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第1部1章 はじめてづくし
024 ゴブリン掃討戦その1
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翌朝、俺は快適に目覚めた。
興奮して寝られないんじゃないかと思っていたが、野宿1週間の疲れはそのような興奮なんか関係ないぐらいすぐさま深い眠りに俺を導いた。
水浴びとベッド、屋根というのは本当に素晴らしいものだなと思う。
朝食はジャガイモとタマネギのスープ。これだけだったが、それでもあまり食は進まなかった。
緊張しているんだろう。
皆、同じのようで会話もあまりないままに食事を終えるとそそくさと装備を整えた。俺は鎧をつけおえると、斧の柄をチェックした。外で軽く振ってみる。両手で振る。しっかりと振れる。次に片手で振る。リーチが少し長くなる。けれど少し振りがぎこちない。力まないようにして重心と重力を意識する。少し振りやすくなった。柄の持つところを少しずつ変えてみながら、振り続ける。
サゴさんはフォークの穂先をボロ布で磨いている。チュウジは鎖分銅の鎖を1つずつ点検している。ミカさんは念入りに大盾を調べている。
「準備は大丈夫そうですか?」
サゴさんの問いかけに俺たちは無言でうなずく。
1日で戻ることを前提に野営道具と保存食の大半は村に預けていく。これだけで身軽になった。
昨晩、作戦会議のあと、ステンさんに火矢を作れないかとお願いしてみた。
何本か作れるが、ゴブリンの居住地ですぐに火をつけられるかわからないとのことだった。
「着火に関しては俺が責任を持ちますので、ステンさんが最初に撃てる数の矢を火矢にしてください」
そう頼んでおく。
正面から正々堂々と叩く。そんな能力は俺たちにはない。だから、使える手は用意しておきたい。
ステンさんの案内でゴブリン野営地に向かう間もみんな口数が少なかった。
かくいう俺もほとんど口がきけない。
こういうときに軽口が言えるようになったら一人前なんだろうなとかしょうもないことを思いながら黙々と歩いた。
「ここからはかがんでください」
先導してくれていたステンさんが後ろを向いてささやく。
そう言われた俺たちはかがんで進む。この姿勢は地味にきつい。
午後の日差しは強く、それもまたこの姿勢の辛さを増大させる。
少し進んだところでステンさんがやや遠くにたつ煙を指差す。
「あの煙の下にシェルターが見えますか?」
枝と葉っぱで作られたテントのようなシェルターがいくつかとその近くの焚き火を囲むゴブリンらしき人影(亜人影?)が見える。
「ここからならば矢は届きます」
ぼろ布を巻いた矢に油を染み込ませながら、ステンさんが言う。
「シカタさん、着火をお願いします」
「まかせてください」
布の上にさらに糸くずを置いて、そこに向かって静電気で火花を散らすと簡単に火種ができる。それをボロ布にうつして火矢のできあがり。
「手品みたいですね」
「種も仕掛けも……あるのかな?ないのかな? よくわかりません」
自分でもよくわからない返事をしてから、作戦を確認する。
まず火矢を撃って相手を混乱させる。木と葉で作られたゴブリンのシェルターに燃え移ってくれたら最高だし、そうでなくとも混乱させることは可能だろう。
そのあと、ステンさんには安全なところに退避してもらう。
そして、俺たちが混乱状態のゴブリンに突撃という流れ。
要するに奇襲だ。
「ステンさん、お願いします」
俺の合図でステンさんが立て続けに3本の火矢を放つ。
矢はゆるやかな弧を描いて、シェルターに向かって飛んでいく。
