績女村

りもーとみかん

文字の大きさ
上 下
1 / 1

績女村

しおりを挟む
「績女村」
つむぐむらと読みます。
関東某所に戦前まであったとされる村で女性中心のコミュニティを形成し、男は子供を作るための道具でしかない。
よって男は生涯種馬として座敷牢で過ごし、男児を授かればそれもまた然り…
ただし村の存在は確認されておらず、都市伝説の域を出ない。

「田舎に移住したい」
と前々から言っていた職場の先輩が退職、移住して2ヶ月…
そんな先輩から
「お盆休みに遊びに来ないか?」
と誘われ1泊の予定でお邪魔することになりました。
普段から出不精であまり遠出や旅行などしない僕にとって到着した無人駅はとても新鮮なもので、見渡す限り田畑と山が広がっているのどかな地域です。
「駅に着いたら車で迎えに行くから連絡して…」
先輩の自宅は駅から車で15分ほど、ということでスマホから連絡しようと思ったんですが…
舗装道路の脇から山林に続くような砂利道を見つけました。
僕はその緑が生い茂る砂利道に何となく惹かれ
「急ぐ旅でもないし…」
と軽自動車ですら通るのがやっとの狭い砂利道を進んで行きます。
蝉の大合唱に吹き出す汗を拭いながら時間にして約30分、突然拓けた場所に出ました。

ちょっとした広場があり、その広場を取り囲むように家屋が建ち並んでいます。
バイオハザード4をプレイしたことがある人にしかわかりませんが、冒頭に出てくる村をこぢんまりさせた雰囲気…
しかしそのどれもが朽ち果て、生活感はまったくありません。
長いこと放置された草木で、面影が僅かに残る程度の庭…
しかし見るからに廃村の中で、広場だけは整理されているように感じました。
「誰かが手入れでもしてるのかな?わざわざ?何のために?」
一軒の家屋に縁側だったであろう場所を見つけ腰を下ろします。
持参したお茶を飲みながら周りを見渡すと、この村が生きていた情景が浮かんでくるようでした。
子供たちが走りまわり母親は洗濯物を干し、その横でお父さんが薪を割ります。
車も進入できないこの村で、自給自足の生活を送る村の人々…
僕の先入観で固まった妄想が、どんどん膨らんでいきました。

夏の蒸し暑さも忘れ、そんな思いを馳せていると右の草むらから
「ガサガサ…」
姿は見えませんが何かの気配…
「動物…?」
さらに正面の草むらからも音だけが聞こえます。
「風もないのに…」
僅かに揺れているのが確認できました。
「あれ?もしかして囲まれてる?」
それでも呑気に構えていると突然、背後から
「ドドドドーッ!」
辺りに響く何者かの豪快な足音…
その何者かは振り向こうとする僕を、一瞬で羽交い締めにします。
脇の下からグイグイと締め上げる力は、僕がまったく抵抗できないほど力強いものでした。
「ちょ、ちょっと!離せっ!ふざけんな!おいっ!」
口で抵抗するのが精一杯で、目的もわからない何者かに
「殺されるかも…」
そんな恐怖心が一気に湧き上がります。
と同時にものすごい違和感を感じました。
僕の背中に当たる柔らかい何か…
「えっ?胸…?まさか女…女なの…?」
普段から体を使う仕事をしているので腕っぷしには自信があったのですが、そんな僕が身動きできないほど簡単に押さえ込まれるなんて…
情けないやら悔しいやら、それでも女性とは思えない怪力で一段と締め上げてきます。
「ミシッ、ミシッ…」
腐りかけた畳の上を、もう一人の何者かが近づく足音…
それは僕の手首を縄のようなもので拘束すると、目隠しと猿ぐつわも手慣れた様子ではめました。

