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番外編
04
しおりを挟むその頃の俺はって?
勿論、回転寿司を食べ終わってから遊馬が連れてきてくれた使われてない車庫へと一度移動した
「 持ってきていたのはこれです 」
此処に置いていたらしい大きなトランク一つを開いた彼は、懐中電灯を当て中を見せれば其処にはアメリカ式の拳銃が入っていた
「 よく新幹線に乗せてきたね。まぁ、飛行機と違ってセキュリティー緩いけどさ 」
「 持っていってないと聞いたんっすよ 」
「 まぁね!必要ないかなーって 」
そう、今日は争うつもりじゃ無かったから拳銃なんてもってきてはない
小型でも殺傷能力がある此を見ると血を見ることになるのかと嫌になりそうだよ
「 持っててください。護身用です 」
「 はいはい 」
受け取った拳銃の球数を確認すれば一度に5発が限界、同時に貰った弾をスーツの内側ポケットに入れ拳銃も腰にあるホスルターへと隠せば彼もまた自らの身体に仕込んだ後他の物を出す
「 此が今回の船の設計図と部屋の間取りです 」
「 君の準備の良さね.... 」
「 いえ、颯先輩が渡してくたんです....貨物と言って悪かったと.... 」
「 まぁそこは一理ある 」
うん、明らかに貨物船とか貨物列車じゃないから全然やり方は違う
こんな御客さんとして乗り込むなんて聞いてないと、地図を開き場所の確認する彼をみてると颯の面影を見る
颯も下調べは得意だし、俺の駄目な部分を何気なくカバーしてくれるいいパートナーだ
その彼が先輩でありよく教えて貰っていると言う遊馬は、まさに颯の技を引き継いだ子供のよう
血縁関係は全くないのだけど、忠実な犬に育てられたまた忠実な仔犬だね
此からの成長が楽しみでもある子だよ
「 此処が結構空洞なんですよね。丁度、機械室 」
「 確かに疑うのは其処が一番広いかも知れないけど....其処に武器を隠すなら諸バレ過ぎる 」
「 隠す必要が無いんだと思います 」
「 どうして? 」
広げた地図の他に彼は持ってきていたメモ帳を取り出せば、どうやら颯から聞いた情報が書いてある、謂わばカンニングペーパーを見ながら答えた
その辺りは可愛い
「 相手は他国に品を売り付けるのが目的であって、移動手段は別かと.... 」
「 あぁ、要するにあの御客に紛れて売買する幹部達が紛れてるってことね。品はサンプル程度、売るか買うかは相手次第 」
「 多分、そうっす! 」
「 其処まで分かってるなら、なんで颯が来なかったのかな....社長気取って忙しいのかな 」
売り付けるものを見付けると言うより、何処にこの技術を売って売買してるような富豪を見付ける事が依頼の任務なのだろね
....と言うことは怪しい会話を盗み聞き知ろって事かな
腰に手を当て、溜め息混じりに告げる俺に遊馬は地図を折り畳み内の胸ポケットに入れ、トランクから小型の盗聴器取り出し俺に渡してくる
「 俺が潜入調査初めてなので、拓さんに学ぶといいって 」
「 ....実戦経験積ませようとする辺り彼らしいよ 」
成る程ね、潜入調査すら失敗しなければ比較的に簡単な依頼だと知って颯は遊馬を来させたのかと納得する
耳の後ろに遊馬と離れていても会話が出来る無線を取り付け、
手首の内にナイフやら入れ準備できれば二人でスーツを引っ張り身嗜みを整え歩き出す
「 チケット買い取ってるのであります 」
「 準備いい。そう言えば、もしバレて捕まっても俺は助けないからね 」
平然を装って海軍の前を歩きながら告げた俺に、彼は自らの腹に手を置き笑顔で笑った
「 大丈夫です。その時のために爆弾を身体に巻いてます 」
「 君の清々しい程の態度は好きだよ 」
「 ありがとうございます!でも、マッチ忘れたんで火がつけれるもの下さい 」
「 ジッポ渡しとくよ 」
胸ポケットから取り出し軽く渡せば、彼は受け取り笑顔でポケットへと突っ込んだ
爆弾身体に巻いてるなら捕まったと気付いた時には近寄らないのを心に決めた
爆弾身体に巻いてるのに、笑顔でニコニコしてる彼をみてると俺の方が正気に思えてきたよ
颯、この子にどんな躾をしてるの....
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