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少し歩いていれば、けーたの腹の虫が鳴ったことに気付く

「 けーた、もしかしてお腹空いた? 」

「 うん....ひるごはん、たべたけど.... 」

『 じゃ、お姉ちゃん達と一緒になにか食べようか!なに食べたい? 』

「 いいの?うーん、うーん....あれ! 」

けーたが指差したのは、クレープであり
それならちょっと食べるにはいいかと思って頷き行く

「 けーた、抱っこにしよう 」

「 うん! 」

肩車だと屋台の看板にぶつかるために、抱っこへと器用に変えてから、丁度すいてた為に2人で行く
此所は2年生だが、別のクラスの出し物だね

「 いらっしゃいませ!( 噂のシルキーちゃん!! ) 」

「 いらしゃーい( げっ、鬼嶽.... )」

「「( えっ、子連れ? )」」

一瞬何事!?みたいな顔をされるがシルキーは特にきにしてないし、俺も全く気にならなくなっていた

『 なに食べよう。チョコバナナがいいな 』

「 シルキーが本格的に食べたいんだね。けーたは何にする? 」

「 うーんとイチゴとくりーむの! 」

「 分かった。じゃ、アイス入りのチョコバナナクレープと生クリームとイチゴ、後....ツナサラダを1つ 」

「「( 凄くしっかりしたお父さんだ!! )」」

はいっと返事されてから900円のお会計だと言われれば俺は手が塞がってる事を思い出す

「 シルキー、悪いがポケットにある財布とってくれる? 」

『 いいよ、どこ? 』

「 えっとね、左だと思う 」

片腕で抱っこして探ろうとしても、上手く取れないことにシルキーにお願いすれば
彼女は背を曲げてから俺の尻側にあるポケットから財布を抜き取った

『 あった 』

「 1000円あると思うから渡して 」

『 んー 』 

「「( 夫婦かよ!! )」」

財布を開き1000円札を渡したシルキーにお釣りを受け取り財布にいれてから、態々俺の尻ポケットに突っ込み直し、出来たクレープを受け取った

「 少し座るか 」

「 うん! 」

『 先に食べるっ 』

けーたも座れるように、屋上へと繋がる外側の階段へとけーたを座らせてから
俺も横へと座り、シルキーはけーたの横に座る

3人でまったりとクレープを食べていく

『 美味しいっ、甘くて.... 』

「 ツナポテトのクレープいいなぁ、うまい... 』

「 うん!おいしいっ 」
 
2人も美味しそうに食べるからいいやって思いながら、紙を外して口に入れていれば
じっと感じる視線を見ればシルキーの視線と合う

「 一口食べる? 」

『 うん!やった 』

本当、余り食べない割には色々食べたがるよねって思いながら紙を捲ってから具がある方を向ければ彼女はパクっと食べた

『 ツナポテト美味しい!しょーたも、いいぜ? 』

「 ん、いただきます 」

向けられたから、一口食べればバニラアイスとチョコバナナの味に悪くないなって口元を舐めては思う

「 そっちもおいしい 」

『 だろ?けーたも食べる? 』

「 ある!だいじょうぶっ 」 

『 そかそか 』

自分の分を嬉しそうに掲げてから、食べる様子に意外にしっかりしてると思う

「( というかこれ....間接キス? )」

カレーの時もたこ焼きの時も、何かしら同じスプーンや箸は使ってたけど
こう言うのは少しだけ恥ずかしい

自分でも何が違うんだろって考えては、
少し照れながら残りを食べ終えた

ゴミをゴミ箱へと捨ててから、またけーたを肩車して歩いていく

けーたを探してるような放送は来るかと思ったけど、ガヤガヤしてても放送が繰り返して行われるのは無かった
 
「 あれしたい! 」
 
『 やろうか! 』

行く途中でゲームしたり

『 待って、クッキーある!!買う!!けーたにもプレゼントする 』

「 ありがとうっ! 」

何かしら買って食べてたら、放送室に行く頃には両手に花ではなく
お菓子を沢山持って2人がいる

『 放送室みーつけた!ちょっと聞いてくる 』

「 態々走らなくても.... 」

放送室は逃げないのにって思ってから、けーたを連れて一緒に中を覗く

「 えっ?迷子の放送?いいよ、けーた君だっけ?何歳? 」

「 うん!けーた、4歳! 」

「 わかったよ 」

いい子と頭を撫でてから、先輩の放送係は放送を始めた

“ 青い車のマークがついたシャツに、白い靴下を履いた、けーた君。4歳がお母さんを御待ちです。放送室までいらしてください。繰り返します “

「 けーた君は預かるから、君達は戻っていいよ 」

「『 ありがとうございます 』」

「 けーたまたね 」

『 またな 』

「 うん!またね! 」

本当はもう少し待ってけーたの母親が来るまで見たいけど、俺達も裕一に彼処を預けてうろうろしまくったからね

その御返しはしに行かなきゃ
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