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Cross-purposes of the love

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 アレンはたぎる情熱のままに、熱心に、だが丹念に、後孔を解しにかかる。

 彼の情熱が報われるように、硬かったそこは次第に潤み始めた。

 一本、次に二本と、狭隘きょうあいな孔へ差し込む指を増やしていく。

「あ、あぁ……ん――」

 その刺激に、達実の意識は徐々に覚醒を始めた。

 さすがに、あらぬ場所から湧き起こる刺激に気が付いたのだろう。

「ん――な、に……? 」

 これはマズい。

 まだ正気に戻ってもらうには早い。

 そう判断したアレンは、もしもの為に用意していたクスリとウイスキーを口に含み、再び深く達実へ口付けた。

 無防備な達実は、大人しくそれを嚥下する。

――――ゴクリ。

「……タツミ? 」

 恐る恐る声を掛けると、達実は「うん……」と小さく返事をかえし、再び目をトロンとさせて瞳を閉じた。

 その愛らしい唇から、静かな寝息がスゥーっともれるのを聴いて、アレンは安堵の息をつく。

 そして再び、悪戯を開始した。

 二本差し込んでいた指をゆっくりと付け根まで押し進め、そしてまたゆっくりと引き抜く。これを何度も繰り返していると、さすがに硬かった蕾も、柔らかくふっくらと綻び始めた。

 放出して柔らかくなっていた達実の前方も、再びゆるく立ち上がる兆候を見せる。

…………巧みなアレンの手淫に、素直な反応を示しているのだ。

「君は、本当に可愛いよ」

 アレンはニヤリと笑うと、二本だった指を三本に増やした。

「うぅ……」

 さすがに苦しいのか、達実の額に珠のような汗が浮いてくる。

 だがアレンは譲歩せずに、差し込んだ三本の指をそれぞれ別方向へ開いた。

 その、指の一本が――――内部に秘蔵されていた官能のスイッチに触れた!

「ああっ! 」

 意識のない達実の口から、切ない声が上がった。

 すると同時に、ビクリと震えながら達実の前もピンっと勃ち上がる。

「あ……ん……? な、にぃ……へん……」

 幼気いたいけな子どのようにムズがる達実を、アレンは逃さぬようしっかりと捕まえる。

 そうして、指に触れた快楽のポイントを、重点的に攻め始めた。

「ん、んん、や――ぁ」

 全身を鮮やかに染めながら、達実は悶える。

 オメガではない、確かな男性の肉体をしているのに……やはり、今まで抱いたどの人間よりも、この眼前の身体こそが最も魅力に溢れている。

 出会ってから今に至るまでの長い時間、アレンはずっと達実のことが好きだった。

 しかし実際に抱こうとしたら、もしかしたら自分は、興奮する事も勃起する事もなく、平素なままかもしれないとも危うんでいた。



 なぜなら、達実はアレンと同じ『支配者』であるアルファだから。彼は本来、相手を組み敷く側であって、誰かに組み敷かれる側ではないのだから――――。



 だが、そんな危惧は必要なかったらしい。

 今までで一番、自分は興奮している。

 激しく勃起し、今にも爆ぜそうになっている己を確かに自覚している!

「君に比べたら――――オメガなど、何の魅力もない臭いだけの肉人形だな」

 アレンはそう呟くと、達実の腰を持ち上げて、大きく左右へ足を開いた。

 そうしてから、体液で既に濡れている達実の後孔へと舌を抉り込ませる。

 指で抉り、押し広げ、舌先で巧みな攻撃を繰り返す。

 片手も休ませずに、シュッシュッと達実の陰茎を擦り続ける。

 その刺激に、達実の全身が跳ね上がった。

「ぅ――――! 」

「おっと、これは盛大だ。ハハハ、私の頭が、君のミルクでベトベトだ」

 金色の髪を伝って滴り落ちる白濁を頭髪ごと掻き上げると、アレンは満足げに笑った。

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