王女殿下のモラトリアム

「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」

突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?

わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。

先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪

お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?

世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。

わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?


この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。


※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。

※シャティエル王国シリーズ3作目!

※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。

※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
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