18 / 77
生真面目騎士様の戸惑う心
しおりを挟む
夜の帳が下りて、窓から見る空には、青白く輝く月が見える。ヒューバートはそれをベッドから眺めると、小さくため息をついた。
今もこの手には、暖かなリズベスの身体の感触が残っている。華奢なくせに柔らかい、女性特有の感触だ。
生々しく蘇ってくるのは、清潔感のある爽やかな石鹸の香り。顔をうずめた胸の柔らかさ。あの感じだと、見た目よりもボリュームがある――。
そこまで考えて、ヒューバートは頭を振った。
これ以上思い出してはいけない。
リズベスにも、アーヴィンにも、恐らく気付かれなかっただろう。
あの時、掛布団の下で、自身が反応してしまっていたことは。
ヒューバートはもう一度、今度は深々とため息をついた。
今まで、自分にはこういった欲がないのだと思っていた。副団長に就任したころは、それこそ周囲に将来を期待した女性たちが群がってきたものだったのに、誰一人そんな気になった者はいなかった。
あからさまに媚びる目線も、化粧の匂いも、不必要なほど華美なドレスも、何もかもが不快だった。
暫くして、何の反応も示さない自分に見切りをつけた女性たちが去っていったときには、心底安堵したものだった。
それが、今やこのざまだ。
リズベスが近くにいるだけで、心臓が痛いほど跳ねる。あの時の様に、もう一度抱きしめてみたくなる。アッカーソンが近くにいることが、やけに疎ましく感じる。
――そして、夢に見るようなことを、実際にしてしまいたくなる。
この気持ちは、浅ましい肉欲からだと、今までヒューバートは思っていた。
しかし、今日感じたのはそれだけではなかった。胸に残る、暖かくて甘い想い。
リズベスが小さなころから持ち続けている、優しさと無邪気さ。それを残したまま大人になったことを、喜ぶ気持ち。
偶然に触れた手を、離したくないと思ってしまったこと。
先ほど別れたばかりのリズベスに、今また無性に会いたくて仕方がないという、この焼けつくような思い。
これも、自身の浅ましい欲がそう思わせているだけなのか、そうでないのか。
ヒューバートには判断ができなかった。
答えを求めるように、ヒューバートはただ、窓の外を眺め続けていた。
♢
翌朝。
確か、今日はリズベスが訓練場へ行く日のはずだ。そう思うといてもたってもいられず、ヒューバートは休みを言い渡されているにも関わらず身支度を整えていた。
薄茶の髪にくしを入れ、後ろへ流す。しっかりと髭をそり、顔色を確認する。
(問題ないな)
病み上がりだから、と内心言い訳をしながら、必要以上に時間をかけて身だしなみを整えたところで、扉をノックする音が聞こえた。
「ヒューバート、起きているかい?」
常よりも早い時間に顔を出したのはアーヴィンだ。そのアーヴィンは、ヒューバートを一目見るなり顔をしかめた。
「……だめだよ、今日はまだ休めって言われただろう?」
「もう問題ない」
予想通りの言葉を言われて、ヒューバートは憮然とした。つい恨みがましい視線をアーヴィンにおくってしまう。
アーヴィンは、何かを探るようにヒューバートの目を覗き込む。しばらく無言でそうしていた彼は、突然にやにやと笑いだした。
「――そんなにリズに会いたい?」
「は!?」
言い当てられて、ヒューバートは内心ひどく動揺した。なんとか無表情を取り繕おうとするが、翠の瞳がせわしなく瞬いて、持ち主の動揺を伝えてしまう。
それを見たアーヴィンは、心の底から面白そうに笑った。
「なぁんだ、心配しなくても大丈夫そうじゃないか」
そう呟くと、ばしばしとヒューバートの背中を叩く。細身に見えるが、アーヴィンとてヒューバート同様に鍛えた騎士だ。叩かれると非常に痛い。
「なっ、なにが、おい、痛いぞ」
