18 / 26
02
しおりを挟む「 竜の子って言うのはね…その名の通り。ドラゴンが育てた子だよ。竜に会わなかった?可笑しいなぁ~ 」
「 所詮、言い伝えだろ。古代種が態々、人を育てるわけ無い 」
「 まっ、そうだよね。竜族の俺達ですら、古代種は見たこと無いし 」
古代種が育てた子?
でも、リクは私のパパと言っていた
何気無くリクの方を見れば、彼の視線は何処か外れていた
何かを言いたいのか、それとも言わないのか分からないけど…
リクはいったい、何を隠してるの?
「 そうそう本当に…選ぶのはゆっくりでいいよ。俺達もその方が君を知れるし 」
「 嗚呼、寧ろ二人の子を産むのもありだがな? 」
「 確かに!それなら妻が一人でもいいよね 」
この二人には、愛情とか何も無いんだろうか
私にも、そんなものを持ち合わせては無いけれど
まるで詰まらない婚約話を無くせた事を喜ぶように、彼等の″ 妻 ″という単語には意味が含まれてないように見えた
そりゃそうか…王様になれば、
妻は居ても居なくとも如何でもいいんだ
「 少し、街を見てきます。自由にしていいのなら…依頼とかもしたいですし 」
「 いいよ。夜になるまでに城に戻って来るなら…それで。気をつけてね、ルナちゃん 」
「 はい、では…また後程 」
城を自由に歩き回れる許可を貰ったけれど、今はドラゴンについて調べる気力が無かった
それよりも気になる事を知りたかったんだ
玉座を出た後に、コウには精霊界に戻って貰い…私はリクを連れて人気の少ない方へと向かった
「 ルイ、気付いた…?あの猛獣…… 」
「 そりゃな。彼奴は…猛獣でも、人でもない 」
「 だよね……。知らないのは、あの子だけかな 」
竜の耳、竜の目、それが果たしてどんな役割が有るのか分からない
けれど、ドラゴンについて知らなければいけないことが私にある
「 ねぇ、リク……本当の事を話してよ 」
「 ……何をだ? 」
人気のない、城から離れた街にほど近い森の中
此処なら話しても良いだろうと思ってリクを連れてきて、少し離れた後ろから着いてきていた彼に振り返り、問い掛ける
「 リクは…パパなんでしょ? 」
「 そうだな…… 」
「 じゃ、竜の子ってどういうこと!?私は、記憶の無いこの世界で…どうやって育ったの!?私の本当のパパは、ママは?答えてよ…リク! 」
誤魔化す事も、言わないと言う選択肢も無く
ハッキリと言って欲しかった
リクが、どんな立場でもきっと受け入れる自信があるから…隠し事なんて止めてほしい
問い掛けに彼は顔を背けたまま口を閉じて、考えていた
考える必要があるのか、それとも言えないことなのか……
彼の言葉を待てば、リクは唇を震わせる
「 俺の子であるが……正しくは、実の子ではない。御前は…俺に与えられた贄なんだ 」
「 えっ……? 」
もっと、両親が死んだから引き取ったとか
捨て子かと思ったのに、全く違う事に頭が真っ白になった
どういう事なのか答えを求めれば、リクの表情は辛そうに歪み、ゆっくりとだが言葉を繋げた
「 ……俺は、災いを齎す…古代種のドラゴンなんだ 」
天空竜…それは、きっとリクでは無いかと思っていた
けれど、全く違う事に驚きと戸惑いで言葉を言い返せなかった
けれど彼は、出会ったときの事を教えてくれた
言いたくは無かったはずなのに、私が聞いたからだ
~~ リク 視点 ~~
古代種には、理性を司る海竜、知性を司る天空竜、感性を司る地竜が其々に存在したが
語られることの無い、もう一頭ドラゴンが実在した
それが、邪神と呼ばれる災いを齎す黒竜だ
完璧な猛獣や、人が存在しないように
黒竜の役目は、負の感情や不幸な事を引き起こす為の存在だ
三体が初めて生み出したドラゴンにも、負の感情を含めたのが黒竜だった
だからこそ、同じ種族で争い、土地を奪い合い、血を流すような生き物が生まれた
初めはそれで良かったが、エルフ、人魚、巨人が領土を分けた後
一番、負の感情が強いエルフ族の中に含まれたヒューマンは、独立した後に言い伝えを徐々に変えていった
黒竜は三体の負の感情から生まれたやら、
黒竜を怒らせると災いが降り注ぐとか
