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一章 聖獣への道のり編

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身長百六十五㎝位、体重五十二㎏、シロとの身長差約三十㎝位……
何気無く立ってくれたシロの身体の前に立ち、自分の頭のてっぺんに手を置き、それを彼の方に線を引くように向ければ
丁度、胸元辺り……

『 こんなの認めない!! 』 

「 グハッ!! 」

軽くジャンプして下顎へと頭突きを食らわせた俺は、頭の痛さに頑丈な顎だと思うがそんなのはいい、しゃがみこんだシロを見下げては苛立ちを身体全体で現す

『 中身が成人してんだぜ!?なんでまた縮んでんだよ! 』  

「 い、って……前世の記憶だろ……。つい最近まで子犬だった奴が何言ってんだ 」

『 子犬!?ハッ!?そうだ、俺は子犬だった、妊娠してたから大人かと思ってた 』

「( 大人の身体になるまで、生まれはしねぇだろうが……。そう思ってたのか…… )」

自分の尻尾を掴み、健全な獣耳と尻尾にどんな萌え要素を俺に求めてるんだと思うが
完全に人型になれないランクの低さを考えれば、昼間でも人型を得ただけでも進歩なのか? 

ロッサのように二百人は主は変わってないにしろ、
魔力が多かったのか
やたら、成長が早いと喜んでたのは狼の姿だけ
あれは獣のようにさっさと大きくなったが、問題は"聖獣"としての成長がそこまでなってなかったと言うことだ

『 あぁぁぁあ!!ライフのオプションに慣れすぎたぁぁ!! 』

大人の姿でちょっと、俺って格好いいだろ
的な感覚があって主の前でも見せてたけど、こんな幼くなって中身は成人した男なんて知れば
気持ち悪がられるに違いない

「 ………… 」

そんなの絶対に嫌だと、頭を抱えてプルプルと震え手を離していた尻尾は
シロに掴まれた事に肩は揺れ視線を落とせば、尻尾の付け根へと見せ付けるように舐めてきた

『 っ!な、なんだよ…… 』

「 そろそろ……キスの一つ位、したいんだが? 」

『 っ~~!! 』

金の瞳は俺へと視線を上げては、口元に笑みを浮かべた
尻尾から手を離す事無く片腕で腰を引き寄せた彼に、耳は下がる 

「 ほら…… 」

キスを待つように目を閉じた彼に、狡いと密かに震えては目線を反らす

『 俺、見た目は子供だし…嫌になるんじゃ…… 』

「 なるわけねぇだろ。デカくなるまで何百年だろうが待ってやるよ 」

ライフからのオプションが無くなった今、子供が出来る身体とは思えない

其でも彼は待ってくれるのだろうか……

きっと鼻で笑って待つのだろ、俺が帰ってきただけで外が静かになったほどに喜んでくれた人だ

『 本当……趣味が悪い…… 』

「 知ってる、だからキスしてくれるよな? 」

自然と左右に揺れる尻尾を見てみぬフリをし、
もう一度目を閉じたシロを見詰めてはその頬へと両手を当て
背中を軽く曲げては鼻先へと甘く噛み付き
彼が口角を上げるのを見て、唇へと重ねる

『 んっ…… 』

「 上出来、可愛いな…… 」

背中を触れていた手は、背筋をなぞり
唇を離す前に深く口付けシロに、逃れることが出来ずされるがままへと変わる

「( ライフ、寝床を戻してくれ )」

「( 仕方無いなぁ~ )」

『 ふぁっ、シロ…… 』

「 冷たい石の上は嫌なんだろ?この寝床で沢山、可愛がってやる 」

背後へと押された感覚と共に気付いた時にはベッドの上で
被さったシロは笑みを向け、額へと優しく口付けを落とす
その雄の色気に体温は上がり恥じらいで視線を反らす

可愛がってやる、その意味がもう分からない訳じゃない
広い手は身体をなぞり、服の中へと入る感覚に腰は揺れ、下がった耳へと優しく咬まれ舐められる度に息は詰まる

『 はぁっ、シロ…… 』

「 ん? 」

『 やさしく、してな……? 』

「 っ~!御前なぁ~ 」

心は簡単に壊れる程に弱っているのは自覚してる 
だから、どうか優しく抱いて欲しいと願えば
彼は何かをぐっと我慢したように眉間にシワを寄せ、俯いた

『 えっ、シロ……なにか俺、不味いこと……! 』 

顔を上げたと同時に噛み付くような口付けをされ、目を見開いた俺に彼は唇へと吐息を掛け
上半身を起き上がらせれば、服を消しながら舌舐め摺りをし笑った

「 俺の理性。そう強くないことを忘れんなよ?出来るわけねぇだろ 」

『( いや、自慢気に言ってるが褒められることじゃ無いからな!! )』

「 ほら、脱げ 」

『 くっ、変態野郎!! 』

改めて縮んで見ればその筋肉質な肉体と、広い胸板に体格差と雄を感じ 
けれど恐怖心も混じる為に腹側へと回った尻尾は本能的なもので

さっさと全裸になった彼の言動に噛み付きたくなる

体格差を知ってくれ!!
こっちはまだ十五歳程度、中学生ぐらいの肉体なんだぞ!!と怒れば 
気にしもしないよう彼はにこやかに笑っていた

「 そう強気な態度も直ぐに無くなる。俺の全身で、気持ち良くしてやる 」

『( うわ、エロッ…… )』

軽く舌を出してウインクするように笑ったシロに、今日は眠れないな、という自覚があった

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