抗議をするが、笑ったアーヴィンはそれを完全に無視している。ひとしきり笑い終えたアーヴィンは、仕方ないな、と呟くとひとつウインクをして言った。
「一時間だけ行かせてあげる。だけどその後はきちんと部屋へ戻って休むんだよ」
そうしないと、リズの看病が無駄になるからね。そう続けると、アーヴィンは先ほどと打って変わって、ぐいぐいとヒューバートの背を押して部屋から連れ出したのだった。
「おう、もういいのか?」
「ヒューバート様?今日はお休みじゃあ……」
訓練場には、すでに集合した第一小隊の騎士たちと、団長のアッカーソン、そして魔術師団の制服に身を包んだリズベスが揃っていた。
「ご心配をおかけしました」
「どうしてもヒューバートが気になるというので、少しだけ見学に参りました」
余計なことを言うアーヴィンに、軽くひじを入れる。あいたた、とわざとらしく呻くアーヴィンを放って、ヒューバートは改めてリズベスに話しかけた。
「リズ、昨日は悪かったな、休みの日なのにわざわざ……助かった。お蔭ですっかり回復したよ」
「いえ、お役に立ててよかったです」
そう言って、照れたようにリズベスが微笑む。ハーフアップにした金色の髪が揺れて、一瞬それに目を奪われた。さわり心地の良さそうな、さらりとした髪だ。
無意識に伸びそうになった手に気付いて、ヒューバートは焦った。こんなところで何をする気だ、自分は。
少し離れたところで、アッカーソンとアーヴィンは第一小隊になにやら指示を出している。
ちらりとそちらを見ると、にやにや笑ったアーヴィンと目が合った。青い瞳が面白そうにこちらを見ている。何もかも見透かすようなその視線が今はうっとおしい。
リズベスの顔を見れば、自分の気持ちが何かわかるような気がしていた。なのに、実際に顔を見れば、ただただ落ち着かない気持ちにさせられるばかりだ。
訓練場に到着した時、並んで立っているアッカーソンとリズベスを見て、間に割って入りたくなった。
今日は魔術師棟までは誰が迎えに行ったのだろう。それがアッカーソンだったら。
あの男なら、女性を伴って歩くのになんの面白みもない解放回廊など通らず、花の小道にでも誘うだろう。リズベスはあの道を、自分と通った時のように彼とも歩いたのだろうか――。
そう思うと、妙にむかむかする。
訓練場の観覧スペースに座り、データ計測の様子を見学する。その間、ヒューバートの視線はずっとリズベスを追っていた。
第一小隊の若手騎士と笑い合う姿。アッカーソンと親し気に話す姿。
ヒューバートの翠の瞳が、段々と燃えるような熱さを孕んでいく。
(近づきすぎだろう……)
こぶしをぎゅっと握り、今にも立ち上がってしまいそうになるのをこらえる。そうでもしないと、今にも立ち上がって、その場に割り込んでしまいそうな気がした。
ヒューバート自身にも制御できないその気持ちの名。それを教えたのは、戻ってきたアーヴィンの言葉だった。
「いやあ~ヒューバート。ちょっとすごい目つきになっちゃってるよ?そんなにリズに男が寄るのが気に入らない?」
にやにやと笑ったアーヴィンの顔が、一瞬真面目なものになる。
「まさに嫉妬に狂った男の顔だよ、それは」
再びにやにやと笑ったアーヴィンが、ヒューバートの肩を叩く。
ヒューバートは、その言葉に反発よりも納得を覚えた自分が信じられず、呆然と立ち尽くした。
今もこの手には、暖かなリズベスの身体の感触が残っている。華奢なくせに柔らかい、女性特有の感触だ。
生々しく蘇ってくるのは、清潔感のある爽やかな石鹸の香り。顔をうずめた胸の柔らかさ。あの感じだと、見た目よりもボリュームがある――。
そこまで考えて、ヒューバートは頭を振った。
これ以上思い出してはいけない。
リズベスにも、アーヴィンにも、恐らく気付かれなかっただろう。
あの時、掛布団の下で、自身が反応してしまっていたことは。
ヒューバートはもう一度、今度は深々とため息をついた。
今まで、自分にはこういった欲がないのだと思っていた。副団長に就任したころは、それこそ周囲に将来を期待した女性たちが群がってきたものだったのに、誰一人そんな気になった者はいなかった。
あからさまに媚びる目線も、化粧の匂いも、不必要なほど華美なドレスも、何もかもが不快だった。
暫くして、何の反応も示さない自分に見切りをつけた女性たちが去っていったときには、心底安堵したものだった。
それが、今やこのざまだ。
リズベスが近くにいるだけで、心臓が痛いほど跳ねる。あの時の様に、もう一度抱きしめてみたくなる。アッカーソンが近くにいることが、やけに疎ましく感じる。
――そして、夢に見るようなことを、実際にしてしまいたくなる。
この気持ちは、浅ましい肉欲からだと、今までヒューバートは思っていた。
しかし、今日感じたのはそれだけではなかった。胸に残る、暖かくて甘い想い。
リズベスが小さなころから持ち続けている、優しさと無邪気さ。それを残したまま大人になったことを、喜ぶ気持ち。
偶然に触れた手を、離したくないと思ってしまったこと。
先ほど別れたばかりのリズベスに、今また無性に会いたくて仕方がないという、この焼けつくような思い。
これも、自身の浅ましい欲がそう思わせているだけなのか、そうでないのか。
ヒューバートには判断ができなかった。
答えを求めるように、ヒューバートはただ、窓の外を眺め続けていた。
♢
翌朝。
確か、今日はリズベスが訓練場へ行く日のはずだ。そう思うといてもたってもいられず、ヒューバートは休みを言い渡されているにも関わらず身支度を整えていた。
薄茶の髪にくしを入れ、後ろへ流す。しっかりと髭をそり、顔色を確認する。
(問題ないな)
病み上がりだから、と内心言い訳をしながら、必要以上に時間をかけて身だしなみを整えたところで、扉をノックする音が聞こえた。
「ヒューバート、起きているかい?」
常よりも早い時間に顔を出したのはアーヴィンだ。そのアーヴィンは、ヒューバートを一目見るなり顔をしかめた。
「……だめだよ、今日はまだ休めって言われただろう?」
「もう問題ない」
予想通りの言葉を言われて、ヒューバートは憮然とした。つい恨みがましい視線をアーヴィンにおくってしまう。
アーヴィンは、何かを探るようにヒューバートの目を覗き込む。しばらく無言でそうしていた彼は、突然にやにやと笑いだした。
「――そんなにリズに会いたい?」
「は!?」
言い当てられて、ヒューバートは内心ひどく動揺した。なんとか無表情を取り繕おうとするが、翠の瞳がせわしなく瞬いて、持ち主の動揺を伝えてしまう。
それを見たアーヴィンは、心の底から面白そうに笑った。
「なぁんだ、心配しなくても大丈夫そうじゃないか」
そう呟くと、ばしばしとヒューバートの背中を叩く。細身に見えるが、アーヴィンとてヒューバート同様に鍛えた騎士だ。叩かれると非常に痛い。
「なっ、なにが、おい、痛いぞ」
抗議をするが、笑ったアーヴィンはそれを完全に無視している。ひとしきり笑い終えたアーヴィンは、仕方ないな、と呟くとひとつウインクをして言った。
「一時間だけ行かせてあげる。だけどその後はきちんと部屋へ戻って休むんだよ」
そうしないと、リズの看病が無駄になるからね。そう続けると、アーヴィンは先ほどと打って変わって、ぐいぐいとヒューバートの背を押して部屋から連れ出したのだった。
「おう、もういいのか?」
「ヒューバート様?今日はお休みじゃあ……」
訓練場には、すでに集合した第一小隊の騎士たちと、団長のアッカーソン、そして魔術師団の制服に身を包んだリズベスが揃っていた。
「ご心配をおかけしました」
「どうしてもヒューバートが気になるというので、少しだけ見学に参りました」
