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とある日の番外編

二人の休日

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バンッ!!!!



「ひゃっ」


「チュリ!聞いてくれ!明日明後日の休みをもぎ取ってきた!ずっと一緒にいよう。」



そう言いながら部屋のドアをノックもせず入っても許される(ほんとは許されませんよ)人が笑顔でやってきた。


「ルーク、部屋に入るときはノックをしてくださいと何度も言っていますよ。リークが起きてしまいます。」


息子のリークがスヤスヤとゆりかごの中で眠っている隣で、イスに座り前掛けをつくっていた私はルークを窘める。


「すまない。どうしてもすぐ伝えたくて。」

私に近づき頬にキスをする。

「どうして急に?」

「ああ、そろそろ私にも妻と息子を愛でる時間が必要だと思ったから。」

「いつもつくって頂いております。」

「それは短時間だろう?それに……そろそろチュリ不足なんだが」


そう耳元で囁かれどきっとする。
確かにルークはすごく忙しい。
なぜなら少しずつ国王様から王政の引き継ぎを行っているからだ。
でも休みがなさすぎで、リークが生まれてからは一度も休まれていない。

毎夜私の部屋に来てリークの寝顔を見て私と少し話をして、また執務に戻ってしまう。
睡眠も減っているようだし、そろそろ倒れてしまわないか心配だった。

もちろん夜もしばらくともにしていない。
私の体調も考えて控えてくれていたのだろう。


「チュリ、もう体調は大丈夫なんだろう?」

「は、はい。」

「では、私ももう気を紛らわせるために働かなくてもいいと言うことだ。」

「え?」

「隣に寝ているとどうしても触れたくなるからな。チュリに負担をかけたくなかった。」



そんなことを思っているなんて知らなかった。
てっきり忙しいばかりで…もしかしてもう私に興味はなくなってしまったのかもしれないと思っていたのに。
私のせいで無理させてしまったのね。


「ご、ごめんなさい…」


「私が心配だったんだ。あとはチュリを求めすぎて政務に支障が出たら意味がないしな。」

笑いながら答えてくれた。


「リークは大人しく、賢い子だ。少しだけ夫婦の時間を作っても怒らないだろう?」


「リークはまだ生まれたばかりですよ?」

「私とチュリの子だぞ?賢くないわけがない。それに今も空気を読んで寝てくれている。それに甘えて明日は私と過ごしてくれないか?」

「ふふ、わかりました。」

「次はチュリに似た女の子がほしいな。頑張らなくては」

「っもう!ルークったら」


こうして明日は久しぶりに夫婦水入らずで過ごすことになった。
夫婦の仲が良いことは国の平和にもつながる。
侍女たちも率先して手伝ってくれるので子育ても順調だ。

視察も兼ねて城下へデートに行くことにした。
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