入ってくれないかしら?」
彼はちら、と向こう側で和んでいるメンバーを見る。まだサンライズのメンバーは、こちらを伺っている様だった。
そんな視線は願い下げ、と言ってしまうのはたやすい。断って、また気楽に生活に舞い戻ってしまうのもいい。ふらっと、そんな気持ちが彼の中をかすめる。
だけど。
こちらの視線に気付いたヒュ・ホイがにっこりと笑った。
ああ、と彼もまた笑い返す。あのゲームは、楽しかった。自分は、ベースボールが好きなのだ。思い知らされたのだ。
「結局、誰が入るんですか?」
「元々がスカウトの様なものだから、ラゴーンとスクェアとペトローネ以外は皆、そうね」
「ラゴーンも、ですか?」
「彼は、ね」
くす、と彼女は笑った。そしてこれは内緒よ、と付け足す。
「彼は、ちょっとばかり、別の畑から借りてきたのよ」
え、と彼は目をむく。
「絶対に、全星系統合スポーツ連盟は、何か悪さをして、こっちを試すと思っていたわ。だから、いざという時の人員だったの。そのスジから、ちょっと貸してもらったのよ」
つまりは、対テロ要員だったって訳か、と彼は納得する。
「旧コモドドラゴンズの中でも、あの二人はもう、別の職についていて、それをずっと続けたい、って言ってるわ。ストンウェルは―――」
彼女は言葉を切る。
「ストンウェルは、あなた次第だ、と言っていたけど」
呆れた、とマーチ・ラビットは肩をすくめた。
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