「余計なことしたら首、掻っ切るぞ」
耳元で響いたその声は間違いなく女性です。
声の感じから4、50代…
首に冷たいものをあてがわれた僕はそれが刃物なのか、ただのハッタリなのか目隠しのため確認できません。
「ザッ…ザザーッ、」
庭のほうから、草むらを掻き分けるような音に混じって足音も聞こえます。
「久しぶりの男だな」
「なかなか上等な家畜じゃん…」
その話し声に3、4人?いや、もっといるかも…
複数人で下半身を押さえ込まれ、ジーンズから下着まで脱がされました。
さらに股を広げるように膝を柱かどこかに縛られ、そこでようやく羽交い締めから解放されます。
「うわぁ、きったねぇチンコ…真っ黒じゃん!」
「ケツの穴も臭そうだな…」
「私はこんなの好きだわ…先に犯していい?」
そんな会話に、おそらく羽交い締めをしていた女性が
「やめろ!私が捕獲したんだから…私が最初だよ!」
一体、何が始まるんだろう…
不安と恐怖しかありません。

股間に温かく柔らかい感触を感じると、誰かが口に咥えているのがわかりました。
悲しいかな、こんな時でも性器は一瞬で大きくなります。
汗まみれの汚い下半身を貪る音…
すぐさま重みが加わり
「あっ、あぁん…んん…」
挿入されたことで色っぽい声が漏れました。
僕が動かずいると
「バチーン!」
髪を鷲掴みにされ強烈なビンタが飛んできます。
「腰!腰動かせよ!ほら!クソ便所がっ!」
目隠しをされているので、すべての行動が突然やってきて身構えることすらできません。
さらに気味が悪かったのは挿入している間、手拍子に合わせて周りから唄が聞こえてきたこと…
「めめこさほしがきゃおのこは…なんたら」
僕にはそう聞こえましたが意味もわからず、抑揚のないその唄がとても不気味に思えました。
鼻息が荒くなる中でイクと、その女も体内に精液を注入されたのがわかったのか、僕から離れていきます。
「おいっ!さっさと勃たせろ!」
間髪入れず脇腹に蹴りが飛んできました。
その衝撃と痛みに身悶えしていると
「ちょっとコイツの目、覚ましてやって」
誰かが囁きます。
僕の猿ぐつわを取り、両頬を親指と人差指で力強く摘む女…
自然に口を開けると温かい液体が一気に降り注ぎ、その独特の匂いからそれがオシッコだとすぐに理解しました。
あまりの勢いに口から吐き出す僕に
「ほら、飲め!全部飲み干せ!」
「バチーン!」
またまたビンタが頬を打ちます。
「いや、あんたの小便が臭いんだろ…私が口直ししてやるからな」
そんな言葉とともに2人目のオシッコが僕の顔を汚していき、あっという間に上半身がずぶ濡れになりました。
僕の口に舌が入ってくると何者かの激しいキス…
汗やオシッコで汚れていることなどお構いなしに口元から首すじまで、せわしなく舌を這わせる女…
その吐息は僕の股間とともに少しずつ大きくなり、2人目が僕の上にまたがります。
「いいかい?ここじゃお前は臭ーい便所以下なんだよぉ?汚い汚い便所以下…」
女が慌ただしく腰を振っている最中も気味の悪いあの唄が周辺に響き、因習めいたものを感じました。

