白き神よ永遠に

大空 ヒロト

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四月の雪③

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 学校からの帰り道、隣のめぐるをながめながらお昼の事を思い出していた。

 「はぁ? 告白された!?」

告白。好きな人に自分の気持ちを伝えること。勿論、もちろん? いや、とにかく俺にはした経験もされた経験もない。誰かを好きと思ったことはないしそこまで誰かと話すこともなかったから親友とよべる人もできた記憶はない。

 だがしかし、この世にはコミュ力お化けや見た目だけがよくて告白されまくるやつもいる。めぐるもその中の一人だといえよう。

 なんせ入学してたったの二日目だというのにすでに告白されたらしい。まぁ、断ったらしいのだが。
 手袋を忘れたらしく手を擦りあわせて暖まっているところを見るに普段と様子も変わらない。あまり気にしてないようだ。

 「何で断ったんだ?」

 「ええ?」

 「だから告白だよ。別にそんな悪いやつじゃなかったんだろ?」

 「あ、あぁ。それね、それはそうなんだけど気分がのらなかったのよ」

 「気分でふったのか」

 「そうよ、なんか文句ある?」

 特に文句もないしこれ以上何か言ったらつっかかってきそうなので静かにしておく。
 しかし勇気を振り絞って告白したのに気分でふられたのか……可愛そうに。

 「と言うかはやすぎるのよ、まだ二日しかたってないのに有り得ないわね」

 「一目惚れじゃないのか?」

 「だとしてもよ、もう少しこうなんかあってからよ」

 「なんかってなんだ」

 「それは、ほら…………。と、特に思い付かないけどとにかくだめなのよ!」

 そう言って指を交差させてばつ印を作ると俺に勢いよく見せてきた。あぶないよ、当たるよ。目に刺さるって。

 そしてまだなれない帰り道を歩いていると俺の家が見えてきた。

 「じゃあな」

 「ええ、また明日」

 手をあげ返事をするとポケットから鍵を出して家に入った。明かりはついておらず暗い。でもそれはいつもの事なので特に気にならない。
 俺の両親は中学の時に二人とも交通事故で亡くなっている。それでも、親戚の人が来てくれたりと様々な人たちのお陰で生活ができている。

 二階にあがって自分の部屋に入り荷物をおくとベッドに横になった。

 「はぁ、結構つかれたな」

 でもそれも当然かもしれない。新しい人たちに環境もすごい変わった。当分誰とも話さないかと思っていたけれど隆也が話しかけてくれた。正直、少しうれしかった。

 「友達か……。はぁ、飯でもつくるかぁ」

 俺は立ち上がると夕飯を作るために一階におりた。

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