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あとがき(というか補足?)

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ここまで『お姉さまは酷い(以下略)』をお読み下さり、まことにありがとうございます。

公開するまで「これは皆様にどう受け取られるのだろう、ちゃんと面白いと思っていただけるのだろうか、誰にも見向きもされないのではなかろうか」とビクビクとしておりましたが、なんとファンタジー部門のランク1位(2021.10.20)、Hotランキング1位(2021.10.21に一瞬だけ笑)になっていて、まぁ、びっくりしたのなんのって!
まことに、ありがとうございます<(_ _)>
感謝します。<(_ _)>

ビックリついでに、あれこれよもやま話を。

この話は「流行りの姉妹モノを書いてみたい!」というわたくしの無謀なる挑戦で書き始めたものでした。(本当の姉妹じゃないけど)

上手く書けたかしら。

この後、ゾフィー嬢はよその国で『下町で働く健気な美少女が、男爵に気に入られ養女になり、学校入学。そこで王子様やその側近候補のイケメンと巡り会い……』ってな感じの乙女ゲームの王道をやると思います。
シャティエル国ではそれをニラヲチ(ニヤニヤしながらウォッチングする事のネットスラング)することでしょう!
彼女の今後の運命は、本人の心掛け次第になりました。ガンバレ!(笑)
上手くやれば王妃(もしくは高位貴族夫人)。転落すれば縛り首。
国外追放されても、シャティエル国では受け入れません。来た途端、投獄です。『貴族の確かな身分があれば別』ですがね!

甘い処罰かもしれませんが、アレは『触るな危険』だと認識されたのと、破滅を呼ぶのかどうか、確認しなければならなかったので、こんな結末になりました。
ジークフリート王子は腹黒さんです。



制作秘話。
主軸『姉妹モノ』だったので、恋愛を描くつもりはサラサラありませんでした。
だから、ジャンルを『ファンタジー』にしたのですが、なぜか主人公ブリュンヒルデをえらく気にいってしまった婚約者が。これ、私的に予想外でしたwww
彼目線では、妹の友だち? ふーん、と思っていたらオニキスの瞳で自分を見上げてる黒髪清楚系の少女が「オリヴァーさまのひとみは素敵ですね」と何時間でも見詰める勢いで顔を覗き込まれて、普段は無表情のくせに、自分を見る時だけ綺麗に微笑むから、うっかり恋に落ちました(笑)
しまった、こっちを主軸にして恋愛モノにすればよかったんじゃん!
…とはいえ、後悔先に立たず。時すでに遅し。



裏話。
わたくしの拙作『王女殿下のモラトリアム』がこのお話の 前 の時間軸にあります。
アスラーン陛下(35才)も、この時はただの王子(18才)です。この時は友好国だったティルク国ですが、『お姉さまは酷い(略)』の現在では、ガッツリ同盟国です。軍事協定も結んでいます。

んで、時間軸的には、その前に『王宮勤めにも色々ありまして』
その前に『相互理解は難しい~とある幼い初恋の始まり方は周りを巻き込んで大騒ぎ~』
←これの主人公、サラ・フォン・ベッケンバウワー公爵令嬢(当時12歳)がそもそもの発端であります。

彼女は元日本人転生者です。

『相互理解(略)』の時は12歳の公爵令嬢だったサラが、『お姉さまは酷い(略)』では、41歳の王妃殿下です。義妹にも息子たちにもしたアドバイスは、彼ら的には「予言」になりました(笑)
なんせ、サラさまは、自分がいる世界がオトメゲームかもしれないっ? と怯えていましたから。
とはいえ、転生して自由気ままに生活していたら、いつの間にか王太子妃になり、息子が生まれました。その子はド金髪でアイスブルーの瞳を持っていました。これはもう! 名前は『ラインハルト』一択だよね! 幸い、夫や義父義母は自分の意見にNoはいいません。やりたい放題ですww
前世のサラさまはもちろん、『銀河英雄伝説』を読破済ですよ!

次男が生まれました。残念ながら赤毛の子は生まれませんでした(当たり前です)。でもおにいちゃんの補佐役になってね。そんな願いを込めて『ジークフリート』と名付けました。
ラインハルトさまが「俗な名前だ」といって、ご自分の息子に付けた親友の名前です。
銀英伝、名作っすよ!(クドイ。周知じゃ)

三番目に生まれたのは姫さまでした。女の子のなまえ……ドイツ風……クララにしようかハイジにしようか(『世界名作劇場のアレっすね』)。悩んだ挙句、お姫様っぽい名前として、『アーデルハイド』になりました。だって、ロッテンマイヤーだと可愛がれない気がしたし。サラさま、ほんとうにやりたい放題でした。

『王女殿下(略)』の時は、まだ“女子寮”1棟しかありませんでした。(“男子寮”もありますよ)
『お姉さま(略)』に至るまでに、初等部を作った為、寮も増設されました。13歳のこども(身の回りを何もしない貴族)を親元から離れた寮生活させるのです。身の回りをまかせるちょっと年上の侍女、必須です。男子の場合は侍従ですね。人数倍増なので、寮も増設です。丁度いい下の家門の侍従・侍女が居ない場合は平民でも、お付きとして入学が許可されました。(でも、平民なので入学金は必要です)(王立学園ですからね!)

