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二章 宝物捜索 編
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しおりを挟むゆっくりと撫でていた手に、シロは姿を人型へと変えた
俺とそんなに変わらない少年の見た目の彼は、とても複雑そうな表情を向けては顔を背けた
「 主……人を羨ましいと思ったのは初めてだ…… 」
『 それは変だな。人より聖獣としての方がずっと一緒に居られるし、主従関係じゃない 』
シャープな褐色肌の頬へと手の甲側の指でなぞり、黒手袋は邪魔だろうかと何気に外して
もう一度触るように撫でれば、彼は眉を寄せ僅かに顔を離し避けた
「 だから訳わなんねぇんだよ。今の俺……気持ちわりぃ…… 」
胸元の服をぎゅっと掴み、帽子と前髪によって隠れた表情は暗く、余り良く見えない為に帽子を取り、横へと置き答える
『 そんな事はないさ、俺は重い奴だし……格好いいシロがランケと並んだとき妬いたし、レイヴンと親しいのかと思ったときも落ち込んでた 』
「 はっ、なわけ。ずっと俺はコウガしか見てねぇよ。可愛くて危なっかしくて、綺麗なんだ……。御前が思ってる以上に…… 」
『 顔ね…… 』
自分の顎に触れ、そんないいかと考えるが悩む
確かに前世でも" 顔はいいのに "なんて言われてたが、あれは田舎の学校で偏差値が低かったからまともに見えただけで
都会に出れば俺以上のイケメンは沢山いた
アイドルになれるんじゃないかって奴とか、俳優ですか?と疑えるほどの美形も……
その中でもここに来て飛び切り、シロはかっこ良くて一目で気に入ったんだと思う
『 俺は、抱かれてから気にし始めたんだ……だから、顔が好きなのは分かるよ。イケメンってだけで許せたから 』
「 ……最初のは否定しないが、今はちげぇよ。性格含めて御前が好きだ、好きすぎて全人間も聖獣にもきっと…… 」
必死で訂正しようと、必死で嫌われないように言葉を考えてるのが分かる
見た目が幼いからか、それとも弱ってるのが分かるのか俺の中にある" 雄 "が酷いほどにグツグツと煮えてくる
『 あぁ、もういいよ…… 』
「 なんで、っ……! 」
元々立場なんて小さいと大きいってだけで決まってたもん
態と幼くなったのなら、それはシロの間違いだろ
同じ年齢になって体格も似たならその弱さを見せた瞬間に、立場は変わっても可笑しくはない
掴んだ顎を持ち上げて、今日はよく話してくれる口へと噛み付くように口付けていた
目を見開き驚くシロの咥内へとネジ入れ、舌先を探り重ねていく
「 おまっ、ひとが……はなして、んっ、のに……! 」
嫌なら噛み付けば良いのにされるがままに舐め取られ、僅かに離れた唇の隙間から文句を言う咥内へと唾液を流し込んだ
「 っ、んっ…… 」
気付いた様に喉を鳴らし飲み込む様子は、攻めで良く慣れてるように、溢すこと無く飲み干し
嫌そうにすることもなく、舌を向けた俺を受け入れ擦り合わせる
『 はぁー、ん…… 』
「 ンッ……! 」
水音が鳴り響き、時折咬む俺に密かな声を漏らしたシロは気付いた様に服を掴む
手袋を外していた片手は、彼の股へと入れ布の上から触ればその腰は密かに揺れる
俺より快楽に弱くて、交尾が好きなのを知ってるから簡単に呑まれていくだろ
「 っ……!ちょっ、待て……ふざけ! 」
『 たまには譲れ、俺も" 雄 "だ 』
「 !! 」
自分でもきっと冷静さを失ってた様に、冷たく告げたと思う
目を見開き文句を言おうとしたシロの言葉は消え去り、ベッドへと押し倒す俺へと抵抗をするのを止めたように固まってる
此はきっと、俺の反応に驚いてるように見えるがどうでもいいと内心思っては耳元へと言葉を告げる
『 俺の全部好きなら、全部受け止めてな?俺もまた、シロの全てを愛してるから 』
「 っ、ちげぇ……そう言うことじゃ無くてな……御前が、っ! 」
いつもなら噛み付いたり、怒って譲ろうとはしないが今日は心が弱ってるのだろう
簡単に観念するように、布の上から形にそって掴んだ陰茎によって暴れる身体は動きを止めた
「 っ…… 」
そうなるとやることは一つ
美味しく頂くことにする
『 脱げよ、俺も脱ぐ 』
「 絶対に倍返しにしてやる 」
『 どうぞ?シロに抱かれるの好きだし 』
「 なら俺が抱けばいいじゃねぇか…… 」
『 今はダメだ、譲らない 』
唸られる事すら気にせず、嫌そうに服を消したシロに俺もまた消せば
彼は怒りながらも触れる度に腰は揺れる
フェラが好きなのを知ってるために、顔を下げ薄い胸板を舐め、舌先で腹筋をなぞり腹下へと舐めればその腰は震え、ベッドのシーツを掴む
「 っ……俺もどうかしてんだ、こんなの俺じゃねぇ…… 」
『 あぁ、らしくないほどに可愛い反応してる、萌える 』
陰茎の先端へと口付けを落とし、軽く掴んでは亀頭へと唾液を垂らし、口へと含み先端のみを舐めれば、脚は揺れる
「 はぁっ、っ…… 」
『( 本当に嫌なら、大人の姿になれば良いのに……きっと、好奇心が勝ったんだろうな )』
結局は雄、気持ち良ければそれでいいんだ
特に今は、嫉妬した事を含めて敗けを認めてる状態
狼の階級で言う、アルファとオメガだった立場は、ほんの些細な弱味で交代する
それが弱肉強食であり、俺達が" 獣 "らしいってこと
ライフが見たかった、聖獣の獣らしい部分を残した唯一の狼だ
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