2本はすぐに消えたが1本はシェルターの1つに燃え移ったようだ。
指差しでステンさんに退避の指示をすると、俺は叫ぶ。
「突っ込むぞ!」
俺たち4人は集落に駆けていく。
駆けてきた俺たちにゴブリンが3匹ばらばらと向かってくる。
統制は取れていない。統制が取れていれば、少人数で立ち向かう前に態勢を整えようとするはずだ。
時間が大事だ。ゴブリンたちが混乱している間に1匹でも多く減らさないといけない。
能力を発動させる。左目の奥が押し込まれるような感覚。
「サゴさん!」
俺の声にサゴさんは前に進み出て、大きく口を開ける。
「ごばぁ」
絵面はなんというか大変よろしくないが、サゴさんが酸のブレスを相手に吐きかける。
向かってきたゴブリン3匹のうち2匹は酸をもろに被ったようだ。もんどり打って倒れる。
「ミカさん! 吹っ飛ばせ!」
残りの1匹をミカが盾でタックルして吹っ飛ばす。
チュウジが態勢をくずしたそのゴブリンの頭を鎖分銅で強打する。
俺とサゴさんは酸を被って地面で転げ回っているゴブリンにとどめを刺そうと試みた。
俺は振り上げた斧を薪割りの要領で振り下ろしてゴブリンの顔を叩き潰し、サゴさんはフォークを相手の心臓あたりに突き刺す。
不意打ちとはいえ、前回の苦戦が嘘のように調子が良い。
野営地の規模を考えると、残りの戦闘要員は多分5、6匹程度。
目の前では2匹のゴブリンが逃げようとしている。
「進めっ! 合流させるな」
「えいっ!」
追いついたミカが逃げるゴブリンの頭を棍棒で横殴りに強打する。首をおかしな方向に曲げながらゴブリンは崩れ落ちる。
俺は俺で駆けながらもう1匹の背中にに斧を投げつける。
斧はゴブリンの背中にくいこむ。
倒れたゴブリンの背中から斧を抜くと、そのまま頭を叩き割って止めをさす。
ゴブリンの頭蓋骨が砕けるのが手を通じてわかる。
嫌な感覚だ。でも、気にしたらこちらが殺られる。
残りはおそらく3、4匹。
混乱していたゴブリンたちも態勢を整えたようだ。
興奮して寝られないんじゃないかと思っていたが、野宿1週間の疲れはそのような興奮なんか関係ないぐらいすぐさま深い眠りに俺を導いた。
水浴びとベッド、屋根というのは本当に素晴らしいものだなと思う。
朝食はジャガイモとタマネギのスープ。これだけだったが、それでもあまり食は進まなかった。
緊張しているんだろう。
皆、同じのようで会話もあまりないままに食事を終えるとそそくさと装備を整えた。俺は鎧をつけおえると、斧の柄をチェックした。外で軽く振ってみる。両手で振る。しっかりと振れる。次に片手で振る。リーチが少し長くなる。けれど少し振りがぎこちない。力まないようにして重心と重力を意識する。少し振りやすくなった。柄の持つところを少しずつ変えてみながら、振り続ける。
サゴさんはフォークの穂先をボロ布で磨いている。チュウジは鎖分銅の鎖を1つずつ点検している。ミカさんは念入りに大盾を調べている。
「準備は大丈夫そうですか?」
サゴさんの問いかけに俺たちは無言でうなずく。
1日で戻ることを前提に野営道具と保存食の大半は村に預けていく。これだけで身軽になった。
昨晩、作戦会議のあと、ステンさんに火矢を作れないかとお願いしてみた。
何本か作れるが、ゴブリンの居住地ですぐに火をつけられるかわからないとのことだった。
「着火に関しては俺が責任を持ちますので、ステンさんが最初に撃てる数の矢を火矢にしてください」
そう頼んでおく。
正面から正々堂々と叩く。そんな能力は俺たちにはない。だから、使える手は用意しておきたい。
ステンさんの案内でゴブリン野営地に向かう間もみんな口数が少なかった。
かくいう俺もほとんど口がきけない。