そんなの、初めてドラゴンを生み出した後は手を下していなかったのに
人々は俺の眠る、山に時より供物を投げ込んで来ていた
最初は男、腹が立って災害をすれば黒竜は女が好きだと思い込み、若い女を寄越すようになった
今もなく、崖に突き落としてるのを何度見たか
止めてやる道理も無く、ヒューマンが減ればそれでいいと目を閉じていた
とある年の日、大きな洪水によって町の1つは海の中へと消えていった
全てはこの世界のバランスを保つ為の、1つの流れだ
先に生まれたドラゴンも、猛獣も生きるものは生きながられたのだが…
人は何を思ったのか、黒竜が怒ったと勘違いをし
生まれたばかりの赤子を、森の奥へと置き去りにした
両親は、子はまた産めばいいという感覚で
選ばれた事に寧ろ喜ぶような連中だった
また、一人……意味も無く命が消える
そう思って眺めていたが、森に響く赤子の声
猛獣達すら食うのを戸惑う程に、生きたいと必死に泣いていた
「 泣きやんだと思ったら…… 」
頭がかち割れる程に痛み、いつになったら泣き止むんだ、と思っていた声は急に静かになった
死んだのなら埋めてやる、そのぐらいの慈悲は持ち合わせていた為に赤子の元へと行けば
赤子はまだ生きていた
けれど、その声は泣き付けた事で枯れ
熱を出したように顔は真っ赤になっていた
「 それでも尚…生きようとするんだな 」
死んだところで、彼奴等はまた新たに贄を置くだろう
御前は、可哀想なやつだな…そう思っていればふっと考えた
「 贄を生かして返せば、俺が喰ってないことを分かるんじゃないか? 」
人の子を育てるやり方は知らないが、この赤子を生かして帰して、そして黒竜は食わない、贄は意味が無いと証明してくれる者になれば良いと、育てる事に決めた
「 おい、誰か。乳を出せるものはいないか?メスなら誰でもいい 」
「 黒竜が赤子を拾った…? 」
「 それも人の子を…? 」
「 見物はいいんだよ…。さっさと乳の出せる猛獣をつれて来い 」
「「 はい!! 」」
その森の猛獣達の頂点にいた為に、命令をすれば素直に、メスを探す事なんて容易かった
けれど、猛獣の出産は卵が多く乳の出せる猛獣なんて、森にはいなかった
「 黒竜、人里の牛という獣を盗みますか? 」
「 そうすれば…また災いだと言われるだろう。もういい… 」
盗む気にもなれず、子に与える乳は無かった
なら…生かす方法として、古代種の連中が初めてドラゴンを生み出した時と同じ方法を使う事にした
「 ……この方法は嫌だったのだがな…仕方無い。生かす為だ 」
口に指を当て、牙で指に穴を空け血を滲ませ垂らせば、それを赤子の口に突っ込んだ
唇を乾燥かせた赤子は、血だろうとも水を求めるように吸い付いてきた
人に捨てられ、人を止めさせたように
この子は″ 竜の子 ″として育てる事に決めた
血を飲み、直ぐに喉は回復し熱も引いた
血液を与えるのは一度切りで、後はずっとミルクの変わりに果汁や、水を与えて育ててきた
ドラゴンに取って瞬きをするほど、子の成長は早いが…
それでも半分、人では無くなった子の成長は遅かった
5年で1歳、年を取るように見た目もその月日に合わせていた
「 こく…ゆー…? 」
「 黒竜と呼ぶな……そうだな、パパだ。パパ 」
「 ぱぁ、ぱぁ…… 」
「 ふっ…可愛いな、ルミナ 」
周りの猛獣から、二足歩行を教えろと言われ
頑張って覚えさせながら、パパと呼ぶようにも教えていく
最初は、可哀想な子だと思って育てていたが
日付が経つに連れて、我が子当然に思えてきたからだ
何処に行くにも連れていき、背に乗りたがった為に、猛獣の姿で背に乗せて森を歩いていく
引き篭もりだと言われていた黒竜は、よく出歩くようになった
その結果、彼奴等の耳にもルミナの存在が知られた
「 よう、黒竜。人の子を育ててるようじゃないか? 」
「 天空竜……どうだっていいだろ…っておい!ルミナ、そう近付くな! 」
ヨチヨチ歩きが出来始め、此処に来て15年の月日が流れた頃
姿を見せた、天空竜…スカイドラゴンにルミナは怯えることも無く近づいて行く
ドラゴンの姿をした彼は、鼻で笑い人の姿へと変われば
長い青髪を揺らし、ルミナを抱き上げた
