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10.友人・右中将源経房の訪問と香の父の出世の裏
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「だいっきらい、ですか」
ええ、と梛は答えた。
「それはまた。ずいぶんとはっきりとおっしゃることで」
そう言ってははは、と右中将・源経房は笑った。
夏。中関白家の大黒柱であった道隆が亡くなって以来、世間はずっと騒がしい。
中宮が実家である二条第へ下がっている時を見計らった様に、兄弟である伊周と隆家が捕らえられた。
花山院への乱暴や私用を禁じられている呪法を行った罪で流罪を申しつけられた。息子悲しや、と母である高階貴子も病気がひどいと梛は聞いている。
その中で、中宮が髪を下ろした。殆どそれは発作的だったとも噂に聞いている。――にも関わらず、その時既に懐妊していたり。
そして追い打ちをかける様に、二条第が火災に遭った。仕方なし、中宮は高階邸に遷った。
中宮にとっては最悪の状態と言えた。
梛はその頃、里に帰っていた。
中宮の女房達は皆、中関白家の没落の元凶は右大臣派と信じている。彼女は以前から右大臣道長やその周辺人物と親しかった。あくまでそれは「お友達」に過ぎないのだが、相手がまずかった。
そんな訳で、少々中宮の御前には居づらくなっていた。疲れの溜まった気持ちも身体も少し里で休めたかったのだ。
「お友達」ではなく恋人の部類であった藤原実方が昨年、陸奥守になり都から姿を消したしのも痛かった。時々文が送られて来る。美しい真っ白な「陸奥」紙を添えて。
ちなみに現在目の前に居る源経房は「お友達」である。彼の姉は現在の右大臣道長の妻の一人・明子である。だが父高明がかつて政変によって失脚したこともあってか、彼自身の言動は慎重である。
梛に里住まいをすすめてくれたのも彼だった。退出しようかどうか、と悩んでいた梛にこう言った。
「あなたが居たからってどうにもならないこともある。だからむしろ、こういう時にはお互い離れて、頭を冷やしたほうがいい」
それには梛もうなづかざるを得なかった。
「まあ、しばらくはあなたものんびりして、例の枕種を書き留めてなさいな。宮中で今までにあった楽しかったこととか、色々書くべきことはあるでしょう」
それが良いかもしれない、と梛は思った。また出仕したならば、忙しさに取り紛れて、書くと言っても短いものばかりになってしまうかもしれない。
今ならば。宮中で中宮と過ごした日々、実際に見て聞いた出来事が色あせないうちに書き留めておけるかもしれない。
「そうですね。……そう、大殿さまが生きていらした頃のこととか。私もだんだん歳をとってきましたので、忘れないうちに書き留めておかなくては」
「そうそうその調子。あと、物語の話を昔の友達としているも良い。そういうことがまた後で、中宮さまをお喜ばせになるだろう」
それでは、としばらく読まなかった物語を引っ張り出して梛はじっくりと読んでみた。
「うつほ」の連作も改めて全編通して読み返した。
長い。こんな長い話は前代未聞だろう。今まで一番長い、とされていた「落窪」「住吉」の三倍はある。よく書ききったものだ、と梛は感心したものである。
そしてそんな彼女のもとへこの経房や、頭の弁・藤原行成といった「お友達」達がやってきたり文を送ったりしては、現在の宮中の状況を教えてくれる。
この日の経房の来訪も、そんな一つだった。
「ところで、兼雅をだいっきらい、と言い放った強者の姫は、何処の誰ですか?」
「関心がおあり?」
「まあそれなりに」
梛は黙って眉を軽くつり上げた。おおこわ、と経房は口元を上げた。
「あなたの話を聞くところによると、なかなか面白いひとの様だ。今大人気の物語に、そんなにあけすけな感想をする者はいないでしょう。しかも自分なら、なんて」
「香さんは時々、物語を書くんです」
それはそれは、と彼は開いていた扇をぱちん、と閉じる。