こういうときに軽口が言えるようになったら一人前なんだろうなとかしょうもないことを思いながら黙々と歩いた。
「ここからはかがんでください」
先導してくれていたステンさんが後ろを向いてささやく。
そう言われた俺たちはかがんで進む。この姿勢は地味にきつい。
午後の日差しは強く、それもまたこの姿勢の辛さを増大させる。
少し進んだところでステンさんがやや遠くにたつ煙を指差す。
「あの煙の下にシェルターが見えますか?」
枝と葉っぱで作られたテントのようなシェルターがいくつかとその近くの焚き火を囲むゴブリンらしき人影(亜人影?)が見える。
「ここからならば矢は届きます」
ぼろ布を巻いた矢に油を染み込ませながら、ステンさんが言う。
「シカタさん、着火をお願いします」
「まかせてください」
布の上にさらに糸くずを置いて、そこに向かって静電気で火花を散らすと簡単に火種ができる。それをボロ布にうつして火矢のできあがり。
「手品みたいですね」
「種も仕掛けも……あるのかな?ないのかな? よくわかりません」
自分でもよくわからない返事をしてから、作戦を確認する。
まず火矢を撃って相手を混乱させる。木と葉で作られたゴブリンのシェルターに燃え移ってくれたら最高だし、そうでなくとも混乱させることは可能だろう。
そのあと、ステンさんには安全なところに退避してもらう。
そして、俺たちが混乱状態のゴブリンに突撃という流れ。
要するに奇襲だ。
「ステンさん、お願いします」
俺の合図でステンさんが立て続けに3本の火矢を放つ。
矢はゆるやかな弧を描いて、シェルターに向かって飛んでいく。
2本はすぐに消えたが1本はシェルターの1つに燃え移ったようだ。
指差しでステンさんに退避の指示をすると、俺は叫ぶ。
「突っ込むぞ!」
俺たち4人は集落に駆けていく。
駆けてきた俺たちにゴブリンが3匹ばらばらと向かってくる。
統制は取れていない。統制が取れていれば、少人数で立ち向かう前に態勢を整えようとするはずだ。
時間が大事だ。ゴブリンたちが混乱している間に1匹でも多く減らさないといけない。
能力を発動させる。左目の奥が押し込まれるような感覚。
「サゴさん!」
俺の声にサゴさんは前に進み出て、大きく口を開ける。
「ごばぁ」
絵面はなんというか大変よろしくないが、サゴさんが酸のブレスを相手に吐きかける。
向かってきたゴブリン3匹のうち2匹は酸をもろに被ったようだ。もんどり打って倒れる。
「ミカさん! 吹っ飛ばせ!」
残りの1匹をミカが盾でタックルして吹っ飛ばす。
チュウジが態勢をくずしたそのゴブリンの頭を鎖分銅で強打する。
俺とサゴさんは酸を被って地面で転げ回っているゴブリンにとどめを刺そうと試みた。
俺は振り上げた斧を薪割りの要領で振り下ろしてゴブリンの顔を叩き潰し、サゴさんはフォークを相手の心臓あたりに突き刺す。
不意打ちとはいえ、前回の苦戦が嘘のように調子が良い。
野営地の規模を考えると、残りの戦闘要員は多分5、6匹程度。
目の前では2匹のゴブリンが逃げようとしている。
「進めっ! 合流させるな」
「えいっ!」
追いついたミカが逃げるゴブリンの頭を棍棒で横殴りに強打する。首をおかしな方向に曲げながらゴブリンは崩れ落ちる。
俺は俺で駆けながらもう1匹の背中にに斧を投げつける。
斧はゴブリンの背中にくいこむ。
倒れたゴブリンの背中から斧を抜くと、そのまま頭を叩き割って止めをさす。
ゴブリンの頭蓋骨が砕けるのが手を通じてわかる。
嫌な感覚だ。でも、気にしたらこちらが殺られる。
残りはおそらく3、4匹。
混乱していたゴブリンたちも態勢を整えたようだ。
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