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番外編
4、優しいえっち
しおりを挟む柔らかな光がレースカーテンから溢れる。
触れるような優しいキス。角度を変えて何度も。なんだか、いつも以上にどきどきする。
「智紀さん……すき」
「うん」
腰をぐっと智紀の体の方に寄せられて、敦美が智紀の体の上に乗る形でぴたりと体がくっつく。
ちゅ、ちゅ、と響く甘美な音が、頭の中を智紀のことでいっぱいにする。熱い吐息が体温を徐々に上げていく。ゆっくりと舌が絡み合えば、お互いに求めるように動きだした。舌同士が動き擦れる度に、きゅうっと子宮が疼く。
気持ちいい……、智紀さんを食べたい。
思い切って舌を唇で咥えて、吸う。「ぁふっ」という智紀の呻き声に、敦美は思わず笑ってしまった。
「んふふ……智紀さんの舌、おいしい」
「やったな……?」
智紀の目がきらりと光る。その目に射抜かれるように、ドキッと胸が高鳴った。いたずらをするかのように唇を軽く吸い上げ、智紀は首元へ顔をうずめた。吐息が敦美の首筋にかかる。
「あっ……」
首筋を噛むようにキスし、強く吸われた。じんじんとそこから体全身へ、快感の波が広がってゆく。
「ん……」
よく見えるところに、真っ赤な花が咲いた。智紀はゆっくりと位置をずらしながら口付けをする。それは降るようなキスで、敦美の体を甘い痺れで覆ってゆく。敦美の息がだんだんと荒くなってきた。
「はぁ……っ」
「キス、きもちいい?」
「き、きもちいい、です」
「ふふ……よかった」
すると智紀の舌が首筋を這った。背筋をゾクゾクさせる、丁度いい硬度で首の根元から徐々に上がってくる。若干の強弱がついていて、強くなるたびに体がびくびく反応した。
「敦美は、舐められるのも好きだもんね?」
「はぁっ……!」
耳朶に囁かれてびくんっと大きく体が震えた。とろっと股を湿らせたのが自分でも分かった。
智紀はゆっくりと耳を舌でなぞりながら、敦美の背中にあるファスナーを下ろしてゆく。
「んぁ……っ」
ワンピースは腰まで脱がされて、ブラジャーもホックを外されするりと取られ……。無防備な上半身が露わになった。
桃色に火照った体に、智紀はキスをする。首筋に、鎖骨に、胸の谷間に。幾度となく降るキスに、敦美の体はどうしようもなくぴくぴく震えた。
背中に回されていた手が敦美の形のいい胸に移動するように、そっと膨らみに触れる。触れるか触れないかの愛撫は、ぞくぞくと背筋を粟立たせた。
「んっ」
智紀の舌と指と口で、体の全感覚を操られているような気がする。
「かわいい……」
頂に直接触れてないのに、ぷくっとピンクの果実が立ち上がっているのを見て、智紀は嬉しそうに呟く。いつも見られているはずなのに、部屋が明るいせいかなんだか凄く恥ずかしい。
「見ちゃ、や……」
「かわいいのに。ほら、隠さないでもっと見せて……」
両腕を捕らえられ、ゆっくりと果実を舐め上げられた。びくっと背中が反り返って後ろに倒れそうになるところを、智紀のしっかりとした腕が支えてくれた。
「今日は……いつもより、感じやすい?」
「……あ、明るいから……恥ずかしいんです」
顔を赤くした敦美に、智紀が微笑む。
「恥ずかしがってる敦美……かわいい」
ちゅぅ、ちゅぅと果実を吸い、舌で撫で転がしながら、もう片方を手で包むように優しく揉む。
「ぁあっ……んっ」
快感が全身へ伝わり、それがどんどん大きくなって敦美の体を支配してゆく。
智紀は頂を可愛がりながら、敦美の顔をじっと見た。目が合って、敦美は恥ずかしくなってふいっと顔を反らす。
「や、やだっ……見ないで」
とろんとしたような、感じている表情を智紀にじっくり眺められてしまった。絶対に変な顔になってる。恥ずかしい……。
耳まで真っ赤にした敦美に、智紀は「わかった」と笑う。
「じゃあ、立って」
「へ? こ、こうですか……?」
ゆっくりと立ち上がれば、ワンピースがストン、と下にズレ落ちて、パンツしか履いていない状態になった。しかも立ち上がれば、丁度股のところに智紀の顔がくるではないか。智紀の体を跨いでいる格好になり、とてつもなく恥ずかしくなった。反射的に一歩下がろうとしたところを、智紀に腰を捕まれ身動きが取れなくなる。
「え、あの、ちょっと……待ってっ」
「やだ。……ねえ、もっと恥ずかしがって」
くちゅっと音がする。下着の上から触れられて、体が震え上がった。
「ぁっ……だめっ……」
「下着の上からでもわかるよ、ここ」
ぷっくり膨らんでいる花芽を見つけ、下着の上から攻め立てる。びりびりと電流が駆け抜け、快感が一気に膨れ上がってすぐに弾けた。
「んんんっ……っ」
膝ががくがくと笑うが、敦美が座ることはまだ許されない。下着をゆっくりと下ろされれば、愛液が下着についていて糸を引くように伸びている。
「あ……やだぁ……」
股を閉じようとしても智紀に阻止される。下着は下まで下ろされて、ゆっくりと愛液を指で掬われた。優しく触れられて、びくんと体が飛び跳ねる。愛液はとろっと智紀の指にまとわりついた。
「見て、敦美。……えろいね」
「やぁ……言わ、ないで……っ」
見たくないというように敦美は首を振る。智紀はそんな敦美を愛おしげに見つめ、ゆっくりと蜜裂を割って指を中へ挿れた。
「ぁう……」
指が抜き差しされて、慣れた頃に増える。とろとろと溢れ出る愛液をかき混ぜながら、敦美の体が気持ちがいいと反応する場所を刺激した。
先ほどの刺激から与えられた快感を優に超えるものが、とてつもない破壊力を持って敦美を襲う。その快感は体中を駆け巡り、敦美を高みへと昇らせようとする。敦美の体がびくびくびくと小刻みに震え始めた。
「……あっ……だっ……んぁっ」
びくついている敦美を十分に眺めたら、智紀はぐちゅぐちゅに濡れている花芽へと舌を近づけた。膨れた花芽を固くした舌先でつつくようにして舐めて愛してやる。
敦美の体は敏感なところに智紀の吐息がかかって、熱くて、刺激的で、言う事を聞かない。もっともっとと受け止めようと腰が動き出す。そして、智紀の舌と指の刺激が相まって、敦美は一気に快楽の頂へ駆け上がった。
「ひゃあぁぁっ……!!」
敦美の体が一際大きく跳ねた。蜜口からとろりと蜜が零れ落ちてくる。それが、やけに艶かしかった。
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