「今書いている話はきちんと仕上げるつもりだから、下向する前に私に一部送るということです」
「下向」
「越前へ。お父上が今年の除目で越前守になられたということで」
ああ、と彼は扇でぽん、と手を打った。
「それではあの、為時の」
「はい」
「いやあ、なかなかあれは楽しい話だった」
そうだ。梛もそのことはこの方から聞いたのだ。
今年の除目で、前式部丞・藤原為時は、まずは淡路守に任命された。長くお召しがなかった学者貴族としては、地方の国守になることは悪いことではない。
だが国と言ってと言っても善し悪しがある。淡路は「下」のほう、実入りが少ないとされている国だった。
そこで為時はその辛さを嘆いた漢詩を書いて、主上つきの女房に託したそうだ。
「――寒い夜も一心に学問に刻苦精励し、血の涙を流す程であったのに、その功も認められず、力量にふさわしくない官に任命されたので、除目の夜が明けた春の朝、私は空しく晴れ渡った空を眺めて思いにふけるばかりであります――」
その話を聞いた道長は、乳母子の源国盛が既に任に当たっていた「大国」越前を彼に譲ったと。
美談として、世間には伝わっている、と経房は梛に言った。そしてこう付け加えた。
「まあ我が義兄上にとっては、最初の公の権力を奮う機会です。学問好きの若い主上の関心を引くには良かったでしょう」
確かに、と梛はうなづいた。一条帝は学問が好きだ。それ故に聡明で博識な中宮と話も合っていたとも言える。
「それと、為時は石頭の部類の学者ですから、大国で荒稼ぎもしないだろう、という見込みですね。あとは大陸からの客人に対しての通訳ができるのではないか、ということ」
「あら、では為時どのはなめられているということでは? あとは、なんて。漢学の才があるから、という理由が先ではないなんて」
「その通りですよ」
さらりと彼は流した。
「しかし結果は結果です。使えなければ、まあ元々淡路程度のひとですから、またそのあたりに使えばいい。使えれば御の字というところでしょうね。だいたい『苦学の寒夜、紅涙袖をうるおし』なんて露骨な句に道長殿が感動するとは私には思えませんねえ」
「あなたは如何です?」
「内緒です」
経房はそう言うと扇で口元を隠し、目を細めた。
ええ、と梛は答えた。
「それはまた。ずいぶんとはっきりとおっしゃることで」
そう言ってははは、と右中将・源経房は笑った。
夏。中関白家の大黒柱であった道隆が亡くなって以来、世間はずっと騒がしい。
中宮が実家である二条第へ下がっている時を見計らった様に、兄弟である伊周と隆家が捕らえられた。
花山院への乱暴や私用を禁じられている呪法を行った罪で流罪を申しつけられた。息子悲しや、と母である高階貴子も病気がひどいと梛は聞いている。
その中で、中宮が髪を下ろした。殆どそれは発作的だったとも噂に聞いている。――にも関わらず、その時既に懐妊していたり。
そして追い打ちをかける様に、二条第が火災に遭った。仕方なし、中宮は高階邸に遷った。
中宮にとっては最悪の状態と言えた。
梛はその頃、里に帰っていた。
中宮の女房達は皆、中関白家の没落の元凶は右大臣派と信じている。彼女は以前から右大臣道長やその周辺人物と親しかった。あくまでそれは「お友達」に過ぎないのだが、相手がまずかった。
そんな訳で、少々中宮の御前には居づらくなっていた。疲れの溜まった気持ちも身体も少し里で休めたかったのだ。
「お友達」ではなく恋人の部類であった藤原実方が昨年、陸奥守になり都から姿を消したしのも痛かった。時々文が送られて来る。美しい真っ白な「陸奥」紙を添えて。
ちなみに現在目の前に居る源経房は「お友達」である。彼の姉は現在の右大臣道長の妻の一人・明子である。だが父高明がかつて政変によって失脚したこともあってか、彼自身の言動は慎重である。
梛に里住まいをすすめてくれたのも彼だった。退出しようかどうか、と悩んでいた梛にこう言った。
「あなたが居たからってどうにもならないこともある。だからむしろ、こういう時にはお互い離れて、頭を冷やしたほうがいい」
それには梛もうなづかざるを得なかった。