「 ほう?流石、古代種一番の強面に育てられただけあるなぁ。面白い…私の名を与えよう 」
「 はぁっ!?それって、猛獣を使役出来る天賊の才だろ!なんで、急に… 」
「 この子には可能性が見える。きっと、争いを好まない子になるだろう。我が名は… 」
そう言ってルミナへと、彼は自分の真名を与えた
俺にも分からない名を囁いたのだろう、それからルミナは俺を見て笑った
「 しえる、ろわ!ろわー 」
「 っ…!今、ゾワッとしたぞ 」
「 ははっ。使役されたな。初めて名を知れるのが古代種とは…この子は矢張り才能がある…だが、使いこなせるまで、その才は消しておく 」
古代種の真名を当てれた以上、この世に存在する全ての真名を知れるという事
物心が付く前から誰構わず名を当てれれば、全てが使役されてる事になる
その為、天空竜はルミナが猛獣使いとして自覚するまでその才能を止めていた
幼いルミナが知ってるのは、俺の名前と天空竜の真名だけだ
「 よし、私はこれで。じゃな、黒竜よ 」
「 二度と来るな… 」
気紛れに天賊の才だけ与えて、早々に住んでる天空へと戻っていく姿を見て思う
古代種は、全てが天空に住んでいた
けれどこの地を気に入った為に、其々が好きな場所で暮らしてるだけに過ぎない
そこに人やら人魚、巨人が増えていっただけなんだ
天空竜が住むのは、巨人が住む空よりもっと上にある場所だ
全ての種族が見渡せる場所で、彼奴は高みの見物をしている、そんなだらしないドラゴンとは人は知らない
「 パパ…。さっき、ゴツゴツした人がお目々くれた 」
「 地竜が…竜の目を与えたのか…… 」
「 だからね、いっぱいみえる……こわいの…… 」
「 それは精霊だ…大丈夫、怖くない 」
猛獣以外の物が見え始め、怖がるように抱きついてくれる身体をそっと抱き締めてあやす事は多かった
そして、海竜は…竜の耳を与えた
心の声や、知らなくてもいい事まで聞こえる耳は幼いルミナなには五月蝿かったのだろう
耳を塞ぐ仕草をして、そして俺もまた猛獣を辺りに近づけるのを止めた
猛獣と戯れていた娘は、猛獣の心の声を聞くのが嫌で、俺はそれを引き離した
その結果、俺はルミナが戻る姿へと変わることが多かった
ふわふわがいいと言われたら、毛量の多いウルフの姿
飛んで欲しいと言われたら、グリフォンの姿
それでも、一番は本来の姿の時…喜んでくれた
「 パパ、かっこいい…!お口、おっきー! 」
「 ルミナをガブッと喰える為にな、ンガッ 」
咬まれるなんて思わず、ドラゴンの口を開き顔を突っ込んだり手を入れて遊ぶ様子を好きにさせていた
楽しげに笑う声が好きだった
「 ルミナ…愛してるよ 」
「 んー…ルミナ…も、パパ…あいしてる。だいスキ! 」
「 ふはっ、そうか… 」
月日が流れるほど、愛しさが増す
二人だけの時間が幸せだと思うぐらい、
俺の身体に凭れて月を眺める、ルミナの横顔が堪らなく好きだった
けれど、それはもう……離れる時間が近付いて来てるのも分かっていた
ある程度、成長したら人里に戻そう…
そうずっと思っていたのだからなぁ
結局、ルミナは竜の子ではなく……
人間なんだ
0
お気に入りに追加
411
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
会うたびに、貴方が嫌いになる
黒猫子猫(猫子猫)
恋愛
長身の王女レオーネは、侯爵家令息のアリエスに会うたびに惹かれた。だが、守り役に徹している彼が応えてくれたことはない。彼女が聖獣の力を持つために発情期を迎えた時も、身体を差し出して鎮めてくれこそしたが、その後も変わらず塩対応だ。悩むレオーネは、彼が自分とは正反対の可愛らしい令嬢と親しくしているのを目撃してしまう。優しく笑いかけ、「小さい方が良い」と褒めているのも聞いた。失恋という現実を受け入れるしかなかったレオーネは、二人の妨げになるまいと決意した。
アリエスは嫌そうに自分を遠ざけ始めたレオーネに、動揺を隠せなくなった。彼女が演技などではなく、本気でそう思っていると分かったからだ。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる