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最愛の干支
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渉は誰にも言わずに病室を出て、莉奈の病院に
向かっていたが、向かう途中に実家に寄った。
実家には、両親と莉緒がいた。渉は莉緒を
抱っこして
「莉緒、元気だったか?」
そう聞くと莉緒は真顔で渉を見つめていた。渉は
「そうか。元気そうで良かった」
そう言い、
「莉緒、お前は俺と莉奈の宝だ」
そう言うと莉緒は首を傾げた。渉は両親に莉緒を
預けて
「行ってきます」
そう言って、家を出ようとした時、莉緒が笑って
笑顔で手を振ってくれた。渉は涙を堪えて
背を向けて
「元気でな。莉緒」
そう呟いて実家を出た。渉は車に乗り、泣いた。
「ごめんな、莉緒。ごめんな」
涙を流しながら何度も謝った。涙を出し切って
「ふぅー」
深呼吸して、アクセルを踏んで病院に向かった。
病室に入るとベットには、鳥の仮面マスクを
つけた人物がいた。渉は
「莉奈」
名を呼んで、鳥は仮面マスクをとった。鳥の
正体は愛する妻、莉奈だった。莉奈は
「やっぱり気づいちゃったかー」
諦めたような声で言い、渉が
「莉奈、家に帰ろう」
そう言うと莉奈は
「え?、逮捕しないの?」
そう聞き、渉は
「ああ。一緒に家へ帰ろう」
そう言って莉奈を病室から連れて2人で一軒家に
向かった。家に入ると莉奈は
「懐かしいなぁー」
そう言い、渉が
「迷いまくって、2人でこの家を選んだな」
そう言うと莉奈は
「うん、私たち意見が合わないから喧嘩に
なりかけたよね」
笑いながら言い、渉は
「家具もかなり迷ったよな」
微笑みながら言うと莉奈は
「うん、結局呆れたお義父さんとお義母さんが
選んでくれてね」
笑って言い、渉は
「懐かしいなぁ」
そう言うと莉奈は
「ねぇ、渉君」
名を呼び、渉は
「何だ、莉奈」
そう言うと莉奈は
「渉君は、全ての干支を捕まえるんだよね?、
どうして私を捕まえようとしないの?」
そう聞き、渉は
「俺は、まだ信じられてない、莉奈が
干支だって事」
そう言うと莉奈は
「渉君は優しいね」
微笑み顔で言い、渉は
「俺は刑事で、夫だから莉奈を捕まえたくない。
でも干支は、絶対に許せない奴らだ」
そう言うと莉奈は
「信じられないんだよね?、私が干支だって」
そう聞き、渉は
「ああ」
そう言うと莉奈は包丁を渉に向けて
「私がここで、渉君を殺して信じさせてあげる」
そう言い、渉は
「莉奈、包丁を置け。これ以上、罪を
重ねないでくれ」
頼むと莉奈は
「私は!、干支の中でも残虐な鳥だよ?。人の
臓器なんかを売却するんだよ?、どうして
そんなに優しくするの!」
焦るように言い、渉は
「お前は、俺の妻だ」
そう言うと莉奈は
「私はね、いずれ病気で死ぬ。なのに呑気に
生きてる人たちが憎たらしくて許せなかったの。
だから、何も悪い事してないのに、人を殺して
身体を売ってた」
そう明かして、渉は
「ああ。莉奈の苦しさは1番隣で見てたから
知ってるよ、辛かったんだよな、苦しかったん
だよな」
そう言うと莉奈は
「知ったような口聞かないで!」
怒鳴り、渉は
「莉奈....罪を償ってくれ」
頼むと莉奈は
「もう無理よ、私はどうせ死ぬ。だから最後に
あなたの事も殺す!!」
そう言い、渉は
「愛する妻の願いなら俺は死んでも構わない」
そう言うと拳銃を取り出して側頭部に当てた。
莉奈が
「渉、君」
名を言い、渉は
「でも、これは逃げだ。この手で妻を逮捕する事
が出来ないから、せめて莉奈の最期の願いを
叶えるだけ。でも安心してくれ、これは自殺。
莉奈に罪は重ねさせない。だけど、意地でも
罪は償わせる、俺の相棒がきっと莉奈を
捕まえるから全ての罪を償ってくれ。
莉緒のためにも」
刑事として、旦那としての思いを告げると
莉奈は
「渉君」
涙を流して名を呼び、渉は
「愛してる、莉奈」
愛の言葉を伝えて自分の頭を撃ち抜いた。渉は
その場で倒れて亡くなり、莉奈は
「渉、君」
名を呟き、包丁を落として近寄り、大粒の涙を
流しながら
「ごめん、渉君。ごめんなさい」
手で渉の頬を触れて謝った。そして拳銃を持って
自分の側頭部に当てて
「もう、私なんて....」
そう呟いて自殺しようとした時、扉が開いて
元が駆け込みながら入って来て
「莉奈さん!!」
名を叫んだ。莉奈は元を見て
「神谷、さん」
名を呼ぶと元は倒れている渉に気づいて
「渉、さん」
そう呟き、顔を覗いて血を流してるのに気づいて
「....そんな.....渉さん」
絶望して拳銃を取り出し、莉奈に銃口を向けた。
莉奈は拳銃を置いて
「お願い、私を殺して」
そう頼むと元は
「よくも渉さんを!」
怒りの表情と声で言い、引き金を引きかけて
「ゔあぁぁーーー!!!」
怒りの断末魔を上げて引き金を引いたが、向きを
変えて天井に撃った。莉奈が
「どう、して」
そう聞くと元は
「きっと渉さんなら、こうしてたから」
そう言い、莉奈は
「でも、私は干支よ。殺してよ!、お願い」
頼むと元は拳銃を直して
「莉奈さん、生きて罪を償ってください。
渉さんと莉緒ちゃんのために。そして、
自分のためにも」
心から頼み、莉奈は
「....はい」
涙を流しながら言った。
その後、莉奈は党情警察署に行き、自首して
全ての罪を償った。干支により、
亡くなった人数は日本中で2813万人。
死去した干支は10匹、生存した干支は2匹。
十二支のイタズラは、幕を閉じた。
向かっていたが、向かう途中に実家に寄った。
実家には、両親と莉緒がいた。渉は莉緒を
抱っこして
「莉緒、元気だったか?」
そう聞くと莉緒は真顔で渉を見つめていた。渉は
「そうか。元気そうで良かった」
そう言い、
「莉緒、お前は俺と莉奈の宝だ」
そう言うと莉緒は首を傾げた。渉は両親に莉緒を
預けて
「行ってきます」
そう言って、家を出ようとした時、莉緒が笑って
笑顔で手を振ってくれた。渉は涙を堪えて
背を向けて
「元気でな。莉緒」
そう呟いて実家を出た。渉は車に乗り、泣いた。
「ごめんな、莉緒。ごめんな」
涙を流しながら何度も謝った。涙を出し切って
「ふぅー」
深呼吸して、アクセルを踏んで病院に向かった。
病室に入るとベットには、鳥の仮面マスクを
つけた人物がいた。渉は
「莉奈」
名を呼んで、鳥は仮面マスクをとった。鳥の
正体は愛する妻、莉奈だった。莉奈は
「やっぱり気づいちゃったかー」
諦めたような声で言い、渉が
「莉奈、家に帰ろう」
そう言うと莉奈は
「え?、逮捕しないの?」
そう聞き、渉は
「ああ。一緒に家へ帰ろう」
そう言って莉奈を病室から連れて2人で一軒家に
向かった。家に入ると莉奈は
「懐かしいなぁー」
そう言い、渉が
「迷いまくって、2人でこの家を選んだな」
そう言うと莉奈は
「うん、私たち意見が合わないから喧嘩に
なりかけたよね」
笑いながら言い、渉は
「家具もかなり迷ったよな」
微笑みながら言うと莉奈は
「うん、結局呆れたお義父さんとお義母さんが
選んでくれてね」
笑って言い、渉は
「懐かしいなぁ」
そう言うと莉奈は
「ねぇ、渉君」
名を呼び、渉は
「何だ、莉奈」
そう言うと莉奈は
「渉君は、全ての干支を捕まえるんだよね?、