余計なことを言うアーヴィンに、軽くひじを入れる。あいたた、とわざとらしく呻くアーヴィンを放って、ヒューバートは改めてリズベスに話しかけた。
「リズ、昨日は悪かったな、休みの日なのにわざわざ……助かった。お蔭ですっかり回復したよ」
「いえ、お役に立ててよかったです」
そう言って、照れたようにリズベスが微笑む。ハーフアップにした金色の髪が揺れて、一瞬それに目を奪われた。さわり心地の良さそうな、さらりとした髪だ。
無意識に伸びそうになった手に気付いて、ヒューバートは焦った。こんなところで何をする気だ、自分は。
少し離れたところで、アッカーソンとアーヴィンは第一小隊になにやら指示を出している。
ちらりとそちらを見ると、にやにや笑ったアーヴィンと目が合った。青い瞳が面白そうにこちらを見ている。何もかも見透かすようなその視線が今はうっとおしい。
リズベスの顔を見れば、自分の気持ちが何かわかるような気がしていた。なのに、実際に顔を見れば、ただただ落ち着かない気持ちにさせられるばかりだ。
訓練場に到着した時、並んで立っているアッカーソンとリズベスを見て、間に割って入りたくなった。
今日は魔術師棟までは誰が迎えに行ったのだろう。それがアッカーソンだったら。
あの男なら、女性を伴って歩くのになんの面白みもない解放回廊など通らず、花の小道にでも誘うだろう。リズベスはあの道を、自分と通った時のように彼とも歩いたのだろうか――。
そう思うと、妙にむかむかする。
訓練場の観覧スペースに座り、データ計測の様子を見学する。その間、ヒューバートの視線はずっとリズベスを追っていた。
第一小隊の若手騎士と笑い合う姿。アッカーソンと親し気に話す姿。
ヒューバートの翠の瞳が、段々と燃えるような熱さを孕んでいく。
(近づきすぎだろう……)
こぶしをぎゅっと握り、今にも立ち上がってしまいそうになるのをこらえる。そうでもしないと、今にも立ち上がって、その場に割り込んでしまいそうな気がした。
ヒューバート自身にも制御できないその気持ちの名。それを教えたのは、戻ってきたアーヴィンの言葉だった。
「いやあ~ヒューバート。ちょっとすごい目つきになっちゃってるよ?そんなにリズに男が寄るのが気に入らない?」
にやにやと笑ったアーヴィンの顔が、一瞬真面目なものになる。
「まさに嫉妬に狂った男の顔だよ、それは」
再びにやにやと笑ったアーヴィンが、ヒューバートの肩を叩く。
ヒューバートは、その言葉に反発よりも納得を覚えた自分が信じられず、呆然と立ち尽くした。
0
お気に入りに追加
2,256
あなたにおすすめの小説
【R18】国王陛下に婚活を命じられたら、宰相閣下の様子がおかしくなった
ほづみ
恋愛
国王から「平和になったので婚活しておいで」と言われた月の女神シアに仕える女神官ロイシュネリア。彼女の持つ未来を視る力は、処女喪失とともに失われる。先視の力をほかの人間に利用されることを恐れた国王からの命令だった。好きな人がいるけどその人には好かれていないし、命令だからしかたがないね、と婚活を始めるロイシュネリアと、彼女のことをひそかに想っていた宰相リフェウスとのあれこれ。両片思いがこじらせています。
あいかわらずゆるふわです。雰囲気重視。
細かいことは気にしないでください!
他サイトにも掲載しています。
注意 ヒロインが腕を切る描写が出てきます。苦手な方はご自衛をお願いします。
【R18】塩対応な副団長、本当は私のことが好きらしい
ほづみ
恋愛
騎士団の副団長グレアムは、事務官のフェイに塩対応する上司。魔法事故でそのグレアムと体が入れ替わってしまった! キスすれば一時的に元に戻るけれど、魔法石の影響が抜けるまではこのままみたい。その上、体が覚えているグレアムの気持ちが丸見えなんですけど!