鷲掴みにした僕の髪を、烈火の如く左右に揺さぶります。
「はい!次っ!次は誰がいく?」
「私がいくわ…さっさとチンコ硬くすんだよ」
猿ぐつわが取れたことで話せるようになると
「目的は?お前らの目的は何なんだよ?」
「お前って…誰に口聞いてんだよ!」
脳を揺さぶるほどの平手打ち…
「家畜の分際で…生意気な男だねぇ…」
その時、胸の辺りにチクッとした痛みが走ります。
異物が体内に入る不快な痛み…
「お前に彫り物してやるからな…ここに来た証だよ」
「派手なのしてやれよ!人前で服脱げないくらいの…」
その痛みは間髪入れず、そして絶え間なく続きました。
「痛い?痛いのぉ?やめるのぉ?」
優しい口ぶりで呟く何者か…
「痛い…やめて…やめて…ください…あぁ…」
苦痛に耐え返事をすると
「あははーっ、誰がやめるか!あはは…お前のその苦しむ姿たまんねーなぁ…あっはっはーっ!」
なんだ?ここの女たちは…
性欲を満たすのが目的じゃないのか?
狂ってる…
「はい、いい子いい子…やめてほしかったらねぇ…ほら、ここ…大きくしてぇ、チンコ硬くしてぇ」
僕の頭をナデナデしつつ、猫なで声で囁く女…
「早くぅ…まだぁ?まだ勃たないのぉ?まだぁーっ!まだ勃たねーのかよおぉぉ!」
目隠しされているものの、目を見開いた女の表情が浮かびます。
「ズブズブズブ…」
立て続けに、胸元の皮膚を突き破るような針の痛み…
「ほーら、言うこと聞かないから…痛い?痛いよねぇ?」
僕はいつの間にか抵抗することを忘れました。
「こりゃ、お仕置きが足らねぇんだろ?ペッ!」
別の女が呟くと、僕の周囲から複数人で唾を吐く汚い音がします。
次の瞬間
「ズブズブ…ズブッ…」
アナルに何かが入ってきました。
「あぁ…あーん、やめ…て…あぁ…ん」
不覚にも僕が淫らな声を上げると
「コイツ…ケツの穴で感じてんじゃん」
「ほんとだ…チンコ大きくしてやがる」
「これじゃ、お仕置きになんねーなぁ」
そんな会話が聞こえました。
僕のアナルは性器よりも敏感で、ディルドで遊びながら快楽にふけることも頻繁にあります。
だらしないアナルに刺激を与えられ、喘ぎ声が止まりません。
「正直に言ってごらん…気持ちいいのか?」
僕が頷くと
「そっかそうか…それじゃもっと気持ちよくしてやるよ」
明らかにアナルの許容範囲を超えた、太い何かを無理やり入れようとしている様子…
アナルの中でグニョグニョと動いているのは指…でしょうか?
「ほらっ!もっと入んだろ…手首まで飲み込め!」
案の定、拳をグリグリと勢いよく押し付けてきました。
「あっ!あぁん!裂けちゃう!お尻裂けるうぅぅ!」
僕が叫ぶと
「ケツの穴、破壊してみっか?」
そんな言葉にドキドキ…
しかし胸の鼓動は恐怖心ではなく好奇心に変化していきました。
この時点で徐々に思考がおかしくなっていたのだと思います。
「体の力抜いて…お前はこれからウンコを垂れ流して生きてくんだよ…」
僕の頭を撫でながら耳元で女の優しい声…
言われた通り全身の力を抜くと、オシッコが溢れ出てきました。
「コイツ、漏らしやがった…きったねぇ」
そんな言葉とは裏腹に舌を這わせる複数の感覚…
下半身に女たちが群がり、汚いオシッコをすする下品な音も聞こえます。
拳はなおもアナルから腸内へと入りたがっているよう…
いや、僕の卑猥で醜いアナルが、拳を貪欲に求めていました。
「ズボッ…」
一瞬の激痛を乗り越えた快感に身震いが止まりません。
アナルを責めていた拳が…
あの大きな拳が挿入されると夏の暑さから出る汗とは違う、冷や汗やアブラ汗ともわからない何かが全身から一気に吹き出ます。
「ほーら、入ったよ…どこまで入んだろうねぇ」
その冷静で落ち着いた声にゾクゾクしました。
「うぐっ!あぁ!あぁーん!はぁはぁ、いいっ!あぁーん!」
アナルの中を激しく掻き乱す新たな快感に、言葉にならない吐息だけか辺りに響きます。
そうして3人、4人と僕にまたがり、繰り返される射精と挿入…
一体、何人の女と交わったのだろう…
もう精液すら出ません。
次第に女たちの声が遠くなります。
薄気味悪いあの唄も、胸に刻む彫り物の痛みも今はありません。
正常な判断ができなくなった僕は
「この女たちと一緒に暮らしたい…この女たちに犯されながら色欲にまみれた時間を過ごしたい」
そんな想いが心の中を支配していきました。

