淫魔と俺の性事情

みき

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初夜3 アレク視点

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「アレク…俺を……抱いてくれ」

あまりに突然だった。でも、ご主人様は真剣で、既に抱かれるための準備まで済ませてあると言う。
俺には主人の願いを断る理由なんてもちろんなかった。

布団に寝るご主人様の顔の横に手をついて見下ろす。
自分自身の心臓の鼓動が早い。
いまだかつてこんなにも、緊張したことがあっただろうか。

「あっ……ふ、あっ……」

その日はいつも以上に優しく丁寧に、ご主人様に触れた。

「んんっ…ん!…」

淡く色づく乳首を口に含んで舐めて、軽く噛む。
手は下に下ろして、主人の自身を擦り、敏感な鈴口を指で抉って一度イかせてやった。

「ぁうっ…~~~ッ!」

腹に飛び散った精液。
呼吸が落ち着くのを少し待って、ローションを纏わせた指を、主人のナカに挿入する。

「ふっ、うう、ぅ……」

時間をかけて、指でほぐして、十分に広がったそこ。
俺の屹立も主人のエロい姿を見てもう痛いくらいに反応していた。
浅く息を吐いて、主人が用意してくれたゴムを付ける。

「……いれる…」
「…ん、…」

ローションをたっぷり纏わせた自身を、ひくつく主人のそこに押し当て、

「っ……はぁ……あ、」

先端をグッと、押し込んだ。

「…ん、っ……ッーーーー!!」
「ッ…力抜いて…息吐け…」

ものすごくキツくて、熱い。

「…っ……、」
主人の様子を見ながら腰をゆっくりと押し進めていく。

「、あっ……ぁぅ…う…」

ローションを更にかけて滑りをよくしながら、時間をかけて、全てをナカに入れた。
ぎゅう、ぎゅうとキツく締め付けてくる、そこ。

「っ、はっ…」

温かくて、ひどく心地がいい。
ようやく主人と…一つになれた。

「っ…く、…ッ」

指とは違う質量と圧迫感があるんだろう。
息を詰めたタクミ。
俺自身の快楽なんてどうでもいい。優先すべきは主人だ。

「…痛いか?…平気?」

「あっ…は、っ……ぁ……」

額に滲む汗。寄せられた眉根。目には涙が光る。やはり辛いのだろうか。いったん抜いて…
腰を引こうとしたら、主人は俺の首に手を回してきた。

「タクミ…?」

「…うれ、し…」

「っ…」

「…ぁっ……これでアレクは…俺のもの、だな…」

主人は苦しげに眉を寄せながらも、笑ってた。
ぎゅっと腕に力を込められて、顔を寄せられて、キスをされる。
唇を離したご主人様はスリスリと、俺の首に顔を擦りよせてきた。

「ッ……ごしゅ、じんさま…」

思わず、泣いてしまいそうになった。

「……そう…だよ……俺はご主人様のもので、……タクミは、俺のものだ。」

「…アレ、ク…っ…」

「愛してる……もう…俺だけのもんだ」

もう他の誰にも、触れさせない。
こんな、狂おしいほどの激情は知らない。
自分が他人に、こんな感情を抱くことができるなんて、知らなかった。

「…好きだ…」
「ん、…ぁっ…おれも…」

知らなかったんだ。

タクミに、出会うまで。


「…はっ…タクミ……タクミ…っ」

「あっ…あれ、く……ふ、ぁっ」

「…いて…傍に…これからも、ずっと……っ」

「…うん……っあ……ぁッ……」


キスをして、抱き締めて、熱を分けあった。
俺はただひたすらに、タクミを求めた。

恐ろしいほどの幸福感に包まれながら、お互いに果てて、最後は手を繋いで二人一緒の布団で眠った。

こんなにも幸せなセックスを、俺は他に知らない。

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