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古い日記

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ある日、私は実家の整理をしていると、古い日記を見つけた。それは子供の頃に私が書いたものだったが、すっかり存在を忘れていた。好奇心でページを開き、懐かしい思い出が次々と蘇ってきた。

日記には、学校での出来事や友達と遊んだこと、両親と過ごした楽しい思い出が書かれていた。しかし、あるページを開いた瞬間、奇妙な記述が目に入った。

「今日は"あの子"と遊んだ。お母さんに内緒で遊んだから、夜に来た"あの子"と私だけの秘密。」

その書き方に少し不気味なものを感じたが、子供の空想だろうと思って気にしなかった。しかし、その後のページにも「あの子」が何度も登場するようになった。どうやら私は夜中に「あの子」とこっそり遊んでいたらしい。さらに読み進めていくと、「あの子」が次第に怖い存在として書かれていく。

「今日は"あの子"が怒ってた。お母さんが気づいたかもしれないって。でも、"あの子"は絶対に秘密をばらすなって言うから、怖くて言えない。」

不気味な記述に背筋が冷たくなりながらも、私は日記を読み進めた。そして、ある最後のページに書かれた一文に凍りついた。

「"あの子"が言ってた。『もうすぐまた会えるよ。』って。」

私はあまりの恐怖で日記を閉じ、その場を離れようとした。その瞬間、背後で物音がして、振り返ると押入れのドアが少しだけ開いていた。

それは、子供の頃から決して開けてはいけないと言われていた場所だった。




















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この話の怖さは、子供の頃に自分が接していた存在が実は「異質な何か」だったと大人になってから気づくところにあります。そして、「あの子」が何年も経った今でも再び主人公に会いに来たという暗示により、日常が一気に不気味な現実へと変わる恐怖を感じさせます。

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