草木が僅かな風に揺られる、そんな小さな音まで聞こえるほど辺りは静かです。
淫猥な性の宴もそろそろ終わるのでしょうか…
「ここにいちゃダメよ…」
ふと女の言葉が耳に入り、一瞬冷静になりました。
しかし、未だに余韻が続く僕からは荒い吐息のみ…
その女は拘束された膝の縄を解いてくれると
「ずいぶん汚されちゃったね…」
口汚い女たちとは明らかに違う、穏やかな口調で話しかけます。
僕の頬を優しく撫でながら
「はい…頭上げて…」
膝枕をしてもらった僕は、女の柔らかい太ももに安堵の息を漏らしました。
しばらくこうしていたい…
そんな僕の気持ちを察したのか
「力抜いていいよ…」
ひと言だけですがこの女には安心感があり、僕は甘えるように身を委ねます。
「痛い?胸の傷…」
「いえ、大丈夫…それよりも膝枕のほうが疲れるでしょ?」
もう長いことそうしてもらっていたので、僕は自分から頭を下ろすと
「酷い傷…かわいそうに…ここにいるともっと酷い目に遭わされるから…」
僕の胸に触れながら舌を這わせる温かい感触…
「目隠しと手首の拘束も解いてもらえますか?」
「今はダメ…抵抗するでしょ?」
その女は僕の上に乗り、口の中に舌を入れてきました。
今までの厳しい責めとは打って変わって、落ち着いたキスに何となく安心します。
「僕は…どうなるの?」
「何十年も監禁されて…捨てられるのよ」
男は子供を作るための道具…
精液は最後の一滴まで搾り取られ、利用価値がなくなると逃げられないよう四肢を切断…
とどめを刺さずそのまま放置するのは、そんな男にすら群がり性欲を満たす女がいるから…
「虐めることで快感を得る女もいるし…なぶりものにするの」
彼女はそんな話をしてくれました。
「男たちの最後は…わからないし見たこともない」
それにしては子供や男たちの気配も声も感じない…
僕の口元に柔らかく温かいものが触れます。
それは女の胸であり、乳首を口に含むと
「あぁ…いい…そう、いいわ…」
下半身に足を絡ませる彼女から、色っぽい声が聞こえました。
汗とオシッコにまみれた汚い僕の上から下まで、お掃除をするように優しく舌で舐め回す彼女…
胸の傷も癒されるように痛みが和らぎます。
「手首の拘束を解いてほしい…」
「ダメ…」
「この手であなたを抱きたいんだ」
「ふぅ…」
彼女は大きなため息をつくと
「やっぱりダメ…」
そう言うと僕の股間を口で遊び始めます。
「大きいわぁ…美味しい…とても美味しい…あぁ…」
性器をすする卑猥な音に気持ちも高揚しました。

「ザッ、ザッ…」
近づく誰かの足音を耳で感じると同時に
「ちょっとあんた…コイツ逃すつもりじゃないよね?」
おそらく解かれた膝の縄を見て言ったのでしょう。
「コイツに惚れたの?そんなの許さないよ!」
大きくなる何者かの声に
「んな訳ないだろ、誰がこんなヤツ…」
僕を足蹴にする彼女は続けて
「これからって時に邪魔すんなよ!人がいると気が散るから…さっさと向こうに行きな!」
「おぉ、怖っ!はいはい、わかったよ」
何者かの足音が次第に小さくなります。
騎乗位で上に乗る彼女は、僕の首元に顔を寄せました。
「あなたの名前は?なんて呼べばいい?」
僕が聞くと
「ここで生まれた人間に名前なんてないよ…そうねぇ、暑い夏だし…ナツってどう?」
「うん…ナツ…ナツさん、いい響き…」
「あんたは?」
「ナオ…ナオヤのナオ…」
「ナツとナオ…うふっ、似てるね」
目隠しされているものの、彼女の無邪気な笑顔が浮かんでくるようです。
「ナオ…硬い…太いわぁ…いい…気持ちいい…」
ゆっくりと腰を振るナツさんの淫らな喘ぎ声…
「こんなとこで生まれなきゃ、幸せになれたかもしれないね」
呟く彼女はさらに
「ナオは逃げるんだよ…手伝うから…」
「なんで?助けてくれるの?」
僕の言葉に
「なんでだろうね…あんただけは助けなきゃいけない気がするの」
なんとも曖昧な返事…
「ナツさんは?一緒に逃げようよ?」
そんな呼びかけに
「ううん、私はいいの…ほら、手首出して…」
僕は拘束された手首を彼女に解かれると、目隠しを外すよりも先にナツさんを両手で抱きしめました。
力加減がわからず思い切り抱きしめる僕に
「ちょっと…痛いよ…ナオ、痛いってば…」
「ナツさん、一緒がいい!一緒に逃げよう!」
ナツさんが言います。
「うん、じゃあ、先に行ってて…」
「絶対ですよ?必ず逢いに来るって約束ですよ?」
夢中で抱く僕に
「うん、ナオ…目隠し取るよ?」
彼女が勢いよく目隠しを取った瞬間
「ナオっ!さようなら…」
ナツさんの言葉が耳に響きました。