どうして私を捕まえようとしないの?」
そう聞き、渉は
「俺は、まだ信じられてない、莉奈が
干支だって事」
そう言うと莉奈は
「渉君は優しいね」
微笑み顔で言い、渉は
「俺は刑事で、夫だから莉奈を捕まえたくない。
でも干支は、絶対に許せない奴らだ」
そう言うと莉奈は
「信じられないんだよね?、私が干支だって」
そう聞き、渉は
「ああ」
そう言うと莉奈は包丁を渉に向けて
「私がここで、渉君を殺して信じさせてあげる」
そう言い、渉は
「莉奈、包丁を置け。これ以上、罪を
重ねないでくれ」
頼むと莉奈は
「私は!、干支の中でも残虐な鳥だよ?。人の
臓器なんかを売却するんだよ?、どうして
そんなに優しくするの!」
焦るように言い、渉は
「お前は、俺の妻だ」
そう言うと莉奈は
「私はね、いずれ病気で死ぬ。なのに呑気に
生きてる人たちが憎たらしくて許せなかったの。
だから、何も悪い事してないのに、人を殺して
身体を売ってた」
そう明かして、渉は
「ああ。莉奈の苦しさは1番隣で見てたから
知ってるよ、辛かったんだよな、苦しかったん
だよな」
そう言うと莉奈は
「知ったような口聞かないで!」
怒鳴り、渉は
「莉奈....罪を償ってくれ」
頼むと莉奈は
「もう無理よ、私はどうせ死ぬ。だから最後に
あなたの事も殺す!!」
そう言い、渉は
「愛する妻の願いなら俺は死んでも構わない」
そう言うと拳銃を取り出して側頭部に当てた。
莉奈が
「渉、君」
名を言い、渉は
「でも、これは逃げだ。この手で妻を逮捕する事
が出来ないから、せめて莉奈の最期の願いを
叶えるだけ。でも安心してくれ、これは自殺。
莉奈に罪は重ねさせない。だけど、意地でも
罪は償わせる、俺の相棒がきっと莉奈を
捕まえるから全ての罪を償ってくれ。
莉緒のためにも」
刑事として、旦那としての思いを告げると
莉奈は
「渉君」
涙を流して名を呼び、渉は
「愛してる、莉奈」
愛の言葉を伝えて自分の頭を撃ち抜いた。渉は
その場で倒れて亡くなり、莉奈は
「渉、君」
名を呟き、包丁を落として近寄り、大粒の涙を
流しながら
「ごめん、渉君。ごめんなさい」
手で渉の頬を触れて謝った。そして拳銃を持って
自分の側頭部に当てて
「もう、私なんて....」
そう呟いて自殺しようとした時、扉が開いて
元が駆け込みながら入って来て
「莉奈さん!!」
名を叫んだ。莉奈は元を見て
「神谷、さん」
名を呼ぶと元は倒れている渉に気づいて
「渉、さん」
そう呟き、顔を覗いて血を流してるのに気づいて
「....そんな.....渉さん」
絶望して拳銃を取り出し、莉奈に銃口を向けた。
莉奈は拳銃を置いて
「お願い、私を殺して」
そう頼むと元は
「よくも渉さんを!」
怒りの表情と声で言い、引き金を引きかけて
「ゔあぁぁーーー!!!」
怒りの断末魔を上げて引き金を引いたが、向きを
変えて天井に撃った。莉奈が
「どう、して」
そう聞くと元は
「きっと渉さんなら、こうしてたから」
そう言い、莉奈は
「でも、私は干支よ。殺してよ!、お願い」
頼むと元は拳銃を直して
「莉奈さん、生きて罪を償ってください。
渉さんと莉緒ちゃんのために。そして、
自分のためにも」
心から頼み、莉奈は
「....はい」
涙を流しながら言った。
その後、莉奈は党情警察署に行き、自首して
全ての罪を償った。干支により、
亡くなった人数は日本中で2813万人。
死去した干支は10匹、生存した干支は2匹。
十二支のイタズラは、幕を閉じた。
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