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「そ、そんなっ! 」

 本当か!? 

 それなら、僕はこの人に、今まで何という事をしていたんだ!? 

――――はしたない!

 奏はパニック寸前になって、ますます身体を小さくした。

「ご、ごめんなさい……」

「なぜ謝る? 」

「は、破廉恥なオメガなんですね……僕は。――――覚えてないけど……」

 そんな、とんでもないサキュバスのような事をしていたとは!

 恥ずかしくて、情けなくて――――このまま、死んでしまいたい!

 奏は心底そう思うと、ベッドの上で身体を丸めた。

 それを、栄太は『こらこら』と言いながら、やんわりと身体を開こうとする。

 両者の力の差は歴然としている。

 奏の抵抗など難なく封じると、栄太は自分の太腿の上へと奏の身体を移動させた。

 ジタバタと身動きすると、腿の裏へと手を差し込まれて、ギュッと身体を密着させられる。

「あ……」

 意識していなかったが、いつの間にか奏は大きく足を開いた状態で、栄太と正面から向き合いながら、その下肢の上で跨るような格好になっていた。

 俗にいう、対面座位というスタイルである。

 栄太の方も、たまたまこの姿勢になったワケであるが――――。

「ほぉ――これもいいもんだな……」

 クスリと笑い、栄太は奏の細腰をしっかりとキープする。

「や、やだっ」

 栄太の熱い雄芯が、ダイレクトに奏の小ぶりな雄芯と擦れ合い、次第にヌルヌルになっていく。

 奏は、両手を栄太の肩へ置き、必死になって逃れようと仰け反るが――――しっかりと腰を掴まれている為に、逃げる事は出来ない。

 栄太は、奏の抵抗など片手で封じ込める事は可能なのに、敢えてそれをせずに、互いの雄芯を擦り合わせるという意地悪を開始した。

 つるり、ぬるりと、互いのモノが触れ合う。

 下っ腹が、互いの体液で濡れそぼる。

 もう、奏は恥ずかしくて恥ずかしくて――――顔を覆って、意地悪な栄太へ抗議をした。

「もうっ! いや、って――言ってるのに!! 」

 さすがにこれ以上やったら嫌われると思ったか、栄太は一つ笑うと、その行為を中断した。

 そして姿勢を変えて、今度はお互いの性器を、大きな手の平でギュッと握り込む。

「あっ! 」

「ん? これなら、さっきも風呂の中でやっただろう? 」

「で、でも……」

 さっきは、栄太のモノだけを握り込んだが――今度は違う。

 お互いの雄芯を一緒くたに握るなんて――――しかも大きさも全然違うし、感じる熱さも全然違う。

 ダイレクトに、奏の小ぶりな雄芯はその違いを感じ取り……もう、本当に恥ずかしくて憤死しそうだ。

 しかも困った事に、奏のそれはこの異常な状況に感化したのか、ピクリと興奮の兆しを見せる。

 それを見て、栄太はニヤリと笑った。

「お? ちょっと大きくなったか? 」

「だ、だって――」

「それでもまだ、オレよりずっと小さくて可愛いが」

「ばかっ! 」

 身じろぐと、栄太はそれを逃さないというように、巧みな手つきで擦りだした。

「あ、ああっ! 」

 羞恥を上回る快感に、奏の身体は、栄太の上で海老のように跳ねる。

 そして、知らぬ間に尻の狭間へ伸ばされた片方の手が……。

「ひっ!! 」

 栄太の指が後孔に忍び込み、クチュクチュといやらしい音を立てる。

 互いの先走りで、下っ腹から股間まで濡れていただけに、余計に音が大きく聞こえる。

「あ、あ――……お、音が……」

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