目を開けるとギラギラと照りつける夏の陽射し…
長時間の目隠しでそんな光に慣れたのはしばらく経った頃です。
「ナツさん…ナツ…さん?」
周りを見渡すとナツさんの姿はありません。
「えっ?はぁ?なに?なんで?」
ナツさんの姿どころか僕が犯された痕跡も完全に消え、初めて見た廃村の佇まいだけが残っていました。
もちろん服も着ています。
Tシャツをめくってもあれだけ痛い思いをした胸の傷跡すら見当たりません。
「夢?白昼夢?いやいや、そんな訳は…」
スマホで時間を確認すると13時45分…
駅に着いたのが13時過ぎだから、この廃村に到着した時間とぴったり合います。
しかし僕が女たちに輪姦された時間がすっぽりと抜け、まるで狐につままれたよう…
「ナツさん!ナツさーん!」
呼びかけたところで当然返事が返ってくることもなく混乱していると、ある物を見つけました。
僕のそばに使い古された手ぬぐい…
「まさか…」
目隠しされていた手ぬぐい?
「いやいや、だとしたら手足を縛っていた縄もないとおかしいじゃん」
そんなひとり言を呟いたのは、自分を納得させるためです。
でも僕、見たんです。
ナツさんが目隠しを外したその時、逆光に照らされた彼女のシルエットを…
ナツさんの姿は影のように黒く表情こそ窺えませんが、髪の短い彼女が優しく微笑む口元を僕は確かに見ました。

しばらく思いを巡らせ、僕は駅に向かいます。
スマホで先輩に連絡すると、15分ほどで迎えに来てくれました。
豪勢な食事を振る舞ってくれ、足が伸ばせるお風呂もいただきました。
それで僕、聞いてみたんです。
駅の近くにある山のこと、舗装道路から伸びた砂利道のこと、その先にある廃村…
「廃村があるなんて聞いたことないな…」
というか、引っ越してきて間もないから知らないだけかも…
とも言われました。
「あっ!そうそう、画像撮ったんだ…」
僕はスマホで撮った画像を見せようとデータを確認しますが…
案の定、そこに画像はありません。
当たり前ですよね。
だってすべては夢なんですから…
とても楽しい一泊をさせてもらった先輩に、帰りも駅まで送ってもらいました。
そこで僕はどうしても確認せずにはいられない、あの廃村に向かいます。
しかし、昨日まであったはずの舗装道路脇から伸びた砂利道がそこにはありませんでした。
いくら探しても見当たらず、思い出だけを胸に駅をあとにします。

半年後…
25歳になった僕は夏美というショートヘアの女性と知り合い、1年後には結婚もしました。
思いやりのある優しい女性です。
もともとは一人暮らしをしていたナツの部屋に転がり込んだんですけどね…
同い年の彼女の部屋で見つけた手ぬぐい…
その見覚えのある手ぬぐいに
「これ…どこで買ったの?」
「うん?これ…?買った記憶ないなぁ…」
彼女曰く、酔ってどこからか持ってきたかも…
「なんかさ…懐かしい感じの手ぬぐいよね」
ナツが言いました。
「うん…そうだね、懐かしい…」
その手ぬぐいは、あの廃村で見た手ぬぐいとまったく同じもの…
いや、偶然似ていただけかもしれません。
僕がナツと呼ぶ女性と知り合い、結婚したのも偶然です。
彼女に初めて名前を聞かれたときの言葉もきっと偶然…

「ナツとナオ…うふっ、似てるね」
    
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

アレンジ可シチュボ等のフリー台本集77選

上津英
大衆娯楽
シチュエーションボイス等のフリー台本集です。女性向けで書いていますが、男性向けでの使用も可です。 一人用の短い恋愛系中心。 【利用規約】 ・一人称・語尾・方言・男女逆転などのアレンジはご自由に。 ・シチュボ以外にもASMR・ボイスドラマ・朗読・配信・声劇にどうぞお使いください。 ・個人の使用報告は不要ですが、クレジットの表記はお願い致します。

処理中です...