上司だからとフェイへの気持ちを秘密にしていたのに、入れ替わりで何もかもバレたあげく開き直ったグレアムが、事務官のフェイをペロリしちゃうお話。ヒーローが片想い拗らせています。いつものようにふわふわ設定ですので、深く考えないでお付き合いください。
※大規模火災の描写が出てきます。苦手な方はご自衛をお願いします。
他サイトにも掲載しております。
2023/08/31 タイトル変更しました。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
つがいの皇帝に溺愛される幼い皇女の至福
ゆきむら さり
恋愛
稚拙な私の作品をHOTランキング(7/1)に入れて頂き、ありがとうございます✨ 読んで下さる皆様のおかげです🧡
〔あらすじ〕📝強大な魔帝国を治める時の皇帝オーブリー。壮年期を迎えても皇后を迎えない彼には、幼少期より憧れを抱く美しい人がいる。その美しい人の産んだ幼な姫が、自身のつがいだと本能的に悟る皇帝オーブリーは、外の世界に憧れを抱くその幼な姫の皇女ベハティを魔帝国へと招待することに……。
完結した【堕ちた御子姫は帝国に囚われる】のスピンオフ。前作の登場人物達の子供達のお話に加えて、前作の登場人物達のその後も書かれておりますので、気になる方は是非ご一読下さい🤗
ゆるふわで甘いお話し。溺愛。ハピエン♥️
※設定などは独自の世界観でご都合主義となります。
冷徹御曹司と極上の一夜に溺れたら愛を孕みました
せいとも
恋愛
旧題:運命の一夜と愛の結晶〜裏切られた絶望がもたらす奇跡〜
神楽坂グループ傘下『田崎ホールディングス』の創業50周年パーティーが開催された。
舞台で挨拶するのは、専務の田崎悠太だ。
専務の秘書で彼女の月島さくらは、会場で挨拶を聞いていた。
そこで、今の瞬間まで彼氏だと思っていた悠太の口から、別の女性との婚約が発表された。
さくらは、訳が分からずショックを受け会場を後にする。
その様子を見ていたのが、神楽坂グループの御曹司で、社長の怜だった。
海外出張から一時帰国して、パーティーに出席していたのだ。
会場から出たさくらを追いかけ、忘れさせてやると一夜の関係をもつ。
一生をさくらと共にしようと考えていた怜と、怜とは一夜の関係だと割り切り前に進むさくらとの、長い長いすれ違いが始まる。
再会の日は……。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【R18】利害一致のお飾り婚だったので初夜をすっぽかしたら大変なことになった
春瀬湖子
恋愛
絵に描いたような美形一家の三女として生まれたリネアだったが、残念ながらちょっと地味。
本人としては何も気にしていないものの、美しすぎる姉弟が目立ちすぎていたせいで地味なリネアにも結婚の申込みが殺到……したと思いきや会えばお断りの嵐。
「もう誰でもいいから貰ってよぉ~!!」
なんてやさぐれていたある日、彼女のもとへ届いたのは幼い頃少しだけ遊んだことのあるロベルトからの結婚申込み!?
本当の私を知っているのに申込むならお飾りの政略結婚だわ! なんて思い込み初夜をすっぽかしたヒロインと、初恋をやっと実らせたつもりでいたのにすっぽかされたヒーローの溺愛がはじまって欲しいラブコメです。
【2023.11.28追記】
その後の二人のちょっとしたSSを番外編として追加しました!
※他サイトにも投稿しております。
【R18】副騎士団長のセフレは訳ありメイド~恋愛を諦めたら憧れの人に懇願されて絆されました~
とらやよい
恋愛
王宮メイドとして働くアルマは恋に仕事にと青春を謳歌し恋人の絶えない日々を送っていた…訳あって恋愛を諦めるまでは。
恋愛を諦めた彼女の唯一の喜びは、以前から憧れていた彼を見つめることだけだった。
名門侯爵家の次男で第一騎士団の副団長、エルガー・トルイユ。
見た目が理想そのものだった彼を眼福とばかりに密かに見つめるだけで十分幸せだったアルマだったが、ひょんなことから彼のピンチを救いアルマはチャンスを手にすることに。チャンスを掴むと彼女の生活は一変し、憧れの人と思わぬセフレ生活が始まった。
R18話には※をつけてあります。苦手な方はご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる