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二十五話
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ブレーカーを落とし、部屋の方々を指さし確認してから、玄関を出ようとした。
これで最後、後は部屋に鍵を掛け、この鍵を不動産屋に返すだけ。
そう思ったら、急に胸が詰まった。
「緒方、どうした?」
大学の四年間、卒業して六年半。
いろんな思いが込み上げてくる。
ゲイという性的指向、諦めていた自分の人生、その殻を破りたくて新堂にぶつけた。
追い求め、縋りつき、喜びも、苦しみも、俺の新堂への思いの全てがこの部屋にある。
最後にこの鍵を掛け扉を閉めたら、愛おしい過去の何もかもを、部屋の中に置き去りにするような気がした。
「……思い出全部、部屋ごと持っていきたい!」
涙と一緒に吐き出した俺の声は、かなり切羽詰まって聞こえた。
新堂は俺の頭にぽんと手を置き、そのまま片腕で胸に抱き寄せてくれる。
「写真撮ろうか。そういや、一枚もないだろ」
新堂は携帯を出してきて、まずは一枚、玄関先で俺と一緒にフレームに納まった。
もう一度、扉を開けて部屋に戻って、俺を風呂場に立たせたり、キッチン前に立たせたり、
狭いワンルームの中、カシャリカシャリと何枚も写真が撮られていく。
「ほら、緒方、可愛い顔で映ってるぞ」
新堂が楽しそうに見せてくれたのは、泣きっ面で肩を落とした、情けない俺ばかり。
「マジで可愛いな。これ、携帯の壁紙にしよ」
「そんなもん、使うなよ……」
携帯を覗きこんでいる新堂に、泣いてしまった照れ臭さから、文句も歯切れが悪くなる。
マンションを買うことを決め、初めて叔父さんと叔母さんに引き合わされた。
緊張でガチガチの俺を、叔母さんが腕によりをかけた豪華な手料理で温かく迎えてくれた。
子どものいない仲睦まじい老夫婦が、たった一人の甥っ子を、どれほど大切に思い、頼りにしているか、痛いほどに分かった。
男の俺をパートナーだと紹介する、そんな甥のことを、本音ではどう受け止めたのだろう。
もう一人息子ができたわと明るく言ってくれた叔母さんの笑顔に、諦めの色が見えたのは、俺の考え過ぎではないと思う。
もっと普通にお嫁さんを連れてきてほしかったと、声なき声が聞こえた気がした。
ごめんなさいと、心の中で詫びる。
俺が告白しなければ、新堂はごく普通に、可愛い彼女と家庭を作り、養父母に親孝行できたに違いない。
好きで、好きで、どうしようもなくて、無理に頼んで抱いてもらった。
今から思うと、俺が新堂を巻き込んだのだ。
「なぁ、緒方。これからの十年はさぁ、絶対に楽しいと思わない?」
「……そう……かな」
カシャリとまた一枚、俺の写真を撮りながら、新堂はしたり顔で頷いて見せる。
「いろんな所へ二人で行って、たくさん写真を撮ろう。楽しいこと全部忘れないようにさ」
「いろんなとこ?」
「そうそう、手始めに温泉行くか?」
「旅行すんの?」
「二人でどっこも行ったことないもんな」
まだ鼻をぐずぐず言わせている俺を励まそうというのか、新堂はにこにこ笑っている。
「露天風呂で、おまえのきわどいヌード撮ってやるよ」
「なんで……? やだよ」
俺が呆れて半眼になると、新堂は、何か思いついたらしく、大きく目を見開いた。
「あ! やってるとことか、動画に撮っとく?」
「ハメ……? はぁ? 絶対いやだ」
「なんで、老後の楽しみのためにも絶対撮っとくべきだって!」
冗談じゃないと俺はぷるぷる首を振る。
すると新堂は、さらっと怖いことを言い出した。
「例の携帯に録音してるって言われたヤツ。
あれ、ちょっと聞いてみたいと思わなかったか?
俺が挿れてるときの緒方の声をさ」
「新堂、それって悪趣味だ……」
真っ赤になって言い返したら、声を立てて大笑いされた。
からかわれている。
絶対、こいつ、俺の反応を面白がっている。
だけど、楽しそうに笑っている新堂を見ていると、俺もなんだか元気が出てくる。
「さぁ、とりあえず、飯食いに行こう!」
新堂に急き立てられ、改めて部屋を出た。
エレベーターに乗る間際に、もう一度振り返る。
秋の日の傾き始めた陽射しが、俺の部屋の玄関をきらきら明るく照らしていた。
そこには、さっき新堂が撮ってくれた泣きっ面の俺の姿が、俺たち二人を見送るように立っている。
泣き濡れた情けない顔が照れたように微笑んで、元気でやれよと、俺と新堂を見守ってくれている気がした。
「新堂」
「ん?」
「……ありがとう」
ごめん、そして、ありがとう。
俺たちが年をとり、命の尽きる最後の日に、悔いのない人生だったとおまえが思ってくれるように。
明るい光に包まれて、新堂はまぶしそうに目を細め、俺に微笑みをくれる。
「幸せになろう」
エレベーターの中、人目がないのをいいことに、抱きしめてくる俺の男は、
こんな言葉を耳元で、甘く優しく囁いてきた。
完
これで最後、後は部屋に鍵を掛け、この鍵を不動産屋に返すだけ。
そう思ったら、急に胸が詰まった。
「緒方、どうした?」
大学の四年間、卒業して六年半。
いろんな思いが込み上げてくる。
ゲイという性的指向、諦めていた自分の人生、その殻を破りたくて新堂にぶつけた。
追い求め、縋りつき、喜びも、苦しみも、俺の新堂への思いの全てがこの部屋にある。
最後にこの鍵を掛け扉を閉めたら、愛おしい過去の何もかもを、部屋の中に置き去りにするような気がした。
「……思い出全部、部屋ごと持っていきたい!」
涙と一緒に吐き出した俺の声は、かなり切羽詰まって聞こえた。
新堂は俺の頭にぽんと手を置き、そのまま片腕で胸に抱き寄せてくれる。
「写真撮ろうか。そういや、一枚もないだろ」
新堂は携帯を出してきて、まずは一枚、玄関先で俺と一緒にフレームに納まった。
もう一度、扉を開けて部屋に戻って、俺を風呂場に立たせたり、キッチン前に立たせたり、
狭いワンルームの中、カシャリカシャリと何枚も写真が撮られていく。
「ほら、緒方、可愛い顔で映ってるぞ」
新堂が楽しそうに見せてくれたのは、泣きっ面で肩を落とした、情けない俺ばかり。
「マジで可愛いな。これ、携帯の壁紙にしよ」
「そんなもん、使うなよ……」
携帯を覗きこんでいる新堂に、泣いてしまった照れ臭さから、文句も歯切れが悪くなる。
マンションを買うことを決め、初めて叔父さんと叔母さんに引き合わされた。
緊張でガチガチの俺を、叔母さんが腕によりをかけた豪華な手料理で温かく迎えてくれた。
子どものいない仲睦まじい老夫婦が、たった一人の甥っ子を、どれほど大切に思い、頼りにしているか、痛いほどに分かった。
男の俺をパートナーだと紹介する、そんな甥のことを、本音ではどう受け止めたのだろう。
もう一人息子ができたわと明るく言ってくれた叔母さんの笑顔に、諦めの色が見えたのは、俺の考え過ぎではないと思う。
もっと普通にお嫁さんを連れてきてほしかったと、声なき声が聞こえた気がした。
ごめんなさいと、心の中で詫びる。
俺が告白しなければ、新堂はごく普通に、可愛い彼女と家庭を作り、養父母に親孝行できたに違いない。
好きで、好きで、どうしようもなくて、無理に頼んで抱いてもらった。
今から思うと、俺が新堂を巻き込んだのだ。
「なぁ、緒方。これからの十年はさぁ、絶対に楽しいと思わない?」
「……そう……かな」
カシャリとまた一枚、俺の写真を撮りながら、新堂はしたり顔で頷いて見せる。
「いろんな所へ二人で行って、たくさん写真を撮ろう。楽しいこと全部忘れないようにさ」
「いろんなとこ?」
「そうそう、手始めに温泉行くか?」
「旅行すんの?」
「二人でどっこも行ったことないもんな」
まだ鼻をぐずぐず言わせている俺を励まそうというのか、新堂はにこにこ笑っている。
「露天風呂で、おまえのきわどいヌード撮ってやるよ」
「なんで……? やだよ」
俺が呆れて半眼になると、新堂は、何か思いついたらしく、大きく目を見開いた。
「あ! やってるとことか、動画に撮っとく?」
「ハメ……? はぁ? 絶対いやだ」
「なんで、老後の楽しみのためにも絶対撮っとくべきだって!」
冗談じゃないと俺はぷるぷる首を振る。
すると新堂は、さらっと怖いことを言い出した。
「例の携帯に録音してるって言われたヤツ。
あれ、ちょっと聞いてみたいと思わなかったか?
俺が挿れてるときの緒方の声をさ」
「新堂、それって悪趣味だ……」
真っ赤になって言い返したら、声を立てて大笑いされた。
からかわれている。
絶対、こいつ、俺の反応を面白がっている。
だけど、楽しそうに笑っている新堂を見ていると、俺もなんだか元気が出てくる。
「さぁ、とりあえず、飯食いに行こう!」
新堂に急き立てられ、改めて部屋を出た。
エレベーターに乗る間際に、もう一度振り返る。
秋の日の傾き始めた陽射しが、俺の部屋の玄関をきらきら明るく照らしていた。
そこには、さっき新堂が撮ってくれた泣きっ面の俺の姿が、俺たち二人を見送るように立っている。
泣き濡れた情けない顔が照れたように微笑んで、元気でやれよと、俺と新堂を見守ってくれている気がした。
「新堂」
「ん?」
「……ありがとう」
ごめん、そして、ありがとう。
俺たちが年をとり、命の尽きる最後の日に、悔いのない人生だったとおまえが思ってくれるように。
明るい光に包まれて、新堂はまぶしそうに目を細め、俺に微笑みをくれる。
「幸せになろう」
エレベーターの中、人目がないのをいいことに、抱きしめてくる俺の男は、
こんな言葉を耳元で、甘く優しく囁いてきた。
完
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