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第十三章 思いがけない王命
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仰ることは、もっともなのだけれど。それでは、どうやって殿下を追い詰めるというのか。考え込んでいると、アルベール様は焦れたようだった。
「ドニ殿下の告発なら、俺やモンタギュー侯爵で、責任を持ってやりますから。あなたはもう、危険な真似はしないで、俺たちに任せてください」
「……わかりましたわ」
素直にお答えすると、アルベール様は安堵の表情を浮かべた。
「それでよろしい。あなたが今考えるべきことは、結婚式の準備です。……そして、その後のこととか、ね」
からかうように囁かれて、私は真っ赤になるのがわかった。
「止めてください! 今から緊張させないで」
「可愛いな、そんなに怯えて……。あのパーティーの夜の時みたいだ」
軽いリップ音を立てて、アルベール様は私に口づけた。彼の手で胸元を乱されたことを思い出して、私はどんどん体温が上昇していくのを感じた。
「あの時は、途中までしか脱がせられなかったけれど……。今度は、途中では止めませんよ?」
「もう……。勘弁してちょうだい……」
盛大に赤面した顔を見られたくなくて、私はアルベール様の胸に顔を埋めた。といっても、耳まで赤くなっていたから、バレていただろうけれど。
(本当に、アルベール様の妻になれるのね……)
事件は、まだまだ解決とは言えないけれど。それでも、彼と結婚できると考えると、胸は躍った。愛する人の妻になれる、私はそう信じて疑わなかったのだ。――この夜までは。
「ドニ殿下の告発なら、俺やモンタギュー侯爵で、責任を持ってやりますから。あなたはもう、危険な真似はしないで、俺たちに任せてください」
「……わかりましたわ」
素直にお答えすると、アルベール様は安堵の表情を浮かべた。
「それでよろしい。あなたが今考えるべきことは、結婚式の準備です。……そして、その後のこととか、ね」
からかうように囁かれて、私は真っ赤になるのがわかった。
「止めてください! 今から緊張させないで」
「可愛いな、そんなに怯えて……。あのパーティーの夜の時みたいだ」
軽いリップ音を立てて、アルベール様は私に口づけた。彼の手で胸元を乱されたことを思い出して、私はどんどん体温が上昇していくのを感じた。
「あの時は、途中までしか脱がせられなかったけれど……。今度は、途中では止めませんよ?」
「もう……。勘弁してちょうだい……」
盛大に赤面した顔を見られたくなくて、私はアルベール様の胸に顔を埋めた。といっても、耳まで赤くなっていたから、バレていただろうけれど。
(本当に、アルベール様の妻になれるのね……)
事件は、まだまだ解決とは言えないけれど。それでも、彼と結婚できると考えると、胸は躍った。愛する人の妻になれる、私はそう信じて疑わなかったのだ。――この夜までは。
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