女子寮は「雪寮」と「華寮」(既出)。
ちな、男子寮は「宙(そら)寮」と「星寮」(初出ですが)。「月寮」が作れなかったのが残念です。
はい、タカラヅカです。もちろん、命名は王妃殿下です。(やりたい放題その2)




ラインハルト王太子殿下の伴侶令嬢の名前を『ヒルデガルド』様にしたのは、わたくしのおふざけです。
さすがに家名をマリーンドルフには出来ませんでしたが(苦笑)。
そもそも、『ブリュンヒルデ』という名前も、銀英伝に出てます。ラインハルトさまの旗艦の名前です。
ブリュンの親友イザベラも『バルバロッサ』(キルヒアイスの旗艦)にすれば完璧でしたがw 女子の名前にそれはねぇべと冷静になりまして、イザベラちゃんになりました。
まぁ、それ以前に『王女殿下のモラトリアム』の主人公名がラインハルトさまの最愛の姉君から取りましたからね!(ご指摘、嬉しかったです!)

お解り頂けただろうか……サラ王妃殿下の“転生者の密かな楽しみ”を…。
夫の(年の離れた)妹がアンネローゼ、である。
彼女は自分の息子を可愛がってくれる。だが、決して自身を“おばさま”とは呼ばせなかった。つまり、“アンネローゼ姉さま”と呼ばれる。呼ぶのは幼いである。
転生者は密かにニヨニヨと楽しんで義妹と息子たちが戯れるさまを見守っていました……。
『王女殿下(略)』で書きたくて、でもバッサリしたエピソードです(こんなんばっかりあるのよ)。



今回の捨てた話。
実は、ブリュンヒルデが初等部だった時に、一緒に高等部に入学させた侍女(平民)がいました。彼女は高等部で恋愛して卒業と同時に侍女止めて結婚、王都住まいになります。創立記念日の2日目は舞踏会仕様になるので、着付けに彼女を呼んで久しぶりに会った、というシーン、勿論ばっさりカットですが、その侍女が嫁に行った先が『ミッターマイヤー』だなんて、ほんと、どうでもいい話です。



つまり、何が言いたいかというと、わたくしはオタク(多方面、銀英伝スキーの属性有り)だということと、過去の拙作も、お時間がありましたらよろしくお願いいたします。
という訳です。

ここまでお読みくださり、誠にありがとうございました<(_ _)>

おそまつ(6人も居ない)


※続編というかスピンオフ『俺の心を掴んだ姫は笑わない~見ていいのは俺だけだから!~』の連載も開始しました。主人公の婚約者、オリヴァー・フォン・ロイエンタール目線で語られる、彼らの学園生時代のお話です。彼がどのようにブリュンを口説いていくのか。その前に、オリヴァーお前、まっとうになれや! な、お話です。どうかお目を通して下さいませ<(_ _)>

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みんなの感想(92件)

conn
2023.11.07 conn

面白かったですが後書きを読んで思わず感想を書き込みます。
同盟軍は出てこないんでしょうか!l

あとさん♪
2023.11.09 あとさん♪

connさま

>同盟軍は

いちおう物語作成上、矛盾や違和感が少ないように名称の言語は統一させようと思っています。
その一環として、この世界観の名前はドイツ語風で統一させました。(悪ノリできたのもそのおかげです)

銀英の同盟軍は多国籍軍をモチーフにしているゆえに、登場人物の名前も万国旗状態ですよね。
あれは、それが普通の状態ですし。

でも『なんちゃって異世界中世』をイメージにした一つの国の中で物語が完結する場合、異国風の名前が並列するのは(たとえ創作上でも)違和感が仕事しちゃうんですよ。作者の中で。

よって、同盟軍のかたの場合、拙作の他作品に潜入させているので、見つけていただきたいというか……(笑)

『慈悲深い天使のテーゼ(略)』のヒーローのお名前に着目していただきたく……(笑)

あとは『虐げられた庶子の私が現状の不満を(略)』にそれっぽい名前の誰かが出てきます……。
こんな返信で申し訳ない。

感想ありがとうございました。
<(_ _)>

解除
りょく
2023.10.24 りょく

本編楽しく読ませていただきました♪
あとがき読んで、仲間がいた〜♫と嬉しくなっちゃいました♥

銀英だと鉄壁ミュラーさん大好きでした。あ〜久しぶりに1巻から読み直そう!

始さん、ダリューン、ドラよけお涼も好きなので、銀英読んだら次は創竜伝かな♥

あとさん♪
2023.10.25 あとさん♪

りょく様

本編からあとがきまでお楽しみいただけたようで、なによりでございます。
\(^o^)/
今頃は創竜伝をご高覧中でしょうか(笑)
田中先生は偉大っすね!

また拙作でお会い出来ますように。
感想ありがとうございました。
<(_ _)>

解除
薫音流
2022.07.11 薫音流

本編ももちろん面白かったですがあとがきの方が印象強くなっています。小さい頃は気付かなかったですが、私が行っていた保育園が月組❨年長❩星組❨年中❩花組❨年小❩雪組❨2歳児❩でした。残念ながら施設の老朽化と田舎の人口減少のため吸収合併されうちの子ども達の卒園後二年で無くなってしまいました。町内の保育園ではうちの地区の保育園だけがこのクラス名でした。時間あれば他の遡った方も読んで見ますね

あとさん♪
2022.07.11 あとさん♪

薫音流 様

>あとがきの方が印象強く

ただわたくしの趣味を叫んだだけのようで、お恥ずかしい……。失礼を。

>月組❨年長❩星組❨年中❩花組❨年小❩雪組❨2歳児

あら。(*^^)v タカラヅカっぽいっすね♡もう存在しないとは残念ですね。
「雪月花」という単語があるので、それに星を足した姿……とも言えますが、「宙組」があったら決定的でした(笑)

他の拙作もお楽しみいただければ幸いでございます。
感想ありがとうございました♥
<(_ _)>

解除

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