「まあ、しばらくはあなたものんびりして、例の枕種を書き留めてなさいな。宮中で今までにあった楽しかったこととか、色々書くべきことはあるでしょう」
それが良いかもしれない、と梛は思った。また出仕したならば、忙しさに取り紛れて、書くと言っても短いものばかりになってしまうかもしれない。
今ならば。宮中で中宮と過ごした日々、実際に見て聞いた出来事が色あせないうちに書き留めておけるかもしれない。
「そうですね。……そう、大殿さまが生きていらした頃のこととか。私もだんだん歳をとってきましたので、忘れないうちに書き留めておかなくては」
「そうそうその調子。あと、物語の話を昔の友達としているも良い。そういうことがまた後で、中宮さまをお喜ばせになるだろう」
それでは、としばらく読まなかった物語を引っ張り出して梛はじっくりと読んでみた。
「うつほ」の連作も改めて全編通して読み返した。
長い。こんな長い話は前代未聞だろう。今まで一番長い、とされていた「落窪」「住吉」の三倍はある。よく書ききったものだ、と梛は感心したものである。
そしてそんな彼女のもとへこの経房や、頭の弁・藤原行成といった「お友達」達がやってきたり文を送ったりしては、現在の宮中の状況を教えてくれる。
この日の経房の来訪も、そんな一つだった。
「ところで、兼雅をだいっきらい、と言い放った強者の姫は、何処の誰ですか?」
「関心がおあり?」
「まあそれなりに」
梛は黙って眉を軽くつり上げた。おおこわ、と経房は口元を上げた。
「あなたの話を聞くところによると、なかなか面白いひとの様だ。今大人気の物語に、そんなにあけすけな感想をする者はいないでしょう。しかも自分なら、なんて」
「香さんは時々、物語を書くんです」
それはそれは、と彼は開いていた扇をぱちん、と閉じる。
「今書いている話はきちんと仕上げるつもりだから、下向する前に私に一部送るということです」
「下向」
「越前へ。お父上が今年の除目で越前守になられたということで」
ああ、と彼は扇でぽん、と手を打った。
「それではあの、為時の」
「はい」
「いやあ、なかなかあれは楽しい話だった」
そうだ。梛もそのことはこの方から聞いたのだ。
今年の除目で、前式部丞・藤原為時は、まずは淡路守に任命された。長くお召しがなかった学者貴族としては、地方の国守になることは悪いことではない。
だが国と言ってと言っても善し悪しがある。淡路は「下」のほう、実入りが少ないとされている国だった。
そこで為時はその辛さを嘆いた漢詩を書いて、主上つきの女房に託したそうだ。
「――寒い夜も一心に学問に刻苦精励し、血の涙を流す程であったのに、その功も認められず、力量にふさわしくない官に任命されたので、除目の夜が明けた春の朝、私は空しく晴れ渡った空を眺めて思いにふけるばかりであります――」
その話を聞いた道長は、乳母子の源国盛が既に任に当たっていた「大国」越前を彼に譲ったと。
美談として、世間には伝わっている、と経房は梛に言った。そしてこう付け加えた。
「まあ我が義兄上にとっては、最初の公の権力を奮う機会です。学問好きの若い主上の関心を引くには良かったでしょう」
確かに、と梛はうなづいた。一条帝は学問が好きだ。それ故に聡明で博識な中宮と話も合っていたとも言える。
「それと、為時は石頭の部類の学者ですから、大国で荒稼ぎもしないだろう、という見込みですね。あとは大陸からの客人に対しての通訳ができるのではないか、ということ」
「あら、では為時どのはなめられているということでは? あとは、なんて。漢学の才があるから、という理由が先ではないなんて」
「その通りですよ」
さらりと彼は流した。
「しかし結果は結果です。使えなければ、まあ元々淡路程度のひとですから、またそのあたりに使えばいい。使えれば御の字というところでしょうね。だいたい『苦学の寒夜、紅涙袖をうるおし』なんて露骨な句に道長殿が感動するとは私には思